「ブーーーーー…」と休憩終了を告げるブザーが鳴り、さぁ二幕だ!と思いきや、下手よりお掃除お兄さん再登場!
あれ?広井さんの後ろに付いて歩いているのはもしかして…?
広井「(後ろを振り向いて)うわっ、誰だ!誰だ、お前?!」
お掃除お兄さんの後ろから付いてきた方の格好はと申しますと、お掃除お兄さんと同じ服装でボンタン(←って言って解ります?(汗))の色が青です。あ、今回のグッズのキャップも被ってます。
どこかで見たような…。
その手にはデビルスティック…。
これはもう間違いなく!
広井「こうすけ先生!ああ!大きくなって!!」
お久しぶりのこうすけ先生です☆
言わずと知れたデビルスティックの達人ですね。
広井「何?今日、芸してくれんの?」
頷くこうすけ先生。
広井さんにスティックのうち、1本を渡してホウキを受け取ります。
広井「え?これでやんの?ホントかぁ?!」
と、言ってる間にコンコンコン!!と2本のスティックを巧みに操り、お掃除お兄さんのホウキが見事回転しました!!
流れるようなワザの連続。流石です!
広井「おお!すごいすごい!素晴らしい!芸は身を助けるね」
親方「何やってんだ、お前!早く引っ込めよ。準備あんだろ!」
ここで親方登場。
こうすけ先生に気付いて、
親方「?誰?」
広井「こうすけ先生」
親方「こうすけ先生!?」
広井「これから掃除人見習い」
親方「ああ」
広井「ええ。で、親方は何でここに上ってるの?」
親方「と、いうところで。
何であたくしがここに出て来たかと申しますと、皆さまご存知の方もいらっしゃるとは思いますが
ゲキテイ振り付け講座~!」
前説でやらなかったと思ったら、今回はここで。
広井「何だよ~!自分がやりたいだけじゃない!」
親方「帝国歌劇団テーマ曲『ゲキテイ』というのがございます。
これは最後に流れることになっておりますが、これ振り付けというのがございまして。
え~、皆さまにもぜひ一緒に、別に強制ではございませんけどね(笑)
やって頂けると一つにね、一緒になれると思うのでね。
やってみたいと、お教えしたいと思います。
で、あたし一人ではちょっと心許ないので強力な助っ人をお呼びしております」
広井「(舞台から降りて客席通路へ)俺やらないよ!誰がやるの?!」
親方「え~、さくらさんとアイリスさんとカンナさん!そして、ダンディ団のお三方!はい!」
と、いうわけで二階席に豪華な面々が勢揃い。
私は残念ながら今回は全て一階席だったので近くで拝見することは出来ませんでした(T▽T)
声は聞こえましたけどね。
で、あまりに1階席のお客さんが上ばかり見てるもので思わず広井さん。
広井「一階の人は親方を見てあげて!」
はい、ちゃんと正面向いて振り付けやらせて頂きましたよ(^^)
と、いうか。
どうしたって舞台が遠い二階席への配慮なのは解るんですが、下が親方お一人なのは親方が可哀想です。
何だかポツーン…としてしまっていました(^^;)
(~振り付け講座、中略)
親方「は~い!ありがとうございました!皆さんは第二幕の準備に入って下さい!
…と、いうところで、大体今から1時間半くらい後にやります(笑)
ひとつ、よろしくお願いいたします!どうもありがとうございました!
それでは、第二幕心ゆくまでお楽しみ下さい!!」
と、第二幕に行く前にここのアドリブを。
…というかこのコーナーの広井さんの台詞は、ほぼアドリブな気がしますが(笑)
【FC貸切日】
広井「(こうすけ先生に)…後ろにいるのは分かってるぞ。
今日は俺そのつもりで動くからな」
と、後ろを気にしながら張り出し舞台へ。
こうすけ先生も広井さんについて張り出し舞台へ。
広井「お前、こうすけだろう?(頷くこうすけ先生)
大きくなったよなぁ…。なぁ。今、高校生だっけ?
喋れねぇんだよな、マイクついてないからな。ざまぁみろ(笑)」
ここでこうすけ先生の見事なスティックさばきが(*’ ‘*)
広井「まぁ、すごいね。
(こうすけ先生からスティックを受け取って)これがデビルスティックだよな?
本当は俺たちが遊んでたんだよな?で、お前こんなにちっちゃくてさ。な?
で、楽屋でお前やり出してさ。誰も追いつけなくなって。今じゃ誰もやってねぇよ(笑)
お前がやってうまくなっちまったから、みんな引け目を感じて楽屋では誰もやってない。
一時期、さくらん棒とかって売り出したんだよな。俺たちがやりたくて。
でも、全然やってないよ、誰も(笑)その妙技を見せてくれる?」
と、先ほどよりも見事な大技の連発です!!
技を披露するたびに会場からあがる歓声。
ホント、すごいんですって、これが!
更に。
広井「これさぁ、こういう風に棒を落とすとどうするんだっけ?」
と、こうすけ先生の足元に棒を置く広井さん。
こうすけ先生、それを片足でひょいと蹴り上げると再びコンコン!といつものようにリズミカルなスティックさばきに。
お見事!
広井「いやぁ、すごいね。
でも、あれよ?うちのこの大帝国劇場に入るんなら掃除人からだぞ?」
と、ここで親方登場でした。
あ。あと広井さんもこの後、客席通路から退場されるんですがこの時に一階奥の席でポリリンことあかほりさんを発見されてました。
【20日夜】
こうすけ先生の技を見ながら。
広井「芸は身を助ける。勉強なんてしなくていいよ?芸だけ磨くんだよ?
その方が絶対いいんだから。ね?勉強なんかするよりもまず芸だよ。
どんどん技を磨いてさ。どんどんうまくなんな。
シルク・ド・ソレイユとかああいうとこ行ってさ。な?
その為にはまず掃除。ね?始めっから舞台とかに上れないからね。まず掃除。それから挨拶。
それが大事。でないと俺だって怒られちゃうんだから。ね?みんな怒られて…」
と、言ったところで親方登場。
親方「何やってるんだよ」
広井「いや、注意をね」
親方「注意?」
広井「こうすけ先生」
親方「あ!こうすけ先生」
広井「生意気にいろんな芸やる」
親方「ああ、何か今コンコンコンコンやってたな」
広井「ええ」
親方「ああ、こうすけ先生」
広井「こうすけ先生ですよ」
親方「あれまぁ…」
ホントに大きくなりましたものね。
客席も親方と同じ反応だと思いますよ(笑)
背丈も広井さんとほとんど変わらなくなってますしね。
もう17歳(?)ですもんね。早っ(^^;)
広井「ちっちゃい時から芸やれるってのはいいですよね。大人になって。
今のうちに挨拶とかそういうの教えようかと思って」
親方「ああ、いいかもな」
広井「最近のガキはね、駄目ですよ。怒られたりしないでしょ?」
親方「ああ~」
広井「怒らなきゃ駄目ですよ!他人の子って怒らなくなったじゃないですか」
親方「最近はな」
広井「ね!私、掃除は一生懸命やります」
と、いうことでこの後は「ゲキテイ振り付け講座」でした。
この日はゲキテイの振り付け師でお馴染みの畠山龍子先生、シゾー高木さん、迫水中丸さんが観にいらしていたようです。
何れも二階席で振り付け講座の際にカンナさんやダンディさんからご紹介がありました。
シゾーは人間に化けていたそうですよ(笑)
【千穐楽】
あれ?今日はこうすけ先生後ろに付いてきてないですね。
広井「千穐楽でございますね!全てのキャラクターが今日消えます!
…と、いうことでこうすけ!やって!」
と、広井さんが声を掛けると下手袖奥からこうすけ先生、バク転しながら登場!
しかも最後には見事なバック宙も!
ホント、芸達者ですね!!
これには驚くばかりでした。
広井「芸は身を助けるって本当に!ね、勉強なんかすんじゃないよ?芸を磨くんだよ?解った?
(デビルスティックを渡して)あ、これやる?」
このあともいつものようにデビルスティックの華麗な美技を披露。
広井「やっぱね、サーカスに売り飛ばそう(笑)うん。
ほら、シルク・ド・ソレイユとか。そうゆうとこに行けばいい。
その前に、でも、礼儀作法とか覚えなきゃいけないから。な?掃除。
ね?礼儀。じゃ、掃除の仕方をね。俺が教えてあげるから。
俺の後ろに付いてくるように、親方に怒られちゃうからちゃんと掃除しないと」
親方「何やってんだ、お前はもう」
広井「いや、こうすけに掃除の仕方を教えようと思って」
親方「こうすけか」
広井「はい。(こうすけ先生に)こう隅を掃かなきゃいけないのね!」
親方「ああ。…って、あのな。いいんだよ、もう!
ねぇ!もう一幕大変なことになってる(笑)いや、もう押してるんだよ、時間が(^^;)」
この時点で30分押しくらいでしたか(笑)
広井「もう終わりが見えない。今日、後ろがないからいつまでもやっちゃおうかっていう(笑)」
親方「そんなわけない!…と、いうことでちゃっちゃとやらせて頂きます!
ゲキテイ振り付け講座!最後にゲキテイございます、はい。
今日が初めてという方、いらっしゃいます!」
広井「いねぇだろ?!皆、知ってると思う」
親方「いないか…。まぁ、強力な助っ人をお呼びしたいと思います!」
と、いうことでゲキテイ振り付け講座でした。
終わって。
親方「二幕はもう延びないと思います」
会場から一斉に「え~~~!!!」の声(笑)
広井「二幕は延びない。延びようがない!」
親方「え~!じゃないの!」
広井「親方!さくらさん、蒸気ビデオ撮ってましたよ、上で。
多分、これはあれですね。DVD特典ですね!
今回、4枚組でございますからね。価格据え置き。ねぇ、価格据え置き!
花組カメラ、8時間くらい回っております!
例によって広井カメラは回っておりません(笑)」
親方「楽しみにして頂きたいと思います。それでは、ごゆっくりお楽しみ下さい!」
花組カメラ、たっっっぷり!じっくり観たいですね。出来ればノーカットで(笑)
ホント、面白いし O(≧∇≦)O
12月の発売が楽しみです(^^)
と、いうところで。
いよいよ二幕開幕です!!
☆二幕☆
レポの構成上、役名で行かせて頂くので予め役名を書いてしまいます。悪しからず。
-CAST-
ジム:李紅蘭
ジョン・シルバー:マリア・タチバナ
タイガーチェリー:真宮寺さくら
てぶくろ三銃士:アイリス
海賊王ビリー&赤鮫:桐島カンナ
南海の魔女:ソレッタ・織姫
トランプの騎士:レニ・ミルヒシュトラーセ
市長トリローニ:藤枝かえで
赤ワニ2号:大神一郎
流木:清流院琴音
ジョン・シルバーのオウム:丘菊之丞
赤ワニ1号:団耕助
てぶくろ三銃士:西村ヤン太郎
てぶくろ三銃士:ベロムーチョ武田
警官&赤タコ:金田金四郎
ラッキーマン:千葉助
黒紳士:東中軒雲国斎
笑うドクロ男:江戸川夢声
笑うドクロ女:横道それ子
客電落ちて再度鳴る開演ブザー。
静まりかえった会場。
舞台には白い幕が下りています。
舞台両端には石壁を模した書き割りと舞台から3メートル近く上がると思われる階段。
最上は人が一人立てるような感じで一見、砦のように見えます。
照明は青主体。
そこに物語の始まりを告げるファンファーレが堂々と鳴り響きます。
一体、どんな冒険が繰り広げられるのでしょう?
ワクワクします(^^)
奈落より登場はマリア扮するジョン・シルバー!
奈落、完全に上がったところで恭しく客席に礼。
『ヤバい…、これだけでもうかっこいい!』と思ってしまったマリア贔屓のワタクシなのでした(笑)
いや、何かもうその立ち姿だけで見惚れてしまいます(*’ ‘*)
シルバー「♪さぁ 客席の皆さま
♪ようこそ 物語の世界へ」
シルバー「これから始まる物語は昔々の倫敦の貧しい少年ジムの宝探しの冒険談。
遠い世界の夢を見て、嵐や荒波、南海の魔女や不思議な仲間。
ジャングルや海賊どもや地下に眠る宝物。
そのどれもがかつての私をワクワクさせた!
