新春歌謡ショウ「初笑い七福神」(1)東京公演(初日(1/3)・1/4夜・1/5昼・千穐楽(1/7))


夏と新春には帝都名物歌謡ショウ!
年に2回のお祭りです。
さて、今回は東京公演のみのご報告となりますがレポートさせて頂きます。

青山での新春も3年目。
すっかり勝手知ったる青山劇場。
初日こそ雪のち雨と外で並ぶには少々辛いお天気でしたが、その他はお天気にも恵まれ良いお出かけ日和でした。

開場時間とともに入場列を回って下さるキャストの皆様。
初日、今回はいつもの公平先生、ダンディ団、中嶋親方に加え菊ちゃんもいました。
菊ちゃん、至近距離で見ても可愛かったです(*’ ‘*)
何であんなに無駄に可愛いんでしょう(笑)
今回は皆さん全員と握手させて頂きました。嬉しかったです♪
さて、大帝国劇場の中へと参りましょう。
チケットをもぎって貰い、ここでいつも通りどなたからお花が贈られているんだろう?と眺めていると正面向かって左側の扉のところに飾られている花にふと目が留まりました。
何々?
『ベロムーチョ武田へ 仏蘭西・シゾー様より』
何と武田さんへシゾーからお花が!
シゾーってば怪人なのにいい人(?)ですね(笑)
地下のロビーではグッズ販売とともに2月に発売される「~熱き血潮に~」のデモムービーを流していました。
…ではでは、そろそろ席につくと致しましょう。

☆前説☆
開演10分前。
そろそろかな?と時計を確認すると、期待通り下手側(客席から見て左手)客席通路より聞こえてくるお馴染みの声。
お掃除お兄さん…掃除人広井君登場です(笑)
ここでは初日前説を。

広井「はい。どーも、どーも。お寒い中どうもありがとうございますー」
そう言いながら客席最前列前の通路を通って、舞台へと向かう広井さん。
広井「こんなにたくさんのお客様、ありがたいね~。ホントにね」
女性のお客さんにのみ懐からお菓子を出して渡しています。
日によってお煎餅だったり飴だったり。
広井「俺、女の子には優しいからさ」
この発言に会場、男性から「男にはー?!」
広井「無い、無い!」
と、きっぱり。
広井さん、徹底したジェントル振り(笑)
舞台中央に上がりきったところで。
広井「明けましておめでとうございます~!」

~中略(携帯電話の電源オフ等、観劇ルールについて)

広井「…というところでね。え~、私たちはですね。賃金が日払いなんです。
   こうやって掃除してね、出た分だけ親方からいただくというね。
   このお正月が9連休でしたっけ?ずっと休みだとね、困っちゃうんですよ。
   …って、これそういう設定ですからね?!(笑)本気にしないで下さいよ?!
   …で、まぁ、こうやってお正月からね舞台があるっていうのはね。助かります。
   いいですよね~。お正月から舞台っていうのも!」

広井「何てやってますけど、四十九にもなって未だに掃除人。
   ホントに!冗談じゃないよ、まったく!どうなってんだ?!これは!
   ああ?!ホントに、掃除してばっかで冗談じゃねぇよ!…あ、これ流行らせましょうね(笑)」
出ました!『冗談じゃねぇよ!』(笑)
このタイミングで出て来る御方と言えば!
親方「広井!ちゃんと掃除してるか!」
はい、舞台下手より親方登場。
両手に何か持ってます。
広井「やってますよ~。」

親方「お前…金髪じゃないか?」
見事な金髪の広井さんを見て突っ込む親方。
その親方の指摘に広井さん。
広井「いやだなぁ、親方。知らないんですか?」

親方「何を?」

広井「大正時代にね、パーマネントが日本にも入って来たんですよ。
   こてを熱して髪に巻き付けるっていうね」

親方「そんなことしたら髪燃えちゃうじゃん。」

広井「そう。そういうこともあったみたいですよ。でもそうまでしても憧れた訳ですよ。
   ヨーロッパから帰って来た人たちなんかは金髪のカツラとかかぶったりしてね。
   だから、これは最新な訳なんですよ。ちなみにこれ、史実ですからね」
と、広井さんの言い分。
ある意味、歌謡ショウ名物『雑学コーナー』でもありますね。この前説は。
サクラでコツコツと教養を高めましょう、と(笑)
親方「なるほどな。」
親方、頷いた後に今回のグッズでした『そうじ人広井君・じょうだんじゃねぇよ人形』を左手、『中嶋親方・千客万来人形』を右手に持って掲げます。
親方「ところで広井。これなんだけど」

広井「ああ、ねぇ!長いことやってるとグッズにもなるんですね!」
祝・グッズ化!おめでとうございます!!
親方「売り上げ次第で今後の立場に影響する、と(笑)」

広井「そうなんですか!?」

親方「まぁ、それはいい。…で、(広井君人形を掲げて)これお前だよ。で、(親方人形を掲げて)これ俺だよ」

広井「はい。」

親方「(更に掲げて)これお前。可愛い。これ俺。下向いてんじゃん。顔見えねぇじゃん…」

広井「何言ってるんですか~。お正月向き、おめでたいじゃないですか」

親方「顔見えてないんだよ?!」

広井「そんなことないって!
   親方は大帝国劇場を背負ってたってお客様にお礼をしてる、と。そういうことじゃないですか~。
   さすが天下の中嶋親方ってなもんです!」

親方「そ、そう?」

広井「そうですよ~」

親方「そんなこと言うんだったら俺、踊っちゃうよ!?ゲキテイ振り付け講座!」
…と、いうことで気分を良くした親方によるゲキテイ振り付け講座でございます。
広井さんは投げ遣りにやっぱり客席へ(笑)
~中略(お馴染みサビ部分の振り付けです。5日昼には人形を両手に持って「広井(左)!中嶋(右)!」とか言いながらやってみたり、千穐楽には鏡餅みたいに二つ重ねて自分の頭にくっつけてやってました。くっつくように紅蘭に改造して貰ったらしいです(笑))
親方「…というわけで、こちらをやるのは今から3時間後くらいです(笑)
   (広井さんを見て)終わったよ」

広井「(立ち上がって舞台に戻りながら)終わった?」

親方「終わった。…と、いうわけで皆さん、」

二人「どうもありがとうございました!」

親方「それでは、舞台の方最後までお楽しみ下さい!」

グッズの人形ですが、親方の方が12個多く売れたそうですよ。
RED掲示板での親方の自己申告によると何でも親方のお母様が5個買われたとか(笑)
何にせよ、立場は守れましたね。親方!(爆)

そんな訳でいよいよ開演です!

開演を知らせるブザーが鳴った後、恒例になりました花組によるアナウンスが流れます。
私が聴けたのは初日がさくらさん、4日夜が紅蘭、5日昼が織姫さん、千穐楽がマリアさんでした。
DVDには5日公演分が収録されるようです。
ちなみに”千穐楽”、今までは”千秋楽”と表記していたのですが、舞台では”火気厳禁”ということで”火”という字を忌み嫌って”千穐楽”と表記されるようなので、そちらに倣って今回からはこちらの字を使うことにします。
…って、RED掲示板での親方の書き込みで初めて知ったんですが(^_^;)

さくら「皆さま、明けましておめでとうございます!
   2003年新春歌謡ショウ、初日にお運び頂きどうもありがとうございます。
   外は寒いけど劇場は熱気に溢れていて、何だか興奮しています。
   ところで、蒸気携帯電話の電源はお切り頂けましたか?
   どうか今一度、ご確認をお願い致します。
   さぁ、幕が上がります!お席についてお待ち下さい」

紅蘭「皆はん、明けましておめでとうございます!
   本日は夜公演にお運び頂きありがとうございます。
   そろそろ幕を開けたいと思いますが、その前に今一度、
   蒸気携帯電話の電源を確認下さいますようお願い申し上げます。切った?切った?
   ほな、お席の方におつき下さい。行くで~!」

織姫「皆さま、新年明けましておめでとで~す!
   今年も新春歌謡ショウに来て下さってありがとうございま~す!
   わたし的には去年の新春歌謡ショウでは皆さまにお会い出来なかったので
   二重に嬉しいで~す!グラッツェ!
   さて、そろそろ幕を開けたい思いま~す。
   が、その前にもう一度蒸気携帯電話の電源が切れているか確認して下さいね。
   お芝居中に鳴ったらうるさいで~すからね!では、お席についてお待ち下さ~い。
   幕が開きま~す!」

マリア「皆さま、明けましておめでとうございます。
    新しい年の幕開けをこうして皆さんと劇場で過ごすことが出来てとても嬉しく思っています。
    帝国華撃団・花組新春歌謡ショウも今年で三年目を迎えることとなりました。
    これもひとえに、こちらにおいで下さる皆さまのおかげでございます。心よりお礼申し上げます。
    さぁ、間もなく幕が上がります。
    ですがその前に、今一度、蒸気携帯電話の電源をお確かめ下さいますよう。
    「初笑い七福神」、はてさて今年はいかなることになりますやら。
    どうかごゆるりとお楽しみ下さい」

☆オープニング☆
紗幕越しに花組とダンサーさんが見えます。

花組「ハッピーニューイヤー!…イッツショウタイム!」

照明が明るくなって紗幕が上がるとタキシード姿に羽を背負ってステッキを持ったかえでさんと花組が。
ジャケットの襟部分と羽の一部がそれぞれのイメージカラー(かえでさんは銀)です。
OP曲は「♪イッツ・ショウタイム」でございます。「アラビアのバラ」以来ですね。
間奏の台詞部分をお正月アレンジで。

マリア「ようこそ皆さん!こんな素晴らしいお客様に囲まれて私たちは何と幸せでしょう!」
カンナ「明けましておめでとう!みんな!」
織姫「お正月から劇場でお会い出来て本当に嬉しいで~す!」
紅蘭「笑って!笑って!お正月から笑うと1年が健康に過ごせます!」
アイリス「みんな~!いい年になりますように!」
レニ「おめでとうございます!今年も元気に頑張るぞ!」
さくら「さぁ、ショウが始まります!あたしたち、一生懸命頑張ります!」
かえで「皆さま、最後までごゆっくりご覧下さい!」

そして、各ソロパートも修正が入ってます。
ここでは変更部分だけ書きます。
サビ部分は全員で。

マリア「♪イッツショウタイム 幕が開き夢の始まり」
織姫「♪イッツショウタイム 光の魔法が溢れる」
レニ「♪イッツショウタイム 今宵は心を開いて」
さくら「♪イッツショウタイム 夢を楽しんで下さい Yeah!」

マリア「♪情熱と愛と優しさが」
さくら・アイリス・紅蘭「♪私たちを支える」
マリア「♪客席の鼓動が拍手が」
カンナ・織姫・レニ・かえで「♪私たちを励ます」

アイリス「♪イッツショウタイム この興奮に胸躍る」
紅蘭「♪イッツショウタイム 幕が閉じればすべてが夢」

マリア「♪舞台では一生懸命」
さくら・アイリス・紅蘭「♪私たちは演じる」
マリア「♪客席の愛と喜びが」
カンナ・織姫・レニ・かえで「♪私たちの喜び」

☆一幕☆
曲終了後、舞台照明落ちて紗幕が下ります。
しばらくして、お正月らしいお囃子の音とともに何やら客席側で声が。
武田「うわっ、正月の浅草は何でこんなに人が多いかねぇ」
上手側客席通路よりベロムーチョ登場!
何だかソワソワ落ち着かない様子。
前に歩いていったと思ったら客席に乱入して
武田「あ、すいませんねぇ。ここ失礼しますよ。ああ、上乗って上乗って!」
と、座っているお客さんをどかせて自分はその席へ。
立たせたそのお客さんを自分の膝の上に座らせます(笑)
誰かから隠れているつもり…なんでしょうか。
公演ごとにランダムで席を替えてらっしゃいましたが、上手寄りのSS席がターゲットとなります(^_^;
そこに騒々しく走り込んでくるヤクザ風の男たち。
子分1「アニキーーー!」
子分2「どこ行きやがった!」
そこに下手側客席通路より西村登場。
西村「おい!居たか?!」

子分たち「いえ…」

西村「あいつのことだ。ここいらに紛れているのは間違いない。捜せ!」

子分たち「へい!」

客席と客席の間を通って自らも武田を捜す西村。
初日、目の前を西村さんが通ったんでドキドキしちゃいましたよ。
いじられなくてよかった(笑)
3手に分かれて武田を捜します。

子分1「アニキ!見つけやした!」
そう言って子分が捕まえたのはお客さん。
西村「武田、ちょっと見ないうちに体型変わったね。メガネなんかかけて…。
    …って、違うだろうが!!」
って、ここでダンディ団に最初に捕まるお客さんってメガネの方が多かったような…。
大抵、この台詞を聞いてた気がします。
4日昼公演では武田さんコスの男性が捕まってました(笑)

子分2「アニキーー!ここ!ここに!」
そう言って子分が捕まえたのはまたしてもお客さん。
西村「…この人は全然違うだろ?!(お客さんを捕まえた子分の手を放しながら)名前聞いてみろ!名前!」
こちらの子分が捕まえるのはコスプレさんがほとんどでした。
客席をキョロキョロしながら武田をスルーしっ放しの子分たち。
そして、いつまでも自分を見つけられない後輩に苛々したのかつい立ち上がって声を上げてしまう武田。
あら、いいんですか?(笑)
武田「…いくら新米ギャングでもな。いいかげん、アニキの顔くらい覚えとけよ!お前ら!」
子分たち「あーーーー!!」
あーー、見つかっちゃいましたね…って自分から名乗ってるようなものですが(笑)
西村「武田!」
武田「あ…」
『しまった!』と武田。
西村「あ、じゃねぇだろ!?」

