大神→あやめ グリシーヌ篇

 時々、何処かへ消えて行ってしまいそうな気がして何度も隊長を目で追った。
 『隊長?』
 そう呼んだら。
 『何だい?』
 いつもと変わらぬ笑顔で笑うから。
 何処を見ているのかは怖くてとても聞くことが出来なかった。
 臆病な自分にほぞを噛む。
 だから、消えてしまわぬようにただひたすらその名を呼び続けよう。

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