突然の雷雨。
近くの軒先に避難するマリアとかえで。
かえでを庇う様に歩いていたマリアはすっかり濡れ鼠で髪からは水が滴っている。
「大丈夫ですか?」
髪を掻き上げながらそう言ったマリアに思わず見とれるかえで。
それに気付いたマリアが口角を上げて言う。
「─帰ったら一緒にお風呂に入りましょうね」
「…ん…ふ…っ」
風呂場に響く甘い嬌声。
マリアに触れられながらかえでが言う。
「随分…冷えて…しまっているわ」
「大丈夫です。かえでさんが暖めて下さるんでしょう?」
低く囁くようにそう言った後、かえでの耳朶を甘噛みするマリア。
熱い息が掛かって思わず声を飲む。
「…もっと声を聴かせて下さい」