武田「い」

西村「う」

武田「え」

西村「おい!ボスに謝れ!」

武田「ヤですよ~」

西村「何だ?」

武田「!あ!アニキ!突然ですが、俺ブラジルへ行って来ます!じゃ!行って来まーす!」
そう言った後、走り出す武田。
再び追う子分たち。
結構なスピードで客席通路を駆け抜けます。
客席最前列前の通路でとうとう子分たちに挟み撃ちにされる武田。
で、取った策が、
武田「待った!待った!待った!お前ら、どっちがアニキだ?!」
武田にそう言われて考え込む子分二人。
そこ考え込むトコロ違うから!(笑)
武田「考えんなよ!バカ!俺に決まってんだろ!バカか?!お前らは!!」
だから、手を放せと子分の手を払い除けて舞台に上がる武田。
そこで西村、
西村「逃がすか!エサの餅をつけてっと…それ!武田!」
と、釣りのパントマイム。
ヒュウと糸を放るSE。
果たしてうまくかかりますでしょうか?
釣り糸が武田の前に。
武田「はい?あ、餅だ。パクッ。」
はい。簡単にかかりました(笑)
西村「よーし、かかった!」
ジーっとリールを巻くSEとともにリールを巻く仕草の西村。
西村「おい!お前も引っ張れ!」
と、子分1にも手伝わせます。
引き寄せられる武田。
このままでは捕まってしまうと子分2に自分を押さえさせます。
釣るか釣られるかの勝負!
武田は舞台から降りて、西ヤンやや有利のところで武田。
最前列のお客さんに『ここ!ここ!切って!』と手をチョキにしてハサミのジェスチャー。
お客さんに糸を切らせて、どうにか逃げ出して再び舞台へ。
武田「アニキ、俺の取り得はね。逃げ足なんですよ。捕まえられるもんなら捕まえてみやがれってんだ」
と、西村に背を向けて逃げようとしたところで、
ダンディ「捕まえた」
ボスが上手袖より登場。
武田の鼻を摘んだあと下に投げます。
ダンディ「ざけんじゃねぇぞ、武田!」
あっさり捕まってしまう武田。
西村も子分とともに舞台上へ。
囲まれる武田。
武田「勘弁して下さい!」
ボスに土下座の武田。
ボス「勘弁ならねぇ」
許さないとボス。
そこで武田。
武田「(手をちょこんと前に出して)ごめんちゃい」
可愛く謝る作戦を決行(笑)
ダンディ「組の金を使い込むようなヤツは破門だ!」
ああ、それで追いかけられていたんですね。
しかし、何だって…。
武田「!破門!そんなことしたら世間の波紋をよんじゃう~なんちゃって」
と、笑わせて場の空気を変えようとする武田。
が、返って白けるその場。
武田「ボス、これには深~い、深~い訳があるんですよ!」
『これはマズい』と立ち上がって事情を説明しようとする武田。
ボス「言い訳なんぞ聞きたくねぇ!面も見たくねぇ!…行くぞ!」
と、怒り心頭のボスは武田にそう言い放って子分を引き連れて下手袖へと退場。
これに慌てて西村を引き留める武田。
武田「ア、アニキ!アニキ!何とかして下さいよ!ね!ね!」
ところが頼みの綱の西村も、
西村「(武田の胸倉を掴んで)おめぇがチャラチャラしてんのが悪ぃんだよ!
   何ともなんねぇな。(武田を突き飛ばして)…バカ!」
そう冷たく言い放って武田の元を去って行く。
独りその場に取り残される武田。
漂う重~い空気…。
ダンディ団、いつになくシリアスです(^_^;)
武田「…何で?何で正月早々こんな風になっちゃう訳?ちょっと!ボス!アニキ!」
叫んだところで返事は無し。
諦めて立ち上がる武田。
何やらブツブツ言い始めます。
武田「…は~ん、そうですか。ったく!何が『破門だ!』だ!二人ともどうかしちまってるぜ!
   たかが、組の金をちょっと使い込んだくらいでよ!
   (ボスたちの去った方向に向かって)俺だってね!年ガラ年中、半袖じゃ寒いんですよ!!
   巴里花組のショウで長袖のシャツが買いたかったの!
   いいじゃねぇか、それくらい!お年玉でくれたってよ!」
なるほど、ディナーショウの為に組のお金を使い込んでしまった、と。
シゾーも花を贈る訳です(笑)
武田「(下手側の舞台と客席に架かる階段に腰掛けて)破門?!おお、上等だよ!
   結構毛だらけ猫灰だらけ尻の周りはクソだらけってな!」
そう意気込んで右手で地面をバンと叩くとベチャッと嫌な音が。
武田「あーーーー!い、犬のウンコだっっ!しかもまだ新しいし!!」
慌ててその場を立ち上がる武田。
舞台中央まで来たところで右手についた犬のウ○コを振り払おうとしますが…って、新しいヤツだったんでしょ?!
そんなことしたら…。
武田「…………」
やっぱり!(^_^;)
武田「うわーー!右手にも顔にもクソがーー!!チクショウ!正月早々クソまみれなんて!
   両手に花ならいいけど、両手にクソじゃ洒落にならねぇよ!
   …ん?待てよ?物は考えようだよな?
   正月早々、クソにまみれたってことはウン(運)がついたってことじゃねぇのか?」
『そうだ!そうに違いない!』とばかりにパンと手を打つ武田。
武田「あ…」
はい。両手にもれなく付きました(笑)
両手をじっと見て匂いを嗅ぐ武田。
そのキョーレツさに思わずその場に倒れ込みます。
が、倒れたその先には…。
武田「(慌てて飛び起きて)うわっ!でっけぇなぁ。これ馬糞じゃねぇのか?!」
ふう…と2歩3歩下手方向へと足を進めたところで、ズルッ。
再びのそのSE。
ベチャッ。
滑って転んだ先にまた…。
武田「うわっ!何かすげぇぬるぬるしてるよ?!これ!クソだらけじゃねぇか!!
   全然前に進めねぇ!(滑って立てないためかき泳いだり匍匐前進したりしながら)ふっ!ふっ!
   よいしゃーーー!!」
滑って滑ってやっとのことで四つんばい状態になったところで。
ひゅ~~~~~と滑り落ちるようなSE。
武田「あーーーーー!」
ベチャッ。
ここまで徹底的だと人間開き直るってモンです(笑)
武田さんも例に漏れず、
武田「ようし!こうなりゃヤケクソだ!
   ほぉ~~~らクソまみれ~~~!ほぉ~~~らクソまみれ~~~!」
と、寝っ転がって右に左にゴロゴロ(笑)
武田「ほぉ~~~らクソまみれ~~~!ほぉ~~~らクソまみれ~~~!
   イテテテ!固いウンコ!固いウンコ!」
転がっている背中に当たった何やら固いもの。
取ってから起き上がって見てみるとそれは?
武田「(上着の袖で拾ったそれをゴシゴシ拭きながら)あれ?これ女物の財布だよ。これ」
ここで立ち上がって辺りを見回す武田。
…って、ちゃんと立ててるじゃないですか!(笑)
武田「中身、改めまーす!!三、二、一!はい!」
そう叫んで誰も来ないことを確認して財布の中身を見ます。
武田「えぇと、一(ひ)、二(ふ)、三(み)、四(よ)…」
手が乾いているのか右手の親指をペロ、と。
!いいんですか?(笑)
武田「!」
しまったと不味そうな顔の武田。
そりゃあ…ねぇ(^_^;)
気を取り直して、
武田「五(いつ)、六(む)、七(なな)、八(や)、九(ここ)…十(とぉ)…百…千…二?!!!」
と、数えたところでお財布をパタンと閉じ、口笛吹いたり髪をセットし直したりしながら上手袖付近まで歩いたところで、下手方向へと踵を返し…そこで何故か欽ちゃん走り(笑)
欽ちゃん走りで下手袖付近まで来たところで、
武田「(欽ちゃん調で)何で二千圓が落ちてるのっ!」
欽ちゃんみたいに飛び上がって着地(爆)
武田「今日日、千圓もありゃあ家が買える時代だぜ?!なのに二千圓も!
   どどどどうしよう!どうしよう!」
思わぬ大金に動揺しまくりの武田。
はたと舞台中央に止まり手をポンと叩いて、
武田「そうだ!警察に届けよう!な!」
あ、エラい。
そう思い立って上手方向へ歩き出したところで?
武田「ちょっと待ったぁ!!」
何故か自分の襟首を掴み下手へ投げられたかのように戻る武田。
武田「へ?うわぁぁぁーーー!!」
…どうやら天使と悪魔が出て来てしまったようです(笑)
天使武田「何するんスか!」

悪魔武田「(自分の胸倉を掴みながら)バカ野郎!俺様は仮にもギャングだぞ?!
     そんな真っ当な道を歩んでいたらな!(上着を正しながら)お天道様を拝めなくなっちまうんだよ!!」

天使武田「置いといて。(後ずさりながら)ああ、でもでもでも!拾った物は警察に届けないと!」

悪魔武田「うるせぇっつってんだろ!てめぇは黙ってろ!」

天使武田「(自分の頬を往復ビンタしながら)パン!パン!ああぁ~~~…」
その場に倒れ込む武田。
結果は…、
武田「(起き上がりながら)へっへっへっへ…。ひょんな事から手に入る二千両!
   こいつぁ春から…、」
チョンッ(拍子木の音)
武田「縁起がいいやぁ!!」
見栄を切って決め!
悪魔の勝ち!でございます。
上機嫌の武田に対し、舞台は何故か妖しいライティング。
下手より何故か女性の幽霊(山沢のりさん)が。
手を前に出し白い着物に身を包んだ典型的幽霊です(笑)
武田はそれにまったく気付かない様子で『よいよいよい!』と見栄を切った姿勢のまま跳ねながら上手袖へと退場。
幽霊も『ヒュ~ドロドロドロ…』のSEとともに何故か武田の後を追いかけて上手袖へと退場。
武田さん、そのお財布は何やら曰わくがありそうですよ~。
ここから始まる物語!
さて、どうなるのでしょうか?!
場面が転換する前にここまでのアドリブに行かせて頂くと致しましょう。

<5日昼>
武田に『どっちがアニキだ?!』と凄まれた子分たち。
だが?
子分1「俺?」
子分2「俺?」
子分1「俺だろ」
子分2「俺だよ」
武田、軽く論外視されてます(笑)
武田「バッカ!!俺だろ!俺!!」
…頑張れ!(織姫さん調)

<千穐楽>
武田さんがいつも通りお客さんを押しのけて席に着いたところで何とお掃除お兄さん再登場(笑)
その手には何故か工事現場でよく見かける赤いポール。
そして、そのポールで武田の頭をコツン。
いえ、コツンというよりゴン!って感じでしたか。
広井「切符もないのに座っちゃダメだ!こら!ヤクザ!出てけ!!」
そう言ってさっさと退場。
…っていうか、ちゃんと劇場の仕事してるじゃないですか!エラい!!(爆)
お掃除お兄さんが嵐のように去った後、予想外の出来事に呆然とする武田。

そして、西ヤンたち登場。
ここで子分二人の名前が判明します。
西村「ツカ!マサ!いたか?」
ツカ・マサ「いえ…」
判明というか二人ともご本人のお名前です。
ちなみにツカこと塚田知紀さんは昨夏の『新編・八犬伝』で八房(の中身(笑))と魚屋さんを演られた方です。
西村「あいつの事だ。この辺りで客を膝に乗せてるはずだ。捜せ!!」
さすが、アニキ!!
よく解ってらっしゃる!(笑)
ツカ「あ!こんなところにいた!アニキ!」
と、ツカが見つけたのはメガネをかけた小柄な女性。
しかも、ツカってばその方を姫抱きです(笑)
ツカ、かっこいい!!(≧∇≦)ъ
西村「武田!随分可愛くなったな。」
そりゃ、女性ですし…ってあからさまに性別違うじゃないですか!(笑)
続いてマサ。
マサ「あーー!アニキ!こんなところにいやした!」
そう言ってツカが立たせたのは劇場版『海神別荘』の美女のコスの方。
しかし、西村は『??』
西村「武田!(合掌して)成仏しろよ!」
確かに首から数珠みたいの掛けてますけどね(^_^;)

さて、武田はといえば膝の上に乗せていたお客さんとともにスクッと立ち上がります。
何をするかと思ったらその方の腕を後ろから掴んで動かし西村に話し掛けます。
しかもその方が女性だったのでちゃんと声色を変えて(笑)
武田「あら、そんなところにいらっしゃるのはダンディ団の西村さんじゃありませんか!」

西村「そうですけど…」

武田「誰かお捜しでしょうか?」

西村「うちの武田ってやつなんですがね」

武田「ああ!あのカッコ良くて背が高くて二枚目の!」

西村「それはあんた、違う!まったく逆だ!」

武田「そうだったけかなぁ~?あのね、その人ならね。あっちのトイレの方に行ってましたね~」

西村「そう」

武田「は~い」

西村「気が済んだ?」

シーン…。
アニキのこの一言で武田、慌てて席を離れていつものお芝居の流れへ。
話は本題に戻ったと思ったら?
舞台まで上がって「捕まえられるものなら…」の場面。
ここでボスは『捕まえた』と鼻を摘むのですがこの日は何と!!
『新編・八犬伝』千穐楽でも武田さんが叩かれまくった例のモノが登場!!
ガコンッ!
ボスに灯油缶で殴られ思わず転ぶ武田。
ダンディ「ざけんじゃねぇぞ、武田!おい!」
武田「…ボス、そんなものどこから持ってきたんスか…」

ボスの『面も見たく…』のあと、西ヤンに助けを求める場面。
武田がしがみつくとすぐ止まるはずの西村ですが?
この日は止まらず力ずくで武田を引きずりつつ下手袖へ。
武田「ちょっ、ちょっとアニキ(汗)」
今度は武田が力ずくで西村を舞台に引っ張って戻ってきます。
西ヤンってば座りながら引っ張られてました(笑)

そして、ここ最後のアドリブはのりさん扮する幽霊です。
財布を拾った武田を追いかけるのにいつもなら小走りなトコロをこの日は何と欽ちゃん走り!(笑)
密かにやりたかったりしました?!(爆)

さて、では本編へ。
舞台紗幕が上がりますと、場所は変わって隅田川は白髭橋近くの”土手下長屋”。
舞台中央から上手袖にかけて長屋が。
下手寄りに土手沿いの道へと続く階段があります。
長屋の右手、階段を降りてすぐのところには井戸が。
長屋の縁側の左端に腰掛けてガチャガチャと屑鉄を選り分けている男、屑鉄屋の金太郎。
舞台中央には何やら訳ありの少女(杏奈ちゃん)が立っています。
ガチャガチャと賑やかな音のする方を振り返って金太郎に声を掛ける少女。
少女「ねぇ…」
金太郎「何でぇ!」
金太郎の語調の強さに思わずビクッとなる少女。
声を掛けられ作業していた手を休めてようやく顔を上げて見るとその声の主は子供で、金太郎は改めて優しく問います。
金太郎「お前さん、捨て子かい?」
金太郎の問いに『ううん』と無言で首を振る少女。
金太郎のそばまで走り寄って隣に腰掛けます。
少女「何してるの?」

金太郎「ん?これはな、拾ってきた屑鉄を選り分けてるのさ。
    (一つ掴んで)ほら、こういう赤サビのやつ。こういうのは使えねぇ」

少女「ふーん…ねぇ、儲かる?」

金太郎「バカ言っちゃいけねぇ!」
ついまた語調が強くなった金太郎にビクッとなる少女。
金太郎「あ、ああ。すまねぇ。儲かる、儲かるよ。何せ鉄は溶かせばまた新品に早変わりだ。
     これからの産業を支える仕事さ」

