「…っ…」
指先で触れられるその動きの一つ一つで奥に沈んでいた欲情を掻き立てられて無意識に声が嬌がりそうになる。
「…我慢、してしまうのかい?」
低く熱を含んだ声でそう囁かれて頭が熱くなってしまう。
思わず、縋る様にその首元に唇を寄せ首を横に振った。
「…大丈夫。俺しか聞こえないから」羞恥心が先立って全身が火を灯したかの様に熱くなる。
「……君の声は俺以外に聞かせる筈がないだろう?」
「は…い…」
頷くと、熱を探り当てる様に指で触れられて。
「…っ…ん…」
上がる熱に声が漏れて背中に回した手の指先に力が入ってしまう。
「…ありがとう、メル君…」
そう髪を優しく撫でられた。