五周年記念公演「海神別荘」(1) (初日(8/10)、8/14昼夜、千秋楽(8/18))


今年も行って参りました、大帝国劇場へ!
・・・と言うわけで、つたない文章ではありますが観劇レポート行かせて頂きますね☆
行かれた方は「そうだったか?!」と突っ込みつつ、パンフにあらすじがあるじゃないかなんておっしゃられないで「ああ、大体こんなんだったな。」と暖かい目で見てやって下さい(苦笑)
やはり、どうしてもセリフが曖昧だったりするので(汗)
惜しくも行かれなかった方は参考程度に楽しんでやって下さいね!

先ずは開場待ちの入場列。
ダンディー団と公平先生が顔を出して下さって、並んでいるこちらにお声を掛けて下さってました。
会場に入ったら入ったで広井さんがロビーで普通にうろうろされていたので、何度も広井さんにすれ違いました(笑)
相変わらず気さくなお方でした☆

☆前説☆
毎回、開演5分か10分くらいに舞台に広井さんが登場。
基本は正しい観劇マナーについてです。
観劇マナーについて一通り、諸注意が終わったくらいに親方登場。
「広井!ちゃんと仕事してるか!?」
「してますよ~。」
「それよりもお前、余計なこと言っただろう!」
「言ってませんよ!正しい観劇の仕方とか・・・、」
「そうじゃない!何か歌謡ショウは今年いっぱいとか何とか。俺の立場はどうしてくれるんだ。」
「ああ、言いましたよ。だって無理だって言うんですもん。」
「これを見てみろ(パンフレットを差し出して)セガの香山さんは来年も続くって書いてあるじゃないか!」
「・・・あ、ホントだ。香山さんが裏切ったんですよ!!だってちゃんと会議してみんなが『これ以上は無理だ』って言うから俺だって『ああ、じゃあ止めますよ!』って言ったのにさぁ。何だよ~~~。」
「で、どうするんだ?!」
「そんなこと言うんだったらやりますよ!来年も!・・・あ・・・たった今ひらめきました。来年の歌謡ショウ。・・・・来年は・・・・・・・・・”スーパー歌謡ショウ”をやります!!」
「・・・何か”スーパー”ってついただけのような気がするが(笑)」
「歌舞伎だって空飛びゃあ”スーパー”がつくんだから。来年は花組が飛びますよ(笑)」
「来年もやるんだな!」
「やります!」
前説の基本は歌謡ショウの存続問題についてでしたが、回を増すごとに広井さんの本音的なトークになっていっていたような・・・。
14日の昼だったか夜だったかの広井さんの発言が面白かったのでここでひとつ。
「ぶっちゃけた話、メーカーってのはさ。お客さんが入ればいいんだよ。あんなに資金繰りが大変だから止めようって言った癖にさぁ。ファンがこんなに熱望してるんだったらやりましょうだもんなぁ・・・。」
ここまで言っちゃっていいの?的な広井さんの発言でした。
そして千秋楽。
「(客席からの年始は?の声に)新春?!新春やるか?!まぁ、それは今日来ている主催者側がこの歓声をどう受け止めるかだよね(笑)それより、新春ホントにみんな来られるんだろうな?!」
ぜひぜひやって欲しいですよ、広井さんって感じでした。

広井さん・親方、退場後に公平先生登場。
オーケストラピットに入られたところでさくらによる開幕アナウンスが。
そして、幕が開いて赤と青のレビュー用衣装に身を包んだ花組が登場。
曲「♪花組レビュウ」
曲終了後、開場暗転。

