カーテンの間より漏れる光で目を覚ますといつもと違う景色で一瞬混乱する。
ああ、そうか昨夜は大神の部屋に泊まったんだと隣で眠る大神の寝顔を見て思い出す。
起こさない様にそっと上半身を起こしシーツを手繰り寄せるすみれ。
少し明るくなった部屋に自分の肌が浮かび大神の付けた痕が点々と残る。
少し体を動かしてみると何だか全身が怠くて、昨夜の情事を鮮明に思い出させる。
今更ながら羞恥心が沸き起こってきて顔が火照った様に熱い。
とにかく、大神よりも先に起きて早く服を着ようとベッドから足を出そうとした瞬間。
腕を摑まれて引き寄せられた。
「…まだ、早いんじゃないかな?」
「ち、中尉」
再び大神の腕の中に戻されて、すみれの体温がますます上がる。
「で、でも、皆さんに見つかる前に」
「うん。解ってるけど、まだちょっと早いな」
そうすみれの瞼にキスを落として。
「放しては、下さいませんの?」
困惑した表情ですみれが聞く。
「まだ放したくないんだ」
「あと、少しですわよ?」
「うん」