スーパー歌謡ショウ「新編 八犬伝」(1)(初日(8/15)・FC貸切日(8/21)・24日昼・千秋楽(8/25))


はい。今年も行って参りました。大帝国劇場に。
…と、言う訳で今年も本報告書にお付き合い下さる方、毎度ありがとうございます(笑)

地下鉄の表参道駅から歩く事7,8分。
青山劇場の正面広場に着いて先ず飛び込んでくるその光景。
広場に集う見知ったお顔の大勢のコスプレイヤー様たち。
一瞬、ここが青山なんだということを忘れそうになります(笑)
でも、コス見るの好きです~~vv
そして、「ないならあるよ、余りない?」と早口で繰り返すおっさんやらお兄さんやら。
「(ダフ屋に)あなたたちがチケ大参加しなきゃもうちょっと楽なんだよ!」という怒りを抑えつつ、ああ今年も歌謡ショウに来たんだなと実感(笑)

前置きはさて置いて、ではレポ開始と行きましょう。
開場時間になると顔を出して下さるキャストの皆様。
今年はダンディ団、親方、公平先生が入場待ち列にお顔を出して下さっていました。
私は初日に公平先生と西ヤン、21日にボスと握手出来ました☆
たまたま外側にいたのです( ̄ー ̄)ゞ

☆前説☆
開演10分~15分前くらいでしょうか。
お馴染みの頭に手拭い。黒い法被。手には正月公演で新調したばかりのホウキを持って下手(客席から観て左)方向の客席付近より広井さん(太正的に掃除人・広井(笑))登場。
広井「はいはい、ごめんなさいね。」

入って来る時の台詞は恐らくアドリブなので毎回違うと思いました。
大体こんなようなことを言いながら、ステージに向かいます。

広井「…というところで、お待たせ致しました!今年はこういった感じで桟敷席が設けられています。
   今ですね、桟敷席がある劇場ってのが、歌舞伎座、明治座、(新橋)演舞場って都内には
   3箇所くらいですからね。
   でもみんなサイドですからね。こんな舞台の正面にあったのは江戸時代くらいだからね!」

無知な私はここで「そうなんだ…」と感心。
歌舞伎座は知ってましたが後の二箇所にも桟敷席があったんですか…。
前に明治座に行った時に気が付かなかった(恥)
まぁ、明治座は客席でお弁当広げて食べている方も多いですから(会場内飲食可なのです)元々、劇場って庶民的なのかもしれないですね。
話逸れましたが、やっぱりサクラ大戦は勉強になるなあなんて思ってみたり。

~中略(掛け声とか舞台設定とか観劇の歌謡ショウルールの説明)

広井「今一度、携帯電話の電源をお確かめ下さいませ。
   えぇ~、最近はよくお友達を連れてこられる方も増えたようで。
   よく解らないのに連れて来ちゃうんですね。
   一幕になかなか乗り切れていないお客様も若干名居られるようで(笑)
   えぇ~、ゲームの設定通りのキャラクターが出て来るんですが、多少、身長差がございます(笑)
   この舞台ではですね。そこをお客様のイマジネーションにお任せして。
   まぁ、舞台と客席の共犯関係でいこうじゃないかというわけです。そのあたりをですね。
   踏まえて頂いて御覧になって下さいませ。」(24日昼)

~中略(来春PS2で「~熱き血潮に」が出るのでよろしくお願いしますとのことでした)

広井「で、今年からスーパー歌謡ショウ。何がスーパーか?昨日、寝ないで考えてました。私も。
   これはね。裏方が忙しい!こんな風に桟敷席なんか作っちゃってね!
   これ作んの大変なんだよ!?いるんだよな?!こんなことするって言い出す奴が!
   馬鹿な奴が!だからね。裏方が忙しい。今年、裏方が倍いるんだよ!?」
お約束のボヤきが始まります。
…と、いうことは…。
はい。ここで勿論、親方登場です(笑)
以下、初日(原型といえるので(笑))を参考に。

親方「おい、広井!今なんかぶつぶつ言ってなかったか?」
広井「言ってませんよ!ちゃんと掃除してましたよ!
   (枡席に向かって)この人たちが散らかすんだもん!まいるよなぁ。まったく。」
親方「そういう裏表があるようじゃダメなんだよ!」
広井「…裏表って、最近じゃ前も後ろも斜めだってありますよ!ポリゴンは。手間4倍!
   こんなにカクカクしたのはファミコンの頃のお話じゃないですか。」
親方「何、訳解らない事言ってるんだ…そうじゃなくて!人としての生き方を言ってるんだよ。」
広井「生き方とは!これまた大きく出ましたね!」
親方「いいか?仁義礼智忠信孝悌って言ってな、」
『人の道とは…』と説明しようとする親方にすっとぼけた感じで広井さん。
広井「何それ?」
親方「お前、今回の演目知らないのか?」
広井「知らない。」
親方「(呆れたように)『八犬伝』だよ!
   滝沢馬琴…曲亭馬琴って人がなぁ、48年もかけて書いた長いお話なんだよ。」
広井「バカだねぇ。」
親方「バカじゃない!執念だよ。失明して息子の嫁さんに代筆して貰ってまで書いたんだから。」
広井「ひでぇ奴だな!」
親方「違うだろ!?…八人の若者が愛の戦士となって戦う話なんだよ!」
広井「…あかほりさとるがそんな話書いてましたねぇ。」
確かに(笑)
最初は五人。今となっては十三人とかですけど(^_^;)
親方「ポリリンと一緒にしちゃダメ(笑)で!八人の戦士が悪と戦う話なんだよ!」
広井「七人しかいないじゃん!今年の正月にすみれさん引退しちゃったじゃん!どうすんの?!」
親方「それは……それは見てのお楽しみ!というところで!」
流れるような親方のオチのあと、二人で礼をして下手へと二人退場。

ここまでが前説の主な流れです。
あ。あと、何日の公演から追加したかは不明ですが24日に行った時には親方とダンディ団によるゲキテイ振り付け講座が追加されてました。

親方「(初めての方が多いという事で)まぁ一幕は大帝国劇場のお話、二幕は劇中劇となっております。
   で、最後にグランドフィナーレということでゲキテイを踊る訳なんですが振りをご存知でない方も
   いらっしゃると思いますのでこちらの振り付けをね。ちょっとやってみたいと思います。」

親方「…と、こんな感じで踊る訳ですが、決して強制ではありませんので。
   踊る宗教では決してございませんのでね(笑)
   そして、今覚えたこの振り付け。実際にやるのは今から3時間後くらいです(笑)」
広井「忘れっちゃうだろ!?」

ちなみに広井さんはこの間、客席に紛れてお客さんいじったりして親方に「お客さんをいじらない!」とか言われてみたり、かと思えば親方に「親方、実はアドリブ弱いよね。」と言って親方に「そう(苦笑)だから、あまり振らないで。」とかそんなやり取りをしてみたり。

そして、ちょっとお祭り的だったFC貸切日、千秋楽の前説を。
先ずはFC貸切日。
開始15分前、いつもだったらここで広井さん登場となる訳なんですがここで舞台下手より登場したのは何と千葉助さん!
千葉助「どうもどうも~。みなさんは…太正浪漫倶楽部ですか?」

千葉助「知らない人もいるかもしれませんので一応、自己紹介を。
     あっしは深川の千葉助、と申します。
     えぇ~、今日はいろんなお客様がいらっしゃって。コスプレの方もたくさんいらっしゃいますね。
     前の公演には田中公平先生がいたり、広井王子がいたり…。」
舞台中央で話す千葉助さん。
そこにいつも通りホウキを手に広井さん登場。
広井「千葉助さん、何やってるんですか!」
千葉助「ああ。ダメじゃないですか!ちゃんと席に着いて!」
千葉助さんってば広井さんをコスプレイヤー扱い(笑)
広井さんも乗って空席に一旦座ります。

広井「そうじゃないでしょ!」
千葉助「またまた~。みんな、そうやって言い張るんだから。声まで似せちゃって。」
広井「俺は本物だろ!?六年も掃除やってるんだから!」
千葉助「六年もやってる割にはホウキが綺麗だな。」
広井「ホウキ新しくしたんだよ!」
千葉助「この日の為に?」
広井「そう!」
絶妙なテンポで繰り返されるお二人の会話です(笑)
これ、これ!って思った方はあとで頷くことになります(爆)

~中略(掃除人はもっと汚れていると主張する千葉助さんでした。あとはちょっと先のネタバレになるのでここでは省きます)

広井「これじゃあ懐かしいでしょ!土曜の深夜じゃないんだから!」
そうそう!
懐かしの「マルチ天国」ですよ♪
勝平さんに代わられてからもう結構経ちましたものね。

千葉助「それにしても、台風過ぎてから急に涼しくなって。」
広井「もう、秋風ですよね。」
千葉助「直撃しなくてよかったね。」
広井「ねぇ!直撃してたら今頃たいへんだもんねぇ!逸れちゃったもんね。」
千葉助「そうそう。日本通り越してロシアに行っちゃったからね!」
広井「んなわけないでしょ!でも、ホント大変だよね。ウクライナとか大洪水でしょ?!
   ヨーロッパは全滅だよ。」
千葉助「何で東京に来なかったかというと。ほら、青山劇場が熱いから!」
広井「今日はお客さんも濃いよ~!!ある意味ファンの中でも選りすぐりのみなさんだから!ね!
   気心が知れてるって言うか…。このまま三時間お客さん見てたいくらい!!(笑)」
これはホントに千秋楽みたいなテンションでしたよ(笑)
会場全体が。
そして、このままずっとやってそうな千葉助さんに広井さん。
広井「ほら、あなた次のシーン出番あるんでしょ!早く用意しないと!」
と、上手へ追いやってようやくいつものポジションを獲得(笑)
広井「まったく…。最近、みんな前説に出たがるんだよな~~。ここ俺の場所だってのにさ。
   俺ここしか出番ないんだから。」
ある意味、前説が一番言いたい事言えますからね(笑)
納得です。
広井「改めまして、太正浪漫倶楽部の会員の皆様。ようこそ貸切公演に!」
会場、勿論のこと大歓声。
広井「最近の歌謡ショウはね。お友達とか連れて観に来る方も多いみたいですね。
   で、『ぽか~~ん』って観てるの。あれ、何も知らないのに連れて来ちゃうんだよね(笑)
   特に一幕なんか設定が全然解らないからホントに『ぽか~~ん』って感じで。
   何で七人なの?誰が引退したの?って。でも。今日のお客さんは全部解ってるよね!」

広井「今日は脇の人たちも声が掛かるんじゃないか?!って期待してるよ?」
このあと、台本通りの愚痴が始まり親方登場です。

~中略(今の世の中そういう愛の戦士がいないから不正ばかりだと昨今のニュースを嘆く)

前説も終わり、広井さんが懐からおもむろに二通の電報を。
この展開は去年と同じ?!
広井「そうだ。忘れてた。祝電が届いてたんだ。また、ディナーショウやってくれって。
   大阪ウエスティンホテルと東京ベイヒルトンから。」
親方「…えぇ…『スーパー歌謡ショウ開演おめでとうございます。
   今年の冬にクリスマスディナーショウを開催して頂きたく、ご検討のほど宜しくお願い致します。』」
広井「ね!だったら巴里でやるんだよね!これは。」
親方「巴里でやるんですか?」
広井「だって帝都花組さんは新春の稽古で忙しいもん。やるなら巴里でしょ!
   で、巴里だとさ。設定が変わるんだよね。」
ニヤリと笑って広井さん。
苦笑する親方。
広井「中嶋、行くぞ!」
すっかり若旦那と使用人・中嶋に立場逆転(笑)
広井「巴里はこの調子でやりましょうね!」
ここで下手に退場。

そして、千秋楽。
いつも通りに開始十五分くらい前に広井さん登場。
広井「ありがとうございます。千秋楽でございます。それにしても始まっちゃうと早いね。
   今年は長いなぁなんて思ったけど、もう千秋楽だもんね!どうもありがとう!」

広井「まだお買い物をなさっている方がいるので、ゆるゆると始めたいと思います。
   どうせね、千秋楽ですからね。今日はたっぷり時間ありますからね!
   四時間になっても五時間になってもいいんだ!打ち上げも夜だしね(笑)」
多分、そんな感じだろうとは思ってました(笑)
でも、観に行く分にも昼開始の方が助かります(^_^;)

広井「歌謡ショウに初めて来られるという方。まさか千秋楽にはいらっしゃらないと思いますが、
   たまたま連れて来られちゃったという方もいらっしゃるかもしれません。
   毎年言ってるんですが、千秋楽はちょっと…一部、微妙に本公演とは違っております(笑)
   今日観て『あ、これだったのか!』とか思われるとちょっと困りますんで…。
   千秋楽はお祭りに近いものがありますから、千秋楽を取られた方は中日も取って頂けると
   嬉しいなぁ、と思います。」
だから、何だかんだ言って毎回凄い競争率…。

広井「えぇ、六年間、ずっとお客様と創り上げてきた舞台です。スタッフ、キャストを代表して厚く御礼申し上げます。」
そう礼をする広井さん。
会場から拍手。
広井「昨日たまたま、夜うちに帰ってから『愛ゆえに』を観てたんです。
   あの…恥ずかしいな~と思いまして。俺も若いなぁとか思いながら。
   六歳、年を取ったわけですが『愛ゆえに』から観ているお客様も六年、歳を取った事に
   なりますね。」
会場では結構手を上げて返事をしている方が。
私は……『つばさ』から五年ですか(遠い目)

~中略(1/3から青山にて新春歌謡ショウ。初の地方公演、大阪公演のこと)
広井さんの台本通りのボヤキが始まったところでここで何と!!
広井「あれ?!」
いつものタキシード姿で公平先生登場!!
田中「あ~、遅くなっちゃった。もう始まっちゃってる?」
広井「え?!」
田中「間に合った?大丈夫?」
広井「まだ始まってないよ…。」
田中「まだ始まってない!?ああ、良かった良かった。ところでさ、あの、オケどこ行っちゃったの?(笑)」
と、公平先生。
勿論、枡席とかオケピに当たるであろう位置を指しながら(笑)
広井「オケが…。オケがないですね。あれ!?」
田中「どこ行っちゃったの?」
広井「毎年、夏はあるのに、何で今年は…(汗)」
田中「ところでさぁ、来年は指揮者が飛ぶって言ってなかった?」
広井「言ってた!」
田中「じゃあ…。」
え?!マジですか?!
と、一瞬思ったのも束の間(笑)
次の瞬間には間髪入れずに公平先生。
田中「そんなワケないでしょ!」
で、またまたオケ探し。
田中「オケ、オケどこだ~~??」
そこにオケはオケでも桶を持った親方が登場!
親方「はい、桶!桶!」
田中「ああ、オケあった!あった!どうもありがとう!」
公平先生、親方から桶を受け取り笑顔で下手に退場。
いいんですか?!そんなベタで!!(爆)
そう思っていたのは私だけではないらしく、当の親方も広井さんも呆然とした感じでした。
親方「…あれでよかったんだ(汗)」
広井「(足下にホウキを投げ出して)…あれやる為だけに出て来たの?!わざわざ?!
   …もう、頼むよ~…。前説、コントじゃないんだから!!」
いえ、広井さん。
正直…、コントです。ええ(笑)
親方「じゃ、そういうことで…。そろそろ始めようか?」
広井「始めましょうか?」
親方「もう…千秋楽だし(細かい説明は)いいでしょ?!」
広井「駄目だよ!親方までそういう事言っちゃあ!今日、初めて観る人だっているんだから!」
広井さんの言葉に「そうですか~~…」と親方。
何から始めようか考えてる様子。
結局、
親方「とりあえず振り付けをやります。」
広井「なんだよ!」
親方ここでダンディ団を呼集。
親方「いつもなら私が踊るんですが、今日はダンディ団を代表して…ベロムーチョ武田さんどうぞ!!」
ボス「よっ、武田!」
武田さんを独り残してみんな客席やら舞台袖にいきます(笑)
『ハメられた?!』って感じで苦笑する武田さん。
客席大歓声。
こうなっちゃうと後には退けないのが歌謡ショウです。
武田「汚ねぇ~~。(ヤケ気味に(笑))はいはい!やりますよ!やりゃあいいんでしょ!
   え~と、え~と!」
広井「『え~と』が多いよ!」
武田「サビの部分でしょ!えっと、え~と…、」
広井「上がり性なんだよね。」
武田「はい(汗)」
広井さんの突っ込みにしどろもどろになりながらも、何とか振り付け講座を始める武田さん。
噛み噛みでしたが何とか続け無理やり終わらせます。
途中で歌詞を「♪唸れ~光速の~」って歌っちゃって客席のあちこちから「衝撃の!」って正される場面もありましたが(^_^;)
何とか終わったのに客席から「もう一回!」コールが。
武田「はいはい!分かりましたよ!やりゃあいいんでしょ!幕上がんなくなっちゃうからね!?」
ここで親方とボス、西ヤンも復活。
みんなで振り。
決めてから親方。
親方「いいんだけど、みんな手拍子して誰もやってなかったね(笑)」
いえ、一応やってはいたんですがそれ以上に面白くて。
それ以前に千秋楽来るような人は95%以上解っているんじゃないかと(笑)
ボス「いやぁ~。情けないわ!六年もやってるのに覚えてないなんて!」
広井「昨日『愛ゆえに』観たんだけどさ、夜中に。(武田さんが)出てるんだよね!
   役名無いんだよね、まだ。」
武田「あんときは無いですね。」
広井「回ってるだけだったね。」
武田「そうですね。」
このあとダンディ団退場。
そして、駆け足に『八犬伝とは』をやってようやく前説終了でした。
長かった…(笑)

さぁ、いよいよ開演です!!