☆一幕☆
「提灯行列よーいやさ♪」の声と共に舞台奥では暗がりに提灯行列が通り過ぎていく。
そして提灯を手に浴衣姿の杏奈ちゃんが登場。
「待って!待ってよ~!」
どうやら提灯行列に置いて行かれたようで急いで駆けだしていく。
そこにかえでさん登場。
「提灯行列かぁ・・・。懐かしいわね。私も昔やったなぁ・・・。お盆かぁ・・・。キュウリに割り箸つけて馬作るのよね。あれ、バナナじゃダメなのかしら?」
・・・と、ここで軽く前回の「アラビアのバラ」ネタなかえでさん(笑)
そこに金田先生(もはや、歌謡ショウではお馴染み!蛍雪次朗さんですね)登場。
「金田先生!」
「おお、これはかえでさん。こんな所で会うなんて奇遇でゲスなぁ。」
「今から先生のお宅に伺おうと・・・、」
かえでさんの言葉が耳に入ってない様子で話を続ける金田先生。
「もうあたしは花組さんからの仕事の依頼がないのでうちでゴロゴロしているばかりでカビが生えてそのカビからペニシリンが・・・って、今何ておっしゃいました?!」
「・・・ですから、今から先生のお宅に伺おうと。」
「拙の宅に!これはまぁ嬉しい限り!・・・ということは?」
「はい。今度の公演の脚本、先生にお願いしたいと思いまして。」
「ほう、喜んで!で、次は何をお演りになるんです?」
「泉鏡花の海神別荘です。」
「あの泉鏡花先生をお演りになるんですか!これはまぁ難しい。」
「はい。実は次の公演の演目が決まってから米田支配人が突然『花組には冒険をさせる!花組の新基軸だ!』って叫びましてね。皆を集めて会見まで開いちゃったんです。それで・・・先生。稽古のこととかいろいろ考えますと、その・・・あまりお時間の方がないんです。」
「どれくらいでゲスか?」
「これで(指を3本立てながら)。」
「3ヶ月でゲスか?」
「いいえ!」
「じゃ、3週間?」
「いいえ!3日でお願いします!」
「そんな3日でなんて無理でゲスよ!」
ここでかえでさんの後方からダンディーのボスがかっこよく側転を決めながら登場。
そうっと二人に近付く。
二人は気付いていない様子で会話を続けている。
「無理です!」
「そこをなんとか!」
ボスが間に割り込んで、
「何が無理なんです?」
驚いて思わず後ずさるかえでと金田。
「うわぁっ!」
「びっくりした!」
「誰だ?あんた?!」
「あっしはダンディーこと団耕助(華麗なステップを踏んで)です。」
「ダンデイさん(金田先生は”ディ”ではなく”デイ”と言うのであえてイを大きくしてます(笑))、あんた自己紹介する度に(ダンディーの真似をしつつ)踊らなくても。」
「ああ、癖です。それより何の話をしてたんです?」
事情を説明する金田先生。
「だったらゆっくり温泉にでもつかってなんてどうです?」
「温泉!いいでゲスなぁ。」
「うちのバスを出しますよ。」
「バス?!」
「ダンデイさん、あんたバスを持ってるんですか?!」
「ええ。船も持ってたんですけどね・・・(遠い目)」
今度はダンディーがOAV「轟華絢爛」ネタで(笑)
「花組さんと一緒に温泉いいですねぇ・・・。」
ここで自分の世界に入るダンディー。
「さくらさん、シャボンで背中を流しやしょう。」
「(声色を変えつつ(笑))まぁ、ダンディーさん・・・云々。」
そんなダンディーにかえでさんが一言。
「あら、花組行かないわよ。」
一気に現実に引き戻されるダンディー。
「やっぱり行きませんか。・・・しょぼん。」
温泉でなら脚本が仕上がるという金田先生の言葉に、頷くかえで。
「じゃあ、早速バス取ってきますね!」
曲「♪バスは行く行く夢乗せて」
3人でバスに乗りながら歌ってます。
バスの側面には(・・・って側面しかないんですけどね。)にはやっぱり”ダンディー号”の文字が(笑)
今年は客席4列目までを潰してそこに”銀橋”と呼ばれる舞台(オケピを挟んで舞台両端とつながっています)を設定してあるのでそこを走られてました。
そして、温泉へ向かった3人。
会場は再び暗転。
不気味な雰囲気。
舞台には一匹の狐が。
「コーン!」という甲高い声とともに客席通路を駆けて他の仲間も舞台に集まります。
(初日、席が通路側だったので目の前に一人いて何事かとビックリしました(^^;))
舞台には見返り稲荷と書かれた社と名代見返り稲荷寿司の看板をつけた稲荷寿司屋が。
狐たちは警戒するようにその社の中へと入って行きます。
明るくなる舞台。
そこに一人の女性が。(第一回「愛ゆえに」からずっとダンサーで出演されている山沢のりさんです。)
ろくに働かず昼寝ばかりしている稲荷寿司屋の二代目松吉(三遊亭とん楽さん)に文句を言いつつ、稲荷寿司を買ってお皿に乗せる。
社にそれを供えているところに三味線の音が聞こえて中央の石段から一人の浪曲師(国本武春さん)が。
大帝国劇場までの道のりを女性に問い、教えてもらったところで軽くひと唸り。
その場を立ち去ります。(退場時に三味線でゲキテイ弾いてたときもありました。)
お参りを済ませて女性も退場。
そこに石段より織姫さんとレニが登場。
あまりの暑さに文句たらたらな織姫さん。
「どこで待ち合わせでーすか?」
「長命寺だよ。」
「こんなこと言い出したのは誰でーすか。」
「すみれだよ。暑いだろうからみんなで桜餅でも食べようって。みんなには電話したからって。」
「やっぱり!大体、何で桜餅なんですか?!夏といったらかき氷でしょ?!シャリシャリシャリ(かき氷機で氷をかく仕草をしながら)こうキーンってキーンって!」
「織姫、落ち着いて。」
「ああ、もうっ、ニッポンの夏暑いでーす!ミーンミーンミーンミーン(辺りに響き渡る蝉の鳴き声)・・・!
うるさいでーすっっ!!」
シーン・・・。
蝉を黙らせてしまうほどのおに・・・じゃなくて、織姫さんの勢いたるや(笑)
「で、長命寺はどっちですか。」
「こっちだよ。多分。」
「多分・・・って。そんないいかげんなことでいいですかー!?」
「いいんだよ。物語の始まりなんていいかげんなものなんだから。」
「ええ?」
レニ、歌にのせて。
「♪物語の始まりは・・・いつもいいかげん いいかげん」
「♪最初はね お客さんが落ち着かないから 難しい話はしない」
「そんなもんなんですかー?」
「♪例えば天気の話とかね」
「よく晴れていまーす(織姫さんのここのセリフは当日の天気で日替わりでした)」
「♪これから何処に行くとかね」
「長命寺でしょー。」
「そう!」
「♪何でもないお話から物語は始まる」
ここで織姫さんも
「♪何でもないお話から物語は始まる」
曲が終了したところで。
「じゃあ、行こう。織姫。多分、こっち。」
「って、そっちはさっき来た方向じゃないですか!」
その場を動こうとする織姫さんとレニ。
そこに突然、響き渡るサンバホイッスルとタンバリンの音。
お馴染み、ダンディー団はベロムーチョ武田がサンバのリズムに踊りながらの登場。