もし今でも少年少女たちの夢が膨らむのならばそんな昔話もいいだろう」
ここでシルバー、腰に差していた短剣を抜いて華麗に剣舞を決めます。
シルバー「さぁ!用意はいいか!幕を開けよう!!」
再び奈落部分に立ち、
シルバー「♪さぁ 客席の皆さま
♪心の準備はよろしいか
♪浪漫の扉を開けよう」
奈落沈んでシルバー退場。
幕開けから先行CD未収録曲です。
曲名は『♪これから始まる物語』です。
今回はこういった感じに登場人物それぞれに長い曲なり、短い曲なりがあってみんながみんな歌います。
CD未収録が今までよりグッと多い8曲ほどあります。
さて、白い幕が一気に引かれ、見えるのは城壁のようなセット。
一段高い所、中央に出入り口があって左右対称に階段があります。
その階段状にトランプたちが整列して立っています。
中央よりひょこと顔を出して出てくるレニ扮するトランプの騎士。
トランプの騎士「敬礼!」
トランプたちにそう命令しますが、トランプたちは微動だにしません。
トランプの騎士「あれ?あ!そうか!」
と、右手を大きく振り上げます。
すると、銀粉がキラキラと舞いトランプたちに魔法がかかります。
中央寄りのトランプから端に向かって徐々に敬礼。
一斉に動き出すトランプたち。
♪トランプの裏表
トランプの騎士「♪人生はイチかバチか まるでトランプの裏表
♪人生は一度だけ だから好きなことしよう」
トランプたちを従えて楽しそうに元気いっぱいに歌い上げるレニ。
1番を歌い上げたところで魔法の効果が切れ、再び魔法をかけます。
再び元気に動き出すトランプたち。
舞台いっぱいに広がって踊ります。
トランプの騎士「♪いさぎよく 前に進もう
♪誰に馬鹿だと言われようと 物語の主人公なんだぜ
♪だから 人生はイチかバチか まるでトランプの裏表
♪人生は一度だけ だから好きなことしよう」
曲ラスト、トランプたちは中央の出入り口より退場。
紗幕も下り照明もスポットのみになって、奈落より紅蘭扮するジムが膝を抱えた状態で登場。
トランプの騎士は舞台上手側に。
トランプの騎士「(ジムへ向けて)♪負けてもやり直せるさ
♪夢までなくしちゃだめだよ…」
そうジムへ向けて魔法をかけてその場を去ります。
そして、体を起こしたジムが見たものは…。
ジム「…!これはもしかして!(金貨を拾い上げて)トランプ金貨だ!
うわぁ!これで夢に見た冒険の旅に行ける!!!」
思い掛けずトランプ金貨を拾って嬉しそうに立ち上がるジム。
ジム「(上手方向へ走りながら)やったぁ!!ははっ!!」
ジムは喜び勇んでその場を走り去ります。
ゴーンゴーンと鐘の音が響いて、紗幕が上がるとそこはたくさんの人が行き交う賑やかな倫敦の街。
舞台奥より人々と挨拶を交わしながら歩いてくるかえでさん扮する倫敦市長トリローニ、そして雲国斎先生扮する黒紳士。
黒紳士は三味線を抱えてます。
かえでさんは髭まで付けて初めての男役ですね(笑)
そんな市長に市民から声が。
江戸川先生扮するスーツ姿の紳士です。
この江戸川先生のように今回の舞台では主にメインの二人以外が様々な場面にエキストラとして出ていたりします。
多い人で自分の役と併せて3場面くらい出てましたか。
誰がどの場面にいたか、それを探すのも舞台の楽しみの一つでした(^^)
紳士1「市長!トリローニ市長!ご機嫌いかがですか?」
市長「いやぁ!まずますといったところですかなぁ!」
紳士1「応援しています!頑張って下さい!」
市長「ありがとう!」
紳士の次に市長に声を掛けるのは、金田先生扮する警官。
警官「(敬礼しながら)これはこれは市長閣下!」
市長「いやぁ、お勤めご苦労さん!」
そして、下手から走ってくる黄色と赤の服に身を包んだ三人組。
ドタドタと市長の方へ走ってきます。
アイリス「市長こんにちは~!!」
市長「はい、こんにちは」
三人「さよなら~~!!」
市長の周りを一周して慌ただしく走り去っていく三人組。
アイリス、西村、武田のてぶくろ三銃士です。
市長「ははっ、元気があっていいねぇ!
いやぁ、この倫敦は今や世界一の人口密度です」
黒紳士「世界は正しくこの倫敦を中心に動いてますからなぁ!
正に陽の沈まない街!倫敦万歳!
(三味線を鳴らして)♪嗚呼、倫敦倫敦~!
愉快な倫敦、楽しい倫敦なんてね!」
これに掛け声をかけるのはボス扮するタキシードに髭の紳士。
…って、これも1曲にカウントされるのでしょうか(笑)
紳士2「世界一!」
市長「相変わらずいい喉をしておりますなぁ!」
黒紳士「海で鍛えておりますからな、はははっ」
そこにジム登場。
ジム「こんにちは、トリローニ市長!」
市長「やぁ。こんにちは、ジム!」
ジム「今日はいいことがありました!」
市長「(葉巻を取り出しながら)あぁ、何だね?」
ジム「(金貨を出して)ほら!トランプ金貨を拾ったんです!」
市長「おお。それはラッキーだったねぇ!」
ジム「はい!」
市長「この倫敦にはたくさんのラッキーがある!」
ジム「ラッキーが?」
市長「そう!幸運が!ラッキーがねぇ!」
♪ラッキーなロンドン
CD未収録曲、早くも2曲目です。
タイトルは公式サイトの公開ゲネプロレポによります。
このナンバーはミュージカルにおいて私の最も好きなモブシーンとなっております。
かえでさんをメインとして総勢30名近くで歌い上げるその迫力といったらもう! O(≧∇≦)O
今回は全体を通してモブシーンが結構多かったりしたんですが、その中でも個人的にはこのナンバーが一番好きかもしれません。
これぞミュージカル!といった感じで、何だか四季を観に行ってた頃を思い出します。
スタンダードなモブシーンというか。
このシーン、観られるのならばもう一度生で観たいなぁ…。
大きく金持ちと貧乏人のグループに分かれています。
金持ち、上流階級の人々には先ほどの江戸川先生扮する紳士1やボスの扮する紳士2も混じっています。
二人の紳士にはそれぞれ連れが。
黒い胸元の開いたドレスに黒の羽を首に巻いた紳士1の愛人風の女性を横道先生。
白い上品な感じのドレスに身を包んだ紳士2の恋人風の女性を織姫さんが。
タキシードを着た誰かの執事風の男性を親方が。
メインキャスト陣の金持ち組エキストラがこちらの5人で、貧乏人組エキストラの方には大神さん、琴音さん、菊ちゃんが。
そして、茶髪のウィッグをつけドレス姿で娼婦風のさくらさんがいました。
あと、深くフードを被って乞食姿のマリアさんもいたようです。
DVDを買われる方、確認してみて下さいませ(^^)
舞台の奥行きが広がって背後にはそれまで見えなかったビッグベンの書き割りが。
いかにも倫敦といった感じです。
市長「♪ラッキーが落ちている街」
全員「ロンドン!」
ジム「そう!
♪ラッキーが落ちているロンドン」
全員「ロンドン!」
市長「♪誰にでもチャンスを拾える街だ
♪誰にでもラッキーはある
そう!」
金持ち「♪豊かな人にも」
貧乏人「♪貧しい人にも」
子供たち「♪子供にも」
大人たち「♪大人にも」
全員「♪それなりにラッキーはあるさ」
ジム「よし!頑張ろう!」
ジムのこの言葉をきっかけに中央寄りに固まっていた市民がばらけます。
曲は間奏部分に。
上手側に金持ちが下手側に貧乏人がそれぞれ固まります。
ちなみに市長は当然、金持ち&大人側へ。ジムは貧乏&子供側へ入ります。
金持ち「♪だから やっぱりお金でしょ
♪お金がなくちゃね
♪どうにもならない」
とは、お金持ちの主張。
しかし、それに納得してしまうのも貧乏人の悲しい性なのです(T_T)
思わずぼやく琴音さん扮する貧乏な男。
男「そうだよなぁ…。そんな気休め言われてもなぁ。
所詮、金がなきゃどうにもならん世の中だからなぁ…」
ジム「ホントにそうなの?お金がなきゃどうしようもないの?」
その質問に答えるのはトリローニ市長。
市長「いや!そんなことはないよ。
みーんなにラッキーはある!!」
しかし、そんな市長の言葉も先立つものがない貧乏人には…。
貧乏人「♪しかし やっぱりお金でしょ
♪お金がなくちゃね」
市長の言葉が届きません。
これ見よがしに札束を見せびらかすお金持ちに詰め寄ります。
金持ちたちを囲む貧乏人たち。
何だか騒然となります。
そんな中でジムは…。
ジム「僕、冒険の旅に出るんだ!」
男「何、バカなこと言ってんだよ。夢なんか見てないで、貧乏人はちゃんと働きな!」
ジム「(トランプ金貨を見せて)ほら!」
思わぬ出来事に驚く男。
トランプ金貨、金貨というくらいだから当然のごとく高額なんですね(^^;)
それを見逃さなかった人が一人。
警官「ジム!お前、トランプ金貨を盗んだな?!」
ジム「違うよ!これは拾ったんだ!」
警官「嘘をつけ!牢屋にぶち込んでやる!」
ジムを追いかける警官。
ジム「やだい!!」
それから逃げるジム。
警官「待て!!」
男と一緒に下手へ逃げ込むジム。
金持ちたちを取り囲んでいた輪が解けて、みな舞台中央寄りへ。
金持ち「♪豊かな人にも」
貧乏人「♪貧しい人にも」
子供たち「♪子供にも」
大人たち「♪大人にも」
全員「♪それなりにラッキーはあるさ」
そして、倫敦市民の結論は。
全員「♪だから(しかし) やっぱりお金でしょ お金がなくちゃね
♪だから(しかし) やっぱりお金でしょ お金がなくちゃね
♪どうにもならない」
何とも世知辛い世の中のようです。
現実ばかりが目の前に突きつけられるんですね。
華やかな倫敦の光と影といったところ。
ここで一旦、紗幕が下ります。
入れ替わるようにしてすぐ次の曲のイントロが。
奈落より”秘密基地”と書かれた土管の縁に座って登場はアイリスたち、てぶくろ三銃士。
リーダーのアイリスが土管を降りて、そこをトントンと叩くと中から二人の男の子(西村・武田)が顔を出して、外に出て来ます。
♪勇気リンリン
先ほどの「♪ラッキーなロンドン」と対照的に子供らしい夢に溢れた、でも子供にとっての現実も織り交ぜてあったりしてます。
三人「♪勇気がリンリン 仲間でワイワイ いざ王国を作ろう
♪勉強バイバイ 遊びはワクワク 楽しいぞ ヘイ!」
西村「♪誰がおやつくれるんだ?」
武田「♪誰がご飯作るんだよ?」
西村「♪誰がお金くれるんだ?」
武田「♪俺はイヤだ 働かない」
アイリス「うるさーい!」
三人「♪我らてぶくろ三銃士 子供だけども知恵がある
♪いつか 必ず作りたい 愛と平和の王国を」
アイリス「♪夢はでっかい」
西村・武田「♪だけど 弱虫」
アイリス「♪勇気がある」
西村・武田「♪そして 恐がり」
アイリス「♪さぁ 王国を作ろう」
西村・武田「♪みんな一緒に」
三人「エイエイオー!」
そして、それぞれが肩から提げたバッグの中から王国の旗(ハンカチ大くらい)を取り出します。
男の子二人の旗はバッテンマークやうずまきマークだったりで両方×。
リーダーの取り出した旗にはちゃんと手袋のマークが。
三人「OK!OK!OK!OK!OK!」
秘密基地に旗を掲げて、王国旗完成です(^^)
曲の途中で警官から逃げてきたジムが上手側に座り込みます。
西村「♪ケンカしちゃ駄目なんだぞ」
西村・武田「♪大事だぞ 愛と平和」
三人「♪立ち上がれ 子供たちよ
♪僕らの手で国を作ろう
♪いざ 夢の未来へ行こう
エイエイオー!」
曲が終わってアイリスは再び土管の縁に座ります。
男の子二人はチャンバラごっこを。
そして、てぶくろ三銃士の三人は”てぶくろ三銃士”という役名みたいなので区別を付ける為にキャスト名で行かせて頂きます。
西村さんがジェームズだか何だか呼ばれていたような気はするのですが(^^;)
西村・武田「てぶくろ三銃士だぁ!シャキーン!」
武田「カン!カン!ぶちゅ(西村を刺して)」
西村「(お腹を見て)あ…」
武田「カン!カン!ぶちゅ」
西村「あ…」
西村・武田「あははははは!」
アイリス「じゃーんじゃじゃーん!」
土管の縁に立ち上がり、バッグの中からおもむろに手袋のようなものを取り出し、中から何かを取り出すアイリス。
アイリス「これをご覧!」
武田「何?何?」
西村「あ!これは…宝の地図だね!」
宝の地図と聞いてジムもそっと後ろから近付いていきます。
武田「宝の地図?!」
アイリス「そうだよ。おじいさんのバッグの中から盗んできたんだ!」
武田「ええ!?」
アイリス「この地図には海賊の隠した宝のありかが書いてあるんだ!」
西村「あ!この×(バッテン)の印がそうだね!」
アイリス「そうだよ!」
武田「あれ?これ海の上じゃないの!?」
アイリス「いいや!そこにはだぁれも知らない宝の島があるんだ!」
ジムは土管の後ろで三人の話を聞いています。
武田「宝の島?!」
西村「じゃあそこに取りに行ったら僕たちは大金持ちだね!」
歓声の上がる三人。
武田「すげぇよ!こども銀行が作れるよ!はっはっはっ!」
ここでアイリス、バッグからハリセンを取り出して武田をバシッ!