少女「…じゃあ、じゃあさ!あたしが拾ってきたら分け前くれる?」

金太郎「おお」

少女「儲かるね!
   (立ち上がって舞台中央へ)…これでお父ちゃんとお母ちゃんと家族みんなで暮らせるね!」

金太郎「え?!」

少女「あ、ううん。いいの。じゃあ行って来る!」
そう言って下手方向へと駆けだして行く少女。
金太郎「あ、おい!(下手方向へ向かって)…俺も後から行くからよ!
    頑張れ。額に汗して働いてこい。それが未来への希望だぞ。
    …ん?」
手にした板状のものをじーっと見て、慌てて井戸の水でゴシゴシ洗う金太郎。
「こりゃ銅板じゃねぇか!」と喜んでいます。
そこに、舞台下手階段上より何やら話し声が。
いつもの服の上に帝劇法被でなく紋付きの羽織を着て風呂敷包みを持った親方、そして琴音さんが登場。
親方「(きょろきょろしながら)確かこの辺の筈なんだけどなぁ」
琴音「ちょっと親方」
親方「へい」
琴音「親方もホント律儀よねぇ。だって紙芝居屋の千葉助さんにまでお年始回りに行かれるんでしょ」
親方「いやいや。袖すり合うも多生の縁と申しますでしょう?」
琴音「はいはい、解りました。早く済ませてしまいましょ」
階段を降り終わったところで
琴音「あ、ちょっとあの方に聞いてみましょうよ。」
と、金太郎に声を掛ける琴音さん。
琴音「あの、すいません。ちょっと物をお尋ねしますが…」
が、金太郎は二人の姿をチラと見ただけで最初に座っていたところまで戻る。
琴音「あら、ちょっとちょっとちょっと。あなたに聞いてるのよ」
金太郎「ダメ」
琴音「ダメ、じゃない。あなたに聞いてるのよ」
金太郎「ああ、ダメダメ。俺、物知らねぇからよ!」
と、鬱陶しがる金太郎。
琴音「いや、物知らなくても…。あの~、土手下長屋っていうのはこの辺りですよね」
金太郎「土手下長屋?ああ、こちらこちら。」
顔も上げずにそう答える金太郎。
やっと着いたと笑顔の親方と琴音さん。
金太郎「あんたらどちら?」
金太郎のその言葉に待ってましたと言わんばかりの琴音さん。
琴音「…(ニヤリと笑って)あら、私たちのことが知りたい?」
金太郎「いや、別に。」
琴音「そんなに知りたい?」
そう金太郎の顔を覗き込む琴音さん。
金太郎「いや、だからいいって…」
逃げる金太郎。
追いかける琴音さん。
琴音「知りたい?知りたい?そんなに知りたい?わかりました!教えて差し上げましょう!」
舞台中央まで来て、
琴音「わたくしは天下に名高きあの大帝国劇場の地下に棲みつく美しきもの!
   その名も…花組私設応援団・薔薇組の清流院…琴音!」
パッと扇子を広げて決め!
ワァッと拍手の会場もまだまだと、手を扇いで更に拍手を要求。
いつもの通りパン!パパパン!と拍手を止めたところでご満悦そうな琴音さん。
帝劇一の拍手繰者ですからね(笑)
それよりも薔薇組って”愛と美の秘密部隊”じゃなかったんですか?!
まぁ、秘密部隊って言ってる位ですから表向きは花組私設応援団なんでしょう(笑)
さて、そんな琴音さんに親方。
親方「琴音さん!」
と、琴音さんに見えない縄を投げつけます。
すると、
琴音「ああ、親方!ご無体な!ご無体な!」
クルクル回りながら下手寄りにいた親方のところに引き寄せられる琴音さん。
親方の近くに来たところで、
親方「琴音さん!ハウス!」
琴音「ワン!」
犬ですか!?
しかも琴音さん、結構従順だ(笑)
琴音さんをおとなしくさせた後、今度は親方が金太郎に話し掛けます。
親方「すみません」
金太郎「何でぃ!」
親方「あの、こちらに紙芝居屋の千葉助さんはお住まいでしょうか?」
金太郎「お住まい?…へへ。お住まいときやがったか。」
立ち上がって長屋の一番下手寄りの戸をドンドン叩く金太郎。
金太郎「おーい!千葉助の旦那!(更に叩いて)おい!千葉助の旦那よう!」
千葉助「…うるせぇな!人がバッチリ寝正月決め込んでるってのに!!」
ピシャン!と障子が開いて出て来たのは布団を頭から被った股引にドテラ姿の千葉助さん。
髪も寝癖だらけです。
ホントに寝正月モード全開ですね(^_^;)
金太郎「お客さんだよ!」
千葉助「客ぅ?正月早々、一体誰がぁ?」
ようやく頭から被った布団を取ると、目の前には見知った顔が。
千葉助「おお!親方!!」
思い掛けない来客に嬉しそうな千葉助さん。
親方「明けましておめでとうございます!」
千葉助「いやいやいや、明けましておめでとうございます!」
親方「これはあの、つまらないものですが年始のご挨拶にと思いまして」
包みを解いて品を千葉助さんに差し出す親方。
千葉助「これをあっしに?!」
親方「ええ。千葉助さんには昨年は化け猫役でお世話になりましたから」
親方にそう言われて嬉しそうに猫踊りのポーズをする千葉助さん。
千葉助「嬉しいねぇ!」
ふと、琴音さんと目が合います。
千葉助「あーーー…誰でしたっけ?」
琴音さん軽くスルー(笑)
琴音「薔薇組の…」
千葉助「ああ!バカ組の!」
琴音「そうバカ…違います!薔薇組の清流院琴音でございます。
   いやね、わたくし初詣に参りましたら親方に偶然会っちゃいましてね。
   折角だから『一杯どうです?』なんてお誘い申し上げたら、
   何でもお年始回りに行くって言うじゃないですか。
   じゃあ、それが終わったらわたくしと一杯飲みませんかってお約束をして…。ねぇ、親方。」
親方「へい」
千葉助「何だ!何だ!だったらさぁ!うちでやりましょうよ!」
と、親方と琴音さんを自分の部屋へと誘う千葉助さん。
親方と琴音さんはどうにもあまり乗り気じゃなさそうです。
『え…』って感じで顔を見合わせて断る姿勢。
親方「いえ、あっしはこれで…」
千葉助「(部屋から一升瓶を持ち出して)いいじゃないですか~。水臭ぇなぁ!」
千葉助のこの言葉にチャチャを入れる金太郎。
金太郎「そうそうその酒、昨日水で薄めてたよなぁ!」
千葉助「ああ、隅田川の水をドボドボってな」
琴音「それって水割りって言うんじゃない?」
琴音さん、正解(笑)
千葉助「って、余計なこと言ってんじゃねぇよ!バカ!」
縁側に座っていた金太郎の頭をぺしっと叩く千葉助さん。
千葉助「とっとと稼ぎ行って来いや!」
金太郎「言われなくたって行くよ。(籠を背負って)今日は玉乃井辺りに行ってくらぁ」
千葉助「悪い遊びしてくるんじゃねぇぞ!」
金太郎「はいよ~。」
そう言って『くず~鉄~』と言いながら金太郎、上手袖へと退場。
金太郎を見送った後、親方。
親方「あの~、千葉助さん。あたしたちはこれで…」
千葉助「何言ってるんです!帰っちゃダメですよ~!」
親方「いえいえいえ…」
琴音「千葉助さん、止めて下さい!止めて下さい!」
舞台の袖から袖をグルグル追いかけっこの三人。
途中から千葉助さんは止まって二人が走り続けます。
そして、
千葉助「さぁ、皆さま!このシーン、皆さまの拍手でいくらでも走り続けます!!」
と、客席を煽る千葉助さん。
これに乗らない客席ではございません!!
叩かせて頂きましたよ。ええ(笑)
息もかなり上がり気味でヘロヘロになりながらも走り続ける親方と琴音さん。
そして、耐えかねたのか舞台中央に来たところで手を振り『パン!パパパン!』といつもの通り拍手を止めることに成功の琴音さん(笑)
千葉助「ダメー!騙されちゃダメー!!」
折角止まった拍手を再び促す千葉助さん(笑)
またもやの拍手の波もヘロヘロの琴音さんがさっさと止めてようやく終了。
ちなみに初日は琴音さんの拍手の止め方に『あ、なるほど。そうやって止めるんだ』と感心していた千葉助さんでした。
千葉助「はい!捕まえた(^^)」
親方・琴音「あ~~~…」
千葉助「ねぇ、いいじゃないですか~。一杯付き合って下さいよ~~。
     いえね、あっしね。去年の暮れからずっ~~~と一人酒なんスから」
琴音「一人酒!」
千葉助「ええ」
琴音「それはよくないです!一人酒は体によくありませんよ!毒ですよ、毒!
   何てったって”孤独”と言いますからね!
   心に隙間風がぴゅ~って入ってきて、咳がゴホゴホって出て、喉がガラガラになって…」
千葉助「いいこと言いますねぇ!だったら尚更、ねぇ!今準備しますからね!
     …帰っちゃダメよぉ??」
千葉助さん、そう言って部屋にお酒の準備をしに行きます。
二人はこの隙にとそうっと逃げ出す魂胆。
しかししかし、千葉助さんには後ろにも目があるらしい(笑)
千葉助「忍法金縛り!!」
キラーン!!
術成功。
照明も妖しげに。
二人の動きが止まりました。しかも結構辛そうな姿勢で(^_^;)
散々走った後なのに、大変です(笑)
それにしても千葉助さんって忍術使いでしたっけ??
千葉助「…何で効くの?!これ」
不思議がる千葉助さん。
あ、ハッタリだったんですね(笑)
千葉助「ま、いっか。今のうちに」
と、酒の準備を進める千葉助さん。
琴音「あの…息はしていいんですよね?」
一時停止状態のあまりの辛さについ声を上げる琴音さん。
千葉助「ダメ~!息しちゃダメ~!術が解けるまでダメ~!」
千葉助さん、厳しいです(笑)
そんな間にもお酒の用意が出来た千葉助さん。
一升瓶と湯飲み茶碗を縁側に置いて、そして。
千葉助「よ~し!そのままゆっくりと縁側に近付く術!」
やっと金縛りが解けたと思ったら今度はそんな術でますますヘトヘトの二人。
スローモーションで縁側に近付いていきます。
琴音「うぅ…しかもゆっくりなんだ…」
親方「もう目の前にあるのに遠い…」
お二人とも本当に辛そうです(笑)
千葉助「体力の限界に挑戦しております!」
千葉助さんってば他人事なんだから(^_^;)
千葉助「は~い!到着!お終い!」
二人がようやくの思いで縁側に辿り着いたのを見て千葉助さんがパンッと手を打つと術が解け、二人は倒れ込むように縁側へ。
照明も明るくなります。
二人ともお疲れ様でした。
千葉助「はいはい、お疲れ様!まぁまぁ一杯!」
二人に湯飲みを渡して、先ずは親方に酌をする千葉助さん。
『おっとっとっと』と零れそうになって親方立ち上がって一気に飲み干します。
親方「いや~!!こりゃ、水のようにす~っと入りますなぁ!」
そりゃ隅田川の水で割ってありますからね(笑)
千葉助「良い飲みっぷりだね、親方!もう一杯いこうか!」
何だかんだと逃げ回っていた割には盛り上がる一同。
すると、長屋の真ん中の障子がバンッと乱暴に開き中から男(家中宏さん)が一人出て来る。
政吉「うるせぇぞ!!正月早々!」
千葉助「ああ、政吉っつぁん、すまねぇな。あんたもどうだい?」
千葉助の誘いも聞いてるのか聞いてないのか縁側から外に出て井戸のところで顔を洗う政吉。
親方「あの方は?」
千葉助「隣の政吉。寿司職人なんだけどね。もう気が短くてさぁ!
    去年浅草の店クビになってここに転がり込んできたんだよ。
    なんでもさぁ、妻子持ちって話なんだけどさぁ。ほれ」
そう言って政吉の部屋を覗き込む千葉助と親方。
親方「…何にもないですね」
千葉助「相当腕はいいって噂なんだけどね」
政吉「へっ、寿司の味もわからねぇような客を相手に腕がどうのっつったって始まらねぇんだよ!」
桶に組んだ水を井戸の脇にあけると寒そうに着物の袖に手を入れる政吉。
千葉助の方に向き直って、
政吉「これもご時世なのかねぇ…ったく。おう、俺も一杯貰うか」
どうぞうどうぞと政吉を招く千葉助。
縁側に皆で座っています。上手より親方、千葉助さん、政吉さん、琴音さんです。
琴音さんから酌を受けたあと、ふと不思議そうに琴音さんを見る政吉さん。
政吉「ところでこちらさん方は?」
政吉の言葉に千葉助さんが二人を紹介。
琴音さん、既に立ち上がってます(笑)
千葉助「こちらは大帝国劇場の親方で中嶋さん」
親方「(立ち上がって)あ、どうも」
千葉助「で、こちらの得体のしれない人が劇場の地下で整備員をなさっている琴音さんです」
琴音「朝から晩まで油にまみれて…って違うでしょ!
   私は薔薇組の清流院琴音と申します。以後お見知りおきを」
政吉「ああ、まぁよく解らねぇけどよ。大帝国劇場ってぇと…帝国歌劇団・花組!」
親方「そうそう!(立ち上がって意気揚々と)帝都名物数々あれど帝都の華はこの三つ!
   火事と喧嘩と花組レビュウ!」
そうだ!そうだ!となる一同の中で政吉一人渋い顔。
政吉「(立ち上がって)いやそれは違う!確かに火事と喧嘩は帝都の華だ。
   けど、レビュウなんて軟弱なものが帝都の華であるってのは違うだろう!」
政吉さんのこの発言に怒った感じの琴音さん。
右手には一升瓶が。
琴音「…ちょいと政吉さんとおっしゃいましたっけ」
政吉と対面して睨み合う琴音さん。
琴音「あなた自分がちょっ…!!」
えぇ~、琴音さんの右手の多分中指が瓶の口から抜けなくなった模様です(笑)
琴音「自分がちょっといい男だからって…(指を引っ張って抜こうと奮闘)
   あたしたちに喧嘩売る気?!」
政吉「何だと!」
腕まくりで応戦の構えの政吉。
穏やかじゃない雰囲気。
千葉助「まままままままま!政吉っつぁんも琴音さんも!正月なんだからさ!
    お平らにいきましょうよ、お平らに!」
政吉「そりゃそうだな!おう、悪かったな」
琴音さんに謝る政吉さん。
琴音さんもいえいえ、と。
そして、ここでようやく琴音さんの指が瓶の口から抜けました(笑)
良かった、良かった。
琴音「あ、じゃあ。気分直しに一杯」
と、政吉にお酌の琴音さん。
政吉「ああ、ありがてぇ。
   けどよ、この寒空に表で酒盛りってのはどうにも洒落になってねぇんじゃねぇか?」
琴音「そうですよね」
千葉助「中でやりましょうよ!」
親方「じゃあ千葉助さんの家で!」
『そうそう、それがいい!』と一同、千葉助さんの家へ。
千葉助さんのうちの障子が閉まります。

はい、ここで一旦アドリブいきます。
<初日以降>
親方と琴音さんの登場シーン。
親方「袖すり合うも多生の縁と申しますでしょう?」
琴音「渡る世間は鬼ばかり?」
親方「そんなこと言ってないでしょ!」

<千穐楽>
親方と琴音さんの走るシーン。
パン!パパパン!といつも通り琴音さんが止めたところで
千葉助「ダメー!甘やかしちゃダメー!!」
と、またもや拍手を煽る千葉助さんでしたが?
琴音「何だか今日は多くないですか?!わかりました!本日千穐楽でございます!
   私たち二人、七ステージ走りまわっておりました。
   今日は千穐楽でございますから何と!スペシャルゲストの千葉助さんに走って頂きましょう!!」
琴音さん、そうきましたか!!
ワァッっと拍手の客席。
走らざるを得なくなった千葉助さん(笑)
三往復ほどしたあたりで、
千葉助「もうダメ!もうダメ!」
音を上げる千葉助さん。
琴音「それは拍手が足りないということですか?!」
更に客席を煽る琴音さん。
拍手が止む気配一切ナッシング(爆)
そこで千葉助さん、二人を捕まえて三人で走ることに(笑)
琴音さんがパン!パパパン!と止めてようやくストップ。
千葉助「この拍手の何とありがたいことか」
終わってみればみんなフラフラ(笑)
”ゆっくり縁側に近付く術”に至っては、
千葉助「マジで体力の限界に挑戦しております…!」
千葉助さんもお疲れ様でした。

