昴サジ。

 「酷い格好だな」
 全身ずぶ濡れでポタポタと滴を垂らしているサジータを見ながら昴が言った。
 「アンタが今すぐ来いって言ったんだろっ」
 「君がこの酷い風と雨の音に怯えていないかと思ってね」
 「は?」
 そう聞き返したサジータの顎に扇子を突き付ける昴。
 「…そばにいてやらない事もない」
 「…なるほど」

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