加山&宍戸。上司と部下1。

 「また居ないのか。何処をほっつき歩いてるのやら」
 主不在のその部屋の椅子に腰掛けて宍戸はため息を吐いた。
 次の瞬間、背後に気配を感じて反射的に素早く構えると、背後を取った人物がいつもの人懐っこい笑顔を見せた。
 「腕は落ちてないみたいだな」
 「隊長?!」
 「よぅ!久し振りだなぁ、光星!」
 ギターを構えた加山に呆れた表情で宍戸が返す。
 「最初から此処に?」
 宍戸の質問にニッと笑って肯定する加山。
 「出来る部下を持つと楽出来るなぁ~」
 「よく言いますよ。誰よりも仕事してる癖に」
 「たまに休めとか言うなよ?」
 「言いませんよ。俺、楽したいですし」
 不敵に笑って返すと加山の肩を叩いた。

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