☆一幕☆
ブザーが鳴って開幕アナウンスが流れます。
この開演アナウンス日替わりで初日はさくらさんでした。

さくらVer.「本日はお暑い中、大帝国劇場にご来場賜り、ありがとうございます。
      今年から装いも新たに始まりますスーパー歌謡ショウ!
      さて、どう相成りますことか。あたしもワクワクしています。
      一幕の上演時間が60分。
      15分の休憩を挟みまして、二幕の上演時間が1時間45分となっております。
      それでは幕が開きます。どうぞ、最後までごゆっくりお楽しみ下さい。」

ちなみに17日はレニだったみたいです。
貸切公演は大神さん、24日は紅蘭、千秋楽はマリアさんでしたv

大神Ver.「太正浪漫倶楽部の皆様。
      本日はお暑い中、大帝国劇場にご来場賜り、ありがとうございます。
      初の貸切公演となりますが、舞台は通常通りに進行させて頂きます。
      一幕の上演時間が60分。
      15分の休憩を挟みまして、二幕の上演時間が1時間45分となっております。
      それでは幕が開きます。どうぞ、最後までごゆっくりお楽しみ下さい。」

紅蘭Ver.「本日はお忙しい中、大帝国劇場にご来場下さいまして、ありがとうございます。
      今年から装いも新たに始まりますスーパー歌謡ショウ!
      さて、いかが相成りますやろか。うちもワクワクしてます。
      一幕の上演時間が60分。
      15分の休憩を挟みまして、二幕の上演時間が1時間45分となっています。
      15分間しっかり休んでな。
      では、とうとう幕が上がります。どうぞ、最後までごゆっくりお楽しみ下さい。」

マリアVer.「本日は、大帝国劇場にご来場賜り、ありがとうございます。
       今年から装いも新たに始まりますスーパー歌謡ショウ。
       さて、いかが相成りますことか。私もワクワクしています。
       一幕の上演時間が約60分。
       15分の休憩を挟みまして、二幕の上演時間が約1時間45分となっております。
       それでは幕が開きます。最後までごゆっくりお楽しみ下さい。」

静かに幕が開いて、舞台には銀座の街並が姿を見せます。
舞台下手、ダンディ団にスポットライト。
ボス「♪銀座」
西村「♪銀座」
武田「♪銀座」
ダンディ団「♪ここは銀座~」
ここで花組さんが舞台中央前方突出部分の奈落から上がってきます。
ボス「♪誰もが憧れる~~街~~」

♪輝く、銀座ストリート

歌い出しのハモで既に鳥肌でした。
正に踊るギャング団!
ダンサーさん、花組さんをもバックダンサーに従えて堂々と☆
1番終了とともにマリア、カンナ、織姫が抜けます。
2番途中で花組全員抜けて、薔薇組とかえでさん、大神さんが入って来たと思います。
ラスト、ボスのソロではバックダンサーが一時停止状態になるんですが、その時かえでさんと大神さんは例の「しっかりしなさい!大神くん!」ポーズをvv
曲終了後、ダンディ団を残して全員退場。
通りかかるのは下手より雲国斉さん。
ダンディ団と挨拶を交わします。
そして、自転車に乗って上手より千葉助さん。
イメージは何となく夕暮れの銀座。
浅草にうなぎ(?)を食べに行くという千葉助さんに賛同してついていくダンディ団。
そのまま一緒に下手に退場。
舞台には大帝国劇場正面のセットが。
実はこれ、ちょっと感動しました。
ゲーム画面で観てる帝劇が立体になってるよとか思って(゜▽゜*)
この帝劇が回り舞台で回転してそのまま場面転換となります。
BGMはスローテンポな「♪輝く、銀座ストリート」のサビ部分のインスト。
照明は夜な感じで。
回転して、現われたのは帝劇ロビー。
中央階段上方に織姫。その斜め下で階段に腰掛けてカンナ。
階段下左に置かれているソファには雑誌を読んでいる様子のマリア。
そこに右壁に掛かっている柱時計の鐘の音が。
何かを思い立ったように階段より下りてくる織姫。
そして、
織姫「ああ、時計が零時を告げました。何という事でしょう!わたしの魔法が消えてしまいます!」
舞台中央まで来て。
織姫「わたしはあなたの愛を忘れないでしょう。ですから…、わたしのことを忘れないで下さい!
   …忘れないで…!」
カンナ「忘れちまうよ!」
折角、気持ちよく演技の練習をしていた織姫にチャチャを入れるカンナ。
ムッとした表情の織姫。
気を取り直してここで?
あれ?この前奏はもしや?!
!「♪愛は永久に」!!
ってことは!
織姫「わたくし、幸せですわ。こうしてあなたの胸で美しいまま死ねるんですもの!」
カンナに迫り来る勢いの織姫さん。
そして、BGM(笑)
これにはカンナも「体が勝手に…」??
織姫「涙…。涙なんて長いこと流していなかった…。」
カンナ「約束しよう。僕は君の涙を、その愛を…忘れない!」
階段上方に立って思わず相手をしてしまうカンナ。
よっ!明智!!(笑)
が、織姫を抱きしめた次の瞬間。
カンナ「わぁーーー!!ちがぁぁーーーう!!!」
織姫「何ですか!カンナさん~~!お稽古の邪魔しないでくださ~い!!」
カンナ「織姫、何でおめぇは『シンデレラ』や『紅蜥蜴』の稽古してるんだよ!」
織姫「『シンデレラ』や『紅蜥蜴』をやりたいんで~す!愛の物語はいいで~す!」
うっとりする織姫に対して不機嫌そうなカンナ。
カンナ「だってよ!今度の演目は『八犬伝』なんだぜ?!」
織姫「何で『八犬伝』なんですか~?!」
カンナ「知らねえよ!
    支配人引退するとか言ってやがった米田のジジイが勝手に決めやがったんだから!」
不服そうなカンナにあっさりと、マリア。
マリア「娯楽作品でしょ。いいんじゃない?」
簡単に言うマリアに振り向いてソファに座るマリアの両脇に立つ二人。
客席から見て左手に織姫、右手にカンナです。
カンナ「娯楽作品ならそれでいいのか!?」
マリア、カンナのこの言葉に雑誌を閉じて、
マリア「支配人には何かお考えがあるのよ。」
カンナ「いぃやぁ~お考えが足りませんねぇ~~!米田のジジイには!!」
マリア「カンナ!」
カンナ「だってさ、正月公演ですみれが引退してあたいたち花組は七人になっちまったんだぜ!?
    それなのに『八犬伝』はねぇだろ?!」
織姫「あぁ~!そーゆーことですか!」
ドレスの裾を手でヒラヒラさせながら織姫さん。
これをカンナも真似しながら、
カンナ「『あぁ~!そーゆーことですか!』じゃねーよ!
    織姫!いくらバカちんだって数勘定くらいは出来んだろ?!
    『八犬伝』ってのは八人の犬士の話なんだよ!七人じゃ足りねえだろうが~!
    …そうだ。『七匹の小ヤギ』にしよう!『八犬伝』は『七匹の小ヤギ』に変更~~!!」
織姫「…ヤギ、やで~す・・・!(-_-)」
織姫、本気で嫌がってる様子。
しゃがみこんで”の”の字書いてる気味です(笑)
マリア「もうパンフレットもポスターも作っちゃってるわよ…。」
カンナ「もう作っちまってるのかよ?!」
マリアとカンナはそんな織姫を放って会話を進めます(笑)
織姫「…ヤギ、やで~す…!」
マリア「宣伝だって始まってるわ。」
カンナ「宣伝もしちまってるのかよ~!?」
織姫「…ヤギ、やで~す…!」
マリア「前売りも開始してるわ…。」
カンナ「…今、何て言った?」
マリア「前売りも開始してるわ。」
カンナ「『前よりも愛してるわ…』だなんて、急にそんなこと言われても!マリア!( ̄ー ̄)ゞ」
多大な聞き間違いをして照れ臭そう(?)に後ずさるカンナ。
「違うから!」と立ち上がるマリア。
カン×マリ?!カン×マリなんですか?!(爆)
織姫「ヤギ、やで~す!!!」
そして、姫様はよっぽどヤギがイヤみたいです(笑)
っていうか、仮に花組がヤギやるとしたらオオカミはやっぱりあの人なんですかね。
読んで字のごとく(^_^;)
あ、この『七匹の小ヤギ』。
アドリブもあるのでそちらも。

<貸切日>
カンナ「…そうだ。『七福神』にしよう!『八犬伝』は『七福神』に変更~~!!」
織姫「…福神漬け、やで~す…!」
福神漬けですか…(笑)
終いには、
織姫「カレーの横、やで~す!!」
姫様はトッピングになるのもイヤみたいです(笑)

<千秋楽>
カンナ「…そうだ。『七人の小人』をやろう!『八犬伝』は『七人の小人』に変更~~!!」
織姫「…小人、やで~す…!!」
いつもならここでどんどん沈んでいく織姫さんですが、途中で何かひらめいた様子。
締めは、
織姫「主役のシンデレラはわたしがやりま~す!」
え?シンデレラですか?
なんて、思ってると案の定カンナさんの突っ込みが。
カンナ「って、おい。…おめぇよ、そりゃ白雪姫って言いたかったんだろうけどよ…。」
この突っ込みに慌てて芝居を先に進める織姫さんでした。
マリアさんは笑いを堪えている気味で(笑)

マリア「とにかく『八犬伝』をやるの!」
織姫「稽古で~す!稽古しかありませ~ん!!役は自分で掴み取るので~す!
   待っていても空から降っては来ないので~す!天は努力しない者には味方しないので~す!
   努力した者だけが勝利を掴み取れるので~す!
   何故なら、勝利の女神には前髪しかないからで~す!
   (自分の頭を指差しながら)ここんとこハゲ、ここんとこハゲ。」
と、お馴染みの姫様の早口長台詞。
相変わらずお見事でした☆
まあ、勝利のためには前進あるのみってことなんですかね?多分。(^_^;
そこへ。
レニ「織姫。」
レニの声がするけど何処?!なんて思っていると階段左壁に掛けられている絵の女性の顔がレニになってる?!
観光地にある記念写真コーナーの首だけくり抜いてあるあれを想像して頂ければ…。
当然、驚く一同。
織姫「!きゃーーーーっ!レニが絵の中?!」
カンナ「レ、レニが絵に!?」
レニ「…ある意味正しい。」
マリア「…レニ……?」
レニ「(笑顔で)おやすみ。」
そして、立ち去るレニ。絵の女性の顔は元通りに。
狐につままれた様子の三人。
カンナ「…おいおい、大帝国劇場がビックリ屋敷に変身か?!
    いっそのこと劇場やめて遊園地にでもしたらどうだ?」
さくら「そんなのダメです!」
懐中電灯を手にしたさくらが何と柱時計の中から登場。
な、何で?!(笑)
織姫「きゃーーーー!」
カンナ「さくら!おまえ、今どうして柱時計の中から出て来たの?!」
さくら「どうして今、あたしロビーにいるの?」
当のさくらも解ってない様子。
カンナ「質問に疑問で答えるなよ!」
さっきのレニといい混乱気味の帝劇ロビー。
マリア「…カンナ。何だかおかしいわ。」
神妙な面持ちでマリア。
カンナ「おかしいか?おかしいときは…あひゃひゃひゃひゃっ。はい、ご一緒に。」
ヨゼフ笑いをするカンナ(笑)とつられて、さくら。
カンナさん、それは『可笑しい』です。字ぃ違います(爆)
マリア「カンナもさくらも真面目に答えてよ!」
そんな二人に思わず語調が強くなるマリア。
織姫「マリアさん、もうそんなに怒ると血圧上がりますよ~?
   ただでさえ、寒い国のお人は血圧高いんですから。
   頭の悪い二人には何を言ってもムダで~す。
   箸にも棒にもからまりませ~ん!!」
これにカンナ。
カンナ「あははははは。なぁ、マリア。(マリアの横に腰掛けて)…おかしいってのはよ。
    こいつの頭じゃないのか?!」
織姫「わたしおかしくないで~す!おかしいのはカンナさんで~す!
   イマジネーション使って(客席全体を指しながら)みぃ~~んなを騙してま~す!!」
最早、歌謡ショウのお約束。
カンナさんの身長ネタですが…?
織姫「イマジネーション使って、小さく見せてるでしょ~?!ホントは2メートルなのに!!」
そ、そうだったのか…。
小さく見えていたんですね、今まで(笑)
騙された!!(爆)
カンナ「マリア、そういうことなのか!?」
驚いた様子でカンナ。
みんなには2メートルにしか見えてなかったと思っていた様子(笑)
マリア「織姫。おやすみなさい。」
これ以上、カンナを混乱させてはマズいとマリア。
織姫を黙らせるかのように有無を言わさない勢いで織姫を促す。
織姫「そうですね。女優に睡眠不足は大敵ですからね~。
   さっすが、マリアさん!そこまでわたしのことを大事に思ってくれてるで~すね!
   ありがとうございます。グラッチェ!
   それでは、もう寝ま~す!おやすみなさ~い。おやすみなさ~い!
   チャオ!チャオチャオチャオチャオ……、チャオ!」
織姫は二階に上がって行きます。
織姫が行ったのを確認して、カンナ。
カンナ「マリアも大変だよなぁ。あんな変なの相手にして。マリアはエラいよ!
    な!さくらもそう思うよな!」

このイマジネーション云々の会話もアドリブがあったのでそちらも。
<貸切日>
織姫の「小さく見せてるでしょ~!」のあと、カンナがソファの上に立って高く見せようとします。
織姫去り際にそんなカンナを見て、
「グラグラしてま~す!」
織姫退場後、カンナいつものようにマリアの隣に座って、
「マリア!マリアも大変だよな。あんな日本語不自由なヤツの相手して。
あれ?マリアも日本語不自由だったっけ?いやいやいや!でも、マリアはよくやってるよ!」
マリアさん苦笑…というか笑い堪えてました(笑)