アイリス「バーカ!本物の銀行が買えるさ!」
武田「あ、そーかぁ!」
西村「バーカだなぁ!」
ここで武田、アイリスの手からハリセンを借りると西村の額にバシッ。
素早くアイリスに返します。
三銃士設定では立場が逆なんですね(笑)
そして、西村の方がおりこうさんなんだ。喋り方ものんびりでおっとりさんだし。
ちなみに武田は声が高いです。子供ですからね(爆)
武田「でも誰が宝を取りに行くんだ?」
アイリス「ああ!それは問題だ!
ぼくたちは一応学校に行かなくちゃいけないし、それに子供だし!
危ないことするとママが心配するし!」
西村・武田「うんうん」
悩むてぶくろ三銃士。
一方、黙ってることが出来なくなったジム。
ジム「こら!何時だと思ってるの!!」
三人「ごめんなさい!!」
母親だと思って慌てる三人。
ジム「僕だよ!」
三人の前に出てくるジム。
アイリス「何だよ~!」
武田「ジムかぁ!」
ジム「そう!何か面白そうな話してたね!」
武田「うん」
西村「海賊の宝がね」
ジムに宝の地図の話をしようとする二人を順番にハリセンで叩いて桟敷席横通路まで引っ張ってくるアイリス。
西村「な、何?」
ここで二人にまたハリセンをバシバシ!と。
ジムは土管の縁に座って待ってます。
アイリス「バッカ!あいつは仲間じゃないんだぞ?!
秘密をしゃべっちゃダメだ!」
武田「でも同じ子供じゃないか!それにジムには勇気がある!」
武田の言葉に頷く西村。
そこで、探るようにジムに問うアイリス。
アイリス「本当?」
ジム「ああ!本当さ!」
アイリス「じゃあ宝島へ行って海賊の宝を取ってこられる?!」
ジム「海賊の宝?!すごいね!それ、冒険だ!
行く行く!取ってくるよ!」
ジムの言葉に嬉しそうな顔のてぶくろ三銃士。
ジム「で、どこに行けばいいんだ?」
アイリス「(地図を広げて)あのね!」
一度は素直に喜んだリーダーでしたがやはりこのことが引っ掛かっているようです。
アイリス「(地図を再び引っ込めて)やっぱりダメ。仲間じゃないから!」
ジム「教えてよ!」
アイリス「(腕を左右にブラブラさせて)タダじゃダメ~」
西村・武田「(リーダーに倣って)ダメ~」
ジム「じゃあさ。これ、トランプ金貨と交換しようよ!」
そう言ってトランプ金貨を見せるジム。
武田「わぁー!!トランプ金貨だ!」
西村「ア、アイスキャンディーが死ぬほど食える!!」
アイリス「わぁ!…よし!交換だ!」
武田「だ!」
西村「んだ!」
ジム「うん!」
ジムからトランプ金貨を受け取ると、地図を投げ捨てるアイリス。
三人「わぁ~!」
アイリス「よし!アイスを食べに行こ~!!」
西村・武田「お~!!」
大喜びでジムの元を走り去って行く、てぶくろ三銃士。
一方、ジムは。
ジム「宝の地図だ!わぁ~い!!ラッキー!!やったぁ~!!宝島~~!!」
念願の宝の地図を貰い受けて大喜びで、その場を走り去っていきます。
舞台照明落ちて、秘密基地が下がり、紗幕が上がります。
カンカンと階段を上る音。
上手側の砦状のセットにスポット。
警官が階下を見渡しています。
警官「…うん。今夜も港は静かだ。異常なし!」
警官の見つめる港には上手側に酒場らしき建物が。
酒場へと続く波止場沿いに2,3の外灯が。
辺りはとうに陽が落ちて、もうすっかり夜の装いです。
夜の港で大人のデートを楽しむカップルなんかもいます。(江戸川先生と横道先生です)
港を歩く一人の男。
肩からギターを提げてます。
…と、いってもあの人ではありません(笑)
ダンディさん扮する流し風の男。
男1「霧笛が今夜も俺を呼んでるぜ…。(歌い出して)♪ギタァー抱えて~」
歌ったところで酒場より一人の男が出て来ます。
どうやら顔見知りの様子。
男2「みんな、中にいますよ」
言われて酒場のドアを開けると賑やかな声。
男1「おう!みんな!久しぶりだな!」
ギターの男が入ったところで閉じられる酒場のドア。
出て来た男はと言うと、気分が悪いのか前に屈んだかと思ったら立ち上がって立ちショ…(以下自主規制)
その様子を見ていた警官。
警官「おい!お前何してる!」
男2「やべっ…」
見つかった!と慌てて上手へ逃げ去る男。
見張り台から降りてきて男の立っていた場所に立つ警官。
そのまま男を追いかけるように上手へ。
入れ替わって、黒紳士とジム。
ジム「お願いします!クラリスさん!船に乗せて下さい!」
黒紳士「子供が船に乗れるわけがない!」
煩そうに早歩きの黒紳士に食い下がるように追いかけるジム。
ジム「乗れます!一生懸命働きます!」
黒紳士「子供なんか雇わなくたってな、人手は足りてるんだよ!」
ジム「お願いします!」
黒紳士「ダメだダメだ!あっちへ行けってんだ!」
そう黒紳士に邪険にされて追い払われるジム。
めげないジムは酒場から出て来た船員に頼み込むことに。
ジム「船員さん!船に乗せて下さい!」
船員「いいぜ!」
ジム「ホント?!」
船員「(ジムの頭にポンと手を置いて)大人になったらな!」
すっかり子供扱いのジム。
酔っぱらっている所為か船員は大声で笑いながら去っていきます。
入れ替わって酒場より出てくる親方と塚田知紀さん扮するボーダーシャツに短パンの船員。
塚田さんは歌謡ショウファンにはお馴染みですね。
去年の夏は八房(の中身(笑))と魚屋さん。お正月公演ではダンディ団のツカ役でした。
ちなみに一幕では金魚売りと東京連合のタマキを演じられていました。
さて、こちらの船員も酔っぱらっている様子です。
船員1「もう一杯行くか!」
そんな船員たちの前に立つジム。
ジム「(地図をバッと見せて)宝島の地図です!宝見つけたら山分けでいいです!
ですから、船に乗せて下さい!」
船員2「はははは!宝の地図だってよ!」
船員1「おう!ホントだ!宝島の地図だ~!
(ふざけながらジムから宝の地図を取って)この×のところが宝島なんだなぁ!
(ジムに地図を突き返して)大事にしろよ!な!はははは!」
船員たちは全く信じてない様子。
ジム「え、あの!ホントに宝島はあるんです!」
船員1「ああ、ああ!あるね!宝島!はははは!」
ジム「お願いします!船に!船に乗せて下さい!」
船員2「しつこいガキだな、この!おい!」
一人が合図をするともう一人の船員もジムのそばにきて、二人がかりでジムを抱える。
ジム「うわっ」
船員1「へへへっ!海で頭冷やしな!」
ジム「うわっ、やめて!やだ~~!!」
一斉の、と海に放り込まれる寸前。
それを制す声が。
シルバー「おいおい、諸君。そんなに邪険にしちゃ可哀想だ」
下手側より部下を従えてシルバー船長登場。
船員1「船長!」
シルバーの声に慌ててジムから手を離す船員たち。(そのまま下手袖へと退場)
ジム「船長?」
ジムの元へと近付くシルバー。
シルバー「君は…冒険がしたいのか?」
ようやく話を聞いてくれる大人がいたと嬉しそうに頷くジム。
ジム「はい!冒険が夢なんです!!」
ここで『♪子供の夢は』の前奏がIN。
ジムの言葉に先ほど同様、船員たちから起こる笑い。
ジム「あの、宝島の地図があるんです!あの…ここが!はい!」
シルバーの目配せでジムから地図を奪い取る船員たち。
それをイヤな笑いを浮かべながら眺めているシルバー船長。
ジム「あ…!返せ!返せよ!」
からかわれていることに気付いて船員たちから地図を奪い返すジム。
♪子供の夢は
この曲はもうギターサウンドが心地良いロックテイスト溢れる曲で、振り付けもまた切れが良くてカッコいいです。
何が凄いって左手が鉤爪になっているのにヒラリと綺麗な側転を見せてくれたマリアさんがもう!
詞自体はジムに冒険を諦めさせる為のシルバーの囁きというか警告というか。
ジムはそれに屈しないよう必死に抵抗します。
シルバー「♪しかしそんなことは忘れる大人になれば
♪そうさ平凡な暮らしをしちまうもんだぜ
♪だからくれぐれも本当の冒険なんかしちゃいけない」
ジムを嘲笑うかのようなシルバー。
そんなシルバーの迫力に負けそうになるジム。
そんな演技も二人の息の合ったコンビダンスになってて本当にカッコいいですO(≧∇≦)O
シルバー「♪くだらない男になって長生きしろ
♪夢だけ見ていろ 平凡に生きろ 少年たちよ
♪なんにもやらずに 大人になれよ 少年たちよ」
何とかシルバーを振り切ったジム。
シルバーはそのまま場を去ろうとします。
そんなシルバーを引き留めるジム。
ジム「待って下さい!船長さん!」
シルバー「…シルバーだ。ジョン・シルバー…」
振り返りもせずにジムにそう名乗るシルバー。
ジム「シルバー船長!僕はなんにもやらずに大人になんかなりたくないんです!
お願いします。僕を船に乗せて下さい!宝島に連れてって下さい!
僕には、ラッキーだってあるんです!」
ジムのあまりに強い意志にようやくきちんとした反応を見せるシルバー。
シルバー「…ジム」
ジム「はい!…え?どうして僕の名前を?」
シルバー「(ジムの方に向き直って)俺は君のこと知ってる。
だから警告してるんだ。何も危険なんか冒して冒険なんかすることはない。
出来たら、一生安全に暮らした方が…」
シルバーのその言葉を遮るようにジム。
ジム「そんな人生が面白いんですか?」
シルバー「つまらないだろうね」
ジム「僕はワクワクした毎日が好きなんです!」
シルバー「そう!今はそう思うだろう。
だがね…、大人になったらみんな忘れちまう。
退屈な一生を送るもんだぜ?」
ジム「あなたもそうやって生きて来たんですか?
僕そんなのイヤです!僕の人生は自分で決める!
冒険の出来ないような男になんかなりたくない!
くだらない大人になんか絶対になるもんか!」
シルバーの言葉に挑むようにそう言うジム。
その言葉にしばしジムの顔を見つめていたシルバー。
シルバー「(嬉しそうに笑い出して)ふ…ふははははははは!
いいだろう、ジム!君を船に乗せよう。
そして、連れて行こう…宝島に!!」
ジムに歩み寄り、肩に手を置くシルバー。
頷くジム。
ボーー…と大きく響く霧笛の音。
舞台は暗転。
紗幕が下がって場面転換です。
再び紗幕が上がりますと、そこは海の上。
舞台中央には一隻の船の船首部分。
コケコッコーと鶏の声。
次の瞬間、『アーアーアーアー…ポポッポポッポポッ…』と何やら鳴き声がしたと思ったら、バサバサと羽を動かしながら鮮やかな緑色の大きな生物が登場(笑)
オウム「ぼくはちっちゃくて可愛いオウム。
ヤコペッティホーヘンバーグJr」
…というわけで、菊ちゃん扮するシルバー船長のペットのオウムです。
これはもうまんま着ぐるみです。
そして、ちっちゃくて可愛いんです(笑)
…ええ、肩に止まれるサイズですとも(爆)
オウム「あ!島だー!島が見えるぞー!!」
その声で奥より望遠鏡を手にした船員たち(親方&塚田さん)が慌ててやってきます。
船員たち「島?!どこだ?!どこ?!」
オウム「右右右!左左左!右右!左左!右!左!左!右!
右手上げて!左上げて!右手上げないで左手上げな~い!
