―G.O.バッハの場合

 「迎えに来たぞ、音子君」
 そう傘を差し出す様も妙に華やかで音子から思わず笑みが零れる。
 「どうしたのだ?」
 「ジオさんはいつでも優雅だなぁって」
 その言葉にジオの表情が輝く。
 「当然だ。貴族だからな!では、帰ろうか」
 「…はい」
 腕を差し出したジオに頬を染めると音子は慣れない様子で手を添えた。

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