(千秋楽ではここでダンサーさんが大勢登場し、舞台はカーニバル状態に。武田さんは一瞬びっくりしたような表情を見せ、織姫さんとレニは笑っていました(笑))
「ベロムーチョ!」
「ああ、織姫さんとレニさんか。」
「こんなところでどうしたですか?」
「ああ、うちの組は今サマーヴェケーションなんスよ。」
「Vの発音ちゃんとしましたね。へぇ、銀座のギャング団にもお休みがあるでーすか。」
武田は何やら訳ありな様子で稲荷寿司屋を訪れ、寝ている松吉を叩き起こす。
松吉まだ寝ぼけている様子で夢の内容を武田に話す。
「お前、親父さんの新盆の用意くれぇしろよ!」
そう言ってお盆の用意をする武田。
あまりにもぐうたらな松吉の様子に、春に貸した金を返せと松吉に迫ります。
松吉はそんな武田から走って逃げ出し、武田もそれを追いかけるようにその場を退場。
更にそんな武田を見て、織姫さんも一緒に松吉を追う為に駆け出し、その織姫さんを追いかけて今度はレニが駆けていきます。
入れ替わるようにさくら登場。
何かを探している様子。
「おかしいなぁ。このあたりまでは持っていたと思ったんだけどな・・・。」
そこにマリア登場。
「さくら、お守りあった?」
「いえ・・・。すみません、マリアさん。折角のお休みなのに。」
「いいわ。それよりもお守りを探しましょう。みんなで探せばきっと見つかるわ。」
「はい!」
2人再び、お守りを探して石段の奥へと向かう。
入れ替わるようにアイリスと紅蘭登場。
下を気にするように歩いている。
「紅蘭、あったー?」
「うーん、ないなぁ。」
「もう、さくらはぁ。大事なおまもり落としちゃうなんてー。」
「さくらはんは時々、ぽうっとしてはりますからねー。」
お守りを探していてふと稲寿司屋の軒先に置かれた素焼きの平たいものに目を留めるアイリス。
紅蘭にこれが何か尋ねます。
それは焙烙(ほうろく)といって豆などを煎る為の鍋だと説明をする紅蘭。
「そうか、もうお盆やったね。」
「わからないーっ。」
西洋人のアイリスにはお盆が何かが解りません。
ここでまた紅蘭。
「お盆っちゅうのはな。先祖さんの霊をお迎えしてな。供養するんや。」
紅蘭、キョンシーのポーズでアイリスも紅蘭の真似をして。
「先祖の霊に礼!ちゅうわけやな。」
「先祖の霊に礼!」
そこに「提灯行列よーいやさ!」の声と共にカンナ登場。
「カンナはん、たいへんや。さくらはんがお父はんの形見のお守り落としてしもたんや。」
「そりゃ、たいへんだ。早く見つけてやらねぇとな。」
アイリス今度は武田の置いていったキュウリの馬とナスの牛を見つけて、
「ねぇ、見てみて~。おウマさんだよ。こっちは・・・ブタさんかな?」
ここでカンナ、アイリスからキュウリとナスをそっと取って
「違うよ、アイリス。こっちは牛だ。これはな、行きは馬で早く。帰りは牛でゆーっくりってことなんだ。」
「すごい!すごいよ、ニッポンは!」
カンナの説明に感動するアイリス。
「そうかぁ。アイリスはフランス人だからお盆は珍しいんだな。」
「うん!」
ここで紅蘭。
西洋は2進法、イエス・ノーが基本だが東洋はそうはいかない。
特にこの日本は複雑怪奇だと言います。
「わかんないーっ。」
「つまりはな、中国の揚げパンに印度のカレーを入れたカレーパンを食べたり、西洋のレモネードに似せたラムネを飲む国ってことやね。」
「めちゃくちゃなんだね!」
アイリス、納得した様子。
「お盆かぁ・・・。もう随分と親父の墓参りにも行ってねぇなぁ・・・。」
しんみりとなるカンナ。
「カンナはんは沖縄やから遠いんやったね。」
「まぁ、仏ほっとけってな。それよりも、さくらのお守り早いとこ見つけてやろうぜ!」
「うん!」
辺りを探す3人。
「おい、紅蘭。お守りを見つけられる何かいい発明とかないのかよ?」
カンナのその言葉に何か閃いたらしい紅蘭でしたが、先にアイリスが良い考えを思いついたらしく嬉しそうに言います。
「ああっ、そうだ!新しいお守りを買ってあげればいいよ!」
アイリスのその言葉に苦笑する2人。
「はぁ?!」
「アイリス、それは違うだろ。」
「ええ?!でももうボロボロだったよ。新しいお守り買ってあげた方が喜ぶよ。」
「いいか?アイリス。さくらのお守りはな。”形見”って言ってさくらがお父様から貰った大切なお守りなんだ。あのお守りにはさくらのお父様の魂が入ってるんだよ。」
「??」
カンナの言わんとしていることがいまいち理解出来ないアイリス。
そこで紅蘭は、
「いいか?アイリス。例えばこのジャンポールが(アイリスの背中からジャンポールを取って)失くなったとするやろ?」
例え話でアイリスに説明します。
「うん・・・。」
「で、新しい同じようなクマのぬいぐるみ(ここでカンナの手を引いてアイリスの横に。)を買うて来てジャンポールの代わりにしようとしても(ここでカンナ、アイリスにおぶさります(笑))ジャンポールの代わりにはならんやろ?」
「うん・・・!アイリスわかったよ!」
(千秋楽では「・・・サイズはジャンポールと同じ・・・。」なんて言ってました(笑))
アイリスの背中から降りてここでカンナ一言。
「便利だなぁ、架空の2メートル。」
「さくらのお守り絶対見つけてあげようね!」
「そうだな。みんなで歩き回って探しゃあなんとかなるさ。人間は考える足であると言うからな。」
「足ですか?!」
曲「♪考える足」
曲終了後、再びお守りを探してアイリスと紅蘭退場。
2人を見送ってからお決まりのカンナの一言。
「ぽてと・・・じゃなかったさて、と。あたい、そういえばハラ減ってたんだよな。」
ここでまたお決まりの、
「ハラが減ってはいいクソは出来ぬっていうからな。さぁメシ、メシっと。」
稲荷寿司でも買おうと財布を取り出そうとするが、どうやら忘れてしまった様子。
帝劇に取りに帰るにもお腹が空いているカンナ。
ふと社を見ると、稲荷寿司がお供えしてあるではないか。
これは天の助けとばかりに近付くカンナ。
一応、お供え物なだけにカンナの心の葛藤が。
悪魔カンナの「食っちゃえ、食っちゃえ」の声。
天使カンナの「いけないわ、カンナ」の声。
結果は当然のごとく、悪魔カンナの大勝で(笑)
カンナはお供え物の稲荷寿司に手を出してしまいます。
口にしてはみたものの不味い稲荷寿司だったりで、これだけまずけりゃバチは当たらないだろうとカンナはその場を去ります。
入れ替わって日傘を手に優雅にすみれ登場。(千秋楽ではオケピから出て来てました。)
待ち合わせ場所に誰も来ないと怒っています。
そこに響く不気味な声。
「稲荷寿司食ったな~~!!稲荷寿司返せ~~!!」
辺り一面暗くなりスモークと共に社の屋根から白狐の霊が現れます。
(白狐の霊は日替わりゲストでラサール石井さん、清水よし子さん、島崎俊郎さんです)
それぞれ持ち味とネタが違うので一応、お三方分を簡単に書きますね。