ハハハハハッ。オホホホッ。ハハハハッ。ウソだぴょ~ん!!」
船員たちをからかうオオム。
そして、曲スタート。
♪うそつきオウム
船員たち「♪おしゃべりオウムはウソをつく 世の中なめてるみたい」
オウム「♪大人はみなさんウソをつく 世の中なめてるんじゃないわよ」
船員たちに仕返しと首をギュウギュウ絞められるオウム。
オウム「あはははっ。
♪タリラリラーン タリラリラーン ウソをつけるほど頭がいい
♪タリラリラーン タリラリラーン」
船員たち「♪おしゃべりオウム ジャカジャン!」
船員1「バカー!!島なんかどこにも見えやしないじゃねぇか!!」
オウム「なぁに言ってんだよ~。よく見てみろよ。
島が見える…わけねぇだろ!バカ!バカバカバカ!ハーゲ!バーカ!」
そう言って船員たちに蹴りを入れるオオム。
船員1「この野郎!焼き鳥にしちまうぞ!」
ポカポカとSE。
船員たちに殴られるオウム。
オウム「イテテテテ!シルバー船長助けて~!」
自業自得な気がしないでもないが(笑)、助けを求めるオオム。
そこに救いの手が。
ジム「ああ!オウムいじめちゃダメだよ~」
奥よりジムが登場。
船員たちを止めます。
サッとジムの後ろに隠れるオオム。
船員1「こいつはな!ウソつきオウムなんだよ!」
ジム「ウソをつけるのは頭の良い証拠だよ」
オウム「頭の良い証拠だ!」
船員1「はっ!頭なんか良くたってな、海じゃ何の役にも立たねぇんだよ!
海はな!体力と(ボディビルダーのポージングで)肉体こそが全てなんだよ!」
そうポーズを取った船員の言葉にいまいち賛同しないジムとオウム。
船員たちはそれぞれ持ち場へと戻っていきます。
船員1「海はどうだ?!」
船員2「はーい、波静かー!」
ジムに助けられる形となったオウム。
ジムの方をチラと見て、ジムの方へ近付きます。
オウム「つつつつつ…つん!つん!」
ジムをクチバシで羽でつつくオウム。
ジム「イテ!痛ぇよ!あはは」
オウム「(ぺこりと頭を下げて)ありがとう、ジム」
ジム「どういたしまして」
オウム「おまえに秘密を教えてやる」
ジム「?何だい?」
オウム「(ジムを手招きして)カムカムカムカム!
…宝島には魔女がいる」
ジム「魔女?」
オウム「そうだ。南海の魔女だ。怖~い奴だ!」
ジム「ええっ」
オウム「…俺は弱点を知っている。
難解な言葉を何回も言うと魔力が消える!」
ジム「南海の魔女には難解な言葉を何回も…?
ダジャレ?あははっ、馬鹿らし~!あはは!」
オウムの言葉を本気にしないジム。
オウム「何笑ってんだよ~!ウソじゃないよ~!」
ジム「あはははっ!ああ!ウソつきがウソじゃないって言った~」
そうオウムをからかうジム。
オウム「だからウソじゃないってば!」
ジム「あははっ」
そこに奥よりシルバー船長登場。
バサバサバサとシルバーの肩に飛び移るオウム(笑)
(ええ~…、実際はシルバーの差し出された腕にオウムの羽がガシッと(爆))
シルバー「海に出て20日…。そろそろ宝島が見えてきてもいい頃だが…」
オウム「(飛びながら)いい頃だね、いい頃だね、いい頃だね~!」
シルバー「(マストに上っている船員に)おい!島影は見えないか?!」
船員2「はーい!(遠くを見渡して)え~、…まだ何も!」
ジム「もうすぐ宝島なんだね!」
シルバー「そうだよ」
シルバーが頷いたところで空が急に暗くなり、何やら暗雲が立ち込め始めます。
波も高くなり、船の揺れが酷くなってきます。
船員2「船長!前方に巨大な雲が!嵐が来ます!!」
シルバー「!帆をたため!取り舵いっぱーーい!!」
慌ただしくなる船上。
どさくさに紛れて船員たちがポカポカとオウムを殴ってたりもしますが(^^;)
シルバー「ジム!掴まるんだ!」
ジム「せ、船長…」
シルバーの指示でジムは船の後方へ。
一層、激しくなっていく嵐。
真っ暗な海。
船を招き入れるセイレーンのような歌声。
奈落より織姫扮する南海の魔女登場。
南海の魔女「♪あーあー あーあー」
衣装の前部分に大きくデザインされた蜘蛛の巣がグリーン(ブルー?)の電飾になっていて、暗闇に不気味に光っています。
何やら、ますます美○憲一っぽい感じですね(笑)
♪海の女王
波を自在に操り、船を翻弄しながら歌う南海の魔女。
南海の魔女「♪すべての海は 私が支配する
♪人の夢も希望も はかなく散りゆく
♪あーあー あーあー わたしが海の女王
あーあー あーあー…」
南海の魔女によって引き起こされた嵐によって船の上は大混乱。
ジム「うわぁぁぁぁっっ!!」
風さえも自在に操る南海の魔女によってその身を持ち上げられ、船の外へ吹き飛ばされるジム。
文字通り本当に吹き飛ばされます。今年のフライングは紅蘭です。
南海の魔女「あーはっはっはっはっはっ!」
シルバー「ジムーーーーーー!!!!」
高らかに笑う南海の魔女の笑い声とシルバーの叫びが虚しく響いて、舞台は暗転。
紗幕下ります。
真っ暗な舞台。
おどろおどろしい音楽。
両端から踊りながら骸骨1体ずつが出て来ます。(黒子さんが操っています)
ブラックライトを使用しているので一層、骸骨が踊っているように見えて正直怖いです。
しばらくして、出て来たダンサーさんの衣装も骨がデザインされていてその部分だけがブラックライトで映えるような感じ。
最後に奈落より登場は、江戸川先生扮する笑うドクロ男、横道先生扮する笑うドクロ女。
二人に挟まれるように倒れ込んでいるジム。
張り出し舞台にはオレンジのライティング。
♪笑って死ね
ドクロ男「♪わはははははははは」
二人「♪わはははははははは わはははははははは
♪誰でも突然死ぬんです」
笑いながら歌う二人を振り切るように顔を上げたジムの顔もドクロに変わっています。
ドクロ男「♪笑って死ね」
ドクロ女「♪笑え」
ドクロ男「♪笑って死ね」
ドクロ女「♪わはははは」
自分の顔を確かめた後、逃げるようにその場を去るジム。
二人は張り出し舞台から舞台下手端に移動。
笑いながら暗転。
紗幕上がって、ゴボゴボゴボと水の音。
ジム「僕は…絶対に死なないぞ!」
水中で必死に泳ぐジム。(実際は宙づり状態です)
先ほどの黄泉の国での出来事は意識を取り戻す前のジムの夢だったようです。
そこにコミカルな音楽が流れて下手より金田先生扮する赤タコ登場。
♪大ダコの唄
赤ダコ「♪あははは うふふふ おほほほ
♪うまそうなエサがいるぞ」
…大きくて真っ赤なタコの着ぐるみです(笑)
ちゃんと金田先生のトレードマークのカンカン帽も同じサイズで乗せられてたりしてします。
ちなみに製作費は今回トップだそうです(爆)
赤タコ「おい、エサ!」
ジム「僕はエサじゃない!人間だ!」
赤タコ「あんだって?人間?
あ、いやいやいやいや!人間ってか!
やい、人間!お前ぇたちはやれ酢ダコだ、タコわさだとかって
おらたちの仲間さパクパク食いやがって、この!
今日は仲間の敵討ちだっぺ!生かしてはおかねぇ!」
ジム「うわっ」
赤タコ「必殺!オクトパストルネード!」
そう言って、回転しながらジムに突っ込んでいく赤タコ。
赤タコ「はっはっはっはっ」
ジム「うわぁぁっ」
赤タコの必殺技で水中を二転三転するジム。
勝ち誇る赤タコですが、実はその背後には?
2年振りの懐かしい寂しがり屋のあの人(?)が!(笑)
赤鮫「ゲヒゲヒ!ゲヒゲヒ!ぜんた~い止まれ!ゲヒゲヒ!…全体がいな~い!」
はい。もうお判りですね。
お馴染みカンナさん扮する赤鮫くんです(笑)
こういう風に前の作品の登場人物が出てくるのって実は初めてですよね?
金田赤タコと渡り合えるのはカンナ赤鮫くんしかいないってことなんでしょう(爆)
ジム「鮫!鮫!」
赤タコよりも早く赤鮫の存在に気付いたジム。
赤タコ「あんだって?さめざめと泣いてんのか?お前ぇ」
ジム「違うよ!ほら、後ろ!後ろ!」
赤タコ「ああ?後ろはお前ぇ…鮫でねぇか」
赤鮫と目が合う赤タコ。
事態をまだ掴めてないようです。
赤鮫「うまそうな、タコさん見つけた。ポンポコチン。
そこの少年、ご一緒に!」
ジム「え?」
赤鮫「うまそうなタコさん見つけた」
三人「ポンポコチン!」
赤鮫くんはやっぱりこれをやるんですね(笑)
ジムなんか水中で浮きながらですよ(爆)
赤タコ「あ!思わず一緒にやってしまった」
ジム「逃げろ~~」
必死に上へと泳ぐジム。
赤タコを狙う赤鮫。
赤鮫「足の一本、分けて~!分けて~!」
やっぱり、これもやるんです!!(川平○英風)
赤タコ「ちょっと小さいけど…鮫だぁ~~!!!あ~~~!!」
逃げる赤タコ。
赤鮫「待て~~!ゲヒゲヒ!待て~~!ゲヒゲヒ!!」
赤タコ「待てって言われて待つわけねぇだろが~~!」
赤鮫「待て~~!ゲヒゲヒ!待て~~!ゲヒゲヒ!!
ゲヒゲヒ!ゲヒゲヒ!」
ちなみにジムの姿はもうここにはありません。
舞台中央に来たところで。
赤タコ「…待て」
赤鮫「何だ?」
赤タコ「あんまし、そばさ寄るな。気色悪ぃからよ」
赤鮫「…お前ぇ、何て言った?今」
赤タコ「え?気色悪ぃからよ!」
赤鮫「ちょっと待て。どう見たってお前ぇの方が気色悪いだろ!」
赤タコ「いいや、お前ぇの方が気色悪ぃな!」
赤鮫「お前ぇの方が気色悪い!」
赤タコ「お前ぇの方がよっぽど気色悪い!」
赤鮫「何だと!ポンポコチン!えいっ!」
ポカと赤タコを殴る赤鮫。
赤タコ「イタッ。やったな!ポンポコチン、ポコ!」
ここで舞台照明、落ち始めます(笑)
赤鮫「あ!お前ぇがあんまり下品なこと言うから明かり消されちまったじゃねぇか!」
赤タコ「お前ぇが下品だからだ!」
赤鮫「お前ぇだ!ポンポコチン!ゲヒ!」
赤タコ「ポンポコチン!(ピー音がかぶります(笑))ポコ!」
このピー音、初日には入ってなかったのでそれ以降に入れるようにしたんだと思います(笑)
照明の次はとうとうマイクまで。
赤鮫「ああ!マイクまで切られちまったじゃねぇか!」
赤タコ「大体、赤鮫って二年前の「海神別荘」のキャラでねぇか!」
マイク切られても赤タコと赤鮫くんは舞台袖に退場するまでずっと言い合いしてました(笑)
DVDになったとき、どの程度まで音を拾えているんでしょうね。
結構、面白いこと言ってたのですよ。
さて、紗幕下りて波の音がします。
下手袖よりトランプの騎士登場。
銀色の丸いものを取り出してその場に置き、魔法の粉をかけて去っていきます。
入れ替わって上手袖より流木ブラザーズ登場(笑)
海中での難を逃れ流木に辿り着き気絶しているジム。
ジムを乗せた流木を引っ張るように先頭に琴音さん扮する流木のリーダーが、後ろから女性ダンサーさん扮する流木二人がそれをサポートしてます。
曲に乗せて登場。
♪流れる
流木1「♪流れ 流れて 流木」
流木2・3「♪わわわわ~」
流木「♪寄せては返す波に身を任せ
♪行き先は運任せ~」
流木2・3「♪わわわわ~」
流木1「♪あああ あああ 流木
♪所詮 みんな流れてる~」
流木2・3「♪わわわわ~」
舞台中央、張り出し舞台まで来たところで止まります。
流木1「(無気力そうに)あ…。島だ。島が見えるわ…」
流木2・3「(同じく無気力そうに)あ…島だ、島だ…」
ここで流木1、ジムを乗せた流木を引っ張っていたロープを離し張り出し舞台前方へ。
流木1「…でも、あたしたち流木は哀しいわね。だってそうでしょ?
家にもなれず、仏像にもなれず、ましてや割り箸すらなれない…!
ただただ…こうして流れているだけ。なぁんの役にも立ってない…」
流木2・3「あああ…哀しい…」
流木1「でも泣かない!だってそうでしょ?