では再び本編へ。
千葉助さんたちが部屋に入って誰もいなくなった舞台。
そこに、階段上よりさくら、アイリス、紅蘭登場!
…って、何の格好ですか?!それは!
さくら「あれぇ?あそこが白髭橋だから…」
そう言いながら階段を降りる三人。
左胸に何か名札がついてますね。
えっと…さくらさんが”恵比寿”、アイリスが”大黒天”、紅蘭が”寿老人”?
………。
初めっから七福神の格好ですか?!(爆)
アイリス「これで最後だよね!」
紅蘭「隅田川の土手下、明治通りの向こうかな?多聞寺は」
地図を片手に確認する紅蘭。
さくら「え~、三囲(みめぐり)神社、弘福寺、長命寺、百花園、白髭神社…」
アイリス「あ!ねぇ!神社とお寺、両方まわってるよ?」
アイリスのこの問いに答えるのは勿論、紅蘭です(^^)
紅蘭「この国は楽しい国や。神社とお寺がごちゃ混ぜなだけやない。
   この七福神かて仏教やら道教やらヒンドゥーやら混ぜ混ぜや」
紅蘭の説明に感心のさくらとアイリス。
さくら「そうなんだぁ」
アイリス「ねぇ、七福神めぐりって何かのおまじない?」
さくら「違うわ。これはね、江戸の遊び」
アイリス「遊び?」
紅蘭「せや。江戸の人たちがなぞなぞ(?)遊びをしたんやね。
   こういう決めごとをしたからお正月にパァーッと遊びましょ~って。
   ある意味、ロールプレイングゲームちゃう?」
アイリス「(自分たちの格好を見ながら)こんなかっこで?」
さくら「それはどうかな(^^;」
紅蘭「いや~、江戸の人たちは結構、傾き(かぶき)者が多かったらしいからな。
   案外こんな奇抜なかっこで遊んでたかもしれへんで!」
アイリス「これって、こすぷれだよね~!」
さくら「まぁそうかな」
紅蘭「マリアはんの初夢なんや」
アイリス「マリアのはつゆめ?」
さくら「マリアさんがね。
   (手を空にかざしながら)花組七人で七福神の格好をして隅田川七福神巡りをすれば
   花組の未来に栄光の光が差す…って初夢を見たんですって」
…って、それは解ったけどそれをキチッとみんなに実践させるマリアさんはやっぱり番長?!
そして、何故都合良く七福神の衣装があるんですか。帝劇に(笑)
アイリス「マリアって、はつゆめなんかしんじるんだ~。…ロシア人なのに」
アイリスってば的確な突っ込みですわ(笑)
紅蘭「まぁ外人ゆうても日本が長いさかいな。そういうもんです。
   郷に入らば郷に従え!老いては子に従え!」
ビシッと紅蘭が決めたところで下手よりマリア、織姫、レニが登場。
マリア「(ニコニコしながら)ああ、みんなここにいたの!多聞寺わかった?」
ああ、のっけからマリアさんご機嫌っぽいですね(笑)
杖持って付け髭までつけて!
さくら「あっちらしいんですけど」
織姫「あっちだこっちだどっちだそっちだ!って七福神巡り疲れるで~す!」
もうヘトヘトとその場に座り込む織姫。
隅田川の七福神巡りは多聞寺以外は1㎞四方らしいんですけどね。
場所を探しながらだと疲れますよね(^_^;)
織姫「それに何の意味があるですか~?」
レニ「意味はない」
アイリス「遊びなんだって~」
マリア「遊びじゃないわ!」
アイリスの言葉を即否定のマリアさん。
目がマジだ…(笑)
アイリスは振り返って紅蘭に『違うの?』とジェスチャー。
織姫「じゃあ何なんですか~?」
マリア「(目を輝かせながら)…七福神の夢を見たの。
   そしていつまでも仲良くあるように…って笑ったのよ」
キラーン…。
マリアさん、空を仰いで完全自分の世界です(笑)
照明もそれに合わせてキラキラだし(爆)
織姫「(立ち上がって)その夢に意味あるですか?」
マリア「花組は七人になっちゃったでしょ?!
   でも、仲良く手を取り合っていれば末永く笑っていられるってそういう意味なの!
   だからこうやって七福神の格好をして七福神巡りをすることにしたんじゃない!!」
織姫「それじゃあ、ちゃんとお参りしなくちゃで~すね!」
マリアの力説が効いたのか納得したらしい織姫さん。
…っていうか、マリアさん。
キャラ変わってますよ(笑)
さくら「はい!七つの神社を巡り、七福神の人形を持って、それを宝船に飾れば…満願ね!」
紅蘭「よし!あと一つや!頑張るで~!」
『おーー!!』となったところでアイリスが上手方向へ小走り。
アイリス「三囲神社の大黒さま!は~い!」
そう言って上手袖よりのところでポーズ。
七福神の紹介でございます。
アイリス「私は台所を司る神様じゃあ!
     次!恵比寿さま!」
さくら「はーい!(アイリスの隣に立って)大漁の神様。商売繁盛!
   (手にした鯛の手提げバッグを掲げて)いぇい!」
片足上げてポーズ。
隅田川七福神巡りでは恵比寿さま大黒さまが同じ神社に祀られているのです。
だから実際は六社寺なんですよね。
アイリス「百花園の福禄寿~!」
マリア「(嬉しそうに手を上げてさくらの隣に)はーい。
    …えー、南極星の神様です。幸福を司ります。…お酒が大好き」
満足そうです、マリアさん(笑)
そして、言い方が妙に可愛い…(*’ ‘*)
アイリス「白髭神社の寿老人~!」
紅蘭「はいな!
   (手にした杖の巻物を見せながら)この巻物にはみんなの寿命が入っています!
   わたしは…(杖をさばいて)はっ!はっ!長寿の神様!」
アイリス「多聞寺の毘沙門天~!」
レニ「(その場で)はい!須弥山(しゅみせん)の北方を守る神様!正義を司る!ふっ!」
そのまま走って片膝つくとボーリングのスローインみたいなジェスチャー。
シュッと投げ終わり、
レニ「…良し!ピシッ」
良い笑顔だ!レニ!(笑)
新春はやっぱりキャラが違うんだね!(爆)
アイリス「長命寺の弁天さま~!」
織姫「は~い!
   (背中に背負っていた琵琶を持って)拙者、親方と申すはご存知の方もございましょうが!
   (琵琶を鳴らす仕草)ボロロ~~ン!弁舌と音楽を司る芸術の神様~!」
はい、これ早口でお願いします(笑)
初日はこちらでしたが毎度違う早口言葉だった気がします。
それにしても、いつもながらさすがの活舌です!姫!
アイリス「弘福寺の布袋さま~!」
シーン…。
気を取り直してもう一度。
アイリス「布袋さま~!」
シーン…。
アイリス「布袋さま、布袋さま。無邪気で大らか無欲の神さま布袋さま~!」
シーン…。
あれ?もしかして…(汗)
織姫「六人しかいないで~す!!」
アイリス「布袋さまがいないよ~」
織姫「カンナさんがいませ~ん!!」
アイリス「えぇ!?」
慌てて服の中や靴の中や袖の中や土の中を捜す花組。
…って、カンナさんポケモンと違いますから!(笑)
いくら小さく見えても2メートルですから!!
さくら「ああ!そういえば劇場でお雑煮食べてました!」
マリア「ええ?!お雑煮食べてた?!」
織姫「カンナさん誘わなかったですか?!」
マリア「誘ったわよ!行く行くって言ってたのに…」
織姫「それにしてもです!どうしてここまで気付かないで~すか!」
みんなおかしいと言わんばかりに非難の織姫。
織姫のこの指摘に言葉を詰まらせる一同。
織姫「カンナさんのこと大事に思ってない証拠で~すね!それダメダメで~す!
   花組は何よりも結束で~すからね!!」
レニ「…織姫」
織姫「何ですか~?」
レニ「織姫も気付いてなかったでしょ」
レニの指摘に『ああ!』と一斉に織姫を指差す5人。
『いたたた…』という感じの織姫。
織姫「ちょっち…気付いてたで~す。カンナさんどこかなぁ~~って」
と、やはり下の方を捜す織姫(笑)
さくら「この格好の所為じゃないですか?ほらみんな同じ様じゃないですか」
織姫「さすがさくらさん、いいこと言いますね~」
マリア「…みんな劇場に戻りましょう。そして、カンナを連れてもう一回最初からやり直し!」
花組「えええ~~…!?やり直し~~?!!」
マリア「お願い…」
花組「(頭を上に回して)がぁ~~っ(頭を下げて)…くし」
『さぁ、行きましょう』とみんなを励ますマリア。
疲れた顔で下手方向へ歩き出す一同。
そこに下手方向より…
カンナ「みんな!悪ぃ!悪ぃ!」
何かを食べながらカンナ、そしてかえでさん登場!!
あれ?でもその格好って…。
花組「カンナ(さん)!」
カンナ「いやいやいや…劇場でお雑煮食べてたら抹茶団子差し入れに貰っちゃってよ!
    うめぇの何のって!」
嬉しそうにお団子を食べるカンナ。
ここで食べてるものは日替わりでした。
初日がタイ焼き、4日5日が抹茶団子、千穐楽が笹団子でした。確か。
そんなカンナの前に立つマリア。
カンナ「うわぁ!ビックリした!何?その格好?」
マリア「(低いトーンで)あなたこそ何その格好?」
…マリアさんちょっと怒ってますね?
カンナ「クマ殺しの衣装だよ?」
ええ、カンナさんってば”クマ殺しのゴウリキ”の格好です(笑)
一昨年はその衣装の所為で”東西南北大凶”な目にあったんですよね(^_^;)
かえで「あら。だって今日コスプレ大会でしょ?」
かえでさんは何を隠そう紅蜥蜴の格好です!
セクシーvv O(≧∇≦)O
かえでさんのこの発言に他のメンバーの方に向き直るマリア。
マリア「誰?そんなこと言ったの?」
め、目が笑ってない!笑ってない!
紅蘭の背後に立ち紅蘭の手を上げさせるアイリス。
紅蘭ピンチ!?
だが、マリアは再びカンナの方に向き直って標的は再びカンナに。
マリアが向こうを向いたのを確認して『ひどいやないの~』とアイリスにジェスチャーの紅蘭。
ホント、危なかったね(笑)
マリア「今日は七福神の格好をして七福神巡りをするって言ったでしょ!!」
マリアさん、冷静に。冷静に。
カンナ「そうだったっけ?」
マリア「『そうだったっけ?』じゃないわよ!」
解ってないカンナについ語調が強くなるマリア。
紅蘭「カンナはんは布袋さまや!」
そう言ったあとマリアと目を合わせないように後ろを向く紅蘭。
そう、今回マリアと目が合おうものなら確実に標的になります(笑)
カンナ「そうだったっけ?クマじゃダメ?」
マリア「ダメ!!」
『それじゃあ意味がないのよ!』と言わんばかりのマリア。
かえで「んもう!カンナ、どうするのよ!こんな格好してきちゃったじゃないの!」
さくら「似合ってますよ、かえでさん。」
織姫「そういう問題じゃないですから」
何だかその場は混乱気味。
かえで「と、とにかく7人全員集合してるわね?ちょっと点呼取ってみましょう」
かえでさんってば、無理矢理まとめますね~(笑)
そして、このドリフ的展開といったら!!(爆)
カンナ「はい、点呼取るよ!」
かえで「並んで!」
カンナ「並んで!」
かえでさんの号令で横一列に整列。
下手よりかえで、カンナ、マリア、織姫、レニ、紅蘭、アイリス、さくらの順です。
かえで「番号!」
カンナ「番号!」
マリア「1!」
織姫「2!」
レニ「3!」
紅蘭「4!」
アイリス「5!」
さくら「6!」
全員「えっ?!」
確かに7人いるのに最後が6?!
大慌ての花組。
そりゃあどっかでおかしいことになってますから…ね(笑)
かえで「変ね…ちょっとシャッフルして」
カンナ「シャッフルして!ほらシャッフルして!」
かえで「早く早く!」
はい。2回目のトライです。
下手よりかえで、カンナ、さくら、紅蘭、アイリス、レニ、織姫、マリアです。
でもこれじゃあ変わらないですよ…多分(笑)
かえで「番号!」
カンナ「番号!」
さくら「1!」
紅蘭「2!」
アイリス「3!」
レニ「4!」
織姫「5!」
マリア「6!」
花組「えええっ?!」
合わない~~!!
更に慌てる花組。
みんな、冷静に!(笑)
カンナ「みんなちゃんとやれよ!いい?頼むよ?!(かえでさんに)…お願いします」
かえで「じゃあ、今度はスローモーションでやってみましょう」
カンナ「スローモーションだよ!」
かえで「ば~ん~ご~う~」
カンナ「ば~ん~ご~う~」
あ!
…みんなさすがに気付きました(笑)
マリア「(低いトーンで)…カンナ」
カンナ「え?」
マリア「『え?』じゃないわよ!」
かえで「もう、カンナ!しょうがないわね。ちょっとここ入れて!」
と、かえでさんによって紅蘭とアイリスの間に入れられるカンナ。
レニ「そこなら大丈夫」
では、気を取り直して3回目のトライです。
今度はきっと大丈夫…の筈(^_^;)
かえで「番号!」
さくら「1!」
紅蘭「2!」
カンナ「の!」
アイリス「3!」
レニ「4!」
織姫「5!」
マリア「6!」
花組「えっ?!」
これで今度こそ合う筈なのに何で?!と花組大混乱。
カンナ最高!!(爆)
マリア「…カンナがそんな格好をしてくるから七福神の祟りにあったんだわ!!」
とうとうそんなことまで言い出すマリアさん。
”祟り”…。”戦略的”と同じくらい流暢な日本語です(笑)
マリアの言葉で恐怖におののく花組。
カンナ「ど、どうしよう!!」
さくら「怖い~~!!」
レニ「…そうかな?」
レニの冷静な突っ込みも混乱気味の皆には効かず(笑)
織姫「そうで~す!マリアさんの初夢は怖いで~す!」
あ、いいのかな?そんなこと言っちゃって…。
透かさず織姫の横に行き『織姫』と肘で牽制のマリアさんでした(笑)
もう訳が解らなくなっているみんなをまとめるのはやっぱりこの方。
かえで「いい?みんな落ち着いてちょうだい!もう1回やってみましょう!
    ゆっくりやるわよ!ゆっくり!」
さすが副支配人。落ち着いてます(^^)
かえで「ば~ん~ご~う~」
さくら「い~ち」
紅蘭「に~い」
カンナ「のぉ~」
はい。みんな気付きました(笑)
アイリス「さ~ん」
後ろに下がる面々。
マリア「し」
何故なら、マリアさんが懐からエンフィールドを取り出したからです(笑)
”4”じゃなくて”死”?!!
カンナに銃口を向けるマリア。
マリアさん、今年も撃っちゃダメですよ!?(爆)
撃たれちゃ敵わないと観念するカンナ。
カンナ「(汗)!正月だからちょっとお茶目しただけでしょ!解りました!
    布袋さまになりゃいいんでしょ!布袋さまのかっこに!もう超特急で行って来るよ!!」
ピューッと疾るようなSEとともに下手袖へと走り去るカンナ。
数えられない”7”の謎が解けたところでこの場面のアドリブへと行かせて頂きます。

<千穐楽>
アイリスの七福神紹介。
アイリス「百花園の福禄寿~」
ここでマリアさんが返事をするのですが、何やら気付かなかった様子。
『え?私?』と言ったあと、慌てて『は~い』と返事してました。

しかし、本公演中全体的にマリアさんの声のトーンが(テンションも(笑))高いんですがこの日はいつにも増して高かったような…。
そんな声での『お願い…』にちょっとクラッときました、わたくし( ̄ー ̄)ゞ
そして、この日は織姫さんが風邪を召されていたらしく喉の調子が…。
他にも風邪を召されていた方はいらっしゃったようなのですが特に姫が心配でした。

カンナ&かえでさん登場シーン。
カンナ「いやぁ、劇場でお雑煮食べてたらよ。差し入れに笹団子貰っちゃってよ。
    これがうめぇの何のって!…しかし歯にくっつくな。これ」
そう言いながらかえでさんに団子を差し出すカンナ。
かえでさんはその手をマリアの口元へ。
と、来れば食べなきゃいけないですよね(笑)
当然のごとく口の中がいっぱいになるマリア。
さぁ、ハメられましたよ?!(^_^;)
カンナ「あれ?食べらんない?食べらんない?」
背を向けて必死に食べようとするマリアさん。
団子を持っていたカンナの手を『やったわね?!』と目で訴えてからはたくと定位置に。
カンナ「ちょっとマリア、その格好なんだかおかしいよ?」
マリア「あなたこふぉ…」
マリアさん、台詞喋れてませんよ!
思わず口を手で覆って俯いてしまいます。
カンナは…というと『してやったり!』という表情(笑)
マリア「あなたこふぉなんなのふぉのかっこふぉうは!」
一応聞き取れ…ますね(^_^;)
と、いうことでカンナも台詞を進めます。
カンナ「そりゃあ、知らないの?(かえでさんを見ながら)クマ殺しの衣装だよなぁ?」
かえで「だって今日、コスプレ大会でしょ?!」
マリア「ふははははは…はははは…だぁれ?そんなこと言ったの?」
笑ってる、笑ってるよ…。後が怖いですよ、きっと…。
まだ口を手で覆ってます。
団子がまだ残ってる模様。
恐るべし、笹団子(笑)
マリア「だから!……」
台詞を続けようとしますがまだ団子が残っているみたいです。
思わず俯くマリア。
カンナ「爪楊枝貸そうか?爪楊枝」
マリア「だから今日は!七福神の格好をして七福神巡りをするって……そう言ったでしょ!!」
『……』の部分はマリアさん笑ってしまってます(笑)
そんなもんでまたもやカンナさん。
カンナ「よく聞こえない、もう一回言って?」
そのカンナさんの言葉に必死に笑いを堪えるマリアさん。
顔を上げて一つ息を吐いてから、テイク2です(笑)
マリア「だから今日は七福神の格好をして、(手にアクションをつけつつ)七福神巡りをするって言ったでしょう?!」
笑わないように勢いに任せて言ってらっしゃいます。
ちょっと早口です。
と、いうより男らしい…。
カンナ「そうだったっけ?」
マリア「『そうだったっけ?』じゃないわよ!」
紅蘭「カンナはんは布袋さまや」
カンナ「そうだったっけ?クマじゃダメ?」
あ、先に進みましたね。
よかった、よかっ…。
あれ?
マリア「ダ……!!」
…え~、台詞の途中ですが、マリアさん俯いて笑っております。
ダメですよ、カンナさん(笑)
マリアさん、一旦こうなってしまうと回復するのに時間かかるんですから!(『新編八犬伝』参照のこと(爆))
そんなマリアの顔を覗き込むカンナ。
マリアさんはというとカンナさんをどついて、
マリア「全然ダメ!!もう!!!」
ちょっと自棄気味でそういった後、背を向けて頭を冷やそう作戦(笑)
その事態に思わずかえでさん。
かえで「…カンナ、どうすんのよ!」
カンナ「どうしようなぁ?」
かえで「面白いけど」
…って、かえでさ~ん?
しかし、それほどまでにマリアさんのハメられっぷりが面白いのです(笑)
かえで「どうするの?もう!」
カンナ「こんなカッコで来ちゃったもんねぇ!」
かえで「ねぇ!」
あ、ここから軌道修正なんですね。
さくら「かえでさんは似合ってますよ」
”は”?
は、ですか。さくらさん(笑)
カンナ「『かえでさんは』って失礼だな!」
そう、そこちゃんと突っ込んどかないとね!
このあと難なく一回目の点呼終了。
シャッフル後の2回目の点呼で…
かえで「番号!」
カンナ「1!あ、間違えちゃった!!」
カンナさん、それ合ってますから!!
7までカウント出来ちゃいますから!!(爆)
なもんで、かえでさんが咄嗟に、
かえで「シャッフルして!シャッフル!」
しかし、この時点で結構時間が押してたので更に紅蘭が咄嗟にカンナを自分とアイリスの間に入れ2、3度目のトライはなかったことにして、一気に4度目のトライの進行に。
かえで「しょうがないわね!じゃあ今度はスローモーションで言ってみましょう。
    ば~ん~ご~う~」
さくら「い~ち…」
紅蘭「にぃ~…」
カンナ「のぉ~…」
アイリス「さ~ん…」
レニ「し~い…」
織姫「ご~お…」
マリア「ろく…」
あら?スローモーションだったら気付く筈…ですよね。
最後までいっちゃいましたね。
マリアさんが止めるとこ、ですよね。ここは。
ちょっと間が空いた後、カンナさんがつかつかと後ろ3人のところへ。
カンナ「おいおいおい!(織姫とレニに)ちゃんとやれよ、二人!
    何か変だよ?!みんな!
    大体マリアしっかりしてもらわないと!ホント!最低だよ!?
    しっかりしてよね!しっかり!!」
みんなにダメ出し。
おかしくならない方が凄いと思いますよ、カンナさん(笑)
と、いうか!
きっかけはカンナさんじゃないですか!(爆)
かえで「カンナ…」
カンナ「お願いしますよ!」
かえで「カンナ」
カンナ「(かえでさんにお辞儀しながら)お願いします」
そう言われて元の位置に戻ってはみたもののどうにも収拾のつかないこの状況。
かえで「(苦笑しながら)…どうするのよ!」
カンナ「かえでさん!おチチついて!落ち着いて!」
かえで「落ち着いて」
カンナ「ね!もう1回!」
かえで「もう1回行くわよ!?」
カンナ「もう1回!スローモーションだよ!ね!」
と、レッツトライ。
今度はちゃんとマリアさんが”4”のところで止め懐から銃を取り出しますが?
何とカンナの横までツカツカと歩み寄り、カンナのこめかみに銃口を押しつけました。
し、しかも…(^_^;)
カンナ「うわーー!!怖いから、怖いから!!(汗)
    あんた病気じゃない?息が荒いし、手ぇ震えてるし!!
    (手で銃を払いながら)しまいなさい!しまいなさい!もう!」
マリアさん、銃を持つ手がブルブル震えてるで~す!!(爆)
これにはさすがのカンナも、
カンナ「な、何?布袋さま?!布袋さまになってくりゃいいんでしょ?!
    あの、超特急で行って来るから!ね!
    だから、撃たないで!撃たないで!撃たないで~~~!!!!」
バビュ~ンと、脱兎のごとく劇場へ。
そうそう、これ以上事態が悪くなる前に、ね(^_^;)