まず石井さんver.
「まぁ、あなたはたぬき!?」
「ポンポコポーンって違う!」
「・・・でしたら、両津勘吉さんではありませんかー。」
「ワシが両津勘吉だ!♪テ、テ、テレビを見るときは・・・って違う!」

そして清水さんver.
「あら、アイリスじゃありませんこと。」
「はーい!アイリスでーす!ジャンポール、ちちんのぷい・・・って違う!」
「そうですわよねぇ。アイリスにしては年を取ってますもの。」
「きいぃ~~!これでも若作りしてるのに~~!!」

ラストは島崎さんver.
これはまぁ、予想通りだったというか(笑)
そう・・・、
「アダモちゃんではありませんか。」
「ぺいっ・・・・・・・って違う!」
「どう見てもアダモちゃんですわよ!」
「違うったら違う!」

「おのれ~~!妾を愚弄する気か!妾は三百年の昔よりこの地に住まう白狐の霊であるぞ!」
稲荷寿司の恨みと濡れ衣を着せられそうになるすみれ。
「だから、知らないって言っているじゃありませんか!」
「おのれ~っ、まだ白を切るか!こうなったら目にもの見せてやる!出でよ、我が眷族!」
手下を呼び出す白狐の霊。
だが、ここはさすがすみれ。日傘を長刀代わりに手下の狐を圧倒します。
「まったく!何ですの!?」
「おのれ~!これではどうだ!」
白狐の霊の発した妖力は強く、すみれは力及ばず手下の狐によって社の奥へと攫われてしまいます。
その後。
何事もなかったように明るく静かになる辺り一帯。
そこに海軍の制服姿で首には双眼鏡をかけた大神が石段上方より登場。
「ヨーソロー!隅田川、波静か!」
どうやらすみれの言うとおり長命寺に行ってみたものの誰も来ないのでここまで探しに来た様子。
そこに聞こえてくる声が。
「そう、西村さんも歌が好きだったの。」
どうやら菊之丞の声。
危険を察知したのか(笑)大神は見返り稲荷の鳥居の陰に隠れます。
「ええ。歌に恋をしてました。」
案の定、入ってくる琴音、菊之丞、ダンディー団・西村の3人。
「だから、ダンディー団に入ったんですね。」
「ええ。歌って踊れるギャング団なんてそうざらにないでしょう?」
自分の夢について語る西村。
そして、琴音さん。
「あなた、西村さん。出身は東北の方?」
(千秋楽では「出身は沖縄の方?ナハナハ!」なんてやってました(笑))
「はい。岩手です。」
「夢に破れたのね・・・。」
夢を持って上京してきたもののこの東京で夢を叶えるのは難しい。
しかし、決して夢を捨ててはダメだと琴音さんは言います。
「いい?菊之丞。絶対に夢だけは捨てちゃダメよ。」
「はい!」
「俺・・・歌手になれるでしょうか?」
「夢さえ捨てなければ何でも叶うわ。」
そんな琴音さんの話に感銘を受けたのか突然、鳥居の陰から飛び出す大神。
「今の話、感動しました!」
「一体、どこから出てくるのよ。ほら、ここにも頑張っている人がいるわよ。」
「そうですよね。任務とはいえモギリの仕事を頑張って・・・。」
「いえ、別に俺は・・・。」
「謙遜しなくてもいいんですよ!みんな解ってますから。」
ここで菊ちゃんは大神の手を握って話しているのですが、ふと気付いて「あっ・・・。」って恥ずかしそうに手を離します(笑)
千秋楽ではこれがエスカレートし、大神さんに抱きついてました(爆)
「さぁ、みんなで夢を拾い集めましょう!」
すっかり薔薇組ペースなまま、曲突入。
歌詞で覚えているのが少しだけです(汗)すみません~~。しかもかなり曖昧です(大汗)
「♪心に決めたこの思いを 秘めたるは恋・・・美しさへの恋」
こんなような歌詞でした。しかもこの部分はラストだったような・・・。
歌は薔薇組with西村ヤン太郎。
無理矢理、踊らされているかのような大神さんの様子が笑えました。
曲終了後、菊ちゃん。
「何か感動しました!」
「じゃあ、これから神谷バーで一杯やる?」
琴音さんのこの一言で神谷バーに向かう一行。
勿論、大神が強制連行なのはお約束のこと。
去り際、西村&琴音さん。
「あなた東北出身なのに全然なまってないわね。」
「そぎゃんことなか。」
(千秋楽では「ナハナハ!」(笑))
入れ替わるように、金ダライを積んだ車を引きながら親方登場。
「次の公演の準備をするにもこの暑さはやっぱり堪えるな。丁度いい。ここらで一服するか。しかし、こんなにたくさんの金ダライどうする気なんだ?一体何に使うんだ?」
舞台照明落として、客席から見て左手にスポットライト。
温泉旅館でかえでさん&金田先生。
かえでさん、「海神別荘」を読み終えて。
「はぁ・・・。泉鏡花って今回初めて読みましたけど随分とロマンチストなんですね。愛しているから憎い。憎いから愛している。こんなに極限までひとを愛する事なんて出来るかしら・・・。」
「そこが鏡花の難しいところでもあります。そこを花組らしくどうアレンジするかが脚本の見せ所ですな。」
「頑張って下さい、金田先生。」
「はい。ところで浪曲師の東中軒雲国斎(とうちゅうげん うんこくさい)は頼んで貰えましたか?」
「ああ、雲国斎さんね。早速お願いしてきました。」