こうして流れていることにもきっと何かの意味があるんだって
そう思わなきゃ生きていけないもの…。
もっとポジティブに…明るく考えましょう」
流木2・3「は~い…」
全然ポジティブに考えてる風に見えませんて(^^;)
流木1「…じゃあ、行きましょうか…」
流木2・3「は~い…」
流木1「(何かに気付いて)あら?何かしら」
先ほど、トランプの騎士が置いたものを見つけて、下手端の方へ歩く流木1。
その歩き方がまた!
正確には流木だけに関節というものがないもので直立姿勢のまま、キュッキュッキュッと足だけ動かして移動するんです(笑)
個人的にそんな琴音さんの姿がツボでした(爆)
流木1「あ!ブリキのバッヂだ!」
手、いえ枝を伸ばして(笑)バッヂを取ろうとする流木1。
しかし、木である故に体が曲がらない為、届きません(笑)
流木1「あ、ああ~!!」
流木2「兄弟!」
何とか枝を伸ばして取ろうとしたもののバランスを崩してその場に倒れ込んでしまいます。
しかし、バッヂはゲット。
でも、起き上がれずに流木2・3に助けを求めます。
流木1「ちょっ、ちょっと…助けて…!
あたしたち、転がると一人で立てないのよね…!!」
後ろで見ていた流木2・3も同じようにキュキュキュと移動して、流木1の横につきます。
流木2・3が手を繋いで、流木2が流木1に手を差し出して……。
体が曲がらないものだから、これがなかなか届きません(笑)
会場のあちこちから『頑張れ!』コールが飛びます。
流木1「いい?こういうのはチームワークが大切なのよ?
いくわよ!せーの…」
よっ!と一瞬で流木1の手を掴んで助け起こします。
それはまるで、組み体操の3人組でやる扇のような感じ。
ちなみに失敗して倒れ込んでしまうときもありました(笑)
何とか起き上がって、バッヂを胸に当ててみる流木1。
流木1「どうかしら?」
イマイチ…というような表情の流木2・3。
流木1「…やっぱり木にブリキは似合わないわよね。
(ジムの方を見て)…そうだわ。あの子につけてあげましょう」
3人でキュキュキュキュと元の位置に戻って、ジムの横に立つ流木1。
枝を伸ばすのにまた一苦労。
何とか、ジムにバッヂをつけるのに成功。
流木1「…ついた!わぁ!似合う、似合う!」
手を叩いて喜ぶ流木たち。
流木1「何かこう…気が晴れてきたわね!」
流木2・3「はい!」
流木1「いい感じ!良い感じね!」
流木2・3「はい!」
流木1「じゃ、行きましょうか!」
流木2・3「はい!」
と、今度こそ本当にポジティブになったところで…。
流木1「…………」
出発するには先ほど離してしまったロープを引っ張らないといけません。
ロープは下にあります。
…ということは、またあの要領でそれを取らねばなりません(笑)
そんなわけでもう一度、扇に挑戦!(爆)
流木1「テーマは一致団結よ!いいわね?
いくわよ、せーのっ…」
よっ!とロープを掴み取るのに成功!
これで出発出来ますね(笑)
流木1「(ロープを引っ張って)じゃあ、行きましょうか!」
流木2・3「流れましょい!!」
流木1「準備はいいわね!じゃあ、行くわよ!ワン!トゥ!スリー!
♪流れ流れてぇぇ~~~ 流木ぅ~~~!」
流木2・3「♪わわわわ~!」
流木1「♪流れ流れてぇ~ 流木ぅ~~~!!」
流木2・3「♪わわわわ~!」
登場時とは打って変わって、明るく歌いながら流木ブラザーズ下手袖へ退場。
紗幕が上がると、そこは海賊たちの賑やかな宴会の様子。
中央にはカンナ扮する海賊王ビリーが座っています。
その後ろに千葉助さん扮するブリキのロボットが。
手下の海賊の中にはかえでさん、大神さん、西村さん、武田さんが混ざっています。
大神さん、西村さん、武田さんはいかにも海賊の子分といった感じの衣装。
武田さんは何故かカトちゃんですが(爆)
かえでさんは胸元の大きく開いた酒場女みたいな黒いドレスでビリーの愛人とかそういうイメージです。(ちなみに、ウィッグ無しです)
酔っ払って陽気に騒ぐ海賊たち。
ビリー「(銃を空に向けて2発放って)俺は海賊王ビリー様だ!
いいか?今夜の酒は俺様の奢りだ!」
手下たち「おお!!」
ビリー「心して飲め!大騒ぎして飲め!パァーッと飲め!」
ビリーの銃声とともに歓声を上げる手下たち。
女(かえで)「さすが、海賊王ビリー様だわぁ!」
手下1(大神)「(ジョッキを高々と上げて)海賊王ビリーは世界一だ!!」
女「さぁ、野郎ども!海賊王ビリー様に乾杯だよ!!」
♪海賊稼業
ビリー「♪俺様は海賊王だ 世の中の嫌われ者だ
♪だけど みんなよく聞けよ 俺様は仲間にゃ優しいぜ
なっ!」
手下たち「おー!」
ビリーの歌声と共に海賊たちの賑やかな宴会が繰り広げられます。
ロボットだけは迫害されてますが…。
ビリー「歌え!!いいぞー!!」
ダンスやアクロバットやジャグリング。
曲の最後の方には手下全員で大縄も(!)
しかもビリーと掛合で歌いながら。
10名近くで跳んでいるので、誰かが引っ掛かってしまうこともありました。
大神さんは千穐楽に引っ掛かってしまっていました。
折角、ここまでうまく跳べていたのに(笑)
でも、そこが大神さんのいいところかなとも思ったり(爆)
ピタッと綺麗に止まって手下たちは大縄から抜けます。
ビリー「♪だけど 海賊稼業っ」
曲の最後。
手下たちが見守る中、大縄に入るビリー。
ビリー「♪あーーーー 楽しいぞぅ
なっ!」
手下たち「おーっ!」
見事に跳んで決めっ!
ちなみに歌の「♪あーーー」の部分で大縄に入るタイミングを待っているんですよ(笑)
だから、なかなか入れなかったりすると「♪あーーーーーーー」って、ちょっとそこが長くなります(爆)
楽しいモブシーンでした(^^)
ビリー「止めろ!酒が回る!」
そこに下手より手下登場。
バッカス(西村)「親分!!」
ビリー「何だ!バッカス!」
バッカス「島の入り江に子供が流れ着きました」
バッカスの報告に騒然となるビリー海賊団。
バッカスの後ろには両手を後ろ手に縛られたジム。
ジム「こ、こんにちは!」
女「まずいわね…。ここが海賊王ビリー様の隠れ家だと知られたんなら、
生かして帰すわけにはいかないわよ!」
ジム「!助けて!お願い!
何にも言いません!誰にも喋りません!」
ビリー「…おい、殺れ」
ビリーの言葉でジムに刃を振り上げようとする手下たち。
そこに、止めに入るのは奥でそれを見ていたブリキのロボット。
ロボット「ア、イヤ、マッテクダサイ!アイテハ…マダコドモデスヨ!?」
ビリー「何だと?口答えすんのか?!ロボットのくせに!
流れ着いたてめぇを、修理して動くようにしてやったのは誰だと思ってんでい!」
手下「そうだ!」
ロボット「ビリーサマデス」
手下「そうだ!」
ビリー「じゃあ、命令だ。(自分の銃を渡して)そいつを始末しな」
ロボット「ハイ…。デモ…」
ビリー「ぶっ壊すぞ!!」
ロボット「デモ、ココデハ…セッカクノオサケガマズクナリマス」
ビリー「ん?それもそうだな」
ロボットの言葉に納得する一同。
ロボット「ソウダ!ムコウノガケノウエデ、バーン!ト」
ビリー「何?向こうの崖の上でバーン!?
へへへへっ!いいだろう!連れて行け!」
ロボット「ハイ。ビリーサマ」
ジム「やめて!殺さないで!助けて!」
嫌がるジムを無理矢理引っ張るロボット。
ロボット「イイカラ、ツイテキナサイ!」
下手方向へ歩き出すロボット。
ビリー「(ロボットを呼び止めて)おい!崖の上でバーン!だぞ?」
ロボット「バーン!!」
ジム「いやだぁーーーーー!!!!」
ロボットに引っ張られて行くジム。
そんな二人をおかしそうに見ているビリー海賊団。
二人が見えなくなって…、
女「さぁ、野郎ども!宴会の続きだよ!!」
手下たち「おーー!!」
再び中央の椅子に座るビリー。
その傍ら、上手側にはかえでさんが。
そして、下手側には大神さんが。
ビリー「(大神を見て)あ?何だこのガキは!」
女「ビリー様、こいつ新入りです」
手下1「(深々と頭を下げて)よろしくお願いします!!」
ビリー「ああ、じゃあ、何か芸でも見せてみろ」
手下1「はい!」
そう頷いて新入りが手にしたのは3本の瓶。
ビリー「瓶だと?お前、瓶回せんのか!
結構、難しいんだぞ。そんじょそこらの海賊には出来ねぇんだ」
さりげなくプレッシャーを与えるビリー(笑)
みんなが見守る中、瓶回しは見事成功!
失敗した日も勿論あったそうですよ。
ビリー「俺が海賊王にだけ出来る本物の瓶回しってやつを見せてやる!」
と、新入りから瓶を取り上げるビリー。
女「ビリー様!」
ビリー「いくぞ!」
瓶は宙を舞って見事に…地面に落ちました(笑)
手下たち「おお!!」
拍手喝采。
宴会はまだまだ続くのでした。
ここで紗幕下ります。
静かになったところで波の音。
入れ替わって先ほどビリーの隠れ家を出たロボットと銃を突きつけられ歩かされているジム。
下手端にある砦状の階段を上って行きます。
上についたところで、
ジム「助けて!お願い!」
ロボット「ダマレ!」
ジム「撃たないで!撃たないで!撃たないで~~!!」
バン!と銃声。
ジム「うわぁぁぁぁーーー!!…あれ?」
銃声の音に驚いたもののロボットは宙に向けて銃を放ったよう。
今一度、静かにするようジムに合図してから口を開くロボット。
ロボット「…オマエ、ロンドンカラキタノカ?」
ジム「はい…」
ロボット「ワカルヨ…。コノバッヂダ。コレハ、ロンドンノブリキコウジョウノバッヂダ」
そう先ほど流木がジムの胸につけたバッヂを指すロボット。
ジム「このバッヂ…」
覚えのないジムは不思議そうにバッヂを見る。
ロボット「オレモロンドンデツクラレタロボットナンダ。
(自分の胸を指して)ホラ!ココニココロノカイロガアル。
コノカイロガ、ニンゲンヲキズツケテハイケナイトイウンダ。
キカイハミンナ、ニンゲンヲマモルタメニウマレタンダ。
…ダケド、ビリーサマハニンゲンヲコロセトイウ…。
カナシイ…」
ジム「そんな悪い人間ばかりじゃないよ!
良い人間には機械の心が解るんだ!」
ロボット「ソレハヨイココロダネ。ニンゲンノモツ”リョウシン”トイウモノダネ。
オマエモソレヲ、モッテイルカ?」
ジム「わからない」
ロボット「モッテイル。オレニハワカル!
サ、ナワヲホドイテヤル」
ジムの腕の縄を解くロボット。
ロボット「イイカ?
コノガケヲオリテ、ジャングルヲヌケタムコウガワニミナトガアル。
ソコデフネヲミツケテ、ロンドンニカエレ。イイナ?」
ジム「うん!」
ロボット「サ、イケ。
ア!ジャングルノナカハブッソウダカラキヲツケテイケヨ?
ウマクイクカドウカハ、オマエノウンシダイダ。イケ!」
ジム「…ありがとう!」
逃がしてくれたロボットにお礼を言って崖を降り始めるジム。
何かを思い出したようにはたと止まる。
ジム「(上を見上げて)ロボットさん!お名前は?」
ロボット「ナマエカ!オレハ…オ、レ、ハ…。
…ナマエガナイ」
ジム「じゃあ僕がつけてあげるよ!ええっと…」
考え込むジム。
そこに上手袖よりトランプの騎士登場。
手にしたステッキをジムに向けます。
すると…
ジム「あっ!ラッキーマン!ラッキーマンはどう?」
ジムの脳裏に名前が浮かんできます。
ジム「幸運な人っていう意味だよ!じゃあね!」
そう言って、走り去るジム。
ジムの去った崖の上に一人立つロボット。
ラッキーマン「ラッキー…マン…。ラッキーマン…。
ナマエダ…。ナマエヲモラッタゾ!ナマエヲモラッタンダ!!!!」
♪ラッキーマン
ラッキーマン「♪俺の名前だ 俺はラッキーマンだ
♪俺の名前だ」
ラッキーマン「ラッキーマン!!」
天に大きく腕を伸ばして喜びを表すラッキーマン。
照明はそのまま落ちて場面転換です。
幕が上がると、そこは鬱蒼と木や植物が生い茂るジャングルの中。
舞台中央奥には祭壇のようなものがあって供え物がされています。
動物や植物たちが一堂に会し、賑やかな様子。
その中心、中央にいるのがさくらさん扮するタイガーチェリー。
その傍らにはアイリス扮するシマウマがいます。
幕が上がると同時に、『♪野生の雄叫び』の前奏がIN。
♪野生の雄叫び
賑やかで神秘的なジャングルの住人たちの宴の様子。
そのリーダー格であるタイガーチェリーが皆をバックダンサーに従えて、凛々しく堂々と歌い上げます。
タイガーチェリー「♪密林の奥は 野生が妖しく 輝いて生きる場所だ
♪すべての生命は 燃え尽きて死する それがジャングルの掟」
このナンバー、二幕屈指のモブシーンです!!