では、物語の続きへ。
カンナが劇場へ向かった後。
かえで「あ、ちょっとカンナ!…私、どうしましょう」
さくら「似合ってますよ、かえでさん。さっきも言いましたけど」
かえで「…そ、そう?じゃあいいかしら」
さくらの言葉でちょっとその気になるかえでさん。
しかし、ホントに似合ってますよ。紅蜥蜴(^^)
何となく場が収まったところで織姫。
織姫「(しゃがみ込んで)少し休むで~す!
   あ!アンヂェラスにでも行きましょうか!」
織姫の案にみんなも笑顔で賛成。
ここで1曲。
今日は勿論「♪メトロで行こう」です。
『♪デザートはアンジェラス~』ということで2番のみでした。
曲終了後。
さぁ、アンヂェラスにでもといったところで、千葉助さんの部屋から怒鳴りながら出て来る政吉。
政吉「なんでぇ!花組が何だってんだよ!!ふざけんじゃねぇぞ!!」
当たるように戸を閉め草履を履いて外に出る政吉。
花組には気付いていないよう。更に文句を言います。
政吉「女子どもが帝都の華であるもんか!!帝国歌劇団・花組?んなもんはクソだ!!」
そう言われて黙っていられる訳もなく、さくらさんが政吉の前に、
さくら「何ですって?!」
政吉「何だてめぇは」
さくら「あたしは帝国歌劇団花組の…」
さくらさんがそう言いかけたところで今度は織姫さん。
つかつかと政吉の前に出て来たと思ったら、いきなり政吉の顔に平手打ち。
ああ、もう!姫~vv
惚れますよ~~ O(≧∇≦)O
政吉「何しやがんでぇ!!」
織姫に掴みかかる勢いの政吉の右腕を後ろ手に抑えるさくら。
政吉「アタタタ…」
思わぬ反撃に痛がる政吉。
マリア「やめなさい、さくら…」
マリアに言われて政吉の腕を解くさくら。
さくらに抑えられた右腕をさすりながら政吉。
政吉「おお痛ぇ…。てめぇら!一体何者でぃ!!」
聞かれたからには名乗らねば!!
チョン!(拍子木の音)
マリア「帝国歌劇団・花組…(お辞儀しながら)です」
『参上!!』じゃなくて『です』なんですね(^_^;)
政吉「花組?!ああ?!ふざけるな!!」
さくら「ふざけてないです!」
政吉「んなふざけた格好しやがって!」
織姫「これには深ぁ~い事情があるで~す!!」
ひゅう~~~~~(風のSE)
『おお、寒…』とマリア以外の全員(笑)
マリア「ふっ!」
と、足を一歩前にして手を出すと止まる風(笑)
訳わからねぇと言わんばかりにさっさと自分の部屋に戻ろうとする政吉。
政吉が縁側に上がり掛けたところでマリア。
マリア「…あなた、花組の芝居を観たことがある?」
政吉「あぁ、観ないねぇ!」
マリア「観ないで花組の芝居はクソだって言うんだ」
政吉「…んなものは、観ないでも解らぁ!!」
マリア「…あなた、ご職業は?」
政吉「寿司職人」
マリア「そう…。じゃあ、あなたの握る寿司はクソね!クソ寿司!」
マリアのらしからない言動に一瞬『えっ?!』となる花組。(客席も(笑))
ところがそれは?
政吉「何だとてめぇ!
   俺の寿司を食いもしねぇのによくもクソ扱いしやがったな!!
   勘弁しねぇぞ!この!!」
マリア「同じじゃないかしら」
政吉への挑発と見せかけて諭す、ですか。
さすが、マリアさんですね。
政吉「あ…。い、いやぁ…まぁ、でも…!」
マリア「でも?」
言葉に詰まった政吉は花組を一瞥すると縁側から下に降りて、
政吉「…悪ぃ。観ねぇで物を言っちまった。この通りだ!謝る!」
と、土下座。
喧嘩っ早いけど、非を認めたら潔い!!
江戸っ子ですねぇ!!
素直に政吉の姿勢を受け容れる花組。
場は緊迫した雰囲気から一転して和やかに。
マリア「ねぇ、じゃあ今度花組のお芝居見に来て下さる?」
政吉「(頭を上げながら)えぇ?観に行かなきゃダメかい?」
マリア「だってそうして謝ったじゃない!」
政吉「あ…。はは、そうだな。わかった。観に行く!」
織姫「確かチケットがあった筈で~す!」
と、織姫が袖にチケットを探しているところで突然かえでさん。
政吉の顔を見て。
かえで「…山崎さん!!」
花組・政吉「えっ?!」
BGMは「♪オンリー・マン」インスト
あれ?あれ?雰囲気がガラリと変わりましたよ。
ライティングも青とか紫で妖しいです(笑)
かえで「あなた!山崎さんでしょう?あやめ姉さんの恋人だった!」
唐突ですね、かえでさん(笑)
紅蘭「え?!あの光武の設計者の山崎はん?!」
紅蘭のその言葉を皮切りに『山崎?!』と次々に口にする花組。
一人、訳が解らないのは政吉。
かえでさん、そんな政吉のそばに近付いてまた…
かえで「…ああ、やっぱりそうだ!
    あなた、山崎さんだわ!違いない、違いないわ!」
政吉「おいおい、よしてくれよ。おいらは寿司職人の政吉だよ~」
かえで「(敬礼しながら)…山崎少佐!」
政吉「(かえでさんの真似をしながら)山崎少佐!…なんて知らねぇよ」
かえで「山崎という名前、隠したい気持ち私、解ります。解ります!」
政吉「からかわねぇでくれよ。あ、それともあんた神経衰弱かい?」
かえで「(政吉の手を取って)…お願いです。山崎だと言って下さい」
政吉「(かえでさんの手を振り払って)山崎じゃねぇっ!」
ここでBGMストップ。
政吉、今度こそ部屋に戻ろうと少し歩いたところで咳き込みます。
そんな政吉を見て更にかえでさん。
かえで「…あぁ、世間から離れ随分辛い思いをなさったのねぇ…。
    それで、胸の病を…」
政吉「んな、バカな…ごほっごほっ」
そう言って咳き込んだ政吉の背中をさするかえでさん。
BGMも復活です(笑)
政吉「って、違う違う違う。風邪引いてるだけだよぉ~」
そう言って縁側に座ってかえでさんを制す政吉の横で何故か靴を脱ぐかえでさん。
かえで「ご無理をなさっちゃいけませんわ!ね!ね!」
ここで二人の目が合って…
かえで「ささ、家の中へ…」
と、政吉を促すかえでさん。
ちょっと…声が違うんですけど(^_^;)
妙に艶っぽいんですけど(笑)
かえで「暖かくしなくっちゃ、ねぇ…」
かえでさん、暴走!暴走!大暴走!で~す!!(爆)
そう立ち上がって家の中へ入る二人。
政吉に寄り添うかえでさん。
政吉も、
政吉「すまねぇな…」
何だかあだるとな展開。
なので、アイリスは紅蘭に目隠しされてますです(笑)
政吉がかえでさんの手を取ってそのまま戸がバタン。
BGMもストップ。
照明も元に戻って。
花組「えええええぇっっ!!!?」
慌てる花組。
織姫「よろめきドラマで~す!」
さくら「い、いいんですか!?」
マリア「いいのよ」
マリアの言動に一瞬『は?』となる花組。
そして…、
♪ピンピロリロリーン(↑)
好感度アップですか!(笑)
マリア「『真珠夫人』も流行っていることだし!」
レニ「…いいのかな?」
いいんですか?!
ちなみに『真珠夫人』。
平成の世では昼ドラで一世を風靡致しましたが(笑)、元は大正時代に書かれた菊池寛原作の小説なのですよね。
マリアさんが言ってるように当時、本当にベストセラーであったようですよ。
マリア「あやめさんとかえでさんはそっくりの姉妹!
    (うっとりしながら)今きっとあやめさんの想いが!あやめさんの想いがこう降りてきて…
    ここの辺りに(自分の胸を叩きながら)こうポーンって!こう…こう…くう~~って解るでしょ!?」
さくら「そうなんですか?」
マリア「そうよ」
全員「そうなの~~?」
マリア「そうよぉ!」
さくら「強引ですね」
ここでマリアさん、何故かさくらさんに自分の杖をパス。
どうしようというんでしょう?…って、再び流れるあのメロディー(笑)
そして、あのライティング。
何やらマリアさん、激しいダンスです。
レニ「マ、マリアまで?!」
織姫「(恐ろしそうに)よろめいてま~す!」
よろめいたマリアさんによる「♪オンリー・マン」でございます(爆)
舞台下手寄りで踊るマリアさん。
舞台中央寄りに避難する花組。
じわじわと近付くマリアさん。
一番後ろにいた紅蘭がマリアに捕まってしまいます。
『紅蘭、みんなの為に犠牲になって…』と言わんばかりに連れて行かれた紅蘭に手を振る残りの5人。
マリア「♪Only……man 忘れたいのにぃ~」
紅蘭は…というとマリアの横に立たされ寄り添われたり顔に手を当てられたり。
ちょっとうっとりなる紅蘭。
マリアさんが今度は舞台中央に移動。
その隙にさくら、アイリスが紅蘭の元に。
うっとりなる紅蘭をさくらが肩を叩いて正気に戻します。
舞台中央に移動したと思ったマリアさんクルッと元いた方向に進路を変え、今度はアイリスを捕まえます(笑)
マリア「♪わ~~すれられ~~ないぃ~~」
ジャンポールを邪魔と言わんばかりに弾き飛ばし、アイリスに迫ります(^_^;)
マリアが離れた後、『こわかったよぅ~~』とさくらたちのところに逃げ込むアイリス。
再び舞台中央に移動したマリアさん。
次の標的はまだ上手方向に残っているレニと織姫。
じわじわ近付くマリア。
マリア「♪あなたの ことが…」
かなり怯えた表情の織姫。
あと一歩で捕まりそうなところでさくらたちの所へヘッドスライディングしてセーフのレニ。
織姫も後に続いて小走りにみんなの所へ。
マリア、舞台中央で完全自分の世界で歌い続けてます(笑)
マリア「♪いまでも 好きだから
    あの思い出 撃ち殺してぇ~~終わりにぃ~~する~~~!!」
文字通り、熱唱です。
違う意味で熱が入ってます(笑)
マリア「♪OH~~~~~~!」
ちょっと誰がマリアさん止めるんですか!?
と、思ってたところにさくらさんがつかつかと前に。
マリアさんに渡された杖を上に構え、
さくら「ばきゅーん!!」
マリア「おぁう!」
はい、見事に撃ち抜かれてその場に倒れ込みました(笑)
さくらさんってば勇者だ!
元通りの空気になるその場。
下手、土手沿いの道より声。
菊之丞「バーカ、バーカ!」
さくら「バカって言われてますよ?マリアさん」
マリア「(起き上がって)私のこと?!」
違います、違います。
マリアさんのは、まぁスイッチが入っちゃったとでも言いますか…ね。
ところで、かなり酔っ払っている様子の菊ちゃん。
菊之丞「バーーカ!バーカ!バカバカ!バーカ!」
そんな菊ちゃんにバカ呼ばわりされているのは、
武田「バカバカバカバカって俺ぁバカじゃねぇぞ!!」
こちらもかなり泥酔状態であろうベロムーチョwith幽霊。
やっぱり何か憑いてますよぅ、武田さん。
菊之丞「だぁってぇ、バカじゃないかぁ!
     だぁって、お金を持っているのにそのお金の使い方をわかってないじゃないですかぁ!」
菊ちゃん、ろれつが回ってないっス(^_^;)
武田「ああ、わからねぇな…っとと!」
足下がふらついている為、階段から転がり落ちる武田。
大変!と武田の元へ駆け寄る花組。
しかし、肝心の武田は何事もなかったかのように立ち上がって続けます。
武田「だけどお前に酒奢ってやったじゃねぇか!なぁ!?」
酔っ払いすぎると痛覚が麻痺しますからね(ヲイ)
…じゃなくて何事もなくてよかった(^_^;)
ギャングは体が頑丈じゃないと、ですしね!
武田「えっ!ゴチになってたよ!?そうでしょ?!」
と、階段上にいる菊ちゃんに話し掛ける。
菊之丞「(お辞儀して)ごちそーさまでした」
武田「それなら文句を、言うな!
   これから俺さまのことをベロムーチョ…ひっく、様と呼べ!様と!ははは~!」
菊之丞「(敬礼して)はい!ベロムーチョ…ひっく!様!」
武田「よーーし!気持ちいい!飲みに行くぞ~!アイアム ア リッチマーン!」
織姫「まーたバカが出たで~す!」
さくら「た・け・だ・さん!!」
さくらに呼ばれてようやく目の前にいるのが花組だと気付く武田。
武田「あ!これはこれはフラワーカンパニーの皆さん!
   どうも明けましておめでとうございます!!
   いや、めでたい!めでたい!はっはっはっはっはっ!!!」
上機嫌で人の話を聞く姿勢のない武田。
そんな武田に呆れ顔の花組。
ちなみに菊ちゃんは気分悪そうに階段から降りてきて井戸の所に顔を突っ込んで…上がってきたものをリバースさせてま~す(汗)
武田の様子にアイリス。
アイリス「ねぇ、何か変だよ」
紅蘭「ホンマのバカになったんちゃうか?」
アイリス「ホンマのバカって?」
紅蘭「バカも休み休みならええけどな。けど、四六時中やっとると脳にバカが充満して…。
   うぅっ、もう後戻りの出来へんバカになるんや!」
『恐ろしい~』と寒そうに身を固める紅蘭。
さくら「可哀相に…」
って、みんな信じちゃうんですか?!それを!(笑)
織姫「こーゆうときは適当にあしらうがいいで~す」
織姫の言葉に頷く花組一同。
あえてそういう打開策を出さなくても、花組の武田さんに対する態度はいつもそうであると思っているのは私だけなのでしょうか?(笑)邪険に扱ってはいないと思いますけどね(^_^;)
織姫「ヘイ!ベロムーチョ!って何してるですか!」
え~…、武田さんこのとき階段右手の電柱で立ちショ…失礼しました。用を足しております(汗)
織姫に話し掛けられて笑って戻ってくる武田。
織姫「脳天気で~すね!」
武田「ははっ、脳天気はお前ぇの頭で~す!」
織姫「何だとぉ!!」
思わず手を振り上げる織姫。
だが、直ぐさま武田によって手を下ろされてしまいます。
武田「あっはっはっ!俺さまの気分はナイスウェザーだぁ!
   ナイスウェザー!解りますか~?上天気!アイアム ア リッチマン~!!ははっ!
   (織姫の方に肘を乗せながら)何なら私が公演資金をお出ししましょうか?
   フラワーカンパニー、ピーポー?」
織姫「…ナイスウェザーはあんたの頭で~す!」
そう言ってフンッと武田のそばを離れる織姫。
寄っかかっていた肘の支えをなくしてよろめく武田。
アイリス「あれ?」
フラフラしている武田の背後に憑いてる何かに気付いたアイリス。
武田に近寄り、後ろをそっと覗く。
アイリスが右を見たら幽霊は左へ。左を見たら右へ。
それを何回か繰り返したところで、はたと方向が合い、幽霊と目が合うアイリス。
アイリス「うわぁぁぁ~~~~!!」
思わず大声を上げて武田のそばを慌てて離れるアイリス。
レニのそばに逃げ込みます。
アイリスの声に驚いて声を上げる一同。
武田「うお?!」
菊之丞「(下手より舞台中央の花組の近くへ行きながら)わあぁぁ~~~~~~~!!」
アイリス「ゆ、幽霊がいる!!」
そう武田を指差すアイリス。
マリア「幽霊?冗談言わないでよ。正月の幽霊なんて芝居にもなりゃしない」
アイリスの声に驚いて声を上げてはみたものの信じてない様子の一同。
アイリス「ホントだよ!ほら、武田さんの後ろ!」
アイリスにそう言われて武田のそばまで来る紅蘭。
紅蘭「どら?」
どこに?と武田の周りをぐるっと一周の紅蘭。
幽霊は、と言うとそれに合わせて一周しているのにすれ違い状態です。
紅蘭「いないやないの」
さくら「…見えた」
そんな紅蘭の様子を見ていたさくらの目にはどうやら見えたよう。
紅蘭「何や、さくらはんまで」
レニ「ホント、幽霊だ!」
アイリス「ね!」
いるでしょ?とアイリス。
続いてマリアと織姫も。
マリア「あ…」
織姫「!ああっ、幽霊で~す!」
ようやく幽霊の姿を捉え始めた花組。
菊之丞「幽霊?どこ?どこですか?…」
と、ふとマリアさんと目があった菊ちゃん。
菊之丞・マリア「(お互いを指差しながら)うわぁぁぁぁ~~~~!!!」
一体、お互いを何だと思ってるんでしょう?(笑)
菊之丞「出ぇ~~たぁ~~~!!!」
そんなこと言っちゃって知りませんよ?菊ちゃん。
マリアさん、真顔になってますからね~?
菊之丞「ふぅ…」
と、その場に倒れ込む菊ちゃん。
マリアさん、咳払いをして手にした杖で倒れ込んでいる菊ちゃんのお腹をツンツン。
その感触で気が付いた菊ちゃん。
その杖を手で上に辿っていくと……マリアさんのお顔が。
固まる菊ちゃん(笑)
杖の下まで戻って正座。
チラッとマリアさんの顔を見て背けて見て背けて。
『やっちゃった…?(滝汗)』な顔の菊ちゃんに対して、『いい度胸ね…』な感じのマリアさん。
その笑顔がかえって恐怖心を煽ります(笑)
酔いも一気に醒めるこの現実。
菊之丞「(立ち上がって)マ、マリアさん…!いつも…綺麗ですねぇ…。
    あ、は、花組の皆さん…あけおめ、ことよろ!」
菊ちゃん、恐怖のあまり声が上擦ってます。
そして、『あけおめ、ことよろ!』でスカートの後ろをたくし上げてみたり(笑)
菊ちゃんの丁度、真後ろにいるさくらさんが毎度苦笑(?笑いを堪えていたのかも)しながら、菊ちゃんをはたいてました。
菊之丞「き、昨日からお酒を飲み過ぎてしまって、もうお肌ボロボロ。
    ダメだぞ、菊之丞。(自分の頭をグーで小突きながら)めっ」
シーン…。
冷たい周りの視線。
菊之丞「(敬礼しながら)近くの銭湯に行って来まーす!
    (♪花咲く乙女のメロディーで)♪熱い~お湯に~この身を~浸し~ぃ…っ~~!!」
踊りながら逃げるように上手袖へ退場の菊ちゃん。
途中までマリアさんが追ってきたんですけどね(笑)
織姫「ニッポンのお正月は恐ろしいで~す!バカばっかになりま~す!」
げに恐ろしきは日本の正月、ですか(^_^;)
レニ「バカばっか!(パンと手を打って)バカばっか!(パン!)
   楽しいリズムだね」
踊ってるし(笑)
レニはすっかり慣れたようです(爆)
…バカばっか。
懐かしい響きだなぁ、大神ぃ(^_^;)
某電子の妖精さんを思い出します…。
紅蘭「み、見えた!白いボウッとしたもんが!」
さくら「ね!」
紅蘭「ゆ、幽霊や!幽霊や!」
全員に幽霊が見えちゃったところで怯える花組。
降魔の方が幽霊より怖い気がしますが…別物なんでしょう、ね(^_^;)
撮影所の怪談でも怖がってたし(笑)
武田「な~に言ってるのかな?みんな。もう、バッカじゃないの?
   あ!そうか!わかった、わかった!正月の新しい遊びか何かでしょ!
   隅田川幽霊巡りとかなんとかいっちゃってさ、お正月にお墓参りをする!
   お!いいねぇ!七福神に変わって目新しさを出そうなんちゃって~!」
当の武田は幽霊が見えてないので全く信じてない様子でおちゃらける。
アイリス「もう!違うよ!!ほら、ここにいるんだよ!!」
と、武田のそばまで行き武田と幽霊を向かい合わせるアイリス。
しかし、まったく霊感のない武田に見える訳が無し。
鼻先が触れるほど近付いてるのに(^_^;)
武田「どこ?」
アイリス「後ろ!ほら!」
アイリスに言われて後ろを向いて両手を交互に突き出してみたりしますが、手応えなし。
そりゃ全部避けられてますからねぇ。
『いないんじゃない?』という顔の武田。
幽霊は武田の後ろに回り込み左手を武田の左肩に這わせ、右手で武田の右目を隠し、そうっと武田の肩越しから顔を出します。
幽霊「うらめしや~~…」
驚いたのは花組。
花組「うわあぁぁぁ~~~~!!!!」
と、叫んで上手袖に一目散に退散。
一人残された武田…と、幽霊。
武田「うわぁ~って、おい!人の顔見て逃げ出すなんて失礼だぞ、コノヤロー!」
だって、怖いですよぅ。
肩越しから幽霊の顔見えてたら。
武田「あ~あ、何か疲れちまったな。何か右目霞んできたし」
霊障です、それは(汗)
武田「ああぁ、顔でも洗ってスッキリしちゃおっかな~。
   (井戸を覗き込んで)って、あ、あれ?あっ…あーーーー!!!」
ヒュ~~!ドボン~~!!
井戸に落ちてしまう武田。
しかもその井戸ってさっき菊ちゃんが…(以下略)
ニヤと幽霊が笑って暗転。
場面が変わる前にここまでのアドリブに行かせて頂きます。