<千秋楽>
カンナ「マリア!そういうことなのか!?」
マリア「織姫。おやすみなさい。」
織姫「えっ?」
マリア「お願い。」
織姫「……。そうですね。女優に睡眠不足は大敵ですからね。
   さっすが、マリアさん!わたしのことを大事に思ってくれてるで~すね!
   ありがと、グラッチェ!ちゅっちゅっv」
と、マリアの頬にキスする仕草を見せる姫様。
今度はマリア×織姫(姫襲い受けで)ですか?!(爆)
その間にカンナさんは階段の手すりに足をかけようとしています。
織姫「じゃあ、わたしもう寝ま~す。おやすみなさ~い、チャオ!」
織姫、カンナに気付いて小さくガッツポーズで。
織姫「…頑張れ!」
その織姫の言葉に悔しそうにカンナ。
カンナ「バカにしやがってーーー!!もう!マリア!」
マリアのそばに戻ってきたカンナがマリアを見るとマリアは顔を俯かせて、肩を震わせてる…。
マリアさん、この日はとうとう堪えきれずに笑ってしまっていました(笑)
そんなマリアにカンナ。
カンナ『マリア!マリア!(肩を叩きながら)マリア!」
マリア「………。」
マリアさん、まだ立ち直れない様子(笑)
会場のあちこちから「頑張れ!」コールが。
カンナ「マリア、マリア!(顔を覗き込んで)マリア、本当に大変だよなぁ。
    あんな日本語不自由なヤツ相手じゃな…。って、おまえも少し不自由だったな。
    いやいやいや。マリアはよくやってるよ!なぁ!さくら!」

さくら「はい。マリアさんは立派です。」
カンナ「な!ところでマリア、ものは相談なんだけどよ。」
マリア「何?」
カンナ「『八犬伝』はやめよう!」
マリア「(ため息をつきながら)……その話はさっき終わったでしょう?」
カンナ「すみれが正月公演で辞めちまってあたいたち花組は七人になっちまったんだよ?!
    それなのに『八犬伝』なんてどう考えたっておかしいだろ?!な!さくらもそう思うよな!?」
さくら「いえ…(^_^;」
そんなカンナにどう答えていいのか困った表情のさくら。
カンナ「どう考えたっておかしいんだよ!」
マリア「…やっぱりおかしいのよ!」
カンナ「だろ!?」
マリア「さっきから絵の中からレニが顔を覗かせたり、柱時計の中からさくらが出て来たり!」
マリアさん、カンナと話噛み合ってないです(笑)
マリア「さくら!」
さくら「はい!」
マリア「説明して。どうして柱時計の中にいたの?」
さくら「はい…裏の廊下を見回りしてたら急に壁がグルグルして…。気が付いたらここに。」
帝劇異次元ゾーンでもあるんでしょうか?
カンナ「夢でも見てたんじゃねぇか?♪夢見ていよう~~…」
さくら「違います!ちゃんと見回りしてました!」
カンナ「そうか?でもよ、気を付けろよ~?二度あることは三度あるって言うからな。」
アイリス「じゃ~~ん!!」
カンナ「うわぁっっ!!アイリス?!」
アイリス「アイリス知ってるも~ん!!」
言ったそばから三度目の到来です(笑)
階段右下の花壇の中からアイリス登場!
いきなりの声にビックリの三人。
マリア「ア、アイリス!?」
さくら「知ってるって何を?」
アイリス「これはねぇ。これはみんな、紅蘭の発明!」
三人「紅蘭の発明?!」
アイリス「じゃーん!♪ちゃんちゃかちゃんちゃんちゃーん(お馴染みの発明紹介のSEを口で)
     名付けて!空間移動装置『どこでもくん』一号~~!」
はい、ではみなさんもご一緒に!
三人「空間移動装置『どこでもくん』一号~~?」
アイリス「そう!すみれが辞めてみんなが寂しくないように、何か面白いことをして
     びーっくりさせるんだーって言ってたよ?」
カンナ「余計なことしやがって!紅蘭のヤツ~~~!」
紅蘭に一言言おうと階段を駆け上ったカンナにさくら。
さくら「紅蘭は地下!地下!」
カンナ「ああ~、そうだった!紅蘭は地下だったな!」
舞台中央前方の奈落の階段を下りていくカンナ。
さくら「心配だからあたしも行きます。」
マリア「お願いね。」
カンナ「紅蘭~~~!!」
さくら「カンナさ~~ん!!」
二人を見送るマリア。
静かになったロビー。
マリアは立ち上がって、ソファに座っているアイリスに話し掛けるように言います。
マリア「そうね…。カンナの言う通りかもしれないわね。
    すみれが引退してから…。私たち何だか変よね…。」

♪仲間たちよ

CD版と違い、アイリスと会話を進める感じで曲が進んでいきます。
この曲自体がアイリスとの会話なんですね。

マリア「…ねぇ、アイリス。」
アイリス「え?」
マリア「『八犬伝』のお話って、花組とよく似てるの。」
アイリス「はなぐみと?」
マリア「そう。でも…♪友情は簡単じゃない」

マリア、アイリスの横に座ります。
間奏部分でアイリス、マリアに静かに話始めます。ジャンポールはもちろん定位置で。
アイリス「…アイリスね。普通と違うでしょ?霊力があるでしょ?
     だから、フランスにいた時、仲間外れですっごく寂しかった。
     パパやママもアイリスのこと怖がってたんだよ?
     だから、お友達はジャンポールたちだけ。」
何でもないことのようにそう話すアイリスに思わず顔を上げるマリア。
アイリス「でも、日本に行けば同じ様な霊力を持った不思議な仲間たちに会えるって言われたんだ!
     アイリスすっごく嬉しかった!マリアだって…そうなんでしょ?」
マリア「(アイリスの言葉にフッと笑って)…そうね。
    私も花組のみんなに出逢って、少しずつ心を開けるようになった。」

マリア「♪そうやって友情と 信じる意味を知った
    深い絆で結ぶ 仲間たちよ」
アイリス「なかよし、ってこと?」
マリア「信じ合う、ってことかな?」
アイリス「ちょっとわかる。」
マリア「同じ志を持って悲しみも苦しみも分かち合えるって素晴らしいことなのよ。
    …『八犬伝』、絶対成功させましょう!花組が初めて出逢ったあのときを思い出せるように…!」
マリアの言葉に笑顔で頷くアイリス。
マリア「♪大きな 花となり 時を越えて咲こう
    いつかきっとわかる 血縁の繋がりを越え そして
    悲しみを分かち合い 家族となる喜びを
    わたしたちは 信じている
    ああ仲間たちよ」
アイリス「ねぇ…マリア。」
マリア「♪ああ仲間たちよ」
アイリス「『八犬伝』、やろうね!」
アイリスの言葉にマリアも笑顔で頷きます。
マリア「♪ああ仲間たちよ」
二人で上を見上げ舞台は暗転。
一旦、幕が下ります。
音楽が鳴り始め、舞台中央前方の奈落部分から出て来たのは紅蘭と…いよいよ出ました!!
光武です!!!

♪光武

ほぼ1/1光武ですよ!!バストアップの部分までですが。
左肩部分に紅蘭が座ってます。勿論、紅蘭機ですよ☆
右手にスパナを持って愛おしそうに光武を整備する紅蘭の様子がね。
何だか嬉しかったりしました。
曲が終わって再び奈落に沈む紅蘭と光武。
ここで無事に済まないのがやっぱり紅蘭。
やってくれました、お約束を(笑)
爆発音がして、オチはやはり…、
紅蘭「まったやってもうたーーー!!」
何が爆発したかは後々のお楽しみ♪
そのまま暗転して、再び上がる幕。
舞台は明るくなって、翌朝の帝劇前。
下手よりホウキを手に掃除をしているらしいレニが登場。
ああ、何か清々しい雰囲気です☆

♪おはよう グッドモーニング

一番を歌い終えた時点で舞台も回り帝劇前からロビーへと移動。
ここで柱時計の中から再びさくら登場。
しかも今度は戦闘服?!
シュタッといつも通り着地してみたらロビーでビックリしている様子。
さくら「お、おはよう…。」
レニ「おはよう、さくら。どしたの?その格好。」
さくら「早朝訓練で光武のシミュレーションしようと思って、シューターの中に入ったら、ここに…。」
レニ「…紅蘭の空間移動装置がまだ働いてるんだ…。」
さくら「困ったわね…。」
レニ「いいんじゃない?いつもと違うことをちょっと楽しんじゃえば。」
レニの意外な発言に驚いた表情のさくら。
ホントにもう、レニは年々…(゜▽゜*)
さくら「楽観的ね。」
レニ「…悲観的よりはいいよ?」
そんなレニに笑顔でさくら。
さくら「…うん!」

CD版と変わって二番は二人でハモってますv
二人で腕組んで回ったりして可愛い感じvv
レニ「♪くよくよしない」
さくら「♪めそめそしない」
二人「♪素晴らしい笑顔で」

そこに下手よりあくびして伸びをしながら紅蘭登場。
起き抜けらしくメガネを外して目をこすったりしてます。
二人は紅蘭にも「おはよう」と声をかけ、三人でハーモニー♪

レニ「♪グッドモーニング グッドモーニング おはよう」
さくら「♪おはよう」
紅蘭「♪おはよう」
全員「♪新しい朝 グッドモーニング」
三人のハモが綺麗でした(*’ ‘*)
今回、全体的にハモが多い感じだったので、ミュージカル好きとしても堪らない感じでしたvv
曲終了後。
紅蘭「おはようさん~。」
さくら「おはよう、紅蘭。」
レニ「Guten Morgen.」
おお!レニってば、ちゃんとドイツ語ですよ!
グーテンモルゲン!
紅蘭「いや~、昨夜はカンナはんにたっぷり叱られましたわ~。
   …って、うわっ!
   (レニのそばまで来て遠巻きにさくらを見て)さくらはん、その格好はどないしたんですか?」
戦闘服姿のさくらに驚く紅蘭。
さくら、ボソッと。
さくら「…どこでもくん一号。」
紅蘭「あかん!まだ地下格納庫の『どこでもくん』一号、外してなかったわ…。」

<貸切日>
紅蘭「(トランシーバーで話しているジェスチャーで)ガッ…
   さくらはん、さくらはん。その格好はどないしたんですか?
   ガッ…」
さくら「(紅蘭の真似して)ガッ…
   …どこでもくん一号。
   ガッ…」
紅蘭「ガッ…
   通信終了。
   ガッ…
   あかん!まだ地下格納庫の『どこでもくん』一号外してなかったわ…。」

レニ「早く外して。これはまずいよ?ボクたち一応、秘密部隊なんだし。」
さくら・紅蘭「一応?」
レニ「絶対。
   …とにかく、劇場にお客さんがいるときにこの格好で…」
さくら「(ゲキテイのときの振りで)わたしたち、正義のために戦います!」
レニ「…なんて、まずいよ。」
紅蘭「そらあかんわ!すぐに外さんと。」
急いで地下に行こうとする紅蘭にレニ。
レニ「でも、すごい発明だよね。」
紅蘭「へ?」
レニ「空間を移動するなんて、すごいアイデアだと思うよ。」
レニのこの言葉に紅蘭の表情がパアッと明るくなって、
紅蘭「ほんま?!おおきに!
   ウチな、みんなより霊力が弱いやろ?せやから機械を作るんや!
   機械はな、人間の弱い部分を補ってくれるんやで。
   みんなの足を引っ張らんように。すみれはんが抜けた花組の戦力がダウンせえへんように。
   ウチ、いろいろ考えてるんや。」
さくら「紅蘭らしいわね。」
紅蘭「けど、まだまだうまく作動してくれへんのやな~~。」
柱時計の扉を開け閉めして何かを確認する紅蘭。
紅蘭「何でやろ~?…すぐ、外してくるさかいな。」
上手に走って行こうとする紅蘭。
レニ「あ、紅蘭!」
再び、呼び止めるレニ。
小さくガッツポーズを紅蘭に向けて、
レニ「ファイト!」
紅蘭「おおきに☆」
紅蘭を笑顔で見送る二人。
直後。
柱時計から…今度は戦闘服のマリアさんが(笑)
予想外の出来事に一瞬、動揺した様子。
さくら「あ、マリアさん。おはようございます。」
マリア「レニ、さくら…これは一体…。」
レニ「紅蘭の空間移動装置。まだ外してないのがあったみたい。今、外しに行った。」
マリア「そう…。それで、さくらもここに?」
さくら「はい。早朝訓練頑張るぞ!ってシューターにシューッて入ってスタッって降りたらここに…。」
マリア「そう…。私は光武に乗ったらここに…。」
訳が解らないといった表情のマリア。
光武に乗ったらロビーじゃビックリしますよね。例えマリアさんだって。
そこへ、二階より織姫とアイリスが降りてきます。
織姫「おはようで~す!」
アイリス「おはよう~。」
織姫、さくらとマリアに気付いて、
織姫「さくらさんにマリアさん!劇場で戦闘服はマズいで~す!」
さくら「それがね…、」
説明しようとさくらが口を開いたところで今度は階段上よりカンナの声が。
カンナ「いやいやいや。朝飯五杯食ったら一本どっこ五本も出ちまってもう大変だ。
    あっはっはっはっは。」
階段下りてきてカンナ、さくらとマリアに気付きます。
カンナ「うわっ!ど、どうしたんだ?!さくらもマリアも!敵か?!何処だ?!何処?!」
さくら「違いますよ、カンナさん。」
レニ「紅蘭の空間移動装置。まだ外してないのがあったんだ。」
マリア「地下格納庫にいたらここに出て来てしまったのよ。」
いつもだったら、ここで『しっかたねぇなぁ~。紅蘭のヤツ。』なんて笑い飛ばすであろうカンナですが…。
カンナ「なんだと?!紅蘭のヤツ、まだ壊してなかったのか!?」
紅蘭の所に走っていこうとするカンナにさくら。
さくら「待って下さい!カンナさん!」
カンナ「何だよ。」
さくら「…紅蘭はみんなのためにいろんな発明を考えてくれてるんですよ。」
カンナ「…それは解ってるけどよ。」
レニ「紅蘭の発明品を壊すっていうのはちょっと…。」
さくら「いつものカンナさんらしくないですよ?」
カンナ「…何だよ、いつものあたいって。」
アイリス「誰にでも優しいカンナ、ってことじゃないの?」
マリア「カンナ。すみれが辞めてから、あなたちょっと変よ?」
カンナ「関係ないね!それを言うならよ。
    すみれが抜けてあたいたち七人になっちまったってのに『八犬伝』をやろうってことに
    誰も反対しないってことの方がおかしいんだよ!!
    だってそうだろ?!すみれがやる役を他のヤツにやらせるってワケだろ?!
    そんなの…、そんなのすみれに対して優しくねぇんだよ!!」
マリア「そういうことじゃなくて…!」
カンナ「言い訳なんか聞きたくありません!!」
マリアの言葉でさえ拒否するカンナ。
カンナさ~ん…(T_T)
織姫「わからずや!とうへんぼく!へんくつのクツワムシ!!」
そんなカンナの態度にソファから立ち上がってカンナに迫る織姫。
カンナも正面から織姫に食って掛かります。
カンナ「お前はもう~~~っ、いらん日本語ばかり覚えやがって!イタリア語も喋れねぇくせによ!!」
さくら「それは言ってはいけませんよ…。」
織姫のフォローに回るさくらですが、当の織姫は…。
織姫「チェリーさ~ん。同情はナッシングで~す。」
さくら「あ、あたしは織姫さんに味方しようと…、」
織姫「けっこう、けだらけ、ねこはいだらけで~す。
   あなたは頭の上のハゲを追っていればいいで~す。」
ハゲ?ハゲ?ですか?
姫様、それは…。
なんて思ってると透かさずレニが訂正。
レニ「…ハエ。」
これで姫様も改めてさくらの方を向いて。
織姫「ハエ。」
さくら「はえはえ…。(はいはい。)」
さくら、ちょっとヤケ気味(笑)
妙~~な空気がその場に流れます。
これに、アイリス。
アイリス「もう~、カンナがいけないんだよ~?」
カンナ「…何で?」
アイリス「えっ?」
カンナ「どうしてあたいがいけないんだ?なぁ、何であたいがいけないんだよ?!」
アイリスにすら絡むカンナ。
後ずさるアイリス。
アイリスをかばうようにカンナの前に立つレニ。
カンナを止めようと立ち上がるマリア。
カンナ「レニもそう思ってんのか?!あたいがいけないのか?!悪いのか?!
    お前はもう、掃除もしないのにホウキなんか持ちやがって!」
そう言ってレニの持っているホウキをパシッと叩くカンナ。
織姫「カンナさん…!」
カンナ「織姫、お前もそう思ってるのか?!あたいが悪いのか?!
    な、さくら!今のはあたいが一番悪いのか?!なぁ、そうなのか?!
    今のはどう考えたって紅蘭の発明が…、」
みんなを問い詰めるカンナにとうとうマリア。
カンナの言葉を遮るように、
マリア「…カンナ!いいかげんにして!」
最早、引っ込みがつかなくなっているカンナ。
マリアにすら突っかかります。
カンナ「マリアもか?!マリアもあたいが悪いって思ってんのか!?」
マリア「思ってないわよ…。」
半ば呆れたようにため息をついてそう言うマリア。
カンナ「そうですか!解りました!あたいが悪いんだよな!!ホントにごめんなさい!
    あたいが悪かったです!!」
ヤケ気味にそう言って椅子の脚を蹴るカンナ。
そんなカンナの様子に、アイリスは泣きながら下手へ駆けていきます。
すぐにアイリスのあとを追いかけるマリア。
レニがその前にマリアへ。
レニ「マリア。『八犬伝』やろうね。」
マリア「…ありがとう。」
マリアのあとにレニも下手へと退場。
何も言わずにさくらも上手へと退場。
真面目なシーンではありますが、この間カンナさんがソファを蹴った足を痛がってケンケンしてたり、
その動きが可笑しくてですね。会場からは笑う声がちらほらと。
話は戻って残ったのはカンナと織姫。
ソファに座るカンナに近付く織姫。
そして、
織姫「カンナさん!…七転び八起きで~す。」
優しく慰めたつもりがカンナには、
カンナ「うるさーーーーい!!お前に何が解るんだよーーー!!!」
織姫「何よ、もう~~!間違ってないでしょ~~!?」
逆に怒鳴られて二階へと上がっていく織姫。
カンナ「ばっかやろーーーー!まったく、どいつもこいつも!!何だってんだよ、もう!」
独りになってまたソファの脚を蹴るカンナ。
カンナ「っ痛!……すみれぇ……いたっちゃっちゃっちゃっか……。」
ソファに座りながら、すみれを思うカンナ。
BGMは淋しげな曲調の「♪南風GOGO」
そのまま暗転。
痛すぎだよ、カンナ…。

