寒さですっかり冷たくなった指先でロベリアが其処に触れた瞬間。
「!っ…」
グリシーヌの躰がその冷たさでピクと跳ねた。
「…ああ、悪い。冷たかったか?」
その反応に口角を上げながら言ったロベリアの問いに頬を染め頷くグリシーヌ。
「…もう少しだけ我慢しろよ。直にアンタの熱で熱くなるからね」
熱の隠った声でそう言って指を動かすだけでグリシーヌの熱が上がって行く。
「…ぁ…っ…」
「…温めて熱くしてくれるんだろう?」
熱を探る様に指先を動かし囁く様に言うとグリシーヌから吐息交じりに甘い声が漏れた。
「…まだだ。まだアタシの指に移すには足りない」
意地悪く笑うと指で熱を掻き出した。