「GAME-after-」 LSM。ロベリア&昴&マリア。(11/11月作成)


 紐育。
 とあるバーのカウンター席に並んで座るロベリア、昴、マリアの三人。
 「…結局、誰もまともに遂行出来なかった訳だ」
 肩を竦めながらそう言った昴にロベリアが反論する。
 「アタシは違うだろう?アイツの望むものをあげられたんだ」
 「…詭弁ね」
 そのロベリアの言葉に呆れた様にマリアが返す。
 「チッ…。アンタだって止まらなくなっちまったんだろうが」
 「それに関しては否定しないわ。でも、そこで止めるなんて提示されていなかったもの」
 「…それも詭弁だね、マリア。君ならそれ位汲めるだろう?」
 控えめに正当性を主張するマリアに昴が指摘して、同意だと言わんばかりにニヤとロベリアが笑う。
 「あえて、汲まない振りをしたって訳だろ?」
 「あなたもね、ロベリア」
 「…そうなると、まだ僕は遂行出来たという事になるな。少なくとも、違えてはいない」
 扇子で口元を隠しそう言った昴に、失笑してロベリアが言う。
 「アンタこそ詭弁じゃないか、昴」
 起こす”だけ”で良かったんだぜ?と口角を上げてから、グラスの氷をカラと鳴らして。
 「…止められる訳がないだろ。抑えろ?馬鹿言うな。抑えられる程度なら最初から手ぇ出してない」
 吐き捨てる様に言ったロベリアの言葉に、賛同した様に笑みを浮かべる昴とマリア。
 「…珍しくあなたと意見が合いそうね」
 「…君はもう少し我慢を覚えるべきだとも思うけどね」
 「ああん?」
 三人で顔を見合わせて。
 「本当に可愛い猫だわ。危なっかしくて」
 「本当にどうしようもない猫だよ。迂闊でね」
 「本当に苛めたくなる猫だね。純粋過ぎて」
 そう口角を上げた後。
 グラスを合わせ、一気に酒を飲み干した─。

 「悔しいけど、今回の勝負はチャラだな」
 「昴は言った。異議はないと」
 「勝負は次回までお預けね」

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