織姫とカンナのこのシーンもアドリブあったのでそちらも。
<千秋楽>
織姫「カンナさん!…七転八倒で~す。」
ああ、『紅蜥蜴』が懐かしいですね(笑)
カンナ「お前よぉ…七転び八起きって言いたかったんだろうけどよ…。このやろーーーー!!」
その後は正に猫のケンカ状態。
二階の扉の向こうに行くまでずっと怒鳴りあってました(笑)
怒鳴りあってた所為で二人が何を言ってたかは聞き取れませんでした…。

場所はロビーのまま、場面転換して。
ソファで本を読んでいるレニと階段に座ってタオルで髪を拭いたりしている織姫。
前のシーンから時間が経ったよう。
BGMは「♪もしも…」
織姫「…ねぇ、レニ。わたし、一生懸命考えたで~す。
   『シンデレラ』は主役が二人で~すね。ダメで~す。
   『八犬伝』は…みんなが主役で~す。」
レニ「(本から顔を上げて)織姫…。」
織姫「(立ち上がって階段を降りながら)支配人はいーっぱい考えて『八犬伝』に決めたで~すね。
   わたしね、ニッポンの男は優柔不断だと思ってました。でも、違いま~す。
   ニッポン人は、みんなに優しくあろうと思っているので~すね。」
レニ「『和を持って尊し』…かな。」
織姫「『良き解釈はイバラの道を甘く香る花園に変える』、で~すね!」
レニ「え?」
織姫「イタリアの格言で~す。ニッポン語で言うと……『雨降って地固まる』で~す!」
レニ「…そういうこと。」
織姫「…カンナさんもきっと解ってくれま~す。」
そう言って二人で顔見合わせて笑います。
いいですね~~(≧∇≦)
織姫「あ~あ!お風呂で難しいこと考えてたら喉乾いて来たで~す!
   食堂でかき氷でも食べませんか?」
レニ「いいね。」
下手袖に歩きながら、
織姫「レニは何にしますか~?わたしは…イチゴ!」
レニ「ボクは…練乳。」

<貸切日>
織姫「食堂でかき氷でも食べませんか?」
レニ「いいね。」
織姫「わたしはイチゴ!レニは何にします~?」
レニ「ボクは…レニ。」
織姫「練乳でしょ~?」
レニ「えっ?」
レニのボケも姫様にあっさりかわされちゃいましたな。
頑張れ、レニ(笑)

<千秋楽>
織姫「あ~あ!お風呂で難しいこと3時間も考えてたら喉乾いて来たで~す!
   食堂でかき氷でも食べませんか?」
3時間ですか?!姫様!?(笑)
レニ「いいね。」
織姫「レニは何にしますか~?わたしは…イチゴ!」
レニ「ボクは…れににゅう。」
織姫「え!?もう1回!」
レニ「なんでもないっ…。(*’ ‘*)」
レニ可愛かったです~~vv

二人が食堂に向かって誰もいなくなったロビー。
が、またまた柱時計の中から…?
……米田支配人!!
米田「…っとと…。…!?…ああぁっっ!!」
自分がロビーに出て来てしまったことを驚いている様子。
米田「ど、どうしたってんだ?!おっかしいなぁ?!
   地下の格納庫のトイレに入ったんだよなぁ?何でこんな所に居るんだ?!
   昨夜、飲んだ酒がいけなかったのかな?すっぱかったもんなぁ……。
   甘口辛口ってのはあるけど、すっぱ口ってのは聞いたことねぇもんな。」
支配人、それはあからさまにヤバいです(笑)
米田「俺もそろそろ酒ひかえねぇといけねぇかな…。」

<24日昼>
米田「昨夜、飲んだ酒がいけなかったのかな?すっぱかったもんなぁ…。
   甘口辛口ってのはあるけど、すっぱ口ってのは聞いたことねぇもんな。」
会場からの「米田!」コールに。
米田「(慌てた様子で)ああ、誰も居ねぇのに『米田~!』って声が…。」
これに会場、更に「米田!」コール。
米田「ああぁ~、まただ…。幻聴が聞こえるようじゃ、俺もそろそろ酒ひかえねぇといけねぇかな…。」

<千秋楽>
米田「昨夜、飲んだ酒がいけなかったのかな?すっぱかったもんなぁ…。
  甘口辛口ってのはあるけど、すっぱ口ってのは聞いたことねぇもんな。」
会場からの「米田!」コールに。
米田「ああ~、それに、誰も居ねぇのに『米田~!』とか『支配人~!』って声が…。」
これに会場、更に声を。
米田「ああぁ~、まただ…。これは…きっと盲腸だ…。
  ああ!違う!幻聴だ!幻聴!
  幻聴が聞こえるようじゃ、俺もそろそろ酒ひかえねぇといけねぇかな…。」

そう言った後、ロビーを調べ始める支配人。
そこに下手より大神さん。
手には丸めたポスターらしきものを持っています。
大神「あれ?支配人、どうなさったんですか?」
米田「お?おお、大神か。なんだそりゃ?」
大神「あ、はい!(ポスターを少し開いて見せながら)『八犬伝』のポスターです!
   浅草おかみさん会に届けてきます。」
米田「ああ、そうか!頼んだぞ!」
浅草おかみさん会、歌謡ショウファンにはご存知の方もいらっしゃるのでは?
[協力]の欄に太正浪漫倶楽部とともに名を連ねていますね。
浅草商店街のおかみさんたちが町興しのために昭和43年に結成したのが始まりだそうです。
観光地・浅草はこちらの協同組合によるところが大きいそうですよ。
大神「ところで、どうなさったんですか?
   今日は地下で光武の早朝訓練に立ち会われる筈だったのでは?」
米田「それがよ…地下格納庫のトイレに入ったらここなんだよ!ワケ解らねぇんだよ!おめぇ解るか?」
大神「解りません。」
二人で首を傾げる。
大神「…それじゃ、行って来ます!」
上手へと走っていこうとする大神を引き留める支配人。
米田「ああ!おい!大神!」
何事かと立ち止まって米田の方を向く大神。
大神「はい?」
米田「いいかげん俺のことを支配人って呼ぶのはやめろ。」
大神「でも…、」
米田「でももへったくれもねぇ!もっと自覚を持たねぇとダメだ。
   おめぇはこれから帝国歌劇団の舵取りをしなくちゃなんねぇんだ。俺は単なる顧問。
   英語で言やあ、アドバイザーだかオブザーバーだか…まぁ、そんな事はマリアに聞きゃあいい。
   とにかく。もっと自覚を持てや!」
大神「しかし、まだまだ米田支配人が必要なんです!」
素直に頷かない大神。
これに対し、支配人は奥の手を。
米田「上官命令!」
姿勢を正して敬礼する大神。
これもある意味『体が勝手に…』にですかね(笑)
大神「はっ!」
米田「本日より支配人としての自覚を持つ事を命ずる!」
大神「はい!」
米田「…よろしい。持ち場へ戻れ。」
大神「はい!」
潔く返事をして走ったと思ったところで立ち止まって支配人の方を向く大神。
大神「あの!支配人見習いってことでやらせて頂きます!」
そう言ったあと、支配人に深く礼をして上手方向へと去る大神。
米田「バカやろう!」
そんな大神に苦笑しながらも嬉しそうに支配人、
米田「俺に気を遣いやがって…。…しかしよ、若いってのはいいな。それだけで価値がありやがる。」
言ったあと、先ほどの不可思議な出来事の原因を探るべく再びロビーを調べ始める支配人。
階段を調べ始めたところで、地下(舞台中央前方の奈落部分)より戦闘服から着替えたマリアが上がってくる。
マリア「支配人、こちらでしたか。」
米田「お?おお、マリア。すまねぇが、今日の光武の訓練立ち会いなんだけどよ。
   何か変な具合になっちまってな。」
マリア「ええ。それで、本日の早朝訓練は中止にしました。そのご報告を…。」
米田「おお、そうか。それじゃあ今日一日ヒマになっちまったな。酒でも飲むか。」
マリア「あの…、」
米田「ん?何だ?」
マリア「折り入ってご相談が…。」
米田「おお。…折り入ってと来たか。話してみろ。」
ソファに深く腰掛けてマリアの話を聞く体勢の支配人。
そして、沈痛な面持ちで口を開くマリア。
マリア「…すみれがいなくなってから…花組がバラバラになってしまいそうな…。そんな気がして…。」
米田「トップスターの穴はなかなか埋まらないって訳か。」
マリア「…はい。」
米田「そりゃあよ。埋めよう埋めようって考えてるからいけねぇんじゃねぇのか?
   いねぇもんはいねぇ!
   無い者ねだりをするより今ある中で最高の舞台を作ればいいんじゃねぇのか?」
支配人ここで立ち上がって、マリアの肩にポンと手を置いて、
米田「マリア!今を精一杯生きる!それが観客に伝わりゃあいい。」
マリア「今を…、精一杯生きる…。」
米田「いいか?すみれがいないからこそ『八犬伝』をやるんだ。
   そういう風に書いてくれって金田先生に頼んであるんだよ。
   七人の『八犬伝』なんて前代未聞だ。
   七人の…、トップスターの『八犬伝』だ。」
マリア「…解りました!みんなにそう伝えます!」
米田「おう。頼んだぜ。」
マリア「では…失礼します。」
来た時と比べ物にならない晴れやかな顔で支配人に一礼して立ち去るマリア。
さすが、米田支配人です!!
米田「…へへっ。花組はいいなぁ。」
嬉しそうな顔の支配人。
そこにまたまた柱時計の中から戦闘服から着替えたさくらさんが。
さくら「あれ?!またここだ…。」
さっきからずっとどこにいても柱時計の中から出て来るさくらさん(笑)
米田「おう、さくら。」
さくら「あ、支配人。おはようございます。マリアさんが今日の早朝訓練は中止だって…。」
米田「ああ、聞いてるよ。」
さくら「あ、はい。それで、着替えをして…また…ここに出て来ちゃったんです(T▽T)」
米田「まぁ、紅蘭の発明かなんかだろ。」
さくら「いえ!」
思いっ切り、否定し過ぎてかえって…。
さくら、ハッと口に手を当てて。
さくら「…すみません。」
米田「何、さくらが謝る事じゃねえよ。紅蘭だって考えがあっての事だろう。
   新しい事をやりゃあ失敗もある。
   だけどよ、失敗の先には素晴らしい発明が待ってるんだよ。」
さくら「紅蘭が聞いたら喜びます!」
米田「…ああ、ところで、さくらちょっと来い。」
支配人そう言ってさくらを手招きして自分の立っている方に呼びます。
BGMは「♪さくら」
さくら「はい?」
米田「お前、最近ポーーッとしてねぇか?」
さくら「そ、そうですか?」
米田「舞台稽古のとき、何でセンターから外れるんだ?」
BGMはここでストップ。
さくら「え…?!」
米田「外れてるだろ!意識的に!」
さくら「それは…。」
米田「……怖いのか?」
さくら「……はい。すみれさんが立っていた場所にあたしが立っていいのだろうかって…。」
弱気なさくらの発言に支配人の一喝が飛びます。
米田「バカやろう!!すみれの事なんか考えるな!お前もトップスターにならなきゃいけねぇんだ!!
   わかるか?!」
支配人の言葉にしゅんとなるさくら。
そこに二階より降りてくるカンナ。
カンナ「何だ何だ?支配人。何、大声出して。さくらに何言ってたんだよ?あんまり言うなよな。
    こいついっぱいいっぱいなんだからさ。」
さくらの肩にポンと手を置いて、さくらを庇うカンナ。
ところが、支配人は、
米田「そうやって甘やかすからダメなんだ!」
カンナ、それにムッとした表情で、
カンナ「何だよ。さくらがダメだったらよ、あたいたち花組全員ダメダメ!だぜ。」
米田「何だと?」
さくら「カンナさん!」
まだ先の出来事を引きずっているらしいカンナ。
更に続けます。
カンナ「いいんだよ!言ってやった方が!
    いいか?大体、すみれがいないのに『八犬伝』をやろうってあんたが言い出すから
    みんな混乱しちまうんだ!こんなのは失敗するに決まってるんだよ!!」
さくら「カンナさん!」
カンナ「いいんだよ!これ位、言ってやった方が!」
米田「『八犬伝』をやるんだ!」
カンナ「やんない!」
強く言うカンナに対して支配人も一歩も譲りません。
困惑した表情のさくら。
そこに二階より紅蘭が降りてきます。
どうやらカンナを捜していた様子。
紅蘭「(支配人の肩越しで)カンナはん!」
カンナ「お。おお、紅蘭。」
紅蘭「(カンナの横に少しかがんで)カンナはん、堪忍な。
   もう『どこでもくん』一号は全て停止させたさかい。もうおかしなことは起こらへん。」
そう謝る紅蘭に「よしよし」と紅蘭の肩をポンポン叩くカンナ。
米田「失敗は発明の母!失敗を恐れてたら前には進めねぇ。」
その支配人の言葉に紅蘭に嬉しそうに、
紅蘭「おおきに!」
米田「だから前に進むために『八犬伝』をやるんだ!」
カンナ「ちょっと待て。それとこれとどう関係があるんだよ!」
今イチ、その場の空気と事情が飲み込めてなかった紅蘭。
さすがにおかしいと気付いて、こっそりさくらに事情を尋ねています。
さくらもこっそり耳打ち。
事情を聞いて紅蘭も口を出さない方が賢明かもとさくらと一緒に二人のやり取りを見ています。
言い合う支配人とカンナ。
そこに荷物を抱えたかえでさんが下手側より登場。
かえで「あらあら、賑やかねぇ。…どうしたの?」
言い合いに水を差された形になってカンナは階段に座り込みます。
ちょっといじけた風(笑)
米田「よぉ、かえで。カンナがなぁ、『八犬伝』はダメだなんて言いやがるんだ。」
かえで「あらどうして?ほら台本だってもう出来たのよ。」
さくら「台本出来たんですか?!」
嬉しそうにかえでさんから出来上がったばかりの台本を受け取るさくらと紅蘭。
ページを捲りながら、
紅蘭「今回の舞台は仕掛けがぎょうさんあるって聞いてるで~。ウチの腕の見せ所やね。」
さくら「そうね(^^)」
かえで「今回の構成は米田さんなのよ。」
さくら「支配人直々ですか!」
紅蘭「そらすごいなぁ!」
素直に声を上げる二人に対しカンナ。
みんなにそっぽを向いた状態で。
カンナ「何がすごいんだか…。」
米田「文句も誉めるのも読んでからにしてくれや。」
と、カンナに台本を差し出す支配人。
カンナ「読まねぇ!あたいは読まねぇからな!」
米田「(更に台本をカンナに差し出して)カンナ!」
カンナ「読まねぇって言ってんだろ!いらねぇよ!」
米田「おい!」
このまま、また言い合い?みたいな、雰囲気になったところでかえでさん。
かえで「ああ、米田さん!みんなに公開オーディションの話してくれました?」
米田「お?おお。すっかり忘れてたぜ。公開オーディションをやる!」
さくら「公開オーディションですか?」
驚きを隠せない三人。
特にカンナ。
ショックを隠しきれない様子。
カンナ「…やっぱりだ!すみれの役を他のヤツにやらせる気なんだ!
    ……すみれぇぇ~~~!サボテン女ぁ~~~…。」
ここで舞台照明落ちます。
そして、上手より謎の箱が!
この展開はもしや!!
そうです!
……カンナの妄想4!!!

