月花。

 「せめて電気を点けるとかしたらどうなんだ?」
 見回りから戻り部屋を開けた途端に感じた気配に大神が非難する。
 「お前なら判ると思ったぞ、大神ぃ」
 「それでもだ」
 「俺はお前が俺だと判ってくれるのが嬉しいんでな。これからも電気は点けないでおく」
 そう機嫌良さそうに言う親友に大神は溜息を吐いた。

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