どうして何度も同じ事をしてしまうのだろうと自分でも思う。
昴にも厳重に注意された筈だ。
それなのにも関わらずこの状況は何だと思う。
既にシャツのボタンは外されて、肌にはいくつかの紅い痕。
(飲んでいる内に楽しくなってきちゃうんだよなぁ…。で、グリちゃんに気を留めるのを忘れちゃうんだ)
機嫌良さそうにサジータの肌に指を滑らせるグリシーヌを見つめるサジータ。
いつも恥じらいを見せながら惚気話をするその表情とは打って変わって不敵な表情を浮かべるグリシーヌに思わず見とれる。
…それに。昴に叱られると判っていても、この状況に多少の魅力を感じ得ずにはいられなかった。
(結構、グリちゃんの指の温度好きなんだよね)
「…っ…」
不意に触れられた鎖骨に思わず反応してサジータから何度目かの声が嬌がる。
「先程も申したがそなたの声は良いな。とても興奮させられるぞ」
アルコールの所為なのか少し掠れた声でそう言ったグリシーヌの声もサジータを更にその気にさせる。
「グリちゃんの声も、ね」
「そうか?」
サジータの言葉にフッと笑って胸元へと唇を落とすグリシーヌ。
(…今日はアタシもやばいな。最後までしなかったらいいかな…)
グリシーヌからの刺激に少し息を上げながらそんな事を考えると、サジータはグラスに手を伸ばして一気に煽った。
(…酒の所為にしよ)