「始めからそのつもりだったのか!?」
足先の包帯を徐々に解きながら露わになった肌に口づけを繰り返すロベリアをグリシーヌが非難する。
「…気付かない方が悪い」
悪びれず笑みさえ浮かべて包帯を解くロベリア。
少しずつ与えられる唇の感触がもどかしくて、余計に熱が籠もっていく様な感覚を覚える。
気が付けば。
グリシーヌの吐く息が熱くなり始める。
「…一気に…っ…解いてはくれないだろうか…」
この表情が見られただけでも無理矢理ハロウィンの仮装をさせて正解だったと口角を上げるロベリア。
「…一気に解いてそれで?」
「なっ…」
「アタシはこの方が楽しめるんだがな」
包帯を指で緩ませて。
「…これは…嫌だ」
頬を上気させてグリシーヌが言う。
「…焦らされている様で頭がどうにかなってしまいそうだ…」
グリシーヌの言葉に笑い出したいのを堪えてロベリアが返す。
「…そんなに嫌なのか?」
目を潤ませて頷いて。
「仕方ない。その代わりアタシを楽しませろよ?」
そう言って、喉の奥で笑った。