ロ花(灰)

 外に出た瞬間に感じる空気の冷たさに身を震わせていると後ろからそっと手を重ねられた。
 自分の手よりも冷たいその手に更に震える。
 「…今夜も寒いですね、ロベリアさん」
 微笑みながらそう言った花火に口角を上げてロベリアが返す。
 「…そうだね。すぐにアタシが暖めてやるよ」
 「ありがとうございます」

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です