間奏でバックダンサー(アイリスも含)たちによるリズミカルなバンブーダンスが!(上手側と下手側に分かれて)
それに見入っていたら、バックダンサーたちがバー2本なのに対しタイガーチェリーはなんとバー4本でバンブーダンス!!
リズミカルにそれをこなします。
さくらさん、かっこいい!!(≧∇≦)ъ
舞台一杯にダンサーたちが広がって繰り広げられる切れのいいダンス。
これは大迫力でした。
客席で観てると舞台の空気にワァって押される感じで。
曲途中でお腹を空かせたジムが祭壇の後ろに登場。
供え物のフルーツを食べているところを動物たちに見つかって捕らえられてしまいます。
タイガーチェリー「♪タイガーチェリー 心から呼べ その名を
♪タイガーチェリー 爪を研げ! 牙を磨け! 命尽きるまで!
♪野生の雄叫び!」
最後は鮮やかなタイガーチェリーの手乗りバック宙(ダンサーさんに手で上に押し上げて貰って空中で回転)で決め!!
タイガーチェリー「さ!これから月の女神に供え物をする!」
チェリーの言葉に歓声を上げるジャングルの住人たち。
シマウマ「(祭壇に磔になっているジムを指して)こいつ、お供え物食った!」
罰当たりなジムに怒りの表情の動物たち。
ジム「ごめんなさい!お腹が空いてたから!
あ、あの、今!今出します!!…うえぇぇぇ!!」
リバースしようとするジムから思わず離れる動物たち。
そりゃあ、ねぇ…(^^;)
ジム「あああああ!!…出ない」
仮に出ても供え物としてはどうかと…(苦笑)
シマウマ「お腹切って出せ!!」
ジム「ええ?!わ!わ!」
ジムに詰め寄る動物たち。
タイガーチェリー「待ちなさい!」
それを止めるタイガーチェリー。
タイガーチェリー「お前、どこから来た?」
ジム「…倫敦」
タイガーチェリー「…聞いたことがある。
それはたくさんの人がいる、大きな建物がある…
みんなが喜びに生きられる所!」
ジム「あ、ああ。まぁね」
タイガーチェリー「素敵なとこ?」
ジム「そうでもない。自然の方が素敵だよ」
タイガーチェリー「ホントにそう思うのか?」
ジム「うん!ジャングルは神秘的だよ!倫敦には自然がない!
ああ…この木に包まれている感覚。生き返るような気持ち!」
タイガーチェリー「木の精霊の力だ!」
タイガーチェリーがそう言うと辺りが暗くなり木の精霊たちが舞う。
ジム「凄いよ!」
タイガーチェリー「…わかるのか?」
ジム「わかるよ!」
タイガーチェリー「お前、いい人間だ!」
ジム「わかる?」
タイガーチェリー「ああ!さぁ、縄を解け!」
チェリーの指示で縄を解かれるジム。
タイガーチェリー「お前、何しにここへ来た!」
ジム「海賊の宝を探しに」
タイガーチェリー「それ、聞いたことある!」
ジム「このドクロ岩っていう所に…」
ジムの言葉を聞いて騒然となる動物たち。
タイガーチェリー「ドクロ岩、それ怖い所だ」
ジム「でも宝を見つけたい!それで大金持ちになるんだ!」
タイガーチェリー「オオガネモチ?それは、みんなが喜べるのか?!」
ジム「多分…」
タイガーチェリー「(祭壇のフルーツを取って)これを、お前にやる!
みんなの喜びの味だ!さぁ!」
ちなみにフルーツと言っても一抱えほどの大きさです(笑)
ジム「あ、じゃあ!このバッヂあげるよ!」
そう言って、胸につけていたバッヂをチェリーに手渡すジム。
受け取ったチェリーはキラキラ光るバッヂを見て、
タイガーチェリー「素敵だーーーーー!!!!」
他の動物たちも歓声を上げます。
出発しようとするジムにドクロ岩への道を教えるチェリー。
タイガーチェリー「いいか?(上手方法を指して)まずこうを行く。
それから川を渡って、それでこう行く…。
…さぁ、行け!!」
かなり、大雑把ですけどね(爆)
ジム「え?!あ、ありがとう!!」
タイガーチェリー「うん!必ずオオガネモチを手に入れろ!
それで、みんなを喜ばせるんだぞ」
ジム「うん!じゃあね!!」
ジャングルの住人たちに手を振って、教えられた方向へと歩き出すジム。
紗幕が下りて、場面転換。
下手より音楽に乗って4匹の赤ワニたちが登場。
1号はボス、2号は大神さん、3号が山沢さん、4号が渋谷玲子さん(元音楽座、劇団四季研究所出身)です。
赤ダコ、赤鮫ときて赤ワニです。今回は何やら赤尽くしですねぇ。
ボスは手に赤い傘を、山沢さんのお腹の部分にはキャスターがついてます。
♪赤ワニダンス
2・3・4号「♪ワニワニワニワニ 赤ワニダンス」
1号「♪ワーニー」
2・3・4号は三匹並んでコーラスみたいな感じ。
歌は1号がメインです。
またボスが無駄に良い声で歌うんです!!(笑)
1号「♪ワーニー ごはんの前には」
2・3・4号「♪手を洗う~」
1号「♪ワーニー ごはんがきたなら」
2・3・4号「いっただきまーす!」
1号「♪ワーニー ごはんを食べたら」
2・3・4号「♪ごちそうさま~」
1号「♪赤ワニとの約束だ
いいな!」
1号「♪お腹が空けば なんでもうまい
さぁ!」
全員「♪ごはんの前に赤ワニダンス ワニッ!」
と、いうかこの歌はですね。
大神さんが可愛い!!!(笑)
可愛すぎるんです!!!!(爆)
『♪ワーニー ごはんの前には』とかの時に3匹でリズムに乗るように首を左右に振っているんですが、その大神さんの姿が可愛くて可愛くて…。
毎回、このシーンが来るたびに大神さんに釘付けでした( ̄ー ̄)ゞ
さて、どうやら赤ワニさんたちはお食事タイムの様子。
そこに上手より地図を見ながら歩いてくるジム。
ジム「タイガーチェリーさんの説明全然わかんないよ~!
今、川渡ったから…」
ぶつぶつ言いながら歩いています。
1号「あ、人間だ!脅かすぞ!」
ジム「ここを右に曲がって…」
2号「食べちゃうぞ!」
3号「丸呑みしちゃうぞ!」
4号「パックンしちゃうぞ!」
1号「ワーニー!」
ジム「ええっと…」
折角、脅かそうとしてるのに肝心のジムは赤ワニさんたちに気付かないまま目の前を素通り(笑)
ジムを呼び止める1号。
1号「ああ、こらこら!」
これでようやく立ち止まるジム。
ジム「なんですか?」
1号「とりあえず私たちはワニなんです」
ジム「はい、こんにちは!」
1号「あ、こんにちは!」
2・3・4号「こんにちは~!」
1号「って、そりゃないでしょう!ねぇ!
こんな格好はしてますが、凶暴なワニなんです。怖がってくれなくちゃ!」
2号「くれなくちゃ!」
3・4号「くれなくちゃ!」
ジム「わかりました。(わざとらしく)…わぁ、怖~い」
シーン…。
1号「ウソっぽい~!」
2号「傷つくんだよなぁ!そういう態度されると!」
3・4号「傷つく~!」
1号「私たちにもワニの立場ってものがあるんですから…。
大人になれないよ?立場ってものを理解しないと」
ジム「はい!」
1号「では、もう1度怖がって」
ジム「はい!……あの~、何もなくて怖がるのはどうかと…。
脅かしてもらえますか?一応」
1号「ああ、いいですよ!2号、頑張れよ!」
2号「えっ、俺?」
1号に指名された2号はジムの前へ。
2号「(ジムの前にワァッと手を突き出して)ガオ~!!」
無言でそんな2号を殴るジム(笑)
2号「痛っ!」
ジム「もう一回!」
2号「ちきしょ~~~!!!
(4号と一緒に3号を腹ばいにさせて)え~い!!」
赤ワニ「ウガァァ!!」
ジム「…ダメです。全然なってない。いいですか?あなた方。
”ワニ”なんですから。いい?(大声で掴みかかるように)ワァァァァァ!!!!」
赤ワニ「(怖がって)うわ~~~~!!!怖いぃぃ」
ダメ出しをされた挙げ句、逆にジムに脅かされている赤ワニさんたちです(笑)
ジム「情けないなぁ!」
2号「だって!お腹空いてんだもん!!」
3・4号「空いてんだもん!!」
ジム「じゃあこのフルーツあげるよ!」
2・3・4号「わ~い!!!」
大喜びでジムからフルーツを受け取る3匹。
1号はジムにお礼を言います。
1号「じゃあ、お礼にこの傘をあげよう」
ジム「傘?」
1号「ああ、傘だ。傘は熱い太陽から守ってくれるし、雨が降っても守ってくれるし、
神様みたいなもんだ」
ジム「ありがとう!」
1号とジムがこうして話している間、あとの3匹はフルーツを前にきちんと正座して先ほどの歌の通りに一人ずつ順番に手を洗った後、いただきますの合掌をしたりしているのです。
1号「いえ、こちらこそ。どうも…アリゲーター」
食べようとしていたところに思わずガクッとなる2号たち。
ジム「とんでもないワニ~」
ジムの切り返しにおお!とみんなで拍手。
1号「ああ!うまいワニ~!!じゃ、気を付けてね~!!」
ジム「うん!じゃあね!さよなら~!」
フルーツを手に入れて赤ワニさんたちは足取り軽く上手方向へ走って行きました。
個人的に二幕の中でもお気に入りの可愛い、もとい怖~い(笑)赤ワニさんたちのシーンでした(^^)
さて、赤ワニさんたちが去って一人になったジム。
そんなジムに襲いかかるのは…。
ジム「うわっ、スコールだ!よかった、傘持ってて」
突然のスコールに傘を差すジム。
次第雨足は強さを増していきます。
ジム「うわっ、すっげぇ~。ははっ」
倫敦では出会えない凄いスコールに嬉しそうなジム。
しかし、何やら暗雲が立ち込め始めます。
再び聞こえてくるあの声。
南海の魔女「♪あーあー あーあー」
すると急に風が強くなり、ジムは必死に抵抗しますが傘を持ったまま突風に煽られてしまいます。
ジム「うわぁぁぁぁぁぁ!!!!」
あまりの強風で宙に舞い上がるジム。
そして、そのままどこかへ吹き飛ばされてしまいます。
舞台暗転。
青白いライティングとともに徐々に浮かび上がってくる舞台。
上手側にドクロの砦のようなものがあります。
そこに寄りかかるように気を失ったジムが下に。
その砦の上には南海の魔女がいます。
♪海の女王
南海の魔女「♪人の愛も生命も 虚しく壊れる
♪あーあー あーあー わたしが海の女王
♪あーあー あーあー」
ジム「!!」
ただならぬ気配にハッと起き上がるジム。
ジムの吹き飛ばされた先は目的地のドクロ岩。
そして、そこは南海の魔女の住まう場所。
南海の魔女「ようこそ、坊や…。
お前はこのドクロ岩に眠る宝を探しに来たんだね」
ジム「そうだ!」
南海の魔女「ほぉ…。お前、いい眼をしてるねぇ…。
どこまでも真っ直ぐで濁りのない少年の眼差しだ。
自分の意志と力でどんな夢も叶うと信じている…。
そうだろ?…ふっ…虫唾が走るんだよ!!
お前の夢なんて叶うものか!宝なんか見つかりゃしないよ!!
さぁ…お前に本当の人生を教えてやろう…!!」
ジム「お前に教えてもらわなくてもいい!僕の人生は僕のものだ!!」
南海の魔女「ほぉ…元気のいい坊やだねぇ…!
…それなら、あたしの怖さを思い知らせてやるよ!」
手を振り上げる南海の魔女。
するとジムの立っている直ぐ横の岩から煙が上がる。
ジム「うわぁっ…」
南海の魔女「あーはははははっ!
ここでお前の人生をお終いにすることだって出来るんだよ?!