「美しい鏡花の世界を浪花節にのせて、なんていいと思うんですよ。何てたって雲国斎ですからね。」
ここでダンディーのボスが湯上がり姿で登場。
「・・・ところで、先生。先生に頼まれて用意して貰っている金ダライなんですが、あれは何に使うんですか。原作を読んでもどこにも出てこないんですけど。」
「あれはでゲスね・・・。」
笑いを堪えるかのように金田先生。
ここで再びスポットはメイン舞台に。
武田が再び登場。
「おう、親方。」
「あ、武田さん。」
「何だ?この金ダライ。」
「あっしもよくわからないんですけどね。何か次の公演で使うらしいんですよ。」
「金ダライをか?ギャグでもやるわけじゃあるめぇし・・・。」
ゴーン!
ここで武田さんの頭上に金ダライ落下。
(千秋楽ではダブルで(笑))
またもやスポットは温泉旅館。
大笑いの金田先生&ダンディー。
そんな2人にかえでさん。
「ダメです!金ダライ却下!」
「重苦しい鏡花の世界をちょっとでも明るくするのに必要なんです。花組は新派じゃない。新しい趣向だって必要でしょう?!エノケンやロッパが浅草で受けているのだって皆が笑いを求めているからなんです。」
「目先の笑いは必要ないんです。」
「どうしてもダメですか?」
「ダメです!」
「そうですかー。じゃあ、もう一つお願いがあるんですけどね。この沖の僧都という海坊主の役。あたしはかねてから中嶋親方にもう一度舞台に立って欲しいと思ってましてね。」
「あのハゲ頭に?」
「ええ。あの人は今でこそ大道具係をやっていますが、昔は役者でした。(千秋楽では「昔は”劇団21世紀FOX”で・・・」)花組さんはいつもみんな仲間だとおっしゃっているじゃありませんか。ですから、お願いしますよ。」
「あっしからもお願いします。」
「わかりました。」
「ありがとうございます。あともう一つお願いがあるんですがね。」
「まだ何かあるんですか?」
「副支配人にも腰元の役でぜひ出て欲しいのです。」
「私?!私はダメです!」
「ああ、かえでさんの舞台姿。確かに見てみたいなぁ。」
「そこを何とか!」
かえでさん、金田先生の顔をじっと見て、
「・・・わかりました。」
「ありがとうございます。」
金田先生とダンディーが話している横で、かえでさんは折角出ることになったのだからと踊りの振りを。
どうやらまんざらでもない様子。
「やだ。今の見てました?!イヤですよ!」
3人で笑う。
そのまま暗転して退場。
再び舞台。
「いっけね。こんなゆっくりしてらんねぇんだ。早く劇場に帰らなきゃ。」
「♪劇場に夢がある~」
親方、歌いながら退場。
入れ替わって再び西村が石段上方より登場。
財布を落としたらしく探しています。
あせったものの財布はすぐに見つかり、何やらお守りも一緒に見つけます。
”これも何かの縁だ”と財布と一緒に懐にしまう西村。
「しかし、暑いなぁ・・・。」
ふと稲荷寿司屋の店先を見ると、ラムネの瓶が。
懐かしさにラムネを手にする西村。
店先の長椅子に腰掛けてラムネを飲んでいると、横からそうっとアイリスが。
「おいしそうだねー。」
「え?ああ、キミは帝国歌劇団のアイリスちゃん!」
「西村のおじちゃん!」
「ラムネ飲む?」
「うん!」
西村は店の奥から新しいラムネを持ってきてアイリスに手渡します。
「良かったね、ジャンポール。」
ジャンポールを自分の隣に置いて、西村からラムネを受け取るアイリス。
西村もその横に腰掛けて、2人でラムネを飲んでいます。
おいしそうにラムネを飲むアイリス。
曲「♪ラムネの歌」
曲途中で、
「ラムネってね。レモネードのにせものなんだって。」
「レモネードのにせものかぁ・・・。そういえば、キミ何でこんなところにいるの?」
「うん、今お休みなんだー。」
「へぇ、帝国歌劇団にもお休みがあるんだ。」
「うん!公演が終わって次の公演になる間は台本とかまだ出来てないからお休みになるんだー。で、みんなで活動写真行ったり、花やしき行ったり、お兄ちゃんとデートしたりするんだ!」
「デート・・・!?いっけね!俺、薔薇組さんが待ってるんだ!」
(千秋楽ではここでアイリスが「薔薇組さんとデート?」って言ってました。)
思い出したように駆け出す西村。
「西村のおじちゃん!ありがとう!」
西村に手を振るアイリス。
曲ラストフレーズ「♪カラコロ ラムネ シュワー」
アイリスがラムネを飲んでいるところにさくらが登場。
「お守りを失くしてしまったことより、みんなのお休みを無駄にしちゃったことの方が気が重いな・・・。」
少し落ち込んでいる様子。
そんなさくらにアイリス。
「さくらのお守りは絶対に絶対に見つかるよ!だってみんながそう思ってるんだから。神様にもその思いは届くよ!」
さくらを励まして、再びお守りを探しに走るアイリス。
独りその場に取り残されるさくら。
「あたしって本当、ダメだな・・・。」
ますます落ち込んだ様子。
突然、舞台は暗くなって「♪提灯行列よーいやさ お盆の行列よーいやさ」の歌が響く。
石段より降りてくる人影が。
「・・・さくら。」
懐かしい声にハッとするさくら。
「・・・お父様?!」
それは亡き父・一馬で。
