ヒュ音子

 楽譜の入った箱を抱えよろよろと廊下を歩く音子。
 「うぅ、重いっ。でもわたしにはこれ位しか手伝えないし」
 気合いを入れ直した処でフッと荷物が軽くなり上から声が降ってくる。
 「…手を貸そう」
 静かながらも優しさを感じるその声に音子が微笑む。
 「ヒューゴさん」
 「少しは頼っても構わない」
 「はい!」

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です