年賀状2010 ロベ×グリ


 「お」
 「どうかしたのか?」
 突然、声を上げたロベリアを不思議そうに見るグリシーヌ。
 「いや、年が変わったと思ってさ」
 そう時計に目線を遣るロベリア。
 「何?!」
 ロベリアの言葉を聞くや否やグリシーヌが信じられないといった表情で天を仰いだ。
 「何だよ?そんなに険しい顔をする程の事か?」
 呆れたようにそう言ったロベリアに噛み付くように言う。
 「新しい年を迎える瞬間なのだぞ?!…その瞬間を共に祝いたいと思うのは当たり前ではないか」
 最後にポツリと呟くようにそう言ったグリシーヌにロベリアの表情が和らぐ。
 「…まったく、可愛いな。あんたは」
 「くだらないと思って居るのであろう?」
 「いや、確かにあんたの言う通りだと思ったよ。珍しくな」
 ニヤと笑うロベリア。
 「確かに珍しくはあるな」
 フッと鼻で笑って返すグリシーヌ。
 「だろう?」
 「ああ」
 そして。
 どちらからともなく近付いて、キスを交わす。
 「今年もアタシを振り回してみせろよ?」
 「そなたこそ私を振り回すがよい」
 そう笑って、再びキスを交わす二人。

 「「Un Bonne Année…」」

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