─勢いで。
ロベリアに正面から抱きついてみたもののどうしたら良いのか判らない。
ただ抱きついていたら両腕でぎゅっと抱き締め返された。
「どうした?アンタからこんな風に寄ってくるなんて珍しいじゃないか。…何かあったのか?」
その声がえらく優しかったから、思わず泣きそうになる。
泣きそうになったのを堪えて言う。
「何かなければ私がこうするのはおかしいか?」
「いや?」
首を振るロベリア。
「では、暫くこうさせてくれ。そなたに寄り添っていたいのだ…」
恐らく赤くなっているであろう頬を隠す様にロベリアの肩に顔を埋める。
私の髪を撫でるロベリア。
「…いつでも来るといいさ」