…に行く前に、アドリブ補足させて下さい(^_^;)
<千秋楽>
かえでさん登場でいつもの台本の他に上に花束をのせています。
何だか持ちにくそう。
かえで「たすけて~…。」
米田「よぉ、かえで。カンナがなぁ、『八犬伝』はダメだなんて言いやがるんだ。」
かえで「あらどうして?台本だって出来たのよ。
    (両手いっぱいながら花束を指して)…それより米田さん、ちょっとこれ、花…。」
米田「(花束を受け取って)お?おお、おお。」
さくら「うわぁ、どうしたんですか?」
かえで「劇場の外で米田さんにってファンから預かっちゃったのよ。」
支配人、上機嫌な様子。
米田「(一緒に添えられたカードを見ながら)米田一基さまってな♪」
嬉しそうな支配人の様子が印象的でした☆

…では、戻るとしましょう。本編に。
お待たせしました!待ってました!「カンナの妄想4」!!
今回の着ぐるみチャレンジャーは…!!
サボテンの着ぐるみをすみれさんに劣らない優雅さで大胆に着こなしてくれたのは地中海の赤い風!
…織姫さんです!!
織姫「おーっほっほっほっほっほ!!サボテ~ンマンボ~!!」
手にすみれさんみたいな羽根の扇子持って。
妄想ダンサーズはお馴染み薔薇組さんです。

♪サボテンマンボ(仮)

何だかユーロビート調のノリのいい曲でしたね。どの曲のアレンジだったんだろう??
それとも新曲??
歌詞は数回観て最後の最後でようやく聞き取れました…。早口なんですよ、これが結構(^_^;)
織姫さんらしく四字熟語になってました(笑)
はい、こんな感じです☆

織姫「♪疑心暗鬼 以心伝心 弱肉強食 焼肉定食 五里霧中~」
薔薇組「♪マンボマンボサボテンサボテンマンボ!」
織姫「♪一蓮托生 呉越同舟 天衣無縫 千両役者 無理難題~」
薔薇組「♪マンボマンボサボテンサボテンマンボ!」
織姫「♪いつでも陽気にサボテンサボテン!マンボ」薔薇組「マンボ!」
織姫「♪いつでも愉快にサボテンサボテン!マンボ!」薔薇組「マンボ!」
織姫「うーーーーーーーっ…マンボ!!」薔薇組「サボテンサボテンサボテンサボテン……マンボ!!」
織姫「マンボ!!」

一部、四字熟語と違うのも入ってますけどね(笑)
バッチリ踊って歌って速やかにボックスに。
そして、そのまま退場。
スポットは再び帝劇ロビーへ。
自分の妄想が現実なのか何なのか混乱しているカンナ。
カンナ「……お、おい。い、今のは何だ?紅蘭の発明か?!」
カンナから話を振られて見てはいけないモノを見てしまった様子の紅蘭。
紅蘭「(軽く、いかにも無関心を装って)ちゃうちゃう。」
カンナ「今のは何だ?サボテンがこんな、こんな…。」
と、先ほどまでの妄想のダンスの振りを真似するカンナ。
カンナ「見ただろ?みんな。」
カンナのその問いに一同。
「ううん」と首を横に振ります。
だって、見える訳無いですものね。カンナさんの妄想なんですから(笑)
カンナ「え?!」
白を切る一同に「逃がさない」と一人一人、問いつめることにしたカンナさん(笑)
一人目のターゲットはカンナに一番近い位置にいる米田支配人。
カンナ「…だって支配人笑ってるじゃん!何でウソつくんだよ?
    ウソついてもすぐにバレるんだよ。支配人、ウソつくとえくぼ出来るんだから。
    えくぼ、出来てるよ。」
米田「(台本に目を通す振り)………。」
カンナ「あれ?えくぼじゃなくてシワ?」
米田「(そうそうと頷く)」
カンナ「(深く頭下げて)それは失礼致しました。」
気を取り直して二人目のターゲット、かえでさんに。
カンナ「かえでさんは見ただろ!?」
かえで「(あくまでもとぼけて)何を?」
カンナ「…どうしてそうやってウソつくかな。
    かえでさん、ウソつくと鼻の穴おっ広がるんだもん。
    今すんげぇ広がってる。」
カンナの指摘に慌てて鼻を手で覆うかえでさん。
かえでさん、鼻の穴広げるって…(笑)
ただ、この「鼻の穴広がって…」は後の公演で台詞が修正されたようですので初日とちょっとくらいしかやっていないと思われます。私は4回観た中で3回が台詞修正ver.でした。
修正ver.は後でアドリブとともに☆
そして、次のターゲットはウソが嫌いな紅蘭。
さて、どうなることでしょう?
カンナ「紅蘭は見たよな!?」
カンナの問いに「見てへん、見てへん」って感じで首を振る紅蘭。
でも、その顔は…(笑)
カンナ「判りやす。すんげぇ判りやすっ。
    紅蘭はさ、ウソつくとすぐ口とんがっちゃうからさ。判るんだよ。
    今すんげぇ、とんがってる。見たんだろ?お前。」
紅蘭「ううん。」
慌てて台本隠そうとするも、ウソをつけない性分の紅蘭はずっと口をとがらせてます(笑)
カンナ「どうしてみんなウソつくかなぁ…。
    さくら!さくらはウソつかないよな!?」
ラストターゲットはカンナのすぐ横にいたさくらさん。
さくら「えっ!?」
カンナ「見たんだろ!?サボテンの踊り。」
さくら「サ、サボテンの踊り?」
答えに困ったさくらは紅蘭へ助けを求めるがごとく、視線を合わせる。
うやむやにしちゃおう作戦開始。
紅蘭「サボテンの踊り?」
で、紅蘭はかえでさんへ。
そう。伝言ゲームでごまかしちゃおう作戦です(笑)
かえで「サボテンの踊り?」
そしてオチは支配人自らが。
米田「(自分を指して)…野暮天のオヤジ?」
これに「恐縮です」と頭を下げる一同。
…というか、すっかり先ほどまでの緊迫した空気はなくなってますね。
そうなると『妄想パワー』もあながち捨てたものではありませんね(笑)
かえで「またカンナの妄想じゃない?」
カンナ「うえぇっ!?また、あたい妄想しちゃったのか?!
    すみれと織姫が混ざっちゃったのか?!うぇ~~、どどどどどうしよう…。
    す、すみれぇぇ~~~!!!」
「そんな~~!!」とショックを受けて二階に駆け上がって行ってしまうカンナ。
さくら「あ!カンナさん!カンナさ~~ん!!」
カンナを心配して、さくらも二階へと駆け上がって行ってしまいます。
残った三人は「はぁ…」と息を。
紅蘭「カンナはん、重症ですなぁ…。」
米田「ありゃ完全に『すみれ依存症』だよ。」
言ったあと、何かを思い出したように立ち上がる支配人。
米田「ああ!!」
何事?!とかえでさんも紅蘭も支配人を見ます。
米田「トイレぇ……。」
と、我慢出来ないといった感じで立つ支配人
二人「えぇ?!」
二人が聞き返してここで暗転。
一旦、幕が下ります。

では、アドリブとかえでさんの台詞修正ver.を。
<台詞修正ver.>
カンナ「…どうしてそうやってウソつくかな。
    かえでさん、ウソつくとそうやって髪いじるんだもん。そうやってウソついて!」
必要以上にサイドの髪の毛を触るかえでさん。
ごまかすためにかえでさんがとった行動は…、
かえで「…つけひげ。」
いじっていたサイドの髪を鼻の下に当てること(笑)
カンナ「あなた、キャラ違うでしょ!」
こんな感じに変わってました。

<貸切日>
カンナ「…だって支配人笑ってるじゃん!何でウソつくんだよ?
    ウソついてもすぐにバレるんだよ。支配人、ウソつくとえくぼ出来るんだから。
    えくぼ、出来てるよ。」
米田「(口をすぼめて頬骨を強調して見せながら)…ダイエット中。」
支配人、ダイエットって…(笑)
カンナ「…縦に横にも深いシワが…。」

<千秋楽>
のっけの織姫さんからしてテンション高し!
♪サボテンマンボで、
織姫「さぁ、みなさまご一緒に~~~!!」
挙句の果てにはボックスごと退場のあと出番はないのに、カンナさんがロビーで「い、今のは何だったんだ?!」のシーンで上手側より扇子を仰ぎながら登場して、ロビーにいる一同の前を堂々と下手方向へと横切ってポーズをとるなんてことも(爆)
これを受けて以降のカンナの台詞も微妙に変わります。
カンナ「い、今のはみんな見たよな!?」
同意を求めるカンナにやっぱり一同は「ううん」と。
そこでカンナ、姫様の通った道まで示して。
カンナ「…ここ!ここだぞ!!(扇子で扇ぐ真似をしながら)こんなん、こんなんやりながら!
    なぁ、見ただろ?!米田さん笑ってるじゃん!」
米田「…台本!台本だよ!ここが面白いんだ。」
台本を読む振りをしてごまかす支配人。
カンナ「花貰って嬉しくなっちゃったんだろ~!」
うんうんと頷く支配人。
かえでさんをブジ通過しまして(笑)今度は紅蘭。
口をとがらせるだけでなくかえでさん同様、自分の三つ編みを必要以上にいじるいじる(爆)
そこに突っ込むカンナ。
カンナ「…紅蘭。髪の毛いっぱい抜けてるぞ…。」
ここで髪をいじりすぎたのが後で大変な事態を引き起こす要因となるのですが、それはまた後ほど話すと致しましょう☆
カンナ「…どうしてそんな、口とんがらせて。髪の毛いじって。
    ウソついてま~す!…って、ウソつくんだよ!」
紅蘭はウソが嫌いだからあくまでウソを突き通せないんですね(笑)
それ以降は変わらずでした。