<千穐楽>
カンナさんが劇場に着替えに戻った後、かえでさん。
かえで「あっ、カンナ!私、どうしましょう…」
さくら「かえでさんは似合ってますよ。さっきも言いましたけど」
かえで「そ、そう?じゃあ、いいかしらね、みんな?」
と、みんなに同意を(笑)
マリア以外「いいです」
マリアさんはというと、背を向けてちょっと舞台奥にいます。
まだちょっと立ち直れてない…ですかね。
かえで「マリア・・?」
ここで織姫。
織姫「少し休むで~~す!!」
ブジに進めてそのまま『♪メトロで行こう』に流れ、マリアさんも落ち着きを取り戻しました。
曲終了後は平気でしたしね(^^)

そして、『♪オンリー・マン』
アドリブ等は特にありませんが、回を重ねるごとにマリアさんの絡み方がよりしつこく…いえ、より情熱的になっていった気がします(笑)
紅蘭への絡みもアイリスへの絡みもそれはもう。
ジャンポール、凄い勢いで弾かれてましたよ…(^_^;)
何より千穐楽の『♪オンリー・マン』はかなり吐息まじりで、もうっvvv
ドッキドキのクラクラでメロメロでした…(*’ ‘*)

”よろめき”マリアさんとさくらさん。
さくら「ばきゅーーん!!」
マリア「ぐはっ!」
菊之丞「バーカ!バーカ!」
酔っぱらい菊ちゃんの武田さんへの言葉ですが?
さくら「(マリアに近付きつつ)『バーカ!バーカ』って言われてますよ?マリアさん」
マリア「バカって言ってるのはあなたでしょう?」
咄嗟に逃げるさくらさんでした(笑)
その発言!
やっぱり勇者です(爆)

マリアさんと菊ちゃん。
『幽霊!?』でふとマリアと目が合うシーン。
菊之丞「出たーーーー!!本物ーーーーー!!!…ふぅっ」
本物?!
何てこと!?(マリアさん調)
菊ちゃん~~、死に急いじゃいけません(笑)
マリアさんは倒れた菊ちゃんの脇腹を杖でくすぐります。
耐えられなくなって杖伝いに上に上がってくる菊ちゃん。
いつも通り、マリアさんと目があったところで…、
菊之丞「うわぁ~おぉ~~(外人さん調)」
いつもならそのまま杖伝いに下に戻って行くところを、大袈裟に舞台を転がって3回ほどマリアさんに土下座をします。
やっぱり怖かったんですね(^_^;)

菊之丞「(立ち上がって)もう、お肌ボロボロ。ダメだぞ、菊之丞v」
     (自分にげんこつのポーズで)えいっ。かっわぅい~」
自分で言いますか!!それを!!
確かに可愛い!!可愛いけどさ~~。
そして、更に客席からの『菊ちゃん、可愛い~!!』の声に、
菊之丞「知ってるv」
自覚あるんですね、やっぱり(笑)
もう菊ちゃんってば!

織姫とレニ。
織姫「ニッポンのお正月は恐ろしいで~す!バカばっかになりま~す!」
レニ「あはっ。織姫、一緒にやるよ!
  はい!バカばっか!(パン!)バカばっか!(パン!)
  …楽しいリズムでしょ?」
織姫「うん!」
あはは、星組さんもすっかり日本の正月に馴染みました☆
…というか、多分に日本の正月を誤解されてる気もします(笑)

では、本編の続きをどうぞ。
武田が井戸に落ちて、誰もいなくなった土手下長屋周辺。
照明も青か紫系。
そこに流れ出したるそのメロディー!
長屋中央の政吉の部屋の戸が開いて、そこより出て来るのは!!
あやめさんと葵叉丹!!!
ダンサーさんを従えてここで歌うは勿論『♪夜のサンバ』です(^^)
あやめさんは多分、『愛ゆえに』の時と同じ黒いシースルーのドレスです。
正直、新春に叉丹が出ると聞いたとき『お笑いで叉丹?』とかどうやって出すのかなぁなどと思ってたりしたんですが、こう来るとは思いませんでした。
物語本編とはあまり関係ないんですね(^_^;)
ドリフとかでもゲストのアイドルがコントのセットで歌ったりとかありますものね。
そういう感じで、別世界です。この時間は。
お話に直に叉丹や山崎が絡むことはありませんでしたが、こういうやり方もありなんだなと思いました。
残念ではありますけどね。
あやめさんと叉丹が一緒に観られた、ということが素直に嬉しかったです。
さて、歌ですが二人のデュエットとなっております。
そして、一幕で唯一フルサイズやった曲となります。

叉丹「♪あなたをあやめて 見せましょか」
あやめ「♪胸の振り子が 大きく揺れて わたしを あやしく 誘います」

あやめ「♪こころ高鳴る 夜のサンバ」
二人「♪パヤパヤ」

ここであやめの束ねられた髪が叉丹によって解かれ、殺女へと変身。
そして、サビです。
二人「♪恥じらいに 震えても 咲く華は 黒の華よ
   くちびるを そっと かさねると ああ 夜のサンバ」