そして、一馬の前で「自分はドジばかりで皆に迷惑をかけてばかりいる」と、つい弱音を吐いてしまうさくら。
そんなさくらに「迷惑をかけることと人に甘えることは違う。仲間同士の絆があるからこそ皆が動いてくれる」と諭す一馬。
「お父様・・・。・・・お父様、あたしお父様から頂いたお守りを失くしてしまいました・・・。本当にあたしって・・・。」
泣きそうなさくら。
「さくら・・・。父さんの守りは形に過ぎない。私はいつだってお前のことを見守っている。」
「はい・・・!お父様・・・。」
肩に添えられた一馬の手に嬉しそうに自分の手を添えるさくら。
「さくら、母さんは元気か?」
「はい!先日、お手紙を戴きました。あと、ずんだ餅も!」
「母さんはお前が一人前になることを望んでいる。」
「・・・はい・・・!」
ここで一馬、石段の方に足を向けてさくらに背を向けて、
「私は父親としてお前に・・・、」
さくら、一馬の言葉を遮るように、
「あたしは・・・真宮寺一馬の娘、真宮寺さくらです!」
そのさくらの言葉に一馬は、
「・・・ありがとう。」
そう一言を残して再び自分のいる世界へと帰って行く。
一馬去りし後、再び明るくなる辺り一帯。
「・・・お父様!?お父様?!お父様ーーーー!!」
一馬の気配が突然消えたことに戸惑うさくら。
必死に一馬の姿を探す。
そこにカンナが通りかかります。
「どうした?!さくら。」
「今、お父様が!」
「さくら、お前大丈夫か?!熱でもあるんじゃないのか?!大丈夫、お守りは必ずあたいが見つけてやるからお前は先に帝劇帰って休んでろ。」
さくらを心配するカンナ。
「・・・カンナさん、もういいんです。」
「よかないだろう。大事な形見なんだろ?」
「ええ。でも形じゃないんです。心はあたしの中にありますから。」
そのさくらの言葉にカンナは石段に腰掛けて自分の父親のこと、形見はなくても父親が死んでから自分の中に父親が生きていると感じたことを話します。
「ですから・・・、カンナさん!」
「でもな、さくら。形はあるならあった方がいいんだ。」
と、カンナ。
カンナの言葉の重みに頷くさくら。
話は転じて今度の公演の話に。
「そういえば、今度の公演の演目、突然変更になったんだよなぁ。」
「はい、マリアさん主演で「海神別荘」です。」
「マリア主演で「海神別荘」かぁ・・・。かいじんべっそう・・・怪人でべっそう・・・怪人でべそ?!」
待ってました!”カンナの妄想3”!!
今回の着ぐるみチャレンジャーは我らが花組リーダーのマリアさんです!!
曲「♪怪人でべそのテーマ」
あまりのインパクトの為、歌詞で覚えているのは「♪でべそ でべそ でべでべでべそ はっ!」しかなかったりします(汗)
でも「はっ!」ってかっこよかった・・・。さすがはマリアさんvしかもダンスの切れも最高でした。さすがはマリアさんvv要はそれが言いたいだけです(笑)すみません。
青いタキシード赤い蝶ネクタイにシルクハットという体の怪人でべそ。でも着ぐるみ(笑)
勿論、バックダンサーは薔薇組のお二方です。やっぱり全身タイツ(爆)
しかも、怪人でべそは立派なお腹(おへそ?)が災いしてよく転ぶんです。
ここで「忍たまらんたろう」の「稗田八宝斎」を思い出したのは私だけではないハズ。多分(汗)
そして、ここの振り付けは菊ちゃんこと松野太紀さんだったみたいです。
「あーはっはっはっはっは!マリアがこんなんで、どすこいどすこいって(爆)」
「あははははは!」
ついまたもや妄想が爆発してしまい爆笑するカンナ、と何故かさくら(笑)
「・・・ってさくら、何でおめぇも笑ってるんだよ。あたいの妄想だぞ?」
「ちょっと・・・見えたんですよ。カンナさんも妄想ばかりしてると頭悪くなりますよ?」
(千秋楽では「1年に1回見えるんです」)
「そうだな。じゃ、お守り探すとするか!」
「はい!」
気を取り直してお守り探しを再開する2人。
「さくら!」
何かを見つけたらしいカンナ。
それを手にしてさくらに見せます。
一歩置いてさくら。
「やだ、カンナさん。それ、犬のうんち。」
「バカだな、お前。いくら、あたいでも犬のうんちとお守りを間違えるハズが・・・、」
不安になってくんくんと臭いを嗅ぐカンナ(笑)
「うんち・・・かな。うんち、だな。えんがちょ!」
そう言って手にした物体をオケピに投げます。(千秋楽では投げ返されて、また投げ返してました)
さくらの着物の袖で手を拭くカンナ。
「もうっ、カンナさん!」
逃げるカンナ。
追うさくら。
ここで2人退場。
入れ替わるようにアイリス、紅蘭、大神、織姫、レニ。
どうやらお守りが見つかった様子。
「さっすがお兄ちゃんだね。」
「いや、俺は何もしてないよ。西村さんから貰ったこのお守りがさくらくんのだったとはね。」
「そういう巡り合わせやったっちゅうことやね。」
「大神さんらしいでーす。」
「そんなに褒められるとまいっちゃうなぁ。」
全員「褒めてない、褒めてない。」
ここで舞台再び不気味な雰囲気に。
「稲荷寿司返せーーー!稲荷寿司食いたいーーー!!」の声が。
再び社の屋根から白狐の霊が登場。
ここからがまた三者三様なので簡単に書きます。