幕が下りて舞台前方だけが出た状態となっています。
再び流れる「♪サボテンマンボ」のメロディ。
そこにこのタイミングで登場。
といえば毎回決まってあの人たちですね。
上手側より何やら慌てた様子で琴音さん登場。
琴音「ああ、どうしましょう!いったいどうすればいいのかしら?歌、歌のお稽古をしましょう!
   あとダンスと…。それからえっと…あ!そうだわ。華麗なるスーパーモデルのようなウォーキング!
   ウォーキング、ウォーキング…。」
舞台中央前方の突出部分をあやしいウォーキングもどきで歩く琴音さん。
琴音「そして、ムーンウォーク。……出来てないじゃないのよ!」
会場からは拍手ですが、間髪入れず自分で突っ込みます(笑)
ええ、ムーンウォーク…ではなかったですね(^_^;)
そこに、上手からうちわを片手に菊ちゃん登場!
ここで音楽が切れます。
琴音「あ~~!どうしたらいいのかしら!!」
何やら落ちつかない琴音さんにいつも通りの名前連呼。
菊之丞「琴音さん!琴音さん!琴音さん!琴音さん!琴音さん!こ・と・ね・さん!!」
琴音「はい。」
菊之丞「もう、落ち込んでください!!」
え?落ち込んで…?(笑)
琴音「えぇっ!?……がぁーーーん!!」
菊ちゃんの言葉に琴音さん、床に泣き崩れる体勢。
菊之丞「あ、間違えた。琴音さん!(琴音さんを起こして)落ち着いてください!」
起きあがってからお茶を勧める琴音さん。
琴音「あ?じゃあ…お茶でも一杯いかがですか。」
菊之丞「は~い。」
そして、二人で正座。
琴音さんは抹茶を点てる仕草で。
点て終わって菊ちゃんの前に器を差し出す仕草。(えぇ。勿論、実際はございません(笑))
菊ちゃんはそれを受け取ったと思ったら必要以上に器を回す回す。
琴音「回し過ぎ回し過ぎ!」
そんな菊ちゃんに突っ込む琴音さん。
菊之丞「結構なお点前で…。」
飲み終わって器を置いて一礼。
琴音「どういたしまして。」
菊之丞「ありがとうございました。」
琴音「ああ、どうも…って菊之丞!!」
突然、先ほどまでの落ち着きの無さの原因を思い出した琴音さん。
琴音「落ち着いてる場合じゃないのよ!大事件よ!大事件!」
菊之丞「何です?大事件って。」
琴音「あら、菊之丞。あなた知らないの?」
菊之丞「?はい。」
琴音「花組さんがね、公開オーディションをやるのよ!」
菊之丞「え?公開、オーディション…?」
琴音「そう。一般の方の中から花組さんと一緒に舞台に出る人を選ぶのよ。」
菊之丞「…………。」
その報に一瞬、無反応な菊ちゃんでしたが…?
菊之丞「ひょえぇぇぇぇぇぇ~~~~~~~~!!」
上手袖まで行かんばかりの勢いで驚きます。
琴音「菊ちゃん。」
カムバッーク!と手招き。
菊之丞「えひょぉぉぉぉぉ~~~~~~~~!!」
ホントに戻ってる…。巻き戻し(笑)
「えひょぉぉ~~」って…(爆)
菊之丞「大変じゃないですか!琴音さん!!もう、落ち着いてる場合じゃないですよ!
    えっと…、コラーゲン注射して…、脂肪吸引して…、永久脱毛して…。」
いやはや、エステでフルコースですね(笑)
そんなことを算段している菊ちゃんに神妙な顔で琴音さん。
琴音「…ちょっと菊之丞。」
菊之丞「はい?」
琴音「どこにそんなお金があるってのよ。」
菊之丞「えっ?今まで溜めたお金で……。」
琴音「思い出してごらんなさい…。
   去年の夏……巴里で(あの衣装の食い込み加減を手で表現しながら(笑))全部使っちゃった
   でしょ。」
菊之丞「そ、そうでした…。船賃で…。」
そこに下手より『公開オーディション会場』と書かれた案内板を押しながら親方が登場。
親方「いや、忙しい忙しい忙しい。急に公開オーディションやるって言うんだもんなぁ。
   飾りぐらい作らなゃならねぇだろうし、何か審査を手伝って欲しいとか言われたし…。」
琴音「ちょっと親方、親方。」
琴音さんに呼び止められ「どうも」と会釈を交わす。
…ですが、あえて薔薇組さんを視界に入れないように辺りを見回したと思ったら、
親方「…空耳か。」
親方ってば(笑)
琴音「い、今ちゃんと目が合って挨拶してたじゃない!!」
親方「あ、これは薔薇組のお二人じゃないですか!どうしたんですか?!
   ダメですよ、こんな劇場の目立つ所にいちゃあ!
   マリアさんに銃でバーンって撃たれちゃいますよ。」
マリアの銃は今や脅し文句なんですね(笑)
菊之丞「いいんです!マリアさんに銃でバーンっと撃たれても。
    だって今年はホ~ラ!薔薇組グッズのうちわがあるんですよ~!」
舞台中央前方で嬉しそうにグッズのうちわを見せる菊ちゃん。
親方「ああ!可愛いですね~~…って、ダメですよ、自分で作っちゃ!」
菊之丞「違いますよ~!」
琴音「ねぇ、親方。ものは相談なんだけど…。」
親方「へい、なんでしょう?」
琴音「…公開オーディションの書類、頂けないかしら?」
親方「オーディションの書類って…。今回のオーディションは一般の方のオーディションですよ?!
   お二人は一応関係者じゃないですか。
   オーディションなんか受けなくたって、かえでさんに言えば出して貰えるじゃないですか!」
菊之丞「そうですよ、琴音さん!かえでさんに頼みましょうよ!」
琴音「おだまり、菊之丞。」
菊之丞「はい…。」
いつになく真面目な表情の琴音さん。
BGMは「♪花咲く乙女」インスト。
琴音「ねぇ、親方…。
   あたしたちは、花組さんに憧れて勝手にこの劇場の地下に住み着いた、オカマです。
   そんなあたしたちに花組さんは同情して、お情けで舞台に立たせてくれていたわ。
   でも、今回はオーディションがあるって言うじゃない。
   だったら、正々堂々とオーディションに合格して!
   そして、花組さんと一緒に舞台に立ちたいじゃありませんか。
   それが花組さんを心底に愛したあたしたちの…、オカマの意地ってもんなんです!」
琴音さん、かっこいい!!
親方「えらい!!さすが、元陸軍情報将校だ!見上げたもんですね~!」
琴音さんの言葉に感動する親方。
そして、感動のあまり号泣の菊ちゃん。
菊之丞「うぅ~~…。さすがです…琴音ざん!感動じまじだぁぁ~~!!」
親方「ああ!じゃあ、あっしはさっそくオーディションの書類持ってきやす!」
琴音「ええ、頼んだわよ。親方!」
親方「はいはい!」
親方ここで上手袖へと退場。
菊之丞「うぅ…!立派です、琴音さん。」
感動して泣いている菊ちゃんを余所に現実に還る琴音さん。
琴音「!ちょっと待って。…オーディションって事は、あたしたち二人とも受かるとは限らないのよね!
   …はっ!どうしましょう!このオーディション、身長制限があったりなんかしたら!
   大変。どうしましょう!…あ!そうだわ、斧彦に相談しましょう!
   ああ、ダメだわ!体重制限なんかがあったりしたら…!!」
菊ちゃんもここで泣きやみます。
斧彦さん、見た事ないんですけどやっぱり地下にはいるんですね!(笑)
琴音「困ったわ…!あたしはいったい誰に相談したらいいの~~!!?」
琴音さん、ここで上手袖に退場。
菊之丞「もう!琴音さん、何だかんだ言って自分だけ受かろうとしてませんか!?琴音さ~~ん!!」
追って、菊ちゃんも退場。

このシーンは本当、アドリブが多彩で…(笑)

<貸切日>
音楽が鳴って琴音さんがブツブツ言いながら登場する出だし。
ムーンウォークまで終わって「あ~、どうしたらいいのかしら?!」で音楽が切れてもまだ菊ちゃん現われず。
琴音さん思わず「音楽終わっちゃったじゃない!」
その直後、菊ちゃんがようやく登場。
「琴音さん!琴音さん!」といつものように始める菊ちゃんに琴音さん思わず「遅いわよ!遅いわよ!」と。寂しかったんでしょうね、きっと(笑)

更に抹茶を琴音さんが点てる場面では「どうぞ」と出された菊ちゃん。
何を思ったか器をほいっと上に放ると、ピザ生地のように人差し指で回す回す。
これに琴音さん。
琴音「いつもより多く回しております!」
作法も何もないですね(^_^;)

そして、親方「マリアさんに銃で…」を、
親方「こんな劇場の目立つ所にいると、さくらさんに『破邪剣征 桜花放神!』って
   切られちゃいますよ!」
琴音「王が三振?」
うっわ…懐かし~~!!(爆)
『アラビアのバラ』で西ヤンが言ってましたね~~。

ラスト、
琴音「…はっ!どうしましょう!このオーディション、身長170以上ってのがあったりなんかしたら!
   菊之丞にそんなこと言えないわ。大変。どうしましょう!…あ!そうだわ、斧彦に相談しましょう!
   ああ、ダメだわ!斧彦はいないだったわ…!!」
何て悩んでると何と会場から「は~~~いv」と声が。
SS席にいらっしゃった斧彦コスの方が立ち上がって通路でアピールしているではありませんか(笑)
予想外の出来事に舞台の二人はしばし呆然。
で、出した言葉が、
琴音「…空耳ね。」
菊之丞「はいっ!」
琴音さんも菊ちゃんも、親方のこと言えませんよ(笑)バッチリ目が合ってたじゃないですか!
更に菊ちゃん、自分の持っている薔薇組うちわを指差して、
菊之丞「ああ!斧彦さんならここに!」
琴音「ああ!本当!…って絵の中じゃない!
   …そういえば、歌謡ショウは六年目になるっていうのに斧彦だけは未だに見かけないのよね。」
ですね~。
新宿のときは『通り挟んで向こうの二丁目に行った』って出来ましたけど青山ではそれも苦しいかな?
琴音「解ったわ!斧彦を捜す旅に出ましょう!」
菊之丞「はいっ!!」
上手側に退場する二人。
去り際、琴音さんがくるっと客席を振り返って先ほどの斧彦さんに一言。
琴音「あなたはまた後でね!」
琴音さんってば、ちゃんとフォローも忘れませんでした☆

<24日昼>
琴音「でもオーディションだから二人とも受かるとは限らないのよね。
   ハッ、ということは私と菊乃丞はライバル!?
   でもどうしましょう。もし女装はダメだなんてことがあったら!」
菊之丞「……………。」
琴音「……………(汗)」
菊之丞「琴音さん、今女装はダメとか言いませんでした?」
琴音「い、言ってないわよ~(小声で)読まれてるわっ。
   (話逸らすため?)いい?菊之丞、先ずはダンスのレッスンよ!」
菊之丞「はい~!」
琴音「せ~の!サボテンサボテンマンボ!サボテンサボテンマンボ!」
妄想ダンサーズの振り付けのまま上手袖へと退場(笑)

<千秋楽>
先ずは出だし。
琴音「どうしたらいいのかしら。先ずは発声練習ね。あいうえおうえわいわおわいうえ。
   ああ、言えたわ。良かったわ。
   次は歌の練習ね。あ、あ、あ、ああ~~。OK、OK。今日は声が出てるわ。
   あとは華麗なるダンス。華麗なるといえば…スーパーモデルのように華麗なるウォーキング。」
そう言って舞台中央前方をさながらスーパーモデルのように歩く琴音さん。
前に来たときにコートの裾をヒラリと翻してターンしてみたり。
琴音「そして、ムーンウォーク……出来てないじゃない!」
ムーンウォークは最後までやっぱり出来なかったんですね(笑)
で、どうしようなんて言っている間にまた音楽が切れちゃいます。
なのに、菊ちゃんまだ来ず。
琴音さん思わず…、
琴音「……ああ、一人の舞台って素敵ね。」
なんて浸ったところで菊ちゃん登場。

抹茶を琴音さんが振る舞う場面。
琴音「どうぞ。」
菊之丞「どうも。ぬるっ。」
どうも持った感じお茶がぬるかったらしいです(笑)
飲み干したのを見届けて、琴音さん。
琴音「今、口が半開きのままだったわね。ちゃんと飲んだの?!」
そう突っ込まれて、菊ちゃん改めて口をちゃんと開けて。
なのに今度は、
琴音「ちゃんとごっくんした?!」
またまた改めて(笑)
うがいまでしてましたよ(^_^;)
菊之丞「結構なお点前でした!」

続いて菊ちゃんのエステ話(笑)
菊之丞「大変じゃないですか!琴音さん!!もう、落ち着いてる場合じゃないですよ!
    えっと…、コラーゲン注射して…、脂肪吸引して…、永久脱毛して…。」
いつもならここで琴音さんの台詞が入るのですが、琴音さん菊ちゃんを放って客席に挨拶してます(笑)
な、もんで更に菊ちゃん。
菊之丞「えっと、あと足を塩もみして。それとサウナに長いこと入ってると毛穴がばぁっと開いて
     老廃物が出ていっていいとも言いますよね。あとは…、髪を泥パックしたりとかして…。」
思いつく限りのケアを言う菊ちゃん。
ここでようやく琴音さん。
琴音「気が済んだ?」
菊之丞「気が済みました!」
琴音「そう、良かった。」

斧彦さん云々の台詞で。
琴音「そうだわ!斧彦に相談しましょう!」
菊之丞「斧彦さん…行方不明です。」
琴音「行方不明?!」
菊之丞「はい。」
琴音「そうね…。そう言われれば、あたしたちが歌謡ショウに出るようになって五年経つけど…。
   一度も斧彦を見た事がないわよね。
   …解ったわ。ここは斧彦捜しの旅に出ましょう!」
菊之丞「ええ?はい…。ああ、でも、オーディションはどうするんです?」
琴音「じゃあ、オーディションのお稽古をしながら行きましょう!先ずはダンスレッスン!
   せ~の!ファイブ、シックス、セブン、エイト!
   サボテンサボテンマンボ!サボテンサボテンマンボ!」
菊之丞「これでいいんですか?!琴音さ~~ん!!」

薔薇組二人が退場したところで幕が再び上がって、帝劇のロビー。
BGMは「♪帝劇・昼のテーマ」
下手寄りに椅子が6脚並べられています。中央寄りには台本を積んである机が。
カンナが椅子に座って、台本を読んでいます。
あれほど『読まない!』って言ったもののやっぱり気になったんでしょう。
カンナ「なるほど…。」
ペンを片手に、何かを書き込んでいる様子。
カンナ「そうだったのか!」
読み進んで、納得しながらページを捲っています。
カンナ「あたいもバカだったなぁ!はは!」
どうやら台本の内容が自分の想像していたものと全然違っていたよう。
カンナ「そうか!」
そこに通りかかるのはアイリス。
あんなに『八犬伝』を嫌がっていたカンナが何をしているんだろう?と探りながら、一旦は通り過ぎるのですがやはり気になってカンナに声を掛けます。
が、先の事もあるのでちょっと不審そうに、
アイリス「……何やってんの?」
ここでカンナ、アイリスを見て、
カンナ「よし!」
バタンと台本を閉じると、自分の今まで座っていた椅子の上に立って、アイリスに手招きします。
つまりアイリスより大きい位置ですね(笑)
不審なカンナの行動に戸惑いながらアイリスがカンナに近づくと、カンナは「ん!」とぶっきらぼうに台本をアイリスに差し出します。
訳が解らないといった感じのアイリス。
アイリス「………?」
カンナ「ん!」
『早く受け取れ』と言わんばかりのカンナにアイリスは素早く台本を受け取ってカンナから離れます。
カンナは頷いて椅子から降りると、
カンナ「しっかり勉強しろよ。」
アイリス「えぇ?」
カンナ「……ぽてと。」
はい、やっぱり今回もありました(笑)
カンナ「じゃなかった、さてと。
    …頭使ったら腹減っちまったな!飯でも食って来るか~!」
そう言ってさっさと階段を上がって二階へと行ってしまうカンナ。
アイリス「あ、カンナ!」
残されたアイリスは訳が解りません。
首を傾げて『何だったんだろう?』って、感じでパラパラとカンナから受け取った台本を開きます。
アイリス「あ…!」
台本の何かが違っていた様子。
『ここも?ここも?』って感じでページを捲っていくアイリス。
そこへ、上手からかえでさん登場。
かえで「あ、アイリス。あら、偉いわね~。もう台本読んでるの?」
アイリス「あ…え…。」
どう返そうか迷っている様子のアイリス。
そこに下手から三味線を弾きながら浪曲師・東中軒雲国斉さん登場!
はい、では行きますよ?
『待ってました!』
雲国斉「…なんか声がバラバラですね。
    もう一回やりますから!」
すみません、初日なもので( ̄ー ̄)ゞ
では、もう一度!
『待ってました!』
はい、今度はバッチリでしたね(笑)
そんな様子にかえでさんも笑いながら雲国斉さんにお辞儀。
かえで「待ってました。」
雲国斉「待っていてくれてありがとう。」
そこに階段より降りてくるマリア、織姫、レニの3人。
マリア「こんにちは、雲国斉先生。」
雲国斉「あ、こんにちは。」
織姫「雲国斉先生も出るですか~?」
かえで「ええ、そうよ。雲国斉先生には今回重要な役をお願いしているの。」
レニ「浪花節やる?」
雲国斉さんレニの言葉に頷いて、ベベベベン♪と三味線を鳴らします。
雲国斉「勿論!ちょいと出ましたわたくしはぁ~
    ちゃんと拭いたのに雲国斉ぃ~~」
かえで「先生、本番で…。」
雲国斉「え?ああ、はいはい。」
かえでさんに止められて歌うのを止める雲国斉さん。
マリア「…ところで、一次審査を通過した人は何名なんですか?」
一旦、逸れ掛けた話を本題に戻してかえでさんに聞くマリア。
かえで「20名よ。300人もいたからもう、選ぶのが大変だったわ。」
アイリス「うわぁ…すごいね!」
雲国斉「帝都で一番人気の花組さんの舞台にちょっとでも出られるなんて
    あたしら玄人でも嬉しい事ですからな。」
かえで「ありがとうございます。」
そこに上手より大神さん登場。
大神「みんな、こっちの準備は出来たよ。」
アイリス・レニ「(大神に)おはよう~!」
かえで「さぁ、みんな席に着いて。」
かえでさんに促されてみんな椅子に座ります。
右からかえでさん、雲国斉さん、織姫、レニ、アイリス、マリアの順だったと思います。
織姫「オーディション、ドキドキするで~す!」
レニ「ボクたちより受ける人の方がもっとドキドキしてるよ。」
織姫「さっくらさんと紅蘭はどうしましたか~?」
大神「二人には、受付をやってもらってるんだ。」
かえで「…あら?カンナは?」
アイリス「さっき、ご飯食べに行くって行っちゃった。」
織姫「もう!!わたしが行って連れて来ま~す!」
意気込んで立った織姫をマリアが止めます。
マリア「…織姫。…大丈夫、カンナだって解ってくれるわよ。今はそっとしておきましょう。」
織姫「…そ~ですか?」
レニ「みんなを待たせてるんだし。」
織姫「…そ~ですね!はい!」
そう頷いて座る織姫。
かえで「大神くんは、司会よろしくね。」
大神「はい。…これから、一般公開オーディションをおこないます。
   一般の方々を舞台にのせるのは如何なものか。…というご意見もあるでしょう。
   ですが、思い出して頂きたい。誰でも初めは素人です。
   夢見る心や希望に満ち溢れた原石を、花組のみんなで見つけて欲しいと思います。」
嗚呼、大神さん成長して…。…ホロリ(T▽T)
織姫「ブラボォ~~!!!」
大神さんの言葉に感動する花組の面々。
大神さんは少し照れ笑いを浮かべて上手側に親方を呼びます。
と、その前にアドリブ行かせて頂きます。