だけど…、もう少し遊ばせてもらおうかねぇ!!」
そう言って、ドクロ岩の上から飛び立つ南海の魔女。
紅蘭に続いて織姫さんによるワイヤーアクションです!
南海の魔女「あーはっはっはっ!!」
今にもジムに襲いかかろうとしたその時!
鳴り響く一発の銃声。
南海の魔女「!誰だっ?!」
振り返る南海の魔女。
上手より現れた銃声の主はジョン・シルバー!
ジム「シルバー船長!」
シルバー「!ジム!無事だったのか!」
ジム「僕にはラッキーがあるって言ったでしょ?」
南海の魔女「これはこれは、ジョン・シルバー船長。あんたも懲りないねぇ!
冒険だ浪漫だって。忘れちまったのかい?
あんたは昔、あたしに負けただろ?こてんぱんにさぁ!」
シルバー「(左手を押さえながら)止めろ…」
南海の魔女「止めないよ!
シルバー、いつまでそんな物語にしがみついてるんだ!
いい加減に大人になりな!」
シルバー「うるさい!!」
南海の魔女に発砲するシルバー。
南海の魔女「あはははっ。無駄だ!無駄無駄!
お前のヘナチョコ弾なんて百発撃ったって当たりゃしないよ!
さぁ…今度はあたしの番だ。行くよ!」
再びドクロ岩から飛び上がる南海の魔女。
指先から魔法を放つとシルバーのそばで火花が散ります。
たまらず膝をつくシルバー。
シルバー「!うわっ…!」
南海の魔女「あーはっはっはっ!」
勝ち誇る南海の魔女に対し、落胆するシルバー。
シルバー「やはり駄目だ…!あいつには勝てない!」
そんなシルバーを叱咤するジム。
ジム「いや勝てるよ!そう信じなくちゃ駄目だ!」
それを遮るかのように南海の魔女。
南海の魔女「勝てっこないよ!お前たちの物語もここで終わるのさぁ!!」
また飛び上がる南海の魔女。
攻撃から逃れようと逃げ惑うジムとシルバー。
それを追うかのように舞台中央の岩場まで飛び移る南海の魔女。
ジム・シルバー「うわぁ!!!」
南海の魔女「あははははっ!無様だねぇ、シルバー!こんなのはどうだい?」
攻撃の手を休めない南海の魔女は逃げるシルバーの背後を襲います。
シルバー「!くっ…」
魔女の激しい攻撃に舞台中央まで吹き飛ばされるシルバー。
シルバー「やはり駄目か…!」
倒れるシルバーの元に駆け寄るジム。
南海の魔女「はぁぁぁ!死ねぇ、シルバー!!」
容赦のない魔女の魔法は二人の頭上で炸裂します。
張り出し舞台の方まで飛ばされる二人。
南海の魔女「あーはっはっはっはっはっ!!!」
勝ち誇った高笑いをしながらドクロ岩へと飛び移る南海の魔女。
俯くシルバー。
シルバー「くそっ…取り戻せないのか?俺の物語は…。
この孤島で朽ち果てるのか…?!」
失意の表情のシルバーにジム。
ジム「諦めないで、船長!絶対に諦めちゃ駄目だ!
諦めなければラッキーが拾えるんだ!」
シルバー「俺には一度もラッキーがなかった…。それが俺の物語だ…」
ジム「これは僕の物語だ!現在進行形の物語だ!
それなら、あなたの物語とは違う筋道があるはずだ!」
南海の魔女「無駄なことだよ!」
ジム「生きてることに無駄なことなど無い!!うわーーーーー!!」
傘を手に南海の魔女に向かっていくジム。
南海の魔女「あははははっ!」
しかし、南海の魔女に返り討ちに遭う。
南海の魔女「この南海の魔女の恐ろしさが解ったかい!?」
南海の魔女のこの言葉で何かを思い出すジム。
ジム「南海の魔女…。そうか!南海の魔女だ!
難解な言葉を何回も!そう、オウム!オウムーーーーー!!」
船の上でのオウムの言葉を思い出してオウムを呼ぶジム。
上手よりトランプの騎士。
魔法の粉をまくと、下手よりオウム登場。
オウム「ウィーッス!」
シリアスな場面だったのに急に雰囲気変わりましたね(笑)
ジム「オウム!!オウムが魔女の弱点を知ってるんだ!」
シルバー「何だって、オウムが?!」
オウム「(舞台中央まで向かいながら)お待たせ~~~~!!!」
ジム「さぁ、オウム!魔女の力を封じろ!僕の切り札となれ!」
オウム「ヤコペッティホーヘンバーグJr.の名にかけて!
行くぞーーーーーーーー!!
一生懸命、無我夢中、勇気凛々、焼肉定食ーーーー!!!
…どうだ!」
南海の魔女「おぉーーーー…!四文字熟語だ、それも難しいっ…!」
オウムの言った難解な言葉に苦しむ南海の魔女。
どうやらオウムの話は本当だったようです。
ジム「ホントに苦しんでる!!」
シルバー「そんな馬鹿な!」
ええ、ホントに(笑)
オウム「(得意そうに)な~、ウソじゃなかっただろ~」
ジム「ああ!さぁ、南海の魔女!覚悟しろ!」
オウム「難解な言葉を何回も言ってやる~~~!!」
南海の魔女「止めろー!!」
オウム「一生懸命 無我夢中 勇気凛々 焼肉定食!!
一生懸命 無我夢中 勇気凛々 焼肉定食ぅ~~~!!」
難解な言葉を何回も言われてフラッとする南海の魔女。
南海の魔女「あっ…」
と、いうか声がちょっと色っぽいですな、姫(笑)
ジム「よし、もう少しだ!」
喜ぶ二人と一匹。
何かを思いついたのか張り出し舞台前方まで来るジム。
客席に向かって…。
ジム「会場のみんな!僕たちに力を貸してくれ!!」
おお!正に子どもミュージカルな展開!!!(笑)
大きいお友達が大多数ですけどね(^^;)
オウム「さぁ~~、一緒に~~~~!!」
ジム「せ~の、
一生懸命 無我夢中 勇気凛々 焼肉定食!
一生懸命 無我夢中 勇気凛々 焼肉定食!!
一生懸命 無我夢中 勇気凛々 焼肉定食!!!」
シルバー「一生懸命 無我夢中 勇気凛々 焼肉定食…
一生懸命 無我夢中 勇気凛々 焼肉定食…
一生懸命 無我夢中 勇気凛々 焼肉定食…」
オウム「一生懸命 無我夢中 勇気凛々 焼肉定食!
一生懸命 無我夢中 勇気凛々 焼肉定食!!
一生懸命 無我夢中 勇気凛々 焼肉定食!!!」
っていうか、誰に合わせればいいんですか~!!
せめて声揃えるとかっ(笑)
南海の魔女「あーはははは!何だい?!お前たち!全然、揃ってないじゃないか!
そんなことであたしを倒そうなんてちゃーんちゃら可笑しいねぇ!!」
ほら、言われちゃいましたよ!(笑)
ジム「魔女が立ち直ってしまった…!」
ジム・オウム「どうしよ~~~!!」
そんなジムたちの窮地を救うのは、倫敦からずっとジムを助けてきたトランプの騎士。
南海の魔女「な、何だ?!」
ジム「トランプガールズだ!」
トランプガールズ…2幕冒頭の『♪トランプの裏表』のバックダンサーです。
トランプガールズが4人、舞台両端に並びます。
その胸には一人ずつ違う文字が。
えっと、一生懸命…無我夢中…。
なるほど、そういうことですか!
これならバラバラにはならなさそうですね。
トランプガールズが並んだ所で舞台中央奥にはトランプの騎士が。
再び前に出るジム。
ジム「さぁ、会場のみんな!もう一度、心を一つにして!行くぞー!!」
オウム「せ~のっ、」
了解です!!∠( ̄∧ ̄)
『一生懸命 無我夢中 勇気凛々 焼肉定食!
一生懸命 無我夢中 勇気凛々 焼肉定食!
一生懸命 無我夢中 勇気凛々 焼肉定食~~~!!!』
これは効果覿面、苦しむ南海の魔女。
南海の魔女「ぐっ…。止めろっ!!ぐあぁぁぁ!!!美人薄命なのか…っ…」
ジム「さぁ、みんな!トドメを差すぞ!」
と、ジムが言うとトランプの騎士がクルリと後ろ向きに。
そ、それはいつの間に(笑)
ジム「あの言葉を、僕と一緒に力の限り叫んでくれ!!いいな!?
せ~~~の!!!!」
トランプの騎士のその背中には、
『悪霊退散ーーーーー!!!!!』
南海の魔女「あーーーーーー!!!難解ーーーーーー!!!」
弱点を突きに突かれて倒れ去る南海の魔女。
ちなみに、トランプの騎士のこの”悪霊退散”。初日はなかったのでそれ以降に付け足されたと思われます。
千穐楽には”祝千穐楽”となってましたが(爆)
ジム「やったぁ!!!」
オウム「やったやったやった!」
宿敵を倒し、喜ぶ3人。
シルバー「そうか、そうだったのか!
俺はラッキーを持っていることに気が付かなかったのか」
オウム「やだよ、もうっ」
シルバー「しかし、一つだけ言っておく…。焼肉定食は四文字熟語じゃない」
オウム「えっ?!マジで!すっげー勉強になりました!」
そこに上手より駆け込んでくる船員たち。
船員たち「船長ーーーー!!」
船員1「ご無事でしたか?!」
シルバー「何だ、お前ら。今頃のこのこと!」
オウム「何だ、お前ら。今頃のこのこと!バーカバーカ!ハーゲハーゲ!」
懲りずにまたやるオウム(笑)
船員1「何だと!」
ジム「やぁ!」
船員2「ジム!」
船員1「ジム!生きてたのかよ!」
ジム「僕にはラッキーがあるからね!」
船員2「よかったなぁ!」
再会を喜ぶ一同。
それを引き裂くかのような銃声。
下手よりビリー海賊団(ラッキーマンもいます)登場。
ビリー「やっぱり、シルバーか…!」
シルバー「久しぶりだな、ビリー」
オウム「(シルバーの真似をして)久しぶりだな、ビリー…ひゃああっ」
ビリーに睨み返され後ろに下がるオウム。
ビリー「何が久しぶりだ!ふざけんな!宝をよこせ。
お前が隠した宝だ!よこせ!」
ビリーの言葉に反応するジム。
ジム「えぇっ?!船長が隠したの?!じゃあこの地図は!?」
ビリー「このガキ…!生きてやがった!
(ラッキーマンに)さてはてめぇ、逃がしやがったな!!」
ラッキーマン「スミマセン…。
デモ、ニンゲンヲキズツケルコトハデキマセン…。
ネェ、ビリーサマ。
イクラアクトウノカイゾクデモ、コンナコトヲシテハイケマセン。
ソンナコトヲシタラ、コノヨハジゴクダ…!」
ビリー「うるせぇ!いいんだよ、この世は地獄で。綺麗事言うんじゃねぇ!
いいか?人間様はな、可愛い鳥だって、鯨だって豚だって牛だって殺すんだよ!
それ殺してよくて、どうして人間殺しちゃいけねぇんだ!!なぁ!!」
ビリーの言葉に賛同する手下たち。
シルバー「…可哀相な男だな、お前は」
ビリー「んだと!?」
シルバー「確かに生き物はみんな何か食って生きてる。
時には鳥も殺すだろう。
だがな、同じ鳥でも俺はあのオウムを殺したりはしない。
何故だか解るか?
…それは彼が俺にとってかけがえの無い友人だからだ!
……大事な仲間を守る。これは人間のルールだ!!」
ビリー「うるせぇ!!俺にルールはねぇ!やっちまえ!!」
手下たち「おお!!!」
剣を振り上げるビリー。
これを合図に始まる戦い。
船員たちも応戦します。
戦いが続く中、ビリーの手下数人とビリー、シルバー、ラッキーマン、ジムを残して紗幕下ります。
ビリーとビリーの手下に囲まれながら1対3で戦っているシルバー。
そのうち、下手方向へと逃げたビリーを追うように下手へと行きます。
残されたのはジムとラッキーマン。
武器が傘しかないジムは何とかそれでも応戦していますが、大人と子どもの戦い。
傘を奪い取られて為す術もありません。
今や、銃で撃たれるといったその時!
ジムを庇って銃弾を受けるラッキーマン。
ジム「!ラッキーマン!」
ラッキーマン「ナマエダ…オレノナマエダ!ウワァァァァ!!!」
銃弾を受けながらも、ビリーの手下たちを蹴散らし退散させます。
ジムを守ってその場に倒れるラッキーマン。
ジム「ラッキーマン、ラッキーマン!!しっかりして!」
駆け寄ってラッキーマンの頭を支えるジム。
ラッキーマン「オレ、ニンゲンマモル…」
ジム「…ありがとう」
ラッキーマン「オマエ、メカラオイルモレテル…コワレタノカ…?」
ジム「……これは、涙だ…」
ラッキーマン「ナ、ミ、ダ…シッテル…。
コレガナミダカ……。ニンゲンハ、イイナ…ナミダガナガセテ。
ソレハ、アイヲモッテルッテコトダ」
ジム「…お前には、心回路があるじゃないか!
