ロベグリ。

 この胸の騒めきを何としたものか。
 触れられたくて切なさが込み上げる。
 ひたすらにその時の事を反芻しては喉の渇きを覚える。
 その指の感触も指先の温度も重ねる唇の形も舌の温度も熱い吐息も心地好く響く声も現実の様に思い出せる。
 「…早く来ぬか…馬鹿者…」
 待ち侘びてただただ窓の外を見つめている。

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