<貸切日>
カンナ「腹使ったら頭減っちまった…って意味解るかぁ?!
   飯でも食って来ようっと!!」
腹使ったら…って(笑)
これを受けてアイリスの後の台詞も。
かえで「カンナは?」
アイリス「えっと、腹使ったら頭減っちゃったからご飯食べに行くって言ってた。」
織姫「な~に、訳の解らないこと言ってるで~すか!?わたしが行って連れて来ま~す!!」

雲国斉さんもアドリブの宝庫です(笑)
この日は何と言っても貸切公演。
『待ってました!』の声もピタリと揃いましたが?
雲国斉「気分が良いからもう1回出よ。」
で、自己紹介の浪花節。
雲国斉「ちょいと出ましたわたくしはぁ~~
     薬用石けんでイヤっていうほど洗ったのに雲国斉ぃ~~」

<24日昼>
雲国斉「ちょいと出ましたわたくしはぁ~~
    開演前の一場面『あ!あの人誰だったっけ?』『確か…うんこ、うんこ…。』
    うんこで切るなよ~!雲国斉ぃ~~」

<千秋楽>
貸切公演のテンションも物凄かったですが千秋楽も当然、会場全体が半端じゃないテンションです。
『待ってました!!!』
の掛け声も会場揺れんばかりでございました。
雲国斉「何だ?この盛り上がりは。…もう1回出よ。」
やはり気分が良かったようで(笑)
自己紹介の浪花節もSPです。
雲国斉「ちょいと出ましたわたくしはぁ~~
    もうっ全然もれてないのによく拭いたのにいろいろチェックしてもう何から何まで!!
    (ヨーデルで(笑))よろれいひ~~♪」
徹底的でした、ええ(笑)

では、オーディションに戻ると致しましょう。
大神「親方!こちちの準備はOkです!!」
親方「はいはいはいはい~!」
返事と共に、親方が上手から登場。
親方「ささ、皆さーん!こちらです~!!」
親方に案内されて来た20名の中にダンディ団と薔薇組の姿も(笑)
ボス「う、受付に、さっ、さくらさんと紅蘭さんが。受付にいたよ~!!」
と、すっかりいつものミーハーになっちゃってるボス。
審査席にいる花組に手振ったりとかしてます。
大神「では!一番の方から、どうぞ!」
武田「ボス、一番!一番!」
武田に促され前に出るボス。
ボス「一番!団耕助!!」
…と?
西村「西村ヤン太郎!」
武田「ベロムーチョ武田!あっしはこう見えても…。」
あら!ダンディ団で1番なんですか!(笑)
親方「あ、あああの!!お一人ずつ!番号順でお一人ずつ!お願いします。」
それが気にくわなかったのか親方に詰め寄る武田。
武田「な~に言っちゃってくれちゃってるのかなぁ?このピッカリくん一号は!
   俺達はお前…(西村と一緒にいつものポーズをしながら)ダンディ団だよ!?
   久しぶりに三人そろって…!半人前なんだよ。」
そう粋がる武田の首根っこを掴んでボス。
ボス「いいから、向こうに行ってろ!(マリアを見ながら)マリアさんに怒られるぞ!」
と、審査待ちの列に放る。
確かにこのときマリアさん思わず立ち上がってますしね(笑)
気を取り直してオーディション開始。
親方「では!最初からお願いします!」
ボス「い、一番…だ、だ、だ、団耕助!!」
語尾が変に上がるボス(笑)
緊張してます、ものすごく。
西村・武田「ボス!しっかり!!」
ここで、舞台の照明少し落ちてスポットは審査待ちの列に並んでいる薔薇組へ。
琴音「ああ…き、緊張するわね!」
菊之丞「オーディションって、普通に出来ないんですよね。
    声が上ずっちゃうんですよね(上ずってます(笑))」
琴音「それが、オーディションなのよね!」
菊之丞「それがオーディションなんですよね!」
琴音「そう!それがオーディションなのよ!」
曲スタート。
「♪サボテンマンボ(仮)」に続いて、CD未収録曲の「♪オーディション(仮)」です。
歌詞はこんな感じでした☆

かえで、大神「♪オーディション」
 雲国斉・親方「♪オーディション」
      花組「♪オーディション」
全員「♪オーディション!」

この曲もオープニングの「♪輝く、銀座ストリート」同様、ダンサーさんが多いので舞台は華やか、かつ全員のハモが圧巻です!
ライティングも賑やかで華やかですしね!

全員「♪ああ緊張するオーディション」
西村「♪どんな事を聞かれるのか」
琴音「♪どんなことをやらされるのか」
ボス「♪心臓が、飛び出しそうだよ」
全員「♪オーディション!」

花組「♪大丈夫、落ち着いて。”あなた”が見たいの」
全員「♪普通に歩けない」
ボス「♪普通に出来ない」
菊之丞「♪声が上ずる」
琴音「♪声が乾くよ」
西村「♪心臓が、飛び出しそうだよ」
全員「♪オーディション!自分になれない オーディション!」

ここで花組4人が前に出ます。左からマリア、アイリス、レニ、織姫。
表現の審査となります。

マリア「泣く!」
アイリス「喜ぶ!」
レニ「怒る!」
織姫「笑う!」

菊之丞「♪自身を持って、リラックスして」
全員「♪それができれば合格だよ オーディション!」
花組「♪誰もが夢見る世界への扉」
    花組以外「♪誰もが夢見る 世界への扉」
全員「♪自分の力で開いてみよう
   ♪それがオーディション!素晴らしい オーディション!!」

花組が前に揃って決め!
そして、またここでアドリブをちょっと行かせて頂きます。

<千秋楽>
ダンディ団自己紹介のシーン。
ボス「一番!団耕助!!」
西村「西村ヤン太郎!」
武田「ベロムーチョ武田!あっしはこう見えても…。」
と、いったところでいつもは止めに入る筈の親方が止めない。
「あれ?おっかしいなぁ…。」と周りを見る武田さんでしたが、何と周りの自分以外の人間はみんな後ろに(笑)
武田思わず、
武田「ここ止めるとこでしょ!」
親方「たっぷり!!」
更に西ヤンも。
西村「西村ヤン太郎!」
仕方なくやることに(笑)
武田「ベロムーチョ武田!」
と言ったところで動揺した所為かオーディションの書類を落としてしまいます。
頑張れ、ベロムーチョ!(笑)
はい、では、
西村「じゃあ、ここからやるか(笑)
   西村ヤン太郎!」
武田「ベロムーチョ武田!あっしはこう見えてもブラジル育ちの日系ブラジル人でして。
   十の年にブラジルに移民しましてそれからコーヒー農園でせっせせっせと働いて、
   それから十八になった時に日本に戻ってきてそれからね。えぇと、あの、あ、ボスに拾われて!
   そんでもってあの、えっと、あ!ブラジルで育ったから本場のサンバが得意なんですよ!」
あら、言っちゃいましたね?(笑)
これに乗らない会場ではございません!!(爆)
『れっつ!だんし~ん!!』って感じで拍手が。
武田さん、サンバを踊るハメに。
武田「勘弁して下さいよ、もう!!」
みなに助けを求めます。
親方「じゃあ…。」
武田「こっからどうやって戻すんですか!」
外れまくっちゃいましたからね(笑)
とりあえず無理やり戻したのはボスが一人で自己紹介するシーン。
ここで二人でボスを応援の筈ですが?
西村「ボス!」
武田「どうでもいいや!」
前説の時からハメられっぱなしで思わずやさぐれる武田さんでした(笑)
で、曲に入る前の琴音さんの台詞。
琴音「ああ、緊張するのよねvこういうイタズラって。
   ……あああ、違う!違う!オーディションって!」

では、本編に戻りましょう。
大神「さぁ、みなさん!次は台詞の審査を行います!元の位置に戻って下さ~い!」
親方「はい、元の位置に戻って下さい!」
みな、元の位置に戻った所で今度は台詞の審査ですが?
ここに下手よりカンナさん登場。
カンナ「さぁ、千葉助!こっちだ、こっちだ!」
カンナさんに連れられて登場したのは深川の千葉助さんです!
アイリス「カンナ!」
マリア「どうしたの?」
カンナ「いや千葉助のダンナがさぁ。どうしても舞台に立ちてぇって言うからよ。連れてきたんだ。
    いやいや、こいつね、昔旅回りの役者だったんだって。」
アイリス「うわ~~ん!!カンナぁぁ~~!カンナ、カンナ、カンナ、カンナ!!!」
カンナの姿を見たアイリス泣きながらカンナに抱きつき(?)ます。
カンナ「おお、おお?なんだ、なんだ。」
アイリス「ごめんね、ごめんね!ありがとう~~!!」
そんなアイリスの様子にマリアが事情を尋ねます。
マリア「どうしたの?」
するとアイリス、自分の台本をみなに差し出して、
アイリス「あのね、カンナがね!台本に漢字に、ふりがな振ってくれたの!!」
織姫「ええっ?」
カンナ「ええい、みなまで言うな、みなまで言うな!いいって、ことよ!」
照れ隠しなのか最後の「いいってことよ!」から芝居に入るカンナ。
透かさずカンナの元にひざまずく千葉助さん。
千葉助「親分!」
カンナ「赤城の山も今日限り。
    生まれ育った国定村を捨てかわいい子分のてめえたちとも、別れ別れになる、門出だぁ。」
『国定忠治』の一節ですね!
ドラマCD『国定忠臣蔵』でカンナさんとさくらさんが冒頭でやってますよね♪
千葉助「…カメが鳴いている…!」
「は?!カメ?」場が一瞬「?」となります。
カンナ「…カメは、鳴かねぇ。」
千葉助「…カリが鳴いて南の空へ飛んで行かぁ…!」
カンナ・千葉助「ア~~!ア~~!ア~~!」
そりゃカラスでしょ!(笑)
コントになってますよ、しかも二人でボケてどうするんですか!(爆)
花組「…カンナ。」
カンナ「ごめんな!オーディションだよな!オーディションやろう!」
アイリス「うん!」
はい、いつものカンナ復活です!!
正直、初見では最初の台本を読むカンナが唐突で訳が解らないため、ここでカンナが急に心変わりしたように思えて「?」だらけだったんですが2回目観てようやく解りました(^_^;)
今回はそこがちょっと私的には解りづらかったかな、と。
さて、カンナ登場で中断されたオーディションも再開です。
大神「はい!では1番の方から台詞をどうぞ!」」
と、言われて前に出てきたのは…千葉助さん。
「ちょちょちょっと!!順番ですよ!」と止められて、おとなしく列に戻ります。
改めて、ボスが前に出て来ます。
セリフが書かれているらしい紙を持って、
ボス「お…お…おのれ里見の犬士ども!!!」
また声が上ずってます(笑)
透かさず「うまい!」と盛り上げるのは西村・武田。
そんなダンディに織姫思わず、
織姫「ダンディさん、歌のほうが上手で~す!」
隣に座っているレニがとっさに織姫の口を塞いで、そしてカンナ。
カンナ「う、上手くやろうと思うな!
    一生懸命やりゃあいいんだから!あたいたち花組がついてるんだから。な!」
カンナの言葉に、肩の力が抜けたのか「はい!」と笑顔の志望者たち。
ここで舞台、照明落ちてスポットは雲国斉さんに。
立ち上がって前に出る雲国斉さん。
雲国斉さんが前に出たところでここで一旦幕が下ります。
幕が下りたところで三味線片手に一唸り。
雲国斉「公開オーディションも…、」
ここでストップ。
で、会場に向かって、
雲国斉「大きな声援をありがとうございます。どこにもついてないのに雲国斉でございます。
    では、皆さん。三味線を弾き出したら『たっぷり!』と。
    間違っても「ちょっぴり」と言ってはいけませんよ。
    『たっっっぷり!!』これでございます。
    多少前の人にかかっても構いませんから!」
去年もございました浪曲の掛け声講座です。
雲国斉「それで一節唄い終わりましたら『名調子!』
     そして、なにはともあれなんとやら~と、唄い終ったら『日本一!』と!!
     腹でどう思っていようとも、そういう決まりでございますから!!
     『たっぷり!』『名調子!』『日本一!』この三つでございます。
     メモしなくても大丈夫ですか?まぁ、もっとも、この暗い中では難しいですがね。」
と、いったところで講座は終了。回を重ねる事に掛け声増えてきましたが、ここでは初日のものを。
千秋楽にまで追加されてましたからね~(笑)
最終的には『待ってました!』『よっ!』『たっぷり!』『名調子!』『(節付きで)うんこで切るなよ雲国斉~』『日本一!』となってましたか。
では。
さぁ、実践です。
はい、では!
「たっっぷり!」
雲国斉「公開オーディションも何とか終わりぃ~」
「名調子!!」
雲国斉「素人さんも花組も~共に喜び汗かいて~~~
    互いに絆確かめた~~ああ、花組は素晴らしいぃぃ~~」
「日本一!!!」
雲国斉「ありがとうございます。」
雲国斉さん、ここで下手袖へと退場。
上手袖より受付をやっていた紅蘭とさくらが看板とキャスター付の机を押しながら登場。
紅蘭「ああ、終わった終わったぁ~」
さくら「みんな舞台初めてだけど、大丈夫かな?」
紅蘭「マリアはんが、たっっぷり稽古する言うてたで。」
さくら「そっか。……心配だな…。」
舞台中央まで行ったところで立ち止まる二人。
紅蘭「解った。心配って自分の事やろ?」
さくら「…そうなんだ。」
紅蘭「大丈夫や。さくらはんにはなぁ、こう…みんなにはない、光るものがある。」
さくら「そうかな…?」
紅蘭「せやで。完璧な人間なんておらんのや。
   すみれはんかて、完璧やないんやで。けど、それを日頃の訓練で補ってたやろ?
   さくらはんは、もっと自信をもたな!」
さくら「それがないんだな…。」
紅蘭「まぁ、そういうところがさくらはんらしいんやけどな。」
さくら「はぁ…ダメだなぁ、あたしって。」
落ち込むさくら。
紅蘭、肩から提げていた緑のバッグから何かを取り出して、
紅蘭「よっしゃ!さくらはん!これあげるわ!!」
ちゃららちゃっちゃっちゃっ~~♪とお馴染みのSE。
紅蘭「銀座のお水で作った、その名も『茶っ振くん一号』~!!」
さくら「『茶っ振くん一号』…?」
紅蘭「これすごいんやで~~!!
   ささ、会場の皆さんもよ~くご覧下さい。」
じ、実演販売?!
TVショッピング?!(笑)
紅蘭「さくらはん、これは何色ですか?」
さくら「透明です!」
紅蘭「そやろ?けどこの緑色のキャップを捻りますと…!」
さくら「ああ!色が…。」
紅蘭「(さくらにペットボトルを差し出しながら)振って…。」
さくら「えっ?」
紅蘭「振って!振って!振って!振って!」
さくら「ああ、はい!」
受け取って飛び跳ねたりしてこれでもかってくらい振るさくらさん。
その間、紅蘭は耳塞いでしゃがんでます(笑)
爆発の可能性あり?!
さくら「…も、もういいかしら?」
紅蘭「…ええで。」
さくらからペットボトルを受け取った紅蘭、キャップを開けてクンクンと匂いを嗅ぐと、
紅蘭「…飲んで。」
と、再びさくらに渡します。
さくら「え…。(^_^;)」
戸惑いながら、恐る恐る口をつけて一口飲むさくらさん。
そりゃあ、匂いとか嗅がれちゃったらねぇ(笑)
さくら「美味しい!!」
紅蘭「ホンマ!?」
ここでさくらからペットボトルを受け取ります。
さくら「お抹茶ね!」
紅蘭「おいしい!!初めて飲んだわ!!」
さくら「…初めて?」
さくらはやっぱり実験台だったんだ…(笑)
紅蘭「お茶に含まれるカテキンの成分は稽古や舞台や戦闘で疲れた身体を
   優しく癒してくれる効果があるんやで。」
さくら「(正面向いてかしこまって)素晴らしいですね。…さて、気になるのがお値段ですけれども…。」
はい。ホントに実演販売でした(笑)
だから、あえてさくらをターゲットにしたんでしょうか?いえ、何でも…ないです(小声)
紅蘭「オリジナルパッケージに包みまして、二本で500円のご提供となります。」
さくら「このお値段が高いかどうか勇気を出して。どうぞロビーでお買い求め下さい。」
紅蘭「よろしくお願いします。目指せ完売!」
はい、つい買ってしまいました(笑)
普通にお抹茶でした☆
爆発はしなかったです。残念!(爆)