2番も振り分けは1番同様。
ラスト手前の部分。
あやめ「♪こころ」
叉丹「こころ…」
あやめ「♪高鳴る」
叉丹「高鳴る…」
あやめ「♪夜の」
叉丹「夜の…」
あやめ「♪サンバ」叉丹「サンバ…」
二人「♪パヤパヤ」
ラストサビで終了後、再び政吉の部屋に入り寄り添ってフィニッシュ。
ダンスもタンゴみたいな感じでかなり体が密着しててオトナの雰囲気って感じでした。
ダンサーさんも黒いスリットが入ったドレスだったりしてましたし。
…というか、叉丹様の声は生で囁きを聞くと堪らないです(爆)
そして、叉丹様は妙に切れのいいダンスでした☆
曲終了後、戸が閉まって照明も再び明るくなります。
そこに登場するは…上手より走ってくる大神さん。
大神「(下手へ走りながら)お~~~い!!」
キキキキーッ(ブレーキのSE)
折り返して上手方向へダッシュ。
大神「みんな~~~~~!!」
キキキキーッ。
はい、下手へダッシュ。
大神「どこだぁ~~~~~?」
キキキキーッ。
まだまだ!上手へGO!
大神「お~~~い!」
キキキキーッ。
大神さん、疲れて来てます。
ピタッと止まれずにスライディングしちゃったりしてます。
大神「みんなぁ~~~~!!」
キキキキーッ。
もう一本!!頑張れ!
大神「どこにいるんだよぉ~~~!!」
キキキキーッ。
舞台中央でようやくストップ。
大神さん、かなり息が上がってます。
これはかなりキツいです…。
大神「はぁはぁはぁ…おかしいなぁ。
   みんな隅田川七福神巡りだって聞いたから…はぁ…先回りしてきたんだけど…
   …はぁ…いないなぁ」
ホントに苦しそう…。
息を整えながらの台詞です。
男性陣は今回、かなり走らされますねぇ(^_^;)
大神「…あー、喉が渇いた。あ!井戸がある」
助かった、と井戸に近付き水を汲もうとすると…。
井戸から濡れた手がニョキ。
大神「うわああああぁ!!」
驚いて後ずさる大神。
大神「あぁ、ビックリした…」
と、井戸から離れて胸を撫で下ろしていると井戸の中からずぶ濡れになった武田が。
武田「…た…、た、助けて…!」
大神「た、武田さん?!」
と、慌てて武田を井戸から引っ張り上げる大神。
何とか助かったもののこの寒空の下、全身びしょ濡れで凍えて声を発するも言葉にならない武田。
武田「う~~~~う~~~…」
ガチガチ震えながら大神さんに抱きつきます。
大神「ちょっ…しがみつかないで!武田さん!ちょっと…!」
武田を離そうとする大神。
しかし、あまりの寒さに我を失っている武田には届かない。
地面に倒れ込んでまで暖を取ろうとする武田。
堪らないのは大神さん(笑)
武田「き、き、菊之丞!菊之丞!」
大神「ち、違いますよ!人違い、人違い!」
武田「と、とりあえずお前でいい!あっためて!あっためて!」
大神「違いますって!大神です!モギリ!モギリ!」
これでようやく自分のしがみついてる相手が誰なのかを認識する武田。
武田「お?おお!モ、モ、モギリじゃねぇか!」
大神「(立ち上がりながら)何度も言ってるじゃないですか…」
誰かは認識したもののガチガチ震えが止まらない武田。
発してる言葉も意味不明です。
大神「た、武田さん?どうしたんですか、武田さん?うわぁ!」
小刻みに震えながら近付いてくる武田に恐怖を覚えたのかその場を走って逃げる大神。
キキキキーッ。
再びのあのブレーキ音(笑)
まぁ、この場は2往復ほどで止まりました。
下手寄りの所で大神さん。
大神「はぁはぁ…ここまで来れば大丈夫だろう。
   あぁ、ビックリした。思わず逃げ出して来ちゃったよ…」
あまり離れてませんけどね(笑)
大神「だけど、武田さんのおかげでびしょびしょだよ~。
   (ベストを摘みながら)これ一着しかないのになぁ…あ、そうだ!
   (ポンと手を突いて)今度、米田支配人に言ってもう一着支給してもらおぁああああああ!!」
大神さん、案の定武田さんに捕まりました。
そして、シャツの替えはあってもベストの替えはないんですね、大神さん…(笑)
大神「(武田の両手を取って)武田さん!止まって下さい!」
一瞬、止まった武田。
しかし、次の瞬間には腰から下だけブルブルブル…。
そして、その震えは手を通して大神さんにも伝わったようです。
大神「(震える右手を伸ばしながら)うわあぁぁぁぁぁ…!
   (同左手を伸ばしながら)おわあぁぁぁぁぁ…!
   (全身伸ばしながら)ぐわあぁぁぁぁぁ…!!」
感電したみたいにビリビリしてる大神さん。
でも、当の武田さんはもう止まってるみたいですよ?(笑)
武田「そんなにやってねぇだろ!」
言ってから咳き込む武田。
背中をさする大神。
長屋の政吉の部屋の戸が勢いよく開いて、
政吉「出てってくれ!(かえでさんを部屋から追い出しながら)あんたの気持ちは有り難いけどよ!
   俺は山崎なんて男じゃねぇよ!」
かえで「すみません、あまりに似ていたものですから…。あの…」
言葉の途中で戸を閉める政吉。
かえでに気付く大神。
大神「あれ?かえでさん」
かえで「あら、大神くん。(武田を見て)どうしたの?」
大神「ああ、井戸に落ちてたんです」
そう言った後、武田を支えて立ち上がらせる大神。
靴を履いてそこに駆け寄るかえでさん。
かえで「えぇ?!井戸に落ちてた?!
   ちょっ、ちょっと大丈夫なの?!(手を取ってさすりながら)武田さん!武田さん!」
ゴオォォォォ(SE)
あ、武田さん解凍されました。
溶けてしゃがみこんでます。しかも笑顔。
訳が解らない二人。
大神「武田さん?」
そう大神さんが武田さんの肩を触ると…
ピキピキピキ(SE)
あ、凍っちゃいました。
武田「ぐあっ…」
真っ直ぐ立って固まってます。
かえで「ちょっ…しっかりして、ね!(胸の辺りをさすりながら)武田さん!武田さん!」
ゴオォォォォ。
解凍~。
大神「武田さん?」
ピキピキピキ。
冷凍~。
かえで「大丈夫なの?武田さん!(耳に息を吹きかけながら)ふぅ~~」
ゴオォォォォ。
こんなことまでされたら完全解凍でしょう!!
だって、かえでさんの『ふぅ~~』ですよ?!
さすがにもう凍りません(笑)
大神の方に倒れ込む武田。
大神「ちょっ、ちょっ、ちょっと!」
大神さん、散々です(^_^;)
と、千葉助さんの部屋の戸が開いて顔を出す親方。
そして、琴音さん。
二人とも上着を脱いですっかりくつろいでる様子。
親方「あ、かえでさん!」
かえで「あら、親方!」
親方「大神さんまで」
かえで「琴音さんまで!」
琴音「(正座して)明けまして、おめでとうございます」
かえで「おめでとうございます」
更に酔ってるせいか上機嫌の千葉助さん。
千葉助「ああ、ああ!いらっしゃーい!今ね!正月の祝い酒やってるんスよ!」
かえで「あ、あの、大変なんです!武田さんが井戸に落ちたんですって!
    ね、大神くん!」
千葉助「井戸に?!」
大神「ええ。武田さんが井戸から湧いて出たんです」
って、武田さんは自然発生するんですか?!(笑)
三人「湧いて出た?!」
千葉助「こんなところにいたら風邪ひいちゃうな!とにかく、あったかくしてやらねぇとな!」
かえで「そうね」
そこで、かえでさんの取り出したる秘密道具。
それは、いつの間にか首に掛かっていた呼び笛。
ピーーーッピッ!
と、一吹きであ~ら不思議。
一同「ウィーーーーン!ウィッ!」
みんな機械になってしまいました(笑)
満足そうに微笑むかえでさん。
ピッピピッピ!
一同「ウィーウィウィッウィッ!」
横になっている武田の周りに集まるロボ(笑)
頭側には琴音さん足側には親方、サイドには千葉助さん。
大神さんは一人外れたところにいます。
ピッピッピッ!
一同「ウィッウィッウィッ!」
かえでさんの魔法の呼び笛(笑)指示でフォークリフトのごとく、武田を持ち上げる三人。
その間、大神さんはと言うと…武田さん救出(運搬?(笑))には協力せずにその場でカクカク機械的な動きをしているだけです。
かえで「これ、(笛を持って)使えるわね」
えぇ、不思議なチカラですね(笑)
一同「ウィーーーーン、ウィーーーーン」
武田さんを部屋に運び込んで、と。
この時、武田さんから財布が落ちたらしく千葉助さんが拾って自分の懐にしまいます。
ピッピピッピッピッ!
ピッピッ!
一同「ウィ!ウィ!」
武田さん搬入完了!(笑)
千葉助「ああ、ほらほら、あっためてやらねぇと!」
千葉助さんの言葉で部屋に入っていくかえでさん、親方、琴音さん。
千葉助「ほら、寒いから閉めて!」
と、戸を閉めると真ん中の政吉の部屋の戸が開いてしまいます。
長屋の障子戸は二つしかない?ので一軒は開けっ放しになります。
政吉「寒いじゃねぇか!こんちきしょう!」
右端の部屋の戸を引いて乱暴に閉める。
大神「…すみません」
と、政吉に謝る大神。
大神「すみません、ご迷惑をお掛けして…」
千葉助「ああ、いいってことよ!貧乏だけどさ、みんな助け合ってやってんだから」
そこにやってくるのはダンディ団。
西村「千葉助!」
その声に咄嗟に大神の後ろに身を隠す千葉助。
西村「おお、モギリ。明けましておめでとう。今年もよろしく」
大神「おめでとうございます」
大神さんへの挨拶も早々に直ぐさま本題に入る西村。
西村「ところでだ、金を返して貰おうか?千葉ちゃーん?」
どうやら、千葉助さんの借金の取り立てに来たよう。
千葉助「(大神の後ろで大神の手を動かしながら)千葉助さんは今、お留守みたいなんですけどね」
西村「ほぉ…留守ならしょうがねぇな。おい!」
子分1「へい!おい、千葉助出て来い!!」
子分2「千葉助、どこだ!!」
辺りを見回す子分たち。
と、客席方向を見て、
子分1「おお!」
子分2「あ?おお、可愛い~。」
子分1「(客席を指差して)あのコなんかいいねぇ。俺好みだよ」
子分2「痩せ過ぎじゃねぇかよ」
子分1「そんなことねぇよ。何言ってんだよ!」
子分2「そんなことより、ほら!(客席を指差して)あの緑のマフラーのコ!
   俺の湯たんぽになってくれない?」
…っていうか、千葉助さんはいいんですか?(笑)
子分1「何言ってんだよ!女はほっそり形だろ!?」
子分2「ぽっちゃり形に決まってんだろ!?」
子分1「ほっそり!」
子分2「ぽっちゃり!」
このまま続きそうな口論にしゃしゃり出るのは千葉助さん。
隠れてたんじゃないんですか?(^_^;)
千葉助「ままままま!お二人ともお若いなぁ!ほっそりもぽっちゃりもいいですけどね。
    やっぱり女性というのはですね、しっとり系がいいんじゃないですかねぇ!」
子分1・2「しっとり?」
千葉助「そうそう!例えば、あそこにいらっしゃるあの方なんてどうです?
    水も滴るいい女ってやつですよ、ねぇ!……あ(汗)」
西村「てめぇ、この野郎!」
子分たちに押さえ込まれそうになる千葉助。
そこに立ちはだかるは!
大神「やめろ!」
我らが大神隊長なのであります!
そう言って千葉助を押さえ込んでいる子分を引き離す大神。
西村「おい、モギリ。素人の生療法はケガをするぜ」
西村がそう言った直後、大神に殴りかかる子分たち。
子分1「この野郎!」
二人を軽く受け流す大神。
西村と睨み合いに。
そして、スッと隙なく西村の懐に入り込みます。
大神さん、かっこいい!!(≧∇≦)ъ
さすが、花組隊長です!!!
西村「このっ…!」
ダンディ「…止めな!」
部下の様子を見ていたボス。
扇子で大神に殴りかかろうとしていた西村を制止する。
ダンディ「やるねぇ、モギリの兄ちゃん」
大神「…ダンディさん。お金を取り立てるのが商売だというのは解ります。
   でも、暴力で取り立てるのはどうでしょう…」
ダンディ「お言葉を返すようですがダンディ団は慈善団体じゃございやせん。
     暴力は専売特許なんですよ」
大神「けど…!」
ダンディ「おおっと!
    (いつもの『花組命』の扇子を広げながら)花組さんを好きだって気持ちは変わらないよ?
    けど、その前に俺たちゃギャングだ。その一面を最近どうもお忘れになっているようなので…」
ボスが久々にヒールな面を見せているというのに、千葉助さん屑鉄の箱の中からパイプ状のものを取り出して『ぶぉ~~』って吹いてます。
ダンディ「…改めてご挨拶代わりとさせて頂きます」
大神「(吐き捨てるように)…最低だな」
その言葉に大神に手を上げようとする西村たち子分。
ここでボス。
ダンディ「…花組さんが光なら俺たちゃ裏街道。所詮、クズなんですよ。
     そこんとこどうか、お忘れにならないよう…」
と、ポーズもバッチリにかっこ良く決めていた所へ、下手より布袋さまの格好をしてカンナさん再登場。
カンナ「よっ!ダンディの旦那!」
挨拶代わりにドンとぶつかるカンナ。
額が地面に突く位、前のめりになるボス。
何事かと後ろを向くダンディ。
ダンディ「いてぇ~?!な、何?!」
カンナ「何って、布袋さまじゃん!」
ダンディ「って、何だ。カンナさんか」
カンナ「『何だカンナさんか』って失敬だなぁ。って、何だ隊長か」
大神「…ああ」
カンナ「あれ?あれれれ?どしたの?眉間に皺寄せちゃって。怒ってるの?」
そう大神の顔を覗き込むカンナ。
大神「(必死に笑いを堪えてる表情)ああ」
カンナ「笑ってるの?怒ってるの?どっちなの?」
大神「…怒ってるんだ!」
大神さん、もう噴き出さないよう必死っぽいです(笑)
カンナ「怒ってるんだ。どしたの?」
大神「実は!かくかく!しかじかなんだ!」
カンナ「かくかく!しかじか!そいつぁいけねぇなぁ
    …けどよぉ、こいつらも商売なんだよ。それより借りた金を返さねぇってのが悪ぃんだよ。
    返せねぇってんなら借りない!そうだろ?」
ダンディ「さすが話がわかるねぇ!どう?ダンディ団に入らない?」
カンナ「嬉しいねぇ。けど、やめとくよ。…でよ、千葉助の旦那!いじけてねぇでこっちこいよ!」
と、金太郎の部屋でいじけていた千葉助を縁側まで呼び寄せる。
カンナ「千葉助の旦那は何だってこんな奴らに金を借りちまったんだよぉ~(脱力)」
え~、布袋さまっていうと胸のところがはだけてらっしゃいますよね。
で、ですね、千葉助さんがその布袋さまの乳首(カンナさん着ぐるみ状態です)を弄った為にカンナさん力が抜けた模様です(^_^;)
気を取り直して、
カンナ「おい、何だってこんな奴らに金ぇ~(脱力)おい、金借り(脱力)金借り(脱力)ってもう!
    乳首弄らない!ここ大事なところなんだから!いいか!何で~(脱力)もう喋れないでしょ!
    …何だってこんな奴らに金借りちまったんだよ!」
あ、やっと進めましたね(笑)
千葉助さん、面白がってましたからね。
進んでしまっては仕方ない(爆)
千葉助さんも真面目にお話。
千葉助「いえね、あっしも最初は銀行行ったんスよ。
    けど、銀行ってところは金持ちしか相手にしてくれやせん」
カンナ「そうだな」
千葉助「あっしはしがない紙芝居屋。一銭五厘の商売です。
    飴玉買って貰って少年レッドの夢物語を語ってあげる…」
子分2「ああ、俺少年レッド昔見たよ!あのマサエさんってのがいっつも捕まって縛られるんだよな!」
子供の頃を思い出して嬉しそうにそう話す子分。
カンナ「そうそうそう!はは!」
そんな子分を注意する西村。
ボスはボスで靴を磨かせたり、お馴染みのペロペロキャンディーを舐めてたりしてます(笑)
それは子分1のジャケットの裏ポケットにしまってあるんですが、そのジャケットの裏に『ダンディ命』とか書かれてあったりして、結構細かいな、と(笑)
千葉助「でもね、あっしの紙芝居のネタもとうとう尽きやした。
    子どもたちも毎年毎年同じ絵じゃ飽きちまう。
    だから新作の絵を描いて頂こうと、それでお金を…」
千葉助の事情が解ったカンナは納得したような顔で立ち上がる。
カンナ「なるほど…そういうことか。…よし!解った!…あたいが脱ごう!」
一同「えっ!!?」
カンナの言葉に耳を疑う一同。
カンナ「…あたいが一肌脱ごうっつってんだよ!」
一同「えええぇっっ?!!」
『脱ぐって、まさか!?』と言った感じの一同。
カンナ「え?まだ解んないの?あたいが代わりに金を払ってやるってそう言ってんだよ!」
一同「あ~~」
『なるほど』と納得の一同。
と、いうか胸を撫で下ろしているように見えるんですが(^_^;)
カンナさんはモデル体型ですよ?!(笑)
いや、突っ込むところはそこじゃないか…。
ダンディ「カンナさんが払うの?」
カンナ「ああ」
そんなカンナさんの気前の良さにカンナさんの所まで駆け寄る千葉助。
千葉助「あ~~!ありがとうございます!!本物の布袋さまだぁ!!」
そうカンナの両手を握る千葉助。
カンナ「いいってことよ。(懐からガマ口を取り出して)んで、いくらだ?」
ダンディ「二百圓」
カンナ「二百圓か。二百圓ぐれぇのことでガタガタ抜かす…ええええぇぇーー!!!?
    二百圓?!たっかぁい!高ぁい!!二十圓じゃダメ?」
ダンディ「ダメ」
カンナ「いくら布袋さまでもそんな大金はねぇよなぁ…」
ちなみに二百圓。
どのくらいの額かと申しますと、1圓=100銭ですよね。
当時は食パン1斤が14銭、ビールがジョッキ1杯で18銭、コーヒー1杯で10銭、資生堂パーラーのアイスクリームが20銭、活動写真の入場料は30銭。
長屋や借家の家賃が平均で9圓50銭、公務員の初任給でも70圓だったとのことですから相当な額ですよね。
給料3ヶ月分ですから。
と、いうか20圓も大金だと思いますよ(^_^;)
大神さんはきっとお財布にそんなに持ってない(笑)
ダンディ「おい、やれ」
子分1・2「へい!」
ボスの合図で千葉助を押さえつけ、一方的に殴り出す子分たち。
大神「止めろ!」
止めに入ろうと動いた大神はカンナによって止められる。
ドカッバシッゲシッ(殴るSE)
しばらく千葉助が殴られたところでカンナ。
子分たちをどかして、
カンナ「はーーい!止まれ!」
西村「!カンナさん、あんたな!」
カンナをどかそうとする西村。
しかし、力の差は歴然。
逆にカンナに腕を掴まれてしまう。
西村「イテテテテ!」
そこに再び花組登場。
さくら「カンナさん!」
カンナ「悪ぃ、悪ぃ。着替えに手間取っちまってよう!みんなどこ行ってたんだよ」
織姫「それよりこれは何ですか~?ケンカですか~?!」
カンナ「いやいやいや、ケンカじゃねぇんだ。
   あの~千葉助の旦那がな、かくかくしかじかだったんだよ」
マリア「そういうことなの」
カンナの説明に頷く花組。
たった一人を除いては。
織姫「解ったの?!今ので?!」
マリア「ええ」
織姫「解った?」
さくら「はい」
レニ「解ったよ」
アイリス「うん」
紅蘭「大体のことは」
織姫「(納得いかなそうに)そ~おぉ?」
織姫さん、今回の舞台では一番の常識人ですよね(笑)
ボスの所に行くカンナ。
カンナ「ダンディさんよ!もういいだろ?百二十圓分は殴ったよな。手ぇ出しな!
   (財布からお札を出して)残り八十圓!これでキッチリ二百圓だ!
   これで文句はねぇよな、ダンディさんよ!」
そう言ったカンナに手を振り上げた西村を扇子で制してダンディ。
ダンディ「ああ。それでいい。…ったく、カンナさんには敵わねぇな。
     へい、二百圓!千葉助さんの借金確かにお返し頂きやした!
     (頭を下げて)ありがとうございました!」
西村「(ボスに倣って)ありがとうございました!」
カンナ「そうこなくっちゃな!」
良かった、良かった(^^)
これにて一件落着!ではなくて?
千葉助さん、先ほど拾った武田さんの財布を出して中身を確認しています。
それに気付いた子分たち。
子分1「!ボス!」
子分2「このっ!何持ってんだ、こら!」
千葉助「ああっ、それはダメ!」
嫌がる千葉助から無理矢理、財布を奪ってボスに届ける子分たち。
財布の中身を確認するボス。
ダンディ「これは…二千圓は入ってるぞ」
一同「ええっ?!」
あまりの額に一同騒然。
ダンディ「おい、千葉助!こりゃどういう了見だ?!事と次第によっちゃただじゃ済まねぇぞ!!」
怒り心頭のボス。
借金返せないってカンナさんに肩代わりして貰ったのに、持ってる財布の中身は二千圓ですもんね…。
頭にも来ますよね。
義理と人情を踏みにじりやがったな、とね。
カンナ「ち、千葉助。ど、どういうことなんだ?」
カンナさんも戸惑いの表情。
千葉助「そ、そりゃあね…あっしの金じゃねぇんです、はい…」
カンナ「お前ぇの金じゃねぇって…じゃあ、何でお前ぇの懐から出て来るんだよ?!」
ダンディ「さぁ説明しやがれ!」
千葉助「…あ、武田さんがですね!この井戸から湧いてきましてね!」
ダンディ「武田ぁ?」
千葉助「で、ずぶ濡れで。乾かしてあげなきゃいけねぇなぁと思って家の中に入れたんですよ。
    そしたら財布が落っこちてて。あ、こりゃいけねぇな。あっしが預かっててあげやしょうと…」
千葉助が説明しているところで、突然開く千葉助の部屋の戸。
武田「お金ーーーーーー!!!!!財布ーーーーーー!!!!!」
すごい形相で家の中から走り出てくる武田。勿論、幽霊も一緒です。
驚く一同。
走り出てきて真っ先に武田が疑ったのは西村(笑)
早速、ボディチェック。
武田「…無いーーーーーー!!!!!」
『無い無い!』と、慌ててダッシュの武田。
ギューン、ギューン…(SE)
必死に走ります(ゆっくりその場で)
花組の前に来て聞こうとしたところで、
マリア・アイリス・紅蘭・レニ「知らない」
早っ(笑)即答です。
クルリと方向を変えて織姫と目が合う武田。
織姫「あのね…」
武田「うわあぁぁぁぁーーーーー!!!」
織姫が何かを言いかける前に叫んでちょっと錯乱状態の武田。
ヒョイと武田の前に財布を差し出すボス。
武田「!あったーーーー!!」
嬉々として財布を取ろうとする武田。
しかし、その手は避けられ頬を殴られる始末。
ダンディ「?何だ?」
と自分の手を見るボス。
そう、幽霊がボスの手を文字通り借りて攻撃してました。
武田はその隙に財布をゲット。
武田「はぁ…もう…油断も隙もあったもんじゃねぇな!
   人を見たら泥棒と思えってな!(ボスを指差して)ドロ……(汗)」
ようやく、目の前にいるのが誰か解った武田。
ダンディ「何だとコラ!」
武田に掴みかかろうとするボス。
ここでアイリス。
アイリス「あれ?また幽霊がいる」
アイリスに言われて武田の方を見る花組。
訳が解らないのは花組以外の人たち。
…というか、大神さんも見えないんですかね??
幽霊に手招きされて幽霊のそばに行くアイリス。
アイリスに耳打ちをする幽霊。
聞き耳を立てる花組。
アイリス「え?」
『ふんふん、何々?』といった感じのアイリス。
花組「そうなんだぁ~!」
幽霊の事情に頷く花組。
当然、他の人たちは『?』な顔。
ダンディ「そうなんだぁ~って何だよ?」
アイリス「幽霊さんは…『はぁ…私が恋人の為に一生懸命!一生懸命!働いて二千圓もの大金を
     作ったというのに、恋人は病で死んでしまいました~~…。
     そして、私は隅田川に身を投げたのでございますぅ~~。
     はぁ!でもやっぱり!二千圓には未練があるんです、うふっv』と、言っています」
織姫「…そんな長い台詞言ってた?」
と、またも一人で納得出来ない織姫さん(笑)
武田「これは俺の金だ!!」
財布をしっかり握りしめる武田。
そんな、武田にボス。
ダンディ「おい、西村」
西村「へい」
背中から筒状のものを取り出すジェスチャーの西村。
武田「!アニキ、それだけは!」
プシュッ(SE)
武田「うっ…」
西村の吹き矢を喰らってパタンと倒れる武田。
静かになったところで事情聴取再開。
さくら「それで幽霊さんはどうしたいの?」
アイリス「どうしたいの?」
再び耳打ちの幽霊さん。
アイリス「え?」
花組「そうなんだぁ~!」
ボス「えっ?」
アイリス「幽霊さんは…『はぁ!私は子どもが大好きだった!
    だから恋人と結婚して子どもがたくさん!たくさん!欲しかった!
    はぁぁ!!』と言っています。…だからどうしたいの?」
再び耳を傾けるアイリス。
しかし、それは一瞬のことで、
アイリス「そうなんだぁ~」
って、早っ(笑)
あまりの早さにみんなズルッ。
カンナ「い、今のは聞いてねぇだろうよ」
アイリス「聞いたよぉ!幽霊さんはね、そのお金を全部孤児院に寄付して欲しいって!」
カンナ「そりゃいいや!」
ダンディ「なるほどね!アイリスさんのおっしゃってることはごもっとも!
     この金は孤児院に寄付しやしょう!」
笑顔でみんな頷く。
武田「(急に起きあがって)寄付だってぇ!!!?
    あ~~~はあぁぁぁ~~~~…!!」
『そんな~~』と嘆いて再び倒れる武田。
その武田の腹の上を踏みつけて、階段上へと行く幽霊(笑)
成仏した…んですね。
って、いうか足ありますけど(^_^;)
武田「あ~~~!!!夢が消えたぁ~~!!」
そう嘆く武田を諭すようにさくら。
さくら「夢は消えないわ」
カンナ「そうだぜ。生きてる限り、夢は生まれるんだよ!な!」
頷く一同。
千葉助「まぁ、何だかよく解りませんけどね。どうもありがとうございました。
    お礼と言っては何ですがね、正月の祝い酒でパァッと夢を咲かせましょうや!」
千葉助のその案に笑顔で賛成の一同。
千葉助「親方!酒の用意頼みましたよ~!!」
そう家の中に呼びかけると戸が開いて中から一升瓶と湯飲みをお盆に乗せた親方が。
千葉助「おーい、政吉っつぁん!一緒にどうでぃ!」
政吉「やかましいなぁ、まったく!!」
千葉助に呼ばれて乱暴に戸を開ける政吉。
長屋前が賑やかなのに気付いて、
政吉「あ、ああ、こりゃ皆さんお揃いで…」
すっかり宴会ムードの土手下長屋。
そこに下手より金太郎と少女が。
金太郎「今日はあんたのおかげですげぇ稼ぎになったぜ。
    おう、後で分け前やらねぇとな」
少女「ありがとう」
金太郎の言葉に嬉しそうに頷く少女。
千葉助「おーい!金太郎、お前もどうでぃ!」
金太郎「おう!」
さぁ、大宴会の始まり?!となったところで。
ガシャーン。
手にしていた鉄くずを落とす少女。
少女「お父ちゃん…!」
そう言った少女の視線の先にいるのは何と千葉助さん(笑)
千葉助「い、いやぁ、俺ぁ独りもんだよう」
少女「…お父ちゃん会いたかったよ」
千葉助「間違いだよ~~」
少女「お父ちゃん!!」
千葉助「ど、どうすりゃいいんだ!?(汗)」
ダンディ「抱きしめてやれ!」
少女「お父ちゃん!!」
駆け出す少女。
千葉助「わけワカメ~~~!!」
何が何だか解らないまま抱き留める姿勢の千葉助。
少女はそんな千葉助の横をスルー(笑)して政吉の元へ。
少女から目を逸らす政吉。
少女「お父ちゃん!捜したよ!いっぱい捜したんだよ!?お母ちゃんが病気なんだよ!!」
その言葉にハッとする政吉。
少女「ねぇ、帰って来て!お願い!」
千葉助「政吉!」
少女「鉄くず拾ってお金貰ったんだよ…あたいもうんと働くよ。お父ちゃん…!」
政吉「…おかよ!(少女を抱きしめて)すまねぇっ!父ちゃん、真面目に働くからな!
   もう文句は言わねぇ…我慢して働く!…母ちゃんの病気、治してみせるからな!
   (コツンと額を合わせて)心配ぇするな!!おかよぉ!!」
感動の親子の再会です…。
BGMは『♪未来の兄弟たちへ』インスト
一同も何故かペアになって感動しております。
上手から、マリアと織姫、レニと紅蘭、カンナとアイリス、さくらと親方、ダンディと大神、子分1・2となっております。
関係ありませんが、昨夏の『新編・八犬伝』以来、私の頭は織姫×マリアでいっぱいなのでどうにもこのシーン、いちゃついてるようにしか見えませんでした(ヲイ)
…すみません、病気で(^_^;)
というか、そう見えますから!皆さま、DVDでぜひご検証を!(開き直り)
さて、そんな感動の場面に心打たれたのはここにも一人。
武田「(改めてボスと向かい合って)ボス!!俺、真面目にギャングやります!!
   (ボスのズボンにしがみつきながら)ボス~~~~!!」
おお、ボスも笑ってますね。
破門は撤回して貰えたようです。
良かったですね、武田さん。
そこに下手より登場するはバスローブ姿の菊ちゃん。
そういや銭湯行ってたんですよね(笑)
菊之丞「あ~いいお湯だった。酔いも醒めたっと…。
    (周りの様子に)は~~~!!どうなってるの~~???!!」
西村「…菊之丞ーーー!!」
ヒシッ。
そう菊ちゃんを抱きしめる西村。
先ほど一人だけパートナーいませんでしたものね。
淋しかったんですね(笑)
カンナ「(立ち上がって)いいねぇ…親子愛に師弟愛か!」
チョンッ(拍子木の音)
千葉助さんの部屋の戸が開いて出て来るのは酔っぱらってフラフラのかえでさん。
琴音さんも後ろにいます。同じく酔っぱらい。
さくら「うわぁっ…て、かえでさん!」
かえで「あはははははははは!あら、見て!七福神が勢揃い!
    あはははははははは!あら(さくらを見て)かぁわいい~~わねぇ~!!」
副支配人、そんなに酔うなんて珍しい(笑)
しかも、笑い上戸になるんですか?!
何とか靴を履いて、倒れ込むようにトトトトッと花組の横を通ります。
倒れそうになるところを一番後ろにいたマリアさんが抱き留めます。
マリア「…相当酔ってるわね」
かえで「あははははははっ。あ、そうだ。七福神にお願いしなくっちゃ」
と、フラフラしながら舞台中央へ。
かえで「今年もいい年でありますように…(パン!パン!)お願いします!」
上機嫌でお願い。やってるのはかえでさんと琴音さんだけですけどね。
かえで「あら?どうしてみんなやらないの?」
後ろを向いてみんなに注意。
かえで「みんなもやるのよ?お願いしますって!
    パン!パン!お願いしますよ?いい?政吉さんもね。」
笑いながら再び正面を向いて、
かえで「皆さまもご一緒にね!
    (客席に)お願いしますって大きな声で言わなくちゃダメダメよ?」
ホント、壊れてますね。かえでさん(笑)
かえで「それじゃあ今年も良い年でありますようにお願いしましょう!」
はい!
パン!パン!
全員「お願いします!!」
かえで「ありがとうございます~~!!」
これにて、一幕劇は終了!!
では、ここまでのアドリブをば!

