昴と共に帰路につく。
夕方の車内に橙色の光が差し込んで思わず目を細めるサジータ。
そんなサジータの肩を抱いてすっと自分の方に寄せる昴。
どうやら光を避けてくれたらしい。
「ああ、悪い」
「いや」
直ぐ近くで昴の美しい髪が揺れ思わず手を伸ばして撫でる。
「何がしたいんだ、君は」
「ああ、いやつい」
昴の髪から手を離すサジータ。
車が少し揺れる度に昴と体がぶつかってどうにも落ち着かない。
「も、もうだいぶ陽が沈んだな」
そう少し離れようとすると昴に腰を抱かれた。
「おい…」
運転手を気にするサジータに昴が耳元で囁く。
「…夜になったら星が見える。君の躰に今夜はどれだけの星座を散らそうか」