「…全く、どうしてこうなるんだよ?」
グラスを片手にうんざりした顔でロベリアが言った。
並んでグラスを傾ける昴も同様に頷く。
「昴は言った。それは此方の台詞だと」
「仕方ないでしょう?折角なら皆で一緒にという事なのだから」
不服そうな二人を諫める様にマリアがグラスの氷を鳴らして言う。
「だからって新年早々、アンタ達と仲良しごっこもないだろ」
「その意見には同意する」
憮然とした態度のロベリアと昴に苦笑するマリア。
「いい加減、諦めたら?」
そう視線を談笑するかえで達に向ける。
マリアに半ば促される様にそちらに視線を移す二人。
楽しそうな三人の姿に思わず口元が綻ぶ。
「ちっ…。仕方ないね」
諦めた様にロベリアが言えば。
「そうだな」
苦笑して昴も言って。
「でしょう?あの笑顔を見たら何も言えないわ」
穏やかな笑みを浮かべてマリアが返す。
「まぁ、今年もアンタ達と遊んでやるよ」
「ふふ。何をして遊ぼうか」
「お手柔らかにね」
そう三人で一斉にワインを飲み干した。