石井さんver.
「たぬき?!」
「たぬきじゃない!!」
「たぬきやろ?」
「たぬきじゃないのっ!!どう見てもきつねでしょ!」
「どう見てもたぬきでーす。」
「きつねなの!」
徹底してたぬき呼ばわり(笑)

清水さんver.
最初の「稲荷寿司~」のところで声が似ている為に皆がアイリスを見るのが可笑しかったです。
「はーい、アイリスでーす。」
ア「はーい、アイリスでーす。」
「ちちんのぷい!」
ア「ちちんのぷい!」
ア「アイリスちゃんは小さくて可愛い!」
「アイリスちゃんは小さくて可愛い!・・・って何故、私が言わされているのだ!」
「白狐さんは若くて綺麗!」
ア「・・・・・・・・・。」
「・・・って、言え~~!」
でも本当、お声が似てらっしゃる(笑)

島崎さんver.
私が見たのが、千秋楽だっただけに花組さんに翻弄され続け、島崎さんほぼ地が出てましたね(笑)
「アダモちゃんだー。」
「違うって言ってるだろ!!」
「アダモちゃんやろ。」
「お前ら、このネタここまで何回やってきたと思ってるんだ!」
「じゃ、アラレちゃんやろ?」
「きーん、んちゃ!って違う!」
「じゃあ、何ちゃんなんですかー?!」
「お前ら、俺をバカにしてるだろ!!」

「ああ、もう、お前たち許さん!変身!」
その言葉とともに消える白狐の霊。
変わって社の中からすみれが現れます。
そんなすみれに近付く織姫さん。
「すみれさん、長命寺に来やがれなんて勝手に決めないで下さーい!」
すみれの異変に気付いた大神。ここで、
「織姫くん!そいつはすみれくんじゃない!」
レニも、
「狐がすみれに化けたんだ!」
(千秋楽ver.「アダモがすみれに化けたんだ!」レニってば(笑)すみれもここで乗ってアダモちゃんポーズ取りながら「ぺいっ!・・・って何をやらせるんですの?!」さすがです(爆))
「みなさんにとっておきの夢を見せてあげましょう・・・。幸せな夢を・・・。」
曲「♪幸せな夢」
白狐の強力な妖力に手も足も出ない5人。
眷族も出てきてすっかり囚われてしまう。
そんな5人の様子を遠くの方で見つけた薔薇組。
妖術に対抗出来る術を持っている”霊剣荒鷹”を擁するさくらを急いで捜しに行く。
囚えた5人を見て、高笑いをする白狐。
そこに1発の銃声が鳴り響きます。
「みんな!しっかりしなさい!」
このマリアの銃で白狐は変化を解き、元の姿に戻ります。
「おのれ!妖怪!」(千秋楽ver.「おのれ!アダモ!」マリアまでもが(笑))
だが、白狐の妖力は強く皆は目覚めるところかマリアに襲いかかります。
「みんな、止めなさい!」
アイリスに脚掴まれるわ、紅蘭とレニには首締められるわ、織姫さんには腹に一発喰らうわ、大神さんには威嚇されるわで散々なマリア(泣)
更に眷族からの攻撃も受け、必死に銃で対抗するマリア。
しかし、多勢に無勢。
敵うわけもなく倒れ込んでしまいます。
「稲荷寿司の恨み!思い知ったか!」
ここでカンナ登場。
「今、稲荷寿司の恨みとか言ったよな!お供えの稲荷寿司食っちまったの実はあたいなんだ。」
「何?!」
「だからみんなは悪くないんだ。みんなには手を出さないでくれ。恨むならあたいを恨んでくれよ。煮るなり焼くなり好きにしな!」
その言葉通り、眷族にボコボコにされるカンナ。(正確には胴上げされたと言った方がいいのか(笑))
そんなカンナを助太刀するように発砲するマリア。
「マリア、撃たないでくれよ。悪いのはあたいなんだから。」
「だからって黙って見ていられないわ!」
ここに荒鷹を手にしたさくら登場。
ここは人間の住まう世界である、怒りを鎮め自分たちの住まう世界に帰るよう白狐の霊に掛け合うが、白狐は掛け合おうしない。
それどころか白狐の怒りはMAXに。
辺りに強い妖気が漂う。
さくら、荒鷹を抜いて呪詞を唱える。
白狐の手より強い妖力の糸が、対しさくら、
「荒鷹ーーー!!」
閃光がほとばしり、狐たちは逃げるように社の奥へと消えていく。
14日の昼の部でここの火力が強すぎて、鳥居に火が残っちゃっててスタッフさんが舞台端で必死に消してました。見ているこちらもハラハラしました・・・。
「大丈夫ですか?マリアさん。」
荒鷹を鞘に納め、マリアとカンナの元に駆け寄るさくら。
「ええ。よくやったわ、さくら。」
「でも、あたいあの白狐の気持ちも解るよ。世の中、蒸気蒸気って機械ばっかりになっちまってよ。自然は少なくなってきちまってよ。」
「そうですね。自然を敬うという心を決して忘れてはいけませんね。」
「そうね・・・。」
「元はと言えばあたいが悪いんだしさぁ。」
「・・・そうよ、カンナ。」
銃を取り出す仕草をするマリア。あせるカンナ。
「悪かったよ。」
「カンナさん、みんなを。」
「そうだな。起こしてやらねぇとな。」
皆を起こすカンナ。
目覚めたものの訳が解らないといった様子の5人。
ふと、すみれは何処だという話になる。
タイミングよく社の中からすみれ登場。
恐る恐る近付くカンナ。
「すみれか?」
「何ですの?」
「すみれだよな?狐じゃないよな?!」
「んまぁーーー!!私のどこをどう取ったら狐に見えますの?!」
これにカンナ。
「・・・コワい~~!やっぱすみれに間違いない!」
そうか・・・。すみれはコワいのか・・・(笑)
そこに武田に捕まった松吉が登場。
武田、今にも松吉を殴りそうな勢い。
それを止めるカンナに武田。
「こいつはね。親父さんの跡継いで稲荷寿司屋やるからって言うんで貸した金をですね。博打だなんだって全部遊ぶ金に使っちまったんですよ。」
再び松吉に殴りかかろうする。ここでさくら。
「止めません!」