<千穐楽>
大神さん、登場シーン。
琴音さんたちも相当走らされたということは当然大神さんもいつもより多く走らなければなりません(笑)
本来なら止まってもいいところで下手より出て来たのは何と琴音さん!
琴音「はい!大神さん!大神さん!」
そう客席を煽ります(笑)
ボスも袖から扇子だけ出して応援してます。
大神さんはというと苦笑しながら無言で走り続けています。
頑張れ~!大神さん!
ヘロヘロになって舞台中央に座り込んでしまう大神さん。
それなのに、琴音さん。
琴音「まだ拍手は止んでないわ。頑張るのよ!大神さん!」
琴音さん、鬼だ…(笑)
フラフラしながらも再度走り出す大神さん。
パン!パパパン!
琴音さんがようやく拍手を止めます。
琴音「頑張ったわね、お疲れ様!」
そう言った後、さっさと退場。
そのあとの台詞はもう息も絶え絶え、どこ見てるかわからないし(笑)
客席のあちこちから「頑張れ!」コールが。
大神「ああ…ホンットに…喉が渇いた…」
思わず本音の大神さんでした。

大神さんと武田さん。
大神さん、武田さんを井戸から助け出した後。
『モギリ!モギリ!』まで言ってもなかなか武田さんに放してもらえませんでした。
何故なら、大神さんがホントにヘロヘロだからです(笑)
武田さんもハメられてばかりではないです(爆)
しかもその後、武田さんから逃げ回る為にまた走らなければいけなかったので大神さんは遠い目をしていました。
そりゃあ、ね(^_^;)

千葉助さんを捜すダンディ団。
好みの女性の話になったのは実は初日、4日だけで、それ以降は大神さんの振りをした千葉助さんが『バレバレなんだよ!』と早々に見つかるという風に変更されていました。

千葉助さんとダンディ。
くず鉄のパイプを吹く千葉助さんにダンディ。
ダンディ「おい、千葉助!面白そうだな。教えてくれるか?」
千葉助「口をすぼめましてね。ぼぉーーって音を出すように息を吐くんですよ」
レクチャーを受け、ボス早速の実践。
おお!うまいですね!(^^)
千葉助「お上手ですね!」
ダンディ「面白ぇな」
妙に和やかムードになってますけど、ヒールな一面を見せているんじゃなかったんですか?!(笑)

カンナ再登場。
カンナ「何だ隊長か!」
大神「ああ…」
あからさまにカンナさんから目を逸らす大神さん。
カンナ「あれ?どこ見てんの?」
逆方向向いてますもんね(笑)
カンナ「隊長!どしたの?隊長!怒ってんの?ねぇ!あたいの目を見て答えてくれ!」
ここで大神さん、カンナさんの顔をチラと見て俯いてしまいました。
カンナ「どうしたんだ?」
大神「(何とか顔を上げて)…怒ってるんだ!!」
カンナ「曖昧な顔だが怒っているそうだ!」

借金分の。
千葉助さんが子分たちに殴られるシーン。
カンナさんが止めるとこで止めない為、いつまでも殴られ続ける千葉助さん。
カンナ「もうちょっと、かな?」
と、様子を見る始末(^_^;)
かなり殴られてるじゃないですか。
ようやく止めて。
カンナ「なぁ、ダンディさんよ。今の百二十圓分は殴ったよな!」
の台詞に思わずボス。
ダンディ「いや、それ以上かもしれねぇな」
明らかに、ですね…。

幽霊の事情。
幽霊の通訳をするアイリス。
アイリス「『ああ!でもやっぱり!二千圓には未練があるんじゃこらぁ!フン!』と言っています」
ここまで来て幽霊さんのガラが悪くなってます(笑)
そして、
アイリス「ちゃんと聞いたよぉ!『そのお金は全部ちっちゃくて可愛いアイリスちゃんにあげて下さい』と…」
アイリス、幽霊さんも違うって怒ってますよ(笑)

酔っぱらいかえでさん。
縁側に座って靴を履こうとしますがなかなか履けない日もあったりでこの日は
かえで「今日はお靴すぐ履けた~」
ちなみに初日は、
かえで「お靴~履けない~」
と言ってさくらさんに手伝って貰ってました(笑)

『お願いしますってやるのよ!』と皆に強要するシーン。
正面を向いて…、
かえで「あ…見つけちゃったv」
見つかっちゃいました、はは。
かえで「皆さんもご一緒に大きな声でお願いしますって言って下さいね!
    それでは皆さま!良い年でありますように!はい!」
パン!パン!
全員「お願いしま…」
かえで「ダメダメダメ!」
と、中断するかえでさん。
かえで「(客席を指差しながら)そことあそことそこと35人やってなかった!」
35人…って細かいですね(笑)
かえで「心を一つにして!!あ、これいいフレーズね!(後ろのさくらを見て)
    心を一つにして!お願いしましょう!今年も良い年でありますように!はい!」
パン!パン!
全員「お願いします!!!」
かえで「ありがとうございます~!」

この『あ…見つけちゃった』は5日昼にもやってました。
そのときは、
かえで「皆さんもご一緒に大きな声でお願いしますって言って下さいね!
    言うまで帰しませんよ?最後まで残って貰いますからね?」
で、ございました。
何にせよ、酔っぱらいの言うことは聞くものです(笑)

幕が下りて数分後。
チョン!チョンチョンチョンチョンッ……チョン!(拍子木の音)
拍子木の音が止んで、幕が上がると舞台の上には宝船。
宝船の上には七福神に扮した花組さんが。
宝船の両脇には他のキャストの方が整列しています。
宝船にはちゃんと七福神の正式な配列で乗っています。
最前列には左からアイリス(大黒天)、さくら(恵比寿)、織姫(弁財天)。
中央列は紅蘭(寿老人)、マリア(福禄寿)、最後尾はカンナ(布袋)、レニ(毘沙門天)となっています。
さくら「…それではここで、皆さまのご健康と商売繁盛と…
   そして、二月末に発売されます『サクラ大戦~熱き血潮に~』の大ヒットを祈願致しまして!
   関東三本締めを行いたいと思います!!…それでは皆さま、お手を拝借!」
全員「いよぉ~~!!」
パパパン!パパパン!パパパン!パン!「よっ!」
パパパン!パパパン!パパパン!パン!「よっ!」
パパパン!パパパン!パパパン!パン!全員「サクラ大戦大ヒット!」
さくら「ありがとうございました!!」
BGMは「♪花咲く乙女」インスト
幕が下りて、聞こえてくるはお囃子の音。
お正月だからまた獅子舞とかがあるのかなぁと思っていると舞台から出て来たのは千葉助さんと親方!
お二人ともお馴染み大帝国劇場の黒い半纏を着ています。
曲と共に、幕が降ります。
親方「いや~明けまして、」
千葉助「おめでとうございます。ちょっと見てくださいよ!」
と、嬉しそうに半纏を見せる千葉助さん。
親方「あ、いいじゃないですか!お似合いですよ!」
千葉助「そう!これ1回着てみたかったんだよ~!
    これであっしも帝国歌劇団の仲間入りって感じがしてねぇ」
親方「そうですか。あ!いいこと教えて上げます。この大帝国劇場の半纏にはね!
   必殺技があるんですよ!!」
千葉助「必殺技!」
親方「そう、この後ろのマークをよ~く見てください!よ~く見て下さいよ?」
そう言ったかと思ったら千葉助さんに背を向ける親方。
まさか…。
親方「…はい!目が回るぅ~~~…」
グルグルと上半身を動かす親方(笑)
回を重ねるごとに千葉助さんは親方を放ってました(爆)
千葉助「いや、これはさ、それよりもね、ほら、このマークってダーツもできそうですよね。
    (親方の背中を狙うように)こう、刺身包丁か何かをスパパパパーーン!!って!」
この刺身包丁ですが、アイスピッグの時もありました。
どちらにしても洒落になりませんね(^_^;)
親方「って!死んじゃいますから!危ないじゃないですか!」
千葉助「やらないでよ!絶対止めてよ!やりそうだからね!」
言い出したの千葉助さんですから!
親方「って、我々こんな事やりに出て来たわけじゃないんですよ。ちゃんとご挨拶しなきゃ…!」
改めて正面を向く二人。
親方「こんなにたくさんのお客様に来て頂いてね。本当にありがとうございます!」
千葉助「ありがとうございます!」
深々とお辞儀の親方。
上に反っくり返る千葉助さん。
千葉助さん、逆!逆!(笑)
親方「千葉助さん!ダメでしょそっくり返っちゃ!前に下げなきゃ」
千葉助「あ、関東では前に下げるんですか」
親方「いやいや、どこでも同じです!」
ええ、地方差は無いと思いますよ(笑)
親方「…というわけで、この新春歌謡ショウも今年で三年目となりました。
   三年目にしてようやく、何て言うんですか?形というか、スタイルといいますかね、
   それが確立してきました気がしますね。」
千葉助「ええ、もう見事なお笑い集団に成長しました!!」
あはは~、言っていいんですかね。それは(笑)
親方「しーー!そういう事言っちゃダメです!
   花組さんは帝都のトップスターなんですから!」
千葉助「ま、ま。でもね、トップスターでもね、正月ならではのパアッとね。
    理性のネジをくりっくりっと緩めてもらいましてね。ね?」
親方「まぁ、多少はねぇ…」
千葉助「緩めすぎてその辺に落っこちてますね。」
そう言って下手寄りの階段を指差す千葉助さん。そんなところに落ちてるんですか?!(笑)
千葉助「ああ、ほら!あそこに落ちてるネジ!あれはマリアさんのネジですね!
    マリアさんのネジは1個しかありませんからね。貴重ですよ」
そう言って拾って懐に入れる千葉助さん。
ちなみにこのネジ、誰の理性のネジかは日替わりでした。
親方「…ってそういうことじゃなくて!
   そういうのが見れるのが、このお正月公演の良い所なんじゃないかと」
千葉助「ええ、まぁ、お正月といえばお雑煮ですね」
唐突ですね、千葉助さん(笑)
親方「そういえば今回は楽屋の方にお雑煮が用意されてましたね~」
千葉助「ねぇ。(客席に)あ、どちらからいらっしゃいました?」
いきなりお客さんに話し掛ける千葉助さん。
話し掛けられた方もビックリです。
千葉助「あ、茨城ですか!お雑煮のお餅の方は丸餅ですか?」
『さぁ?』と答えるお客さん。
千葉助「さぁ?ってあなた!で、関東は四角なんですか。」
親方「あ、千葉助さんのところは違うんですか。」
千葉助「あたしゃ九州人ですからね。餅はね、丸いんですよ。それに雑煮ではなくて善哉ですしね」
親方「あ、そうなんですか」
千葉助「親方の所は?」
親方「私は名古屋ですけど、(餅は)四角でしたね」
千葉助「ええ、不思議なもんですね~。九州は丸いのに東京は四角!
    その中間辺りの餅ってのはどんなんなんでしょうね?三角錐とかなんですかね?」
そんなんあるんですか?!(笑)
親方「そんな訳ないじゃないですか!まぁ、ここは皆さまにお調べ頂く、ということで(笑)
   えー、そんなわけでですね…
   お正月に、こうして皆さんと劇場でお会いできて、わたしども幸せでございます。
   本当に皆様のおかげだと思っております。どうも、ありがとうございます」
ここで再びお辞儀。
再び反っくり返る千葉助さん(笑)
親方「このサクラ大戦という舞台なんですけれども、ゲームの舞台化と
  一口に申しましてもこんなことは前例がございません!」
千葉助「ありません!世界探してもないと思いますよ!
    ま、考えた人はいるかもしれませんがね」
親方「こういう、新しい企画と言いますか、新しい舞台も今や年二回!となりまして。
   …お正月と、それから夏と。これもひとえに、皆様のご支援の賜物だと思っております。
   皆様方あってのわたくしたちと。これを縁(えにし)と!」
千葉助「縁!!いい言葉だぁ!」
親方「縁と書いて”えにし!”」
千葉助「えにし!!」
親方「田んぼにいるのは!?」
千葉助「タニシ!
    …何だバカ野郎、この野郎!!」
親方「それは、たけし!」
千葉助「……すみません」
二人「ありがとうございました!」
漫才になってますよ(笑)
ちなみにこの『タニシ!』と『たけし!』。
千穐楽では客席も一緒になって言ってました。
親方「えー、この縁というのをわたくしたち大事にしていきたいなと、思っております。
   これからも、広がっているサクラ大戦を、帝国歌劇団をご贔屓くださいますよう!」
千葉助「隅から隅まで、ずずずいーーっと!!」
チョン!
両手を大きく広げて、
二人「希い(こいねがい)奉ります~」
深々と礼をするお二人。
千葉助「(顔を上げて)えー、本来ならばこういったものは座長さんがやるものなんですけどね」
親方「えぇ。今回は我々がやらせて頂けるということでね」
千葉助「気持ちいいですね!」
親方「ねぇ(笑)…それでは!皆様方のご健康とご発展をお祈りして…」
二人「新春!祝い太鼓!!どうぞ!!!」
ここで二人は退場。
幕が再び開いて今や恒例となりました「花組・祝い太鼓」でございます。
今年は薔薇組とダンディ団も加わってより力強く、そして華やかに!!
中央の大太鼓、向かって右がダンディ、左が大神さん。
その放射状、左右を固めるは左側手前より琴音さん、菊ちゃん。
右側手前より西ヤン、武田さん。
中央にいますのは左に織姫、右にアイリス。
最前列、向かって左よりレニ、カンナ、マリア、さくら、紅蘭、かえでさんでございます。

           大神○ダンディ
琴音○菊之丞○           武田○西村○
            織姫○○アイリス
レニ○カンナ○マリア      さくら○紅蘭○かえで

図にしますと↑のような配置です。
本当に太鼓は年々、迫力が増して圧倒されます。
最早、太鼓の演奏を聴くのも楽しみの一つとなっていますからね(^^)
ソロパートも終了し、
全員「いよぉ~~~!!やぁ!!」
決め!!
よっ!花組!!
と、これにて一幕終了!

休憩を告げるアナウンスはカンナさんでございます。
カンナ「只今より15分間の休憩だ。
    ゆ~っくり放尿したり、茶ぁ飲んだり。
    茶ぁ飲んだらまた放尿したり、放尿したらまた茶ぁ飲んだりして
    ゆっくりしてお過ごし下さい。それじゃ、また後でな!」
カンナさんらしいアナウンスといえば、らしいアナウンスですね(笑)

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