素晴らしい、心回路が!…それって、愛があるってことだ!!」
ラッキーマン「アイガアルカ…オレニモ…?」
ジム「…うんっ……!!」
ラッキーマン「……オレ…オマエ…ワスレナイ……
ナマエ…ヨ……ン……デ………」
言葉を告げ終わる前に機能が停止してしまったラッキーマン。
ジム「ラッキーマン…?
!!…ねぇ、動いてよ!ラッキーマン!!!」
ジムの呼び声にももはやピクリともしない。
ジム「うっ…うわぁああああああああああっ!!」
ジム、ラッキーマンを抱きしめたまま奈落落ちます。
紗幕が上がるとそこは大きな滝の前。
シルバーがビリーの手下たちと戦っています。
見事な剣さばきで手下たちを倒すシルバー。
シルバー一人なった所で滝の裏から出てくるビリー。
ビリー「シルバー、決着をつけよう」
シルバー「そうだな…。お前は俺の物語の登場人物だからな…」
対峙する二人。
ビリー「何をごちゃごちゃ言ってる!行くぞ!
のびのびアーム!!」
同時に黒子さんが右腕に仕込まれた仕掛けの手をシルバーの方まで伸ばします。
春に海賊王やるって聞いたときから期待はしていましたよ!
ゴムゴムの…!(爆)
尾田先生公認ですよね、多分(笑)
…って、シルバーあっさり斬っちゃいましたね。
斬られた腕は黒子さんが速やかに回収(笑)
今度こそ本物のビリーの腕です。
ビリー「冗談だ。驚いたか。(笑いの消えない会場に)何が可笑しい。行くぞ!」
張り出し舞台で二人の直接対決です。
激しくぶつかり合う剣と剣。
花組きっての男役二人による勝負です。
これを観られただけでも得した気分ですね(^^)
何度か剣がぶつかった後、勝負はシルバーのものに。
ビリーの腹に剣を突き刺すシルバー。
ビリー「ぐああぁ!ってめぇ…!悪党殺して…それで物語が成立するのかっ?」
シルバー「(ゆっくりと舞台中央へ。剣はビリーに差したまま)
我が親友ビリー…お前に物語のルールを教えてやろう」
ビリー「物語の、ルールだと…?」
シルバー「ああ、そうだ。ルールだ。物語のルールとは…!!」
ビリーの腹に刺した剣をゆっくり引き抜き、一気にビリーへと振り下ろします。
シルバー「悪党は必ず滅びるということだ!」
ビリー「シルバァァーーーー!!!!」
そのまま滝へと落ちていくビリー。
下手より駆けてくるジム。
ジム「船長ーーー!!シルバー船長ーー!!よかった、無事だったんだね」
シルバー「ジム!(ジムの肩に両手を置いて)さぁ、物語を君に返そう。
…ここが宝の隠し場所だ」
辺りは青白いライティングに。
奈落部分からは黄色い光が漏れます。
シルバー「地図を出せ。
そしてあそこから差し込んでくる光へ向けて地図をかざすんだ!」
シルバーの言われたとおり、地図を取り出し光にかざすジム。
すると、光が一層増して奈落より宝箱が。
ジム「……宝だ!宝箱だ!」
大喜びで宝箱を開けようとするジム。
そんなジムを呼び止めるシルバー。
シルバー「ジム!」
ジム「何?船長!」
早く宝箱を開けたくて仕方がない様子のジム。
シルバー「その宝箱を開ける前によくお聞き…」
ジム「?はい!」
シルバー「その宝箱を開ければ物語は終わる…。いいね?」
何やら意味深なシルバーの言葉。
ジム「うん!」
期待に目を輝かせて宝箱を開けるジム。
ジムの目に飛び込んでくる宝箱の中身。
ジム「…宝が…。宝箱の中、空っぽだ」
自分の見ているものが信じられないジム。
ジム「どうして、宝物ないんだ?」
怒りに震えるジム。
ジム「……一体何だったんだ…。
何度も辛い思いしたのに、何度も何度も死にそうになったのに…!
僕の冒険は何だったんだよ?!」
シルバー「嘆いてはいけない、ジム」
ジム「これが嘆かずにいられるか!!
最後の最後に僕にラッキーがなかったんだよ?!
僕の夢は…砕け散った……」
力無く膝をつくジム。
シルバー「宝は…あるじゃないか」
ジム「宝…?…どこに?」
シルバー「宝は…君の心の中だ」
ジム「心の中?」
シルバー「そうだ。この冒険で君が経験したことの全てだ」
ここで『♪宝島~勇気の旗を~』の前奏がIN。
シルバー「嵐や荒波、南海の魔女や不思議な仲間…。
ジャングルや海賊どもや地下に埋まった宝探し…!
そのどれもが君の宝物だ!」
シルバーの言葉で忘れてしまっていたことを思い出すジム。
ジム「…ああ、そうか。そうだね。この冒険こそが僕の夢だったんだ。
その夢を手に入れたんだもんね。
誰にでも出来るもんじゃないこんな凄い冒険を!
この僕の物語こそが宝物なんだ!!
うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!」
全てを理解し、力の限り叫ぶジム。
シルバー船長に歩み寄り、二人は固く抱き合います。
その経験全てが未来への糧となることを確信して…。
いよいよ、フィナーレです!!
♪宝島~勇気の旗を~
シルバー「♪風が強くても 嵐がひどくても
♪こころは晴れていなくてはいけない」
ジム「♪ 闇を追い出すんだ 希望の光を灯せ 今こそ冒険に出よう」
紗幕が下がり、張り出し舞台の上で高らかに歌い上げる二人。
お二人とも本当に素晴らしかったです!!
シルバー「♪君の光はまだ弱い けれど必ず強くなるのだから」
ジム「♪そして冒険こそが」
シルバー「♪君を」
ジム「♪僕を」
二人「♪輝かせる」
二人「♪いざゆかん 船を出せ」
ジム「♪風に倒れるな 波を乗り越えろ」
二人「♪くじけるなよ 旗をかざせ 勇気の旗を!」
間奏部分で宝箱の元へ。
ジムが宝箱の上に地図を乗せ、祈るように手を組むと宝箱は再び地中へ。
宝箱を元に戻すとジムは後ろで見ていたシルバーの元へ。
ジム「僕、大きくなってもずっと夢を追い続けるよ!
そして、次の物語を語りたい」
シルバー「ジム、君は今輝いている」
ジム「僕、大人になったらシルバー船長になる!
そして、たくさんの子どもたちを冒険の旅に連れて行くよ!!」
頷くシルバー。
紗幕が上がると舞台にはこの冒険で出会った人たちが勢揃いしてます。
中央奥にはシルバーの船が。
船の上にはタイガーチェリー、トランプの騎士、てぶくろ三銃士のアイリスがいます。
海賊王ビリーと南海の魔女はそれぞれ舞台端に作られた砦状の階段の一番上に。
他の人たちは船を境に左右に分かれて立っています。
ジム「♪まず ぼくが輝く」
シルバー「♪そう 君が輝け」
二人「♪友達と」
そして、二人も船の上へ。
張り出し舞台では海賊たちが大きな旗を振っています。
二人「♪いざゆかん 船を出せ」
ジム「♪くじけるなよ (シルバー「♪旗をかざせ」)旗をかざせ」
二人「♪勇気の旗を」
全員「♪いざゆかん 船を出せ」
ジム「♪輝く仲間と 冒険の旅へ」
全員「♪肩を組んで 歌いながら冒険を」
全員「♪いざゆかん 船を出せ」
ジム「風に倒れるな 波を乗り越えろ
くじけるなよ (シルバー「♪旗をかざせ」)旗をかざせ」
全員「♪勇気の旗を」
全員「♪君たちが輝きだ 君たちが宝モノ」
船のマストに上るジム。
シルバーは船首に。
ビリーと魔女も船の上に。
シルバー「碇を上げろーーーーーー!!!!」
これにて幕。
カーテンコールで全ての出演者様に感謝感謝です(*’ ‘*)
グランドフィナーレ、先陣を切るのは「海神別荘」依頼のPAC(一馬役・野沢那智さん主催の養成所)のダンサーさんによるラインダンスです。
一糸乱れぬ見事なダンスでした☆
そして、「♪七色の虹」のメロディーがIN。
ダンサーさんたちの挨拶が終わりますと、中央の階段より始めは西村さん、ボス、親方、武田さんが。
続いて琴音さん、菊ちゃんの薔薇組。
今回は挨拶に小ネタを仕込まないんですね。
そして、ゲストの方々。
渋谷玲子さん(衣装は海賊ビリー一味の服です)、江戸川先生、横道それ子先生。
続くのは、千葉助さん、雲国斎先生、金田先生。
そして、我らが帝国歌劇団です。
先ず、大神さんとかえでさん。
花組さんも織姫さん、レニ、アイリス、紅蘭、カンナさん、マリアさん、さくらさんの順に一列で登場。
そして、舞台前方へ。
♪七色の虹
花組「♪消えゆくけれど 目の中に焼き付けて 虹はいつもあなたの中にある
♪輝かせよう こころキラキラと
♪さよなら また会える日まで」
『♪七色の虹』ライブバージョンです。
グランドフィナーレ仕様となっております。
花組「♪ここは劇場 全て魔法にかける 虹の夢を今ここにとどめて
♪今日はありがとう」
さくら「本当にありがとうございました!!」
花組「♪さよなら また会える日まで」
さくら・アイリス・織姫・レニ「♪歌は掛け橋」
マリア・紅蘭・カンナ「♪愛が溢れる」
さくら・アイリス・織姫・レニ「♪こころを繋ぐ」
マリア・紅蘭・カンナ「♪夢を見よう」
花組「♪七色の虹」
会場からは大拍手です!
直後、流れるお馴染みのあのメロディー。
♪ゲキテイ
これ無くして歌謡ショウは終われませんものね。
と、いうよりあの前奏をを聴くと「体が勝手に…」ゲキテイを踊ってしまいますから(笑)
ゲキテイスイッチ発動!!
会場、ほぼ総立ちで一緒に踊ります。
そして…。
さくら「本日は!…新宝島にお越し頂き、ありがとうございました!(全員で礼)
えー…たくさんの声援、拍手。
…そして楽屋にはたくさんの差し入れをありがとうございました。
…では。サクラ大戦歌謡ショウ「新宝島」もこれがなくては終われませんね!」
待ってました!!
さくら「お2階の皆さまもー!!
1階席の皆さまもー!!
そして桟敷席の皆さまも!!
心を一つにして…いきますよ?……
全国の大神中尉とサクラファンの皆さまに…敬礼!!」
ビシッ∠( ̄∧ ̄)
左右から銀テープ。
さくら「どうもありがとうございましたー!
またお会いしましょう~!!」
これにてスーパー歌謡ショウ「新宝島」幕です。
今年は久々の東京厚生年金会館ということで舞台装置等、物足りなく感じるんじゃないかなんて不安もありましたが
、何のことはなく素晴らしい舞台でした。
来年の夏も楽しみです(早っ)
日替わり終演アナウンス。
-初日-
大神「これを持ちまして、『新宝島』の公演は全て終了致しました。
どうぞ、お忘れ物の無いよう、お足下にお気をつけてお帰り下さい。
またお会い出来る日を楽しみにしています」
-FC貸切日(19日夜)-
カンナ「これを持ちまして、新たらかじ…たからじ…『新宝島』の公演は
すべって終了致しました。
どうぞ、お忘れ物の無いよう、お足下に毛が生えて…
お足下に気を付けてお帰り下さい。
またお会い出来る日を楽しみにしています。
本日はありがとうござい股下!」
かえで「ちゃんと勉強なさい!」
カンナ「はい…」
-20日夜-
織姫「これを持ちまして、『新宝島』の公演は全て終了致しました!
どうぞ、お忘れ物の無いよう、膝の上、股の下、心の隙間に
気を付けてお帰り下さ~いね!
道にうっかりラッキーが落ちているかもしれませんよ?
それでは!あたお会い出来る日を楽しみにしてるで~す!
グラッツェ!チャオ、チャオ!」
-千穐楽-
かえで「『新宝島』の公演は全て終了致しました。
皆さまの愛を感じた7日間でした。
どうぞ、お忘れ物の無いよう、お足下にお気をつけてお帰り下さいね。
では…またお会い出来る日を楽しみにしています。
ありがとうございました」
さぁ、余韻に浸りながら劇場を後にしましょう。
…と、いうわけで本レポートもこれにて終了です。
長文にお付き合い頂き、本当にありがとうございましたm(_ _)m