さくらのその言葉に調子が狂う武田。
「だって、武田さんのその拳はこの人のお父さんの代わりでしょう?」
そして、松吉になぜ一生懸命働けないのか稲荷寿司は形だけ作ればいいものではないと諭すさくら。
そして・・・、
「だから、力一杯殴ってあげて下さい!」
さくらの言葉に感銘を受けたカンナも、
「力一杯殴ってやれよ、武田。こいつの親父さんの代わりにさ。」
そんなさくらたちの言葉に武田。
力無く拳を下ろす。
「あの金はくれてやったんですよ・・・。」
「武田?」
「先代の忘れ形見であるこいつをなんで俺が殴れるんです?」
自分が3歳のときに一家でブラジルに移民し、幼い頃に両親が死んでしまった為にずっとコーヒー農園の下働きをやっていたこと。そして、18の時にそこを抜け出し、密航してようやく日本に帰って来たが日本での暮らしに馴染めず路上で暮らしていたこと。そして、その頃、松吉の父・・・先代の主人に面倒を見て貰ったことを話す。
「毎日毎晩、うまい稲荷寿司食わせてくれてさ。俺がやくざになるって言ったときも「おう!おめぇ怪我だけはすんなよ!」ってさ。俺、やくざになるって言ってんのにだよ?!・・・俺の体絞るとさ。汗じゃなくて油が出るんスよ・・・。俺にはこいつは殴れませんよ・・・。」
黙って聞いていた松吉だったが、
「アニキ・・・!俺、働くよ!ちゃんと働いて借りた金返す!」
武田の言葉に感銘し、改心する。
感動したカンナ、自分も稲荷寿司をたくさん買うことを約束し、「お前ん家は金持ちなんだから」とすみれにも約束させる。
武田と2人で先代の新盆の用意をする松吉。
そんな2人の様子に安心したのか、舞台中央に集まる花組一同。
ここで紅蘭。
「いつものアレやりましょか?」
「そうね・・・。じゃ、さくらお願い。」
「はい!じゃあ、行きますよ?せーの・・・、」
全員で、
「勝利のポーズ・・・決めっ!」
大団円と相成りまして。
幕が下りて、銀橋に花組さん登場。
「もう、5周年早いですね。」
「これからも頑張っていきたいでーすね。」
そこにかえでさん。
「みんなー!台本出来たわよ!」
駆け寄るみんな。
「あーあ、もうお休みおしまいだね。」
「もっと、遊びたかったでーす・・・。」
花火の音。
花火に見とれる一同。
曲「♪口ずさむ歌」
この時、織姫さんとカンナは手遊びを。
アイリス、レニ、紅蘭で”ずいずいずっころばし”を。
かえでさん、マリア、すみれは談笑している様子でした。
2番のサビの「♪さぁ みんないっしょに」で客席にふられるのですが、サイリウムOKの日は綺麗でしたよ~。
最終的に客席から声も出ていたようでしたが、ほとんどは手振りに落ち着いた感じでした。
曲終了後、かえでさん。
「じゃあ、アンジェラスでお茶しましょうか。」
復活、伝言ゲーム!
今年のオチは?
「ランジェリーであちょー!」
さっくらさんでした(笑)
花組走って退場。
ここで登場するは浪曲師・東中軒雲国斎。
「東中軒雲国斎でございます。決してうんこ臭いではありません。」
・・・と、出だし快調。
浪曲における掛け声を伝授して下さいました。
先ずは出だしで「待ってました!」次に「たっっっぷり!」三味線に手がかかったら「よぉ!」節の最初の切れ目で「名調子!」節の途中で「細かい!」そして最後に「日本一!」
最終的にはここまで増えてました。
一幕のあらすじを歌い上げて雲国斎さん退場。
そして、銀橋端より浴衣姿の琴音さん・菊ちゃん・西村さん・武田さんが登場。
歌謡ショウ5周年めでたいという話になる。
ここで武田さん「5年も続くと思っていませんでしたよね」と言ってみんなに突っ込まれる。(千秋楽では「やっぱり続くと思ってたんですよ。」に)
ちなみに14日のトークでは前日が巴里ミニライブだったのでそれを受け、ゲスト出演した薔薇組のお二人の会話が面白かったです。、
「菊之丞。・・・、あたし昨日こんなの(手で食い込みを表現(爆))着て、シャノワールのステージで踊っている夢を見たの。」
「琴音様もですか。実は私もなんです。」
「それでね・・・今朝起きたらワキ毛がなかったの!ほら(と言って客席に見せる琴音さん)!」
「琴音様も?!私もです(菊ちゃんも続いて(笑))」
そして、反対側よりこちらも浴衣姿で金田先生、ダンディー、親方、大神さんが。
皆で「5周年ありがとうございました!」

そして、新春に引き続いて5周年記念の”花組太鼓”です。
今度は織姫さんとかえでさんを加え、更にパワーアップしていました。
新春のときに「仕方がないけど、織姫さん可哀想」と思っていたりしたので嬉しかったです。
いやあ、とにかくかっこよかったです!!
音がかなり響いて迫力ももの凄かったですし。
太鼓二つを用いたソロもかっこよいのですが、4人組で配置をチェンジしていく連打がねぇ・・・とにかくかっこいいんですよ!!
ソロだとカンナのソロがいかにもカンナっぽくて良かったです。躍動感があるというか。
でも見とれていたのはマリア(笑)
織姫さんの連打もかっこよかった・・・。(織姫さんは中央で独りだったのです。)
右側がさくら、すみれ、マリア、カンナ。
左側が紅蘭、アイリス、レニ、かえでさんでした。
たいへん、練習なさったことと思います。
本当にすてきな演奏を有り難うございましたという感じです。

ここで一幕終了です。
休憩ショウタイム、今回は残念なことになかったのですが休憩前のちょっとした幕間に杏奈ちゃんがタップを披露してくれたり、コースケ先生がジャグリングを披露してくれたりもしました。

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