商品アピール終了したところで本題へ。
二人で下手方向へ歩き出します。
さくら「紅蘭はいつもみんなのことを考えてるのね。」
紅蘭「なんや、花組はみんな兄弟みたく思えるんやな。みんなで補い合って舞台を作ってるやろ?
   そして、この劇場全部が、家族なんや。
   へへっ…ああ、せや。舞台装置を『八犬伝』用に改良せんとな。」
さくら「手伝うわ。」
紅蘭「おおきに。……あ!!」
急に立ち止まってさくらの方を振り返る紅蘭。
紅蘭「…この間、光武爆発してん…。」
そう「♪光武」のラストで爆発したものの正体です(笑)
さくら「誰の光武?」
紅蘭「マリアはんの。……怖~~~~!!!」
さくら「………。」
二人で急いで下手袖に退場。
よりにもよって一番怖いひとの光武を?!
『死にたいものは前に出なさい!』にならないようにね、紅蘭(笑)

はい、ではアドリブです。
ここで壊れる光武が日替わりだったのです。

<貸切日>
さくら「誰の光武?」
紅蘭「エリカはん。」
さくら「巴里花組まで?!」
紅蘭「今夜も徹夜や~~!!」
光武Fまで見てるんですね…って、ジャン班長は?!(笑)
…というか、この公演。ノン子さんが観にいらしてたんですよね☆
それでエリカだったのかなぁと思ったり。

<24日昼>
さくら「誰の光武?」
紅蘭「大神はんの!」
さくら「…じゃ、まいっか!」
紅蘭「ええな!行くで~」
大神さん、可哀相…。
舞台ではそんなもんです(笑)

余談ですが、これを聞いた後ろの席に座っていたお子様が、
「ダメだよ!大神の光武壊れたらゲームオーバーだよ!」って言ってたのが聞こえて思わず笑ってしまいました(笑)
いえ、その通りなんですけどね(爆)
思わず「座布団1枚!」って感じで(≧∇≦)ъ 

<千秋楽>
商品アピール開始から。
紅蘭「さぁ、茶っ振るくんコーナーもとうとう最終回となりました。」
いつも通り、さくらさんに茶っ振るくんを渡しますがここでさくらさん。
上手側の枡席のお客さんに茶っ振るくんを渡して振らせます。
二人に「振って!振って!」と言われてその方も頑張ってました。
ある意味、羨ましいですね。
…というか枡席、羨ましい~~!!ホントに役者さん近いんですもの!!ゲキテイ立てないけど…。
ある程度振ったところで紅蘭、バッグから未開封の茶っ振るくんを差し出してその方に手渡してました
紅蘭「後で飲んでな~。」
お客さんに渡すというさくらの行動に、
紅蘭「こしゃくな真似を…。(蓋開けて匂いを嗅ぎながら)はっはっはっはっはっ。」
こ、紅蘭?(^_^;)
さくら「怖い…。」
紅蘭「飲んで。」
さくら「爆発しない?」
紅蘭「おそらく。」
ここでさくらが「おいしい」と紅蘭に渡したところで、紅蘭いつもより長く飲んでます。
と、なるとここは決まって、「一気!一気!」となる会場。
紅蘭、頑張りますが半分ちょっとまでいったところでストップ。
紅蘭「パス!」
さくらさんにバトンタッチしますが、さくらさんちょっと飲んだところで、
さくら「無理。」
と紅蘭に返します。
紅蘭「すいません。(茶っ振るくんを机に置いて)半端なことをしてしまいました。
   はい!お茶の中に含まれるカテキンは稽古や舞台で……?!!!」
!!!!!!(〇o〇;))))!!
こ、紅蘭の右側のおさげ髪が取れてしまいました…!
「カンナの妄想」のウソつけない云々の場面で必要以上にいじりすぎた所為だと思われます。
紅蘭慌てて落ちた髪を拾って、外れたところどうしを持つように片手で髪を押さえます。
紅蘭「稽古や舞台や戦闘で疲れた身体を優しくほぐしてくれる効果があるんやで~!」
慌てて台詞もちょっと噛んでしまった紅蘭。
紅蘭「(髪を)触ってへんと落ち着かんのや~~(大汗)」
商品アピール、最終回も、
紅蘭「いよいよ、残り34セットでございます!!」
このあとの「紅蘭はいつもみんなのことを~」で紅蘭が受ける台詞でも噛み噛みになってしまい、
今イチ決まらない紅蘭。
頑張れ、紅蘭!!
そんな紅蘭に思わずさくら。
さくら「いいシーンなのにね。」
紅蘭、思わず苦笑。
紅蘭「行くで!舞台装置を換えるんや!」
さくら「手伝うわ!」
ここで二人のタイミングが合わず、先を歩く紅蘭のかかととさくらのつま先がさくらの押している机とぶつかってしまいます。
二人「…………。」
無理やり進めてしまうか迷ったのか、紅蘭その場にしゃがみ込んでかかとを押さえます。
紅蘭「……痛い。」
さくら「ごめんなさい、紅蘭。大丈夫?(汗)(自分のつま先を見ながら)あたしもちょっと、痛かった…。」
ガコンって感じでしたものね…。
紅蘭「(立ち上がって)もう1回行こうな。(舞台中央まで戻って)行くで!舞台装置を換えるんや!」
さくら「手伝うわ!」
紅蘭「おおきに!…あ!」
さくら「あ?」
紅蘭「この間、光武爆発してん…。」
さくら「誰の光武?」
紅蘭「マリアはん。」
最初に戻ったんですね!
…なんて、思ってると上手より何とマリアさん登場!!(笑)
マリア「…呼んだ?」
さくら・紅蘭「失礼しました~~( ̄□ ̄;)!!」
と、逃げるように慌てて退場する二人。
舞台にはマリアさん一人。
その手には何と「茶っ振るくん」が!(笑)
マリア、軽くシャッフルするとキャップを開けて一口飲みます。
そして、一言。
マリア「…おいしい。」
そして、上手袖より退場。
「茶っ振るくん」コーナー、最後の最後で大波乱でした(笑)

さて、では本編に戻りましょう。
一幕も次の場面で終わりとなります。
幕が上がってそこは帝劇の屋上。
夜空には星が輝いています。
そして、花火の上がる音。
そこで、一杯やりながら打ち上げ花火を見ているステテコ姿の支配人。
扉が開いて入って来たのはかえでさん。
手には徳利(今回のグッズであった『米田の貧乏徳利』)を持っています。
かえで「やっぱり、ここでしたか。」
米田「お?おお、かえでか。」
かえで「(徳利をテーブルの上に置いて)持ってきましたよ。」
米田「おお、気が利くじゃねぇか。」
かえで「ここから花火、見えます?」
米田「おお、あのビルの横手に上がるぞ。」
支配人がいったその時、ちょうど花火が上がって、
米田「た~まや~!」
かえで「まぁ、本当。」
花火を見ながらかえでさんは支配人の向かい側の席へ座ります。
かえで「…よかったんですか?」
米田「ん?何がだ?」
かえで「素人さんを舞台に立たせて。」
米田「あれで花組は嫌でも結束する。
   その中で、新しい花組の魅力を見つけるだろうさ。」
支配人ってば、狸ですね~~(^^)
やっぱり凄い方です。
かえで「でも今回の演目『八犬伝』。これは名案でしたよ、流石だなって思いました。」
米田「似てるんだよ。あいつらが『八犬伝』の物語によ。」
かえで「似ている…ですか?」
米田「ああ。物語の中の兄弟とか、その愛情の形とかがな。
   …おう、どうでぇ、一杯?」
支配人そう言うと、かえでさんに杯を渡しながら酒を勧める。
かえで「ふふっ。いただきます。」
米田「♪花の~命ぃは~短くて~~」
かえで「…野辺に咲く花よ。名もなき花たちよ。」
米田「ああ、初めて出会えしあのときを思う。
   我が胸に咲き誇る 君よ花よ …ってか?」
かえで「…いいんですか?」
かえでさん立ち上がって、花火を眺めながら尋ねます。
米田「何がだ?」
かえで「支配人を大神君に譲っちゃって。」
米田「俺の時代は終わったよ。もう、俺みたいな年寄りがどうこう口出しする時代じゃねぇよ。
   これからは、若い連中が引っ張る時だ!」
かえで「ふふふ…。」
米田「何でぇ?」
かえで「(支配人の方に振り返って)だって…。『八犬伝』だって口出ししてるじゃありませんか!」
米田「違ぇねぇ。ははっ…こいつは一本取られたな。」
かえで「ああ、そうそう!花組が今回の舞台、米田さんにも是非出てほしいって。」
かえでさんのお酌を受けながら、その言葉に苦笑の支配人。
米田「よせやい。俺ぁ、ド素人だぜ。」
かえで「あら?素人が出るから花組が結束するんじゃありませんでしたか?」
なかなか痛いところを突くかえでさんに支配人、徳利を持って立ち上がって。
米田「おっと…ちょっと冷えてきたな。こいつを下で熱燗にして飲みなおそうや。」
かえで「またまた、誤魔化して…。」
米田「誤魔化し…あ!ゴマ和えがあっただろ!あれを肴に飲みなおそうや。」
話を逸らす体勢の支配人にかえでさんも笑って「分かりました」と立ち上がります。
扉を開けて、先に階段を降りる支配人に
かえで「飲みすぎないで下さいよ。」
米田「はいはい。」

はい、一幕ラストのアドリブです。
<貸切日>
かえで「ああ、そうそう。太正浪漫倶楽部の皆さんからもたくさんの投書を頂きまして
    今回の公演、米田さんにも是非出て欲しいって。ねぇ!」
と、会場に同意を求めるかえでさん。
会場は当然、大拍手。
支配人、笑いを堪えてる風でしたがそのまま普通に続け、そして最後。
米田「誤魔化し…あ!ゴマ和えがあっただろ!あれを肴に飲みなおそうや。」
かえで「ゴマ和え…!すみません、あれ食べちゃいました!」
米田「何ぃ?上官命令!すぐにつまみを作りなさい!」
そう言って先に階段を降りる支配人に笑顔で敬礼のかえでさん。
かえで「はい。」

<千秋楽>
かえで「ここから花火、見えます?」
米田「おお、あのビルの横手に上がるぞ。」
支配人がいったその時、ちょうど花火が上がって、
米田「た~まや~!」
会場のあちこちからも「た~まや~!!」
かえで「わぁ!こんな見事な花火見たこと無いわ!」

米田「誤魔化し…あ!ゴマ和えがあっただろ!あれを肴に飲みなおそうや。」
かえで「ゴマ和え…!すみません、あれ食べちゃいました!」
米田「ゴマ豆腐もあるだろ!?」
かえで「すみません、それも食べちゃいました!」
かえでさん、実はカンナさんと食い比べが出来るとかですか?!(笑)

そして、誰もいなくなった屋上。
上手側の屋根にアイリスがいます。
ただ、この上手側の屋根ですが、上手寄りの見切れ席からだと全く見えません(T_T)
突然、アイリスの声がしてきてどこで歌ってるの?!状態です…。
4回中2回が見切れ席だったのでそんな感じでした。

♪希望の星よ

扉から花組全員出て来て夜空を眺めています。
アイリス「♪強い絆で 結ばれますように」
ここで間奏入って…。
はい!!そして…この曲でとうとうアイリスが空を飛びました!!!
舞台の上手から下手へ下手から上手へ自由自在に、かつ軽やかで何か空中散歩って感じで可愛かったです(*’ ‘*)
優しそうな顔でアイリスを見ている感じの皆の様子も良かったですよ。
間奏でここから「♪Hu~~」と花組さんのコーラスが入ります。
CD版より各人のパートが強調されてる感じです。

そして、2番。
アイリス「♪星よ」
花組「♪Hu~」
アイリス「♪星よ」
花組「♪Hu~」
アイリス「夢見る星よ」
花組「♪Hu~」
全員「♪いつか みんながひとつの家族になって」
アイリス「♪優しい愛で」
       花組「♪愛で」
アイリス「♪包まれますように」
         花組「♪ように」

そして、ラストフレーズの「♪星よ」で追いかけになるのです。
全員「♪希望の星よ」
ここでそれが一つに重なるんです。
素晴らしいハーモニーですよ、ホント!!鳥肌です!!!(≧∇≦)
うっとりと聴き惚れてしまいます…。

満天の星空の元で皆の絆を確かめ合う、といった感じで幕。
これにて一幕終了となります。

幕が下りて、会場が少し明るくなったところで下手より親方が登場。
親方「いやいやいや~~アイリスさんがついに飛びました!
   なんとも幻想的なシーンでね。私どもも、とても嬉しく思っております。
   えぇ、これにて第一幕終了でございます。
   これより15分間の休憩になりますがその前に!!
   スーパー歌謡ショウ第一回目を記念して、特別大サービスでございます!
   アイリスさん、どうぞ!!」
親方、下手袖へと退場。
再び流れる「♪希望の星よ」のメロディ。
再び開く幕。
アイリスが下手より登場。
舞台中央まで来ると何とそこから客席中央前方(SS席中央のあたり)の真上まで、スイ~と飛んでくれました!!
アイリス「ありがと~~v」
そう言ってジャンポールのポーチから取り出した金粉をバァッと客席に巻きながら!!
キラキラして綺麗でしたよ(≧∇≦)
金粉拾えなかったけど。うぅ…。
ちなみにこの金粉持っていると幸せを呼ぶそうです。
貸切日の前説で千葉助さんと広井さんも話題にしてますが。
をたくさん巻いて舞台中央まで戻ると、そこでは西ヤンと武田さんがアイリスをお出迎え。
武田「すごいね、アイリス!空も飛べるんだ!」
アイリス「うん!」
武田「ほら、ほら!(アイリスの頭の上を手で横切らせて見せて)タネも仕掛けもないもんな!!」
実はこの武田が話している間に西ヤンがワイヤーを外していたりします…が、アイリスは霊力で空を飛んだのでそんなものは必要ナッシングで~す!!よね?皆様?(笑)
西村「アイリスの巻いたこの金粉、幸せを呼ぶらしいぞ?」
武田「そうなんスか?!じゃ、拾っとかないと!俺の分と兄貴の分とボスの分。」
金粉を拾う武田を置いてさっさと行ってしまう西村。
武田「じゃ!」
武田も金粉を拾うとさっさと下手袖へと退場。
アイリス「あれ?もう帰っちゃうの?」
舞台に一人残ったアイリス。
スカートの裾を持って客席に礼。
アイリス「ありがと~v」
下手袖へと退場で幕が下ります。
さて、15分の休憩です。

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