月花。

 「よぅ、大神ぃ!」
 突如として現れた加山に驚きもせず作業の手を休めずに大神が返す。
 「ああ、帰ってたのか」
 素っ気ない素振りの大神に大袈裟に嘆く加山。
 「随分とつれないじゃないか、大神ーっ」
 だが、言った後によくよく見ると少し泣きそうな表情の大神。
 「…独りにして悪かったな」
 